やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダークウガ EPISODE13,14「不審/前兆」 感想

キャラクター

 五代雄介
・「当たり前じゃないですか。人の気持ちになるなんて、誰にもできませんよ。思いやることなら、なんとかできますけどね」
自分がやりたいからクウガをやってるってぐらいだもんな、そこには自覚的なんだろうなぁ。

 

 沢渡桜子
・「体、ひとつ追加ですね」
なんだかんだで桜子さんも、自己犠牲というか、犠牲って言っちゃうと少し違うんだけど、やるべきことややりたいことに真剣というか、中途半端じゃないよね。

 

 椿秀一
・そうそう、井上脚本だとたいてい女の人と話してるイメージがある。こういう一面があるとまた面白いよね。
でも、なんだかんだでちゃんと検査しに来てくれるのがまたいいんだよな。
っていうか、椿さんかっこよくない? 僕結構好きなのよね、この人。
・「どうだ、これが死ってやつだ。頭の中でこねくりまわした妙な理屈や幻想なんか入り込む余地はない。それが死ぬってことだ。お前もそのうち死ぬよ。俺だっていつか死ぬ。生きてる時間をどう使おうがお前の勝手だ。だが俺は、人間が生きる時間をこんな風に終わらせる未確認生命体は絶対許さない!」
"許さない"か……この人も、五代と同じで根本のところは怒りなんだね。

 

 蝶野潤一
・「別に、死ぬなんてこと怖くないさ。人間なんかやってたってしょうがないんだから。未確認生命体になれたら、未確認生命体なら、俺のこと理解してくれるはずだ。俺と同じように、人間なんかいなくなれと思ってる奴らだ。死ぬことなんて、怖いもんか!」
なんでこうなっちゃったんだろう? 蝶野は。
・「こいつに助けられたのか」
この人のドラマも、あんまりしっくりはこなかったかな。結局、"思いやりなんて必要ない"とか"死ぬなんて怖くない"とか言っておきながら、死に恐怖して思いやりに助けられた形だけど、それを受けて蝶野がどう思ったのかってところがないからなんとも……。

 

 

おやっさんのチョモラマンが治ってた。やっぱりこういう細かいとこが好き。
ところで、一条さんのキャラクターが薄いなぁと思ってるんだよね。メイン回がいつ来るかいつ来るかと待ってたけど、結局グロンギに対して対処するばっかりで、一条個人の動機だったりっていうものは全然クローズアップされないよね。

 

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仮面ライダークウガ EPISODE15,16「装甲/信条」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー龍騎 15,16話「鉄仮面伝説/運命のカード」 感想

キャラクター

 城戸真司
・きちんと攻撃をやめる描写があったのは良かった。

 

 秋山蓮
・「お前の手の置き場所が悪かっただけだ」
おっと、解釈違い。井上さん的には蓮はどうしても嫌な奴なのね……前回明確に嫌がらせ→迎合の話をやったのに。自分の矛盾に耐えられなくなってるってのはどうなんだろう、次回以降拾われるんだとしたら前回の僕の解釈が間違ってたってことになりそうだけど、だとするとあの乾杯(と不穏なBGM)はなんなんだ。

 

 手塚海之
・蓮のストーカーみたいになってた。まぁ破滅の運命を見て心配してるって流れは分かるんだけど、他人の心に土足で踏み入って「何がそんなに悲しいんだ?」「ワルぶるなよ」とか何度も何度も言うのはデリカシーがないというか頭おかしい。初登場の時も女性に残酷な運命を宣告していたけど、あれはそもそも本人が望んで占いを受けているかつ解決への道も仄めかしたからこそ許せたのであって、今回のこれは流石にない。

 

 芝浦淳
・蓮への対比として「特に大きな目的もなく戦う快楽主義者」って言う役回りなんだろうけど、だからこそと言うべきか、キャラが薄い。単なるコメディリリーフでしかない。欲望に忠実ってところではむしろ北岡と絡んだ方が面白そう。

 


ライアが、入ったのとは違う鏡から出てきてるんだけど……その程度の基本設定ぐらい守れや。かなり酷いね。

 

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仮面ライダー龍騎 17,18,19話「嘆きのナイト/脱獄ライダー/ライダー集結」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダージオウ EP01「キングダム2068」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・「イエス! 見たか!」
比較的頭は回る方らしい。"真面目に考えて"も本当なんだろうな。
・「ケンカは良くないです。平和一番……」「あれ、ケンカ終わったじゃん。良かったぁ」
ここは自分から止めに入って欲しかった。そうじゃないと下のセリフの説得力が弱い。あと、この結果を"良かった"って言うのはなんか違うというか、オーマジオウってゼロレクイエム的なソレなのでは? と思わせるような演出だった。それと、他のとこもそうだけど若干セリフにセンスがないというかテンプレ的というか……まぁ分かりやすいけども、これが"脚本家の能力的な限界"じゃなくて狙ってやってることであって欲しい。

・おじさんと話す直前のシーン、寝ぼけてタオルを引きずっている描写が王様になるか迷っている様子となんとなく合致する。映像表現ってこういうことか。ちょっと面白いかも。
・「俺はやっぱり、王様になりたい。世界を全部良くしたい、みんな幸せでいてほしい。そう思ったら……王様にでもなるしかないじゃないか!」「決めた。俺は魔王になる。ただし、サイテーサイアクの魔王じゃない、最高最善の魔王になってみせる」
なるほどな。目指すところが突飛なら、方法も突飛になるのは当然か。それなら"真面目に考えて"というのも頷ける。うん、いいんじゃないかな。先が楽しみな程度には惹かれた。

 

 ツクヨミ
・なんで1671に飛んだんだろう?
・「そのウォッチを捨てなさい。王様になりたいなんてふざけたこと言わないで!」
いや、ライドウォッチ取り上げなよ……"取り上げたのにまたソウゴの手に移ってる"って演出で良かったじゃん。
そもそもタイムトラベルもので「過去を変えられなかった」という状況は基本あり得ないと思うんだけど……逆に、だからこそわざわざ過去に戻りもせず様子見という選択肢をとれるのか? 最悪またやり直せばいいから?

 

 ウォズ

・「ジオウの力は史上最強。その力を使えば世界は愚か過去も未来も望みのまま」
そういえば、結局これはどういう意味なんだろう。タイムマジーンならツクヨミでも乗れるし、別にジオウ自身に過去改変みたいな能力がある訳でもないし……あ、ウォッチの継承による過去改変があるか。そもそも事実の伴わない甘言って可能性もあるけど。

 

 常磐順一郎
・「だよね〜王様だよね〜。やっぱりソウゴくんは発想が違うなぁ」
明確に否定はしないところが好感持てる。理由を聞いたことがあるのかは気になるけども。
・「まぁ、結論を急がないのもいいことだよ。若いときね、おじさんにも夢が叶うチャンスが訪れたことがあった。でもそれにはリスクが伴ったんだなぁ……そりゃもう悩んだよ」「見送っちゃった。もう一度くらいチャンスが来ると思ったけど、人生はそんなにあまくない。時計の針は止まるし、巻き戻すこともできる。でも人生は違う」
結論を急がなくてもいいとしながらも、もう二度とチャンスはないかもしれないと言うのはバランサー的でいいね。ソウゴが選んだのとは逆の選択肢を考慮させてみるような感じ。
ただ、時計の針の話は予告で聞いたときと同じでちょっと意味が分からなかった。流れを踏まえれば理解できるかと思ったんだけど……。強いて言うなら、歴史改変をすることは可能だけど、その観測者の人生(経験)は変わらない、みたいな意味に聞こえなくもなかったかな。

 

 タイムジャッカー

・改めて見ると、ブランクウォッチが度々ソウゴの前に現れる演出って、どう見てもタイムジャッカーが時を止めてやってるんだろうなと。謎の男がスウォルツだろうって話は(これを追記してる時点から見て以前)したよね。それも踏まえると、そういうことになる。だとすると、巷でにわかに囁かれてる今のジオウがオーマジオウのアナザーライダー説って、まぁ僕はこれまで「気を衒ったアイディアってだけで根拠も何もないでしょ」くらいにしか思ってなかったんだけど、ちょっと真実味あるかも? まぁそもそも"アナザーライダー"の定義を吟味する必要があるけど。
というか単に"タイムジャッカーに生み出されたライダー"をアナザーライダーと呼んだ場合の1号ライダーってことになるのかな。何らかの目的で王を擁立させたいタイムジャッカーが最初に目をつけたのがソウゴ?

 

 桐生戦兎
・「今の技術じゃつくれない。本当に未来人なんだな……」
ちょっと短絡的というか、本編でパンドラボックスという"未知の技術"に遭遇してるのに、それだけの情報で未来人だと判断するのはどうなんだ……?

 

 アナザービルド
・自分の命を救うためにアナザービルドに変身。アナザーライダーにドラマはないのね……。作品に対応して、それこそ暴走する科学者が変身するもんかと思ってたよ。龍騎について白倉さんが「敵を全部ライダーにしてやろう」って言ってたから、それを実現したってことになるのかと思ってたけど、これじゃ普通の怪人と大差ないね。ちょっとガッカリ。

あとバスケットボールを使ってるのは面白かったけど、アクションにあんまり反映されてないんじゃなぁ……。

 

 

全体的な感想としては……「カットしすぎじゃない?」かな。説明不足なせいか状況把握が難しい。
背景が回転する演出はすごくかっこよくて好きだった。これからも時々見たい。
あと、オーマジオウって逢魔時のことなのね。言われてみれば何故気付かなかったんだってくらいそのまんまだ。
BGMがアラビア風?だったね。そう見るとオーマジオウもそれっぽいデザインに見えるし、"平成ライダー"という作品群を千夜一夜物語に見立ててるっぽい。となるとツクヨミか誰かがいずれシェヘラザードになるんだろか? あれは王に聞かせるって話だったから、ソウゴに近い人の誰かだよね。いやー、先が楽しみだ。

 

補完計画 1.5話「ネーミングの謎」

Gates! その発想はなかったな……ドイツ語で調べるとケチって出てくるけど、この辺もキャラ造形に関わってるんだろうか。「王とは神と人を繋ぐ門」って言ってたけど、神といえば当然ツクヨミさんに目が行くよね。こういう裏設定とか由来みたいなの聞けるって楽しいなぁ! でも補完して欲しかったのはそういうことじゃないんだよなぁ……。アナザービルドになる前にビルドから成分か何かを取る描写もなかったし、人を襲ったのは2017年のことらしいのになぜか2018年に現れるし、そういう時間軸の整理解説とかをやるもんだとばかり。これはこれで楽しいけど、だったら本編はちゃんと分かりやすく描写して欲しいかな。

 

追記

'19/3/14

・音楽はインド風だそうですが、僕はそもそもインドとアラブの違いが分かってないので間違えたとも感じてない。マリカの変身音はアラビアらしくて、こんなんほぼ同じやろ。

アバンタイトルのオーマジオウ、今見るとなんだか平成ライダーの像を必死に守っているようにも見える。以前の記事で"老害"のメタファーなんじゃないかって話はしたけど、これも無意識に関係していたのかもしれない。
・ライドウォッチやタイムマシーンなどのデバイス、オーマジオウの未来とそこからの時間旅行者、過去の仮面ライダー(ビルド)、そしてタイムジャッカーとアナザーライダーの存在。ここまで描かれた後に、ソウゴが眠りから目を覚ます描写がある。素直にツクヨミが撃ったあとにベッドへ運んだのだと取ってもよいが、未来編で示された「夢を現実にする能力」の仄めかしだった可能性もある。どちらにせよ元々ソウゴには特殊な能力がある訳だけれど、それ以外の現実と違う"不自然"な事象は、「水槽の脳」じゃないけど、全て彼の夢なのかもしれない。
ウォズの言う「過去も未来も望みのまま」にできる力とは、これのことか。
「俺は生まれたときから……決めていた気がする!」というのも、実際にそうだったというよりは、そういう気がしたから現在から遡って過去(記憶)が改変されたという意味にもとれる。
・本編が夢物語だとすると、補完計画は現実? 役者さんの素により近い彼ら(≒平ジェネFOREVERの改変後ジオウメンバー)が、謂わば夢分析でもしているかのような……。補完の名の通りこちらでやった演技が意識的にか無意識的にかはさておき、役者さんの本編でのそれに多少なりともフィードバックされ、それが交互に繰り返される様はまさに夢と現実。「ディケイドにおける A.R.WORLD と同じく主要キャラクターの名前がカタカナ」という話も出てたけど、だとすると元の世界というのは、この現実か、或いは補完計画の世界か。ただ、奥野さんの夢と捉えるには奥野さんが(無意識にでも)全ての設定を把握してないとおかしいから、そこにはワンクッション別の存在が挟まるのかもしれない。
・最近なんとなく思うのが、ウォズは裏ソウゴにも似た種類の存在なんじゃないかなって。彼の無意識というか深層心理が逢魔降臨歴であり、それを代弁する者。

 

 

仮面ライダージオウ 制作発表 感想

ジオウ感想一覧

次話

仮面ライダージオウ EP02「ベストマッチ2017」 感想

過去作

ビルド感想一覧

仮面ライダーアギト 13,14話「父の手掛かり/最強キック」 感想

キャラクター

 津上翔一
・「景気よくケーキをつくりましょう」
外見だけでちやほやするモブ達を一瞬で黙らせるこのダジャレ。そして最終的には料理の腕でちやほやされるように。流石だね。
・「もしかして仮病? 学校行きたくないって……いいんじゃない? 昨日あんなことがあったばっかだもん。俺、ずっと真魚ちゃんのそばにいるからさ。もしまたあいつが現れたらさ、今度こそ俺がやっつけてやるからさ。そうだ! 気分転換にさ、昨日話した手作りケーキ教室に行ってみない? ケーキ食べ放題だけど」
アンノウンに襲われた真魚の気持ちを察して、励まそうとする。いいね。翔一くんは何度もアンノウンと対峙してるわけだしね。
・「俺、なんか死なないような気がするんですけど。だって、今生きてるじゃないですか」
半分後付けらしいけど、翔一くんは現在に生きてる(氷川が未来、涼が過去)って井上さんが言ってたね。まさにそれを象徴するようなセリフだ。前回言った"執着"も、今あるものを重視してたら生まれにくいんだな、多分。"これから手に入れたい/失いたくないもの"や"既に失ってしまったもの"に対して抱くものだし。
・「もし俺が死んだら、誰が守るんだ? 真魚ちゃんのこと……」
翔一くんて、これまで結構ふわふわと戦ってきたよね。「みんなの居場所を守る」とは言ってたけど、それが直接ドラマの中で描写されることはほぼなくて、むしろ本当に翔一=アギトなのか不思議に思うくらい。アクションもかなり姿勢が良かったりと、翔一くんらしいかと言われるとうーんという感じだし。でも今回は明確に自分の知り合いを守るという意味で分かりやすく翔一くんだった。

 

 氷川誠
・「北條さん。先日は、すみませんでした」
ちゃんと謝るのすごくいい。氷川さんって感じ。
・翔一くんのピンチに駆けつける久々の氷川G3が頼もし過ぎる。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール
21.何も写っていないビデオ

 


翔一くんって主人公だけど、これまで驚くほどドラマに関わってきてないんだよね。まともに彼の葛藤が描かれたのは3,4話ぐらい。それだって、今思えば「翔一のドラマはしばらく描くつもりないけど、それまで"アギト"を活躍させるためにこれだけは最低限やっとかないといけない」程度のもの。
北條さんのアギト捕獲作戦が始動しそうだし、そろそろ翔一くんも絡んでくるかな?

 

次話

仮面ライダーアギト 15,16,17話「罠の始まり/怪しい女…/捕獲作戦!」 感想

 

メモ

・闇の力に面会へ来る沢木はあたかも保護者か何かのようだけれども、実際の上下関係は逆なんだよね。いや、そう言い切ってしまうのもそれはそれで違う気がするけど。
そもそも闇の力は設定的には"子殺し"として人間を殺めているけど、見た目が青年だから三浦を殺したと考えるとどちらかと言えば"親殺し"的なニュアンスも持ち得る。
そもそも神様なんて存在は人間の想像力と信仰によって生まれるものだから(というのは無神論者側の意見だが)、その神が創造主を名乗る時点で明らかな主従逆転が起こっているのは間違いないんだけど、そこへ行くと今回の闇の力は神様の癖にファンタジーじゃなく科学によって生まれたってのが不思議で不気味なところだね。信仰はロード怪人達から得てるのかもしれないけど。
・小沢さんあんなこと言ってたけど、報告書を読む限り途中までは北條もアンノウンに対して「(生身で)できる限りのことはやった」と認めているのがうかがえる。
・「お金でも拾ったの」って……そりゃお前だろ(笑)
しかし真魚ねぇの回想、これじゃなんだか「プレゼントは何を貰うかじゃなくて誰に貰うかが重要なのであって、美杉おじさんからのプレゼントなんて嬉しくない」みたいなニュアンスに見えちゃうけど、大丈夫なのか。
まぁでも、根本的なところで彼女が美杉家を安心できる居場所として思ってないらしいのは3,4話で描かれてたし、そういう積み重ねがあってのいつかの家出なのかもしれない。
プラス、風谷伸幸殺害のミスリードのために敢えて印象悪くしてる部分もあるのかな。
・野菜といい魚といい、翔一くんは自分のことは知らないけど、自然のことなら割と詳しいよね。それも体系的な知識ってよりは直観的なところで。これもアギトの力によるものなんだろうか。魚の"口"に指を突っ込むっていうのも、意味深だし。一応あいつらも、口で水を取り入れてエラから出してる訳だから。
・身長測って柱に印つけるの、リスカ痕にしか見えないんだよなぁ……ビデオとボール、大黒柱(父)からのメッセージってところか。
・方舟に乗って肉体的な生存を得るよりも、全てを知ることで精神的な充足をこそ求める沢木。ファウスト的衝動と呼ばれることが多いけど、彼が魂を売る闇の力はメフィストフェレス? あの戯曲も確か神様が賭けをする話じゃなかったっけ、ぼんやりとしか知らないけど。
どうでもいいけど、精神科に入院すると折り紙はやるね。僕はだいたい塗り絵と漢字テスト(書き)だったけど。たかだか2級レベルのはずなのに、スマホに慣れきってるせいで6割くらいしか解けなくて悔しかった。
スコーピオンロード。闇の力の手にある刻印が明らかにさそり座なのでなんか意味のあるキャラであろうとは思うのだけど、正直他と同じく喋りもしないし、水のエルみたいにめちゃくちゃ印象に残ってる訳でもない。ちょっとライアに似てるなってぐらい。
気になったのでサソリの呼吸について調べてみたら、書肺と呼ばれる構造を持っているらしい。なんでも、その名の通り本のページのような見た目をしているとか。まさに知識を持つ肺(ワイズマンモノリス)って感じだ。
前回の解説(アギトとギルスの関係)の補足だけども、口自体は魚にもあるのにどうして顎(口)が鰓(エラ)の上位互換になるのかって部分は、恐らく鰓と違って肺が(内性器/外性器的な意味で)内臓であることに由来するのだと思う。肺は普段目に見えないから、子供は「口で呼吸をしている」と感じるし、我々大人も知識とは別でそのような感覚をどこかに持っている。普段は鼻でしてることも多いけど、"意識"して呼吸をする時は口のことが多いからか矢面に立たされてるイメージ。
そもそも呼吸にも、今まで触れたような外呼吸とは別に細胞における内呼吸がある。1週間考えたけど、多分この「◯◯に思えるけど実は……」ってところがミソなんじゃないかなと思った。呼吸は口でしているのかと思いきや、実は肺。肺でしてるのかと思いきや、実は細胞。魚の場合は鰓が外から見えるので「口でしてると思いきや鰓」という1ステップを踏まなくて済む。
本質を一段認識しづらいところに隠しておく"神秘性"や"複雑性"こそがアギトの力の源であり、知(地)の戦士でありながらそういう部分をあまり表に出さない翔一くんの態度にも表れているのかも。またエラ≒魚は陰陽太極図(二元論)の象徴でもあるので、翔一くんの持つ"何考えてるか分からない"感じは、割り切れず複雑であるという意味で高次元にあると言える。
アギトがグノーシス主義の話だってのは、今度こそ『語ろう!』で會川さんが語ってたことだけど、今の話は結構そこと通じる部分が多いように思う。一見して目の前にあるこの世界を、偽の神デーミウルゴスによってつくられたまやかしである(呼吸は顎,鰓でしているのではない)として、それとは別に真の神や真の世界(肺,細胞)があると考える。グノーシス主義の考え方は、それこそディケイドの感想で"オッカムの剃刀の逆"という(僕が勝手につくった)概念を説明したときにも使った概念だけど、これはまさに混沌をもたらす。混沌である(よく分からない)ことが力になるというのは、キョウリュウジャーの感想でもした話だし、現在放送中の白倉Pによる最新作ゼンカイジャー(ひみつのパワー!)にも通ずる。(仮面ライダーディケイド 8,9話「ブレイド食堂いらっしゃいませ/ブレイドブレード」 感想)
・「アンノウンは血縁関係のある者を襲う」って表現、なんだか襲われた者とアンノウンに血縁があるようにも受け取れないか? 勿論闇の力の子供って意味では兄弟みたいなものってのは大前提なんだけど。アンノウンも"怪人"として見れば人間に動物の特徴を足したような見た目ってことになるんだろうけれど、ただ動物に似てるんじゃなくて元々彼らがモチーフとなっているって話だから、もし人間のモチーフでもあったとしたら……。
人間は闇の力が自分に(最も)似せてつくった存在ってことにはなってるけど、それでも人間には色んなやつがいる。もしその個性が、既にいたロード怪人の性格などを参考につくられたものだったとするなら、この2つ(人間は闇の力/ロード怪人がモチーフ)は両立し得る。
僕がどうしてこんな無理のある推察をしてるかというと、アンノウンごとに襲う対象者が違うことに何かしらの理由を付けられないかと思ったから。例えば実家に帰った涼の元恋人 真由美や、前回までに氷川らが助けてきた被害者の血縁者たちが、恐らく別のアンノウンに襲われていないであろうことから、この疑問は浮かんでくる。全員が全員東京近辺から引っ越したとも考えにくいし(第一今回アンノウンの魔の手は群馬や埼玉にまで及んでることが説明されてるし)、わざわざモブを再登場させる意味がないってメタ的な理由こそあれど、劇中で通じる理由は今のところ見当たらない。
まぁモチーフであるか否かは一旦置いておくとして、アンノウンがアギトへの覚醒を察知できるのは血縁関係とまでは言わずとも某かの理由でシンパシーのある者だけ、というのはありそう。アギトだって同じアギトの力を持つ者(つまり同族)の危機は察知できても、そうじゃない人間同士の争いには関与できない訳だから、いくらアンノウンが超越生命体とはいえそういう限界や偏りがあってもおかしくはない。
まさに今回(配送業者と血縁のないであろう)真魚のこと襲ってるじゃん、というのは特に反証にはならない。まずもって翔一くんを襲ったのならアンノウン界隈でも彼は有名人だろうし、そのそばにいる真魚もまた有名人かもしれない。超能力で察知できなくても、別の方法で知って殺しに行くことはできる。

 ・アンノウン的にはG3って、邪魔してくるから無力化はしないといけないけど殺すことは絶対に許されないって意味で、案外厄介な存在なのかもしれない。そう考えると、G3がアンノウンを"撤退させる"流れは非常にしっくりくる。
・人間に金属片を埋め込んで、それがじわじわと成長してやがて凍死する……こう書くと、時間をかけて段々覚醒していくアギトの種を蒔いた"火"のエルと対比になってるのか。他の怪人と違って死亡までにタイムラグがあるのも、体内で闇と光の力(冷と熱)が拮抗しているからかもしれない。翔一のだけ小さいのも、小沢さんの予想がそのまま的中ってよりは、アギトだから相殺されてるって部分があるのだと思う。
「敵を倒せば元に戻って一件落着」っていうのも、毎度毎度だとご都合感があるけど、たまにそういうやつもいるくらいなら逆にリアリティ(それっぽさ)を増すかも。でも翔一の「アンノウンとかを"倒せば"助かるかもしれないってことですか」という主体的な表現(普通アンノウンが"倒されたら")をスルーしたのは(話の都合上、勘がいいときと比べると)ちょっとニブいなと思ったけど。
井上敏樹は病院を出会いの場か何かと思っているのだろうか(笑) バトルものだから怪我も多くて単に使いやすいってだけかもしれないけど、結構病院ですれ違うみたいな演出多くない? 北岡と島田さんとか。
僕も退院後、病院行くたびに「あ、入院してた時に見たことある人だ」ってなることが増えたから、なんか微妙に分かっちゃうけど。
真魚ちゃんが寝込んでたの、襲われたからじゃなくて、自分をかばって翔一くんが怪我するところを目の当たりにしちゃったからってところが大きいのか。だから元気そうな翔一くん(ケーキでも食べない?)を見て、元気になったと。
これ、意識してるのか分かんないけどすごく"クウガ"だなぁ……。
五代が死んだ時は本人に意識がなかったから椿が勝手に一条さんや桜子さんに連絡しちゃって、それでもなお五代を信じるって流れだったけど、翔一くんは意識があるので「死ぬかもしれないことは真魚ちゃんには秘密にしといて」と頼んで、怖くないはずはないのにそれを全く表には見せず、自分は大丈夫だからと周りにも安心を与える……と、視聴者が勝手に脳内補完をする。
五代が本当にただヘラヘラしてるだけの奴に見えるって人もいて、それはちゃんと見てないからだと言うのは簡単だけども、彼が弱みを見せてるシーンって本当に数少ないから、そう見えちゃうのも割と無理はないと思う(だからといって毎度のように悩んで可哀想アピールするのも嫌だけど、戦兎とか)。オタクはその辺バグってるから違うけど、まず30分番組を50話全部通して見るのが当たり前じゃないし、メインターゲットの子供でさえ多分全話は見てない。少なくとも僕は違った。録画できないと寝過ごしたり日曜日に運動会があったりして見られない週は普通にあるし、録画できたって最近じゃ毎週勝手にやってくれるけど録り忘れとかあった。
もっと言えば、その1話30分間でさえきちんと集中して見てるとは限らない。今見返して色んな発見があるってことは、それだけ当時ちゃんと見てなかったってことだし。白倉さんの"愛憎"評(人を殺すようなヤツは、少年だろうがなんだろうが、怒りの鉄槌をくだすべきだ!)は、そこんとこを踏まえて意識的にというか、敢えて曲解して話してるんだと思う。……誤解が生まれるのは相手の読解力不足じゃなくて制作側の表現力不足ですよというのを、制作側の人間として言っている。
ヒーロー番組を見る相手は、ひょっとするとまだまともに日本語の通じない子供かもしれないんだから、いくらセリフで暴力反対だなんだとお題目を掲げても、結局目に見えるのが敵をタコ殴りにしている様子だったら、伝わるのはそこの部分だけかもしれない。ヒーローが目当てだから、変身前の葛藤なんてそもそも見ちゃいないかもしれない。
……なんの話だっけ。そうそう、アギトの翔一くんはその辺を踏まえた上で、本当に何も考えてなさそうだしそう解釈してもあまり問題ないのが親切だよねって言いたかったんだ。だって少なくとも"アギト"は、いつでも姿勢正しく冷静で、感情を剥き出しにして相手に殴りかかったりしない。
・氷川さん! ちょっと氷川さん! いくら翔一くんが明日死ぬ身で命懸けるのも分かるからって、真魚ちゃんだけ連れて逃げるのは「脚本の都合で動かされてる」ってやつじゃないか!?
でもまぁ、普通に見てたら視聴者は主人公でアギトだって分かってる翔一くんのことを本気で心配したりはしないから、そこまで違和感覚えないだろうけど。こういうのが(尺とか色々と制約のある)作品を作る上で重要な綱渡りというか、バランス感覚なのかな。
真魚ちゃんみたいに、翔一が大丈夫っていうなら信じるとか、そういう話でもないし、助けに来るであろうアギトを信じてるってんならまだ分かるが、アギトだってこれまで漏れなく人を助けてきた訳じゃない。というか、いつも最初の犠牲者たちは翔一くんキャッチしてないのかな。
・ただ"混沌だから"で片付けてもいいけど、アギトをその手で殺した(って表現、未だにしっくり来てないけど)愛する人間の一人である沢木の提言(殺してはならない)だからこそ、闇の力は尊重して、マシントルネイダーに新たな力を与えたのかな。それに、殺そうと思えばいつでも殺せるってことが分かったからこそ泳がせるというのは理に適ってる。
そう考えると翔一くんが金属片で死ななかったのも、彼が何かしら手を加えたからかもしれない。ただ「自分の使徒の能力だから自由に消せる」と言い切るには、じゃあ火のエルのしたこともなかったことにできないのかってことになりそうだから、スコーピオンロードはサソリだけに闇の力がある程度は自らの意思で動かしてて、だからこそ帳消しにもできた……とかなら納得できるかな。
単に翔一くんの中のアギトの力がスコーピオンロードに勝ったのと同じく金属にも勝ったんだ、ってことでもいい気がするけど。
・またまた証拠品のカップを壊す太一。明らかミスリードを誘うような演出だけど、今までこれを大事に取っておいてるあたり美杉教授が本当に殺したとは思えないよねってなるようなバランスになってるのが絶妙。

どこまで本気か分からないギャグ作品『仮面ライダービルド』 本編感想

やっと終わった。いやー酷かった。1クール目はエグゼイドから逃れた反動でそこそこ期待していたけども、今見ると本当に駄目。満足度は10点満点で2。まさかエグゼイドより低いとは自分でも驚き。とにかく何もなくて退屈だったからな……。

 


 堂々巡り

ビルド最大の特徴はこれ。いつまでもずーーーーっと同じ話ばっかしてて何も発展しない。「桐生戦兎は正義じゃない。スタークによってヒーローに仕立てられただけの悪魔の科学者!」みたいなことを敵から言われたりして戦兎がピンチ、そこに万丈がさっそうと現れて発破をかけ、戦兎くん大復活!
"お約束"って言葉はあるけど、そういうことではなくないか……? 同じ構図を繰り返すにしたって、螺旋状に段々ステージが上がっていくなら分かるんだけど、最終回でも結局戦兎は一人で立ち上がることができなかった。何回あったか数えてみようか?

1.「今のお前はどうなんだよ。自分の記憶とビルド、どっちが大事なんだよ」6話
2.「お前が作ったのは、スマッシュだけじゃねぇだろ。そのベルトを巻いて、大勢の明日を、未来を、希望を、つくってきたんじゃねぇのかよ。誰かの力になりたくて、戦ってきたんだろ。誰かを守るために、立ち上がってきたんだろ、それができるのは、葛城巧でも、佐藤太郎でもねぇ、桐生戦兎だけだろうが!」16話
3.「戦兎を助けられるのは、俺しかいねぇだろ!」22話
4.「ありがとうな……後は頼んだ」34,35話
5.「気持ちが足りねぇんだよ! 誰かの力になりたい、誰かを守りたい。それは、あいつの戦う理由だ。お前にはそんな気持ち、これっぽっちもねぇだろ! 桐生戦兎はな、正義のヒーローなんだよ!」39話
6.「何泣いてんだよ、みっともねぇなぁ。つくられたヒーロー……上等じゃねぇか。前に言ったよな? 俺たちが信じた思いは幻なんかじゃない。自分の信じる正義のために戦うって。今のお前の正義は、美空を助けることじゃねぇのか? なぁ」43話
7.「一度しか言わねぇぞ。誰がなんと言おうと、お前は俺達のヒーローだ。だから……生きてくれ」49話

実に7回。本編49話の内、7話に1度は同じような話が差し込まれてることになる。最後の方に至っては万丈にも若干呆れの色が見える。「前に言ったよな→一度しか言わねぇぞ」の変化に気付いたときは笑ってしまった。

ちなみに、万丈がピンチから復活するシーンも同じくらいの回数ある。戦兎と大きく違うのは、万丈はほとんど"一人で"立ち上がるのだ。


 最高のコンビ……?

戦兎と万丈の関係は「最高のコンビ」と自分で言っちゃうほどのものらしいが、その実かなり歪なんだよね。
前述の通り、戦兎は何度も万丈に助けられるけど、万丈は割と一人でなんとかしちゃう。でも万丈は戦兎に「今の俺をつくってくれた」と感謝していて、戦兎は「筋肉バカ」などと茶化すばかりでちっとも礼を言わない。
確かに龍我が戦兎に諭していることは戦兎が過去に言っていたことの受け売りが多いんだけども、そもそもそれがおかしいんだよな。いつの間にか師弟関係が逆転してしまっているというか、まるでボケてきた親を介護してるみたい。その癖、介護される側は未だに偉そうなんだよなぁ。


 記憶喪失

ボケてるって話をしたけども、とにかくみんな色んなことを忘れる。戦兎はそれこそ自分の戦う動機をすぐに忘れるし、万丈も結構行動原理がころころ変わるし、猿渡はファームの仲間を完全忘却する。
とにかく話が動く時には必ず誰かがおかしなことをしていて、何ひとつ納得の行く展開がない。
戦兎に関してはなんか葛城巧が脳内で記憶を操作してるとかいう謎の設定が出てきて、記憶喪失はもう公式設定らしい。くだらない……。


 受け身

これも多かったなぁ。敵とかデータ検索とかで、他人から"教えてもらう"ばっかりで戦兎本人が自力で状況を動かしたことってほとんどない。
ネビュラガスの存在、スタークの正体、ローグの正体、スクラッシュというキーワード、ラビットラビットのアイディア、御堂の正体、エボルトの正体と目的、トリガーの構造と使い方、白いパネルの存在とロストボトルの用途……これら全部戦兎本人は何もせず棚ぼたで手に入れた情報。万丈に助けて貰わないと立ち上がれないのもそうだけど、戦兎はヒーローとして頼りなさ過ぎる。口だけは比較的達者だけど、能力が全然伴ってない。


 情報規制

ここからは物語の構造について。
1章から様々な"謎"が提示されているんだけども、ただ伏せてあるだけでなんの意味もない。散漫なせいで色んな要素が繋がって一つに集約される気持ちよさもないし、矛盾しているように見える部分も多々あって「そうなんだ」と受け入れることもできない。アギトの感想でも少し触れたけど、「ただのびっくり箱」でしかないんだよね。
特に序盤に関しては「作者は全部分かってるんだろうけどこっちには何ひとつ伝わってこない」感が強くて、かなりもどかしかった。


 事後

僕はこれを見た時点で期待を捨てるべきだった。具体的には4話の「1年前にマスターに拾われて、言われるがままにビルドになって戦ってきたけど……俺、あんたのこと何も知らないな……と思って」ってとこ。
戦兎がマスターを信じる過程が描かれてないので、疑問の挟みようがない。記憶喪失の男を拾ってくれて、いきなり変身できるベルトで戦えって言われて、しかも家の地下に秘密基地と後に変換装置となる"動力源"なるものまであるのに、不信感を抱かないほうがおかしい。んだけども、何故か1年もの間そこに蓋をして生活してきたことになっている。ローグがスタークと手を組んだきっかけもそうだね。こっちはROUGEで描かれてるのかも知れんけど、多治見や御堂、難波がスタークを信じた理由や東都が西都からの代表戦の申込みを受けた理由なんかも全く描かれてなかったし、そういうとこに対してはやる気が全くないんだろうね。


 捨て駒

佐藤太郎もだけど、一番は石動惣一のこと。彼のセリフって、C世界でのものを除けば「お前は……何がしたいんだ」と「一体、何を企んでる」の2つだけ。ラスボスの所業を一人称視点でずっと見ていた人っていうめちゃくちゃ美味しいポジションなのに、結局最後まで目覚めはしなかった。まぁ、そのエボルトに目的もクソもないから料理に困るんだけども、「全部が全部嘘って訳じゃない。たまに感動してウルッとしたし、騙して悪いなとも思ったよ」なんか僕はすごく期待したというか、エボルトの存在が明かされた後もしばらくは惣一も積極的に協力してるもんだと信じてたよ。エボルトにも何か共感の余地ある目的があって、惣一はそれの唯一の理解者なんだって。でも結局なーーーんにもなかった。ただのなんの意味もない嘘だった。科学の行く末についてだって、スタークの主張に根拠なんてなくただ戦兎が嫌がることを言ってただけなんだろうし、終盤の内海からの問いかけもカモフラージュでしかない無意味な議論だった。狐に化かされた……っていうか馬鹿にされてる気分だ。だって自分から「これまでビルドで扱ってきた議論に意味はありません!」って言ってるんだよ? この1年返せよ。ビルドが存在しなければ他に面白い作品見られたかもしんないだろ。本当に腹立つ。


 自己満足

これはなんとなく僕が受けた印象であって、明確な根拠がある訳じゃないことなんだけども、終始作者が「やりたい展開」を描いてただけなんじゃないかなーって。
上述の"過程"が省かれるのも、たぶん作者が書いてて面白くないからであって、そんなことよりも「信じてた人の裏切り」「敵幹部同士の仲違い」「一人の黒幕によって手の上で転がされる」みたいなキャッチーなシーンを描きたかったから描いたって感じ。
僕は昔趣味で小説を書いていたので、「やりたい展開」が先に立つのは非常によく分かるんだけども、それをそのまま書き散らかすのは趣味だから許されることであって、とてもお金をもらってるプロの仕事だとは思えない。逆に、本気で辻褄も合わせようとした結果がこの有様ならそれはそれでどうなのとも思うけどさ。


 最悪のジョーカー

挙げ句の果てに、これまでのビルドを戦兎が語っていたことにしてすべての失態をなすりつけるっていうね。これのせいでどんな矛盾も空白もご都合主義も「戦兎の記憶が曖昧だから」「戦兎が脚色したから」で通ってしまう。幸い、この49話で戦兎の記憶力の悪さは如実に描かれてきたのだ。卵が先か鶏が先か……みたいなことになってくるが、事実意味分からんのだから少なくとも表現力に乏しいことは事実。なにしろ"ギュインギュインのズドドドド"だもんね。語り部は絶対に向いてない。そもそもなんの為に物語に起こそうと思ったのかすら全くの謎なんだよな。仕方ないよね、戦兎くんがそういう展開にしたかった気分なんだもんね。っていうか、「戦兎たちがC世界でビルドの物語を語る様がが49話に含まれている」ことからして、更にもう一個メタな存在による完璧な創作っていう可能性すらある。


 "ビルドらしさ"

これが未だに分からない。1年間も放送してきてこれといった印象を残せないって逆にすごい。最後まで変わらずまでやり遂げたのは、寒いギャグで場を冷やかして足を引っ張ることくらいかな。それだって散漫だから1つの大きなインパクトにはなりえないし……。
と考えていった結果自分なりに捻り出した答えは「閉塞感」だった。スカイウォールの存在もそうだし、代表戦とか戦争のお題目を掲げる割に小規模だし、タワー内など屋内での戦闘が多かった気がするし、ずっとエボルトの手の上なのもそう。要らんメタ要素も作中世界の広がりを妨げてる気がする。
それでこじんまりとまとまってるならまだ良かったんだけど……もうキャラの意味不明な言動もガバガバな設定も全てギャグだったと思えばむしろ壮大に感じられるかな。そうすればそれが"ビルドらしさ"になると思うよ。

 


正直、作劇に関する悪いところはエグゼイドと大した差がないので、そんなに書くことがない。詳しくはそちらの記事を読んでください。

 

アンチと呼ばれる自分の心理

各話感想

仮面ライダービルド 1話「ベストマッチな奴ら」 感想

各章まとめ

仮面ライダービルド 葛城巧殺害事件編(1話〜16話) まとめ感想

仮面ライダービルド 戦争編(17話〜28話) まとめ感想

仮面ライダービルド エボルト編(29話〜49話) まとめ感想

 

前作

手品のような作品『仮面ライダーエグゼイド』 本編感想

 

86ma.hatenablog.com

86ma.hatenablog.com

仮面ライダービルド エボルト編(29話〜49話) まとめ感想

エボルトとじゃれあった末に平行世界と融合して都合のいいように世界を作り変え、これまでのビルドは戦兎が語り部となって紡いだ物語であるということに。


キャラクター

 桐生戦兎
・手のひら返し
あんだけ防衛防衛うるさくてクソめんどくさかったのに、今度は人が変わったようにズルい抜け道作って攻め込んだりパンドラボックスで脅すよう氷室に頼んだり、剰えエボルトに対して「元はといえばあんたのせいだろ!」と責任転嫁し、エボルトぶっ倒して解決しようとする。2章はなんだったんだよ。
・変に素直
エボルドライバーをバカ正直に持っていったり、変身機能をなくしたりすることもなくブリザードナックルを一海に渡したり……。
・頭おかしい
主に父親関連の話になると気が狂う。言ってることの意味が全く理解できないことがしばしば。
・嘘つき
「ハザードトリガーは一度作動したら止められない」って言ってたのに忍法刀ごときで止められたり、「そのボトルともう一本は、また人体に入れて精製し直さなきゃいけない」とか言ってたのに黒いパネルに挿すだけで良かったり。
・一人じゃ何もできない
相変わらず凹んだら龍我に助けてもらわないと復活できないし、新しい情報も敵から教えてもらうかデータ検索するかしないと何ひとつ分からない。
・記憶喪失
よっ、出ましたお家芸。葛城巧の記憶操作によってか色々なことを忘却しまくる。上の事柄も大抵忘れてたと捉えると辻褄が合う。
・全部こいつのせい
ビルドの物語は戦兎によって語られたものとして着地した。つまり、本当は筋が通っていたかもしれないが辻褄が合わないのはすべて"戦兎の記憶が曖昧だから"という言い訳ができてしまったことになる。記憶喪失だけが取り柄ですもんね! いっそのこと綺麗さっぱり忘れて完全にC世界の住人になったらどうかな。

 

 万丈龍我
・天才より天才
基本はバカだけども、時折天才よりも頭の回転がはやい。天才を自称してる戦兎くんが頼りなさすぎて、バカと呼ばれてる彼が相対的に頭よく見える。どっちもどっちなんだけどね!
・鋼のメンタル
すぐに戦意喪失する戦兎と違って、どんな精神攻撃をされても一人で立ち上がる。お前すごいよ……あの頼りない背中を見てよくそこまで成長できたな……。

 

 猿渡一海
・情緒不安定
3羽ガラスのことを許せないと言っていたのに許しちゃったり、みーたん関連で気持ち悪いギャグを披露したり、何の脈絡もなく父親を信じようとする戦兎を必要以上に責めたり、戦う動機がコロコロ変わったり、北都の仲間を忘却して「自分が死んでも誰も悲しまない」なんてメンヘラみたいなことを言ってみたり、かと思えば戦闘狂のように「誰が俺を満たしてくれるんだよ!」と叫び散らしたり……ホントに意味が分からん。北都編終わってからの彼は完全に持て余してて見るに耐えない。

 

 氷室幻徳
・私服
仲間になるために"ダサい私服"ネタでウケを狙う。つまらないし、シリアスシーンが台無しになる。
・役割なし
序盤から出てるけど、結局なんの為にいたのか分からなかった。戦兎と似てるとかなんとか言われてたからテーマに直結するような何かを背負っていたんだと思うんだけども、僕には全然分からなかった。そもそも似てるかぁ?

 

 エボルト
・虚無
こいつは何の為に何をしてたんだろうね。戦兎に対するアンチテーゼって訳でもないし、ただ「破壊してやるぞー、滅ぼしちゃうぞー」って言ってナメプするだけのサンドバッグ。こいつ自身に中身がないので、エボルトと戦うだけのエボルト編も自然と虚無になる。戦兎たちの反論も虚しく響く。

 

 内海成彰
・情緒不安定
こいつもかなりワケ分からん。なんか47話で「最初からこの為にエボルトについた」みたいな雰囲気出してたけど、だったら戦兎(39話)や幻徳(42話)に対して喧嘩売る必要が皆無なんだよな。ただエボルトに味方ですよアピールするために出任せ言ってたんだとしたら、やっぱりこちらも戦兎サイドの反論が虚しすぎる。
・だから何?
サイボーグだったとか狂ったのは演技だったとか色々明かされたけど、全く意味を見出だせない。ブロスもそうだけど、なくても話として普通に成立すると思う(いや、あってもなくても成立してはいないんだけど)。

 

 葛城忍
・どこで何してたの
「実はずっとエボルトの側で倒す機会をうかがってました」……って"実は"好きだな、ホントに。ずっと何してたんだよ。お前みたいなのを"ポッと出"って言うんだよ。

 

 葛城巧
・何がしたかったの
中途半端に戦兎に口出ししては一人で納得して引っ込む。うるせー。

 

 滝川紗羽
・「それは……知らないほうがいい」
結局知られずに終わりました。4回くらい意味ありげに言ってたのは何だったんだよ。てかあんたもいなくて良かったよな。まぁ便利な情報屋さんではあるが、いなくてもみーたんねっとか敵側から教えてもらうかで何とかなるだろ。

 

 石動惣一
・佐藤太郎並みの捨てキャラ。まさか最後まで何もさせえもらえないとは思わなかった。

 

 

設定

・エボルトのいない世界になったってことは火星には今も知的生命体がいるってことになるな。10年前の火星探査で発見されなかったんだろうか。そもそもマスターはなんで宇宙飛行士じゃなくてマスターやってたんだ。
・とか言ってみたけど、もうこんなの考える意味ないと思うんだ。だって語り部の記憶はビルド史上最も信頼できないものだもん。もちろんメタ的に言えば作者なんだけども、作中キャラクターに責任を全て押し付けるとかすごいよな。話を動かすための駒でしかない感じは序盤から少しあったけども、まさかここまでするとはね……キャラクターもそうだけど、役者さんが可哀想。

 

 

中身のない話をギャグで薄めたことで完全な虚無と化した。ブラックホールはこれの伏線だったんだね。
つーか、わざわざ無関係のB世界を巻き込んで新世界まで創ったのに、万丈の中にはエボルトいるし戦兎はまだネビュラガスの入ったフルボトル持ってるし、もし仮面ライダーに変身できるなら戦兎にもエボルトの遺伝子あることになるし、不安要素残りまくりなんだよな。いっそいつもの自己犠牲のノリで2人揃って自殺したらどう? そうでもしないと申し訳が立たないと思うんだけど。「俺もお前も存在しちゃいけないんだ、最高だ!」って意味不明過ぎだろ。

 

まとめ

どこまで本気か分からないギャグ作品『仮面ライダービルド』 本編感想 - やんまの目安箱

仮面ライダークウガ EPISODE11,12「約束/恩師」 感想

キャラクター

 五代雄介
・「桜子さん? 俺の代わりに、約束の場所に行ってください。未確認生命体が出ちゃったんだ」
行けなくてすれ違っちゃう展開かと思いきや、確かに普通ならこういうことするよね。というか、みんなに笑顔でいて欲しいとか言いつつ、恩師との約束を反故にするのは有り得ないか。
・神崎「五代雄介、こういうのを知ってるか? 古代ローマで、満足できる、納得できる行動をしたものにだけ与えられる仕草だ。お前も、これに相応しい男になれ。お父さんが亡くなって、確かに悲しいだろう。でもそんな時こそ、お母さんや、妹の笑顔のために頑張れる男になれ。いつでも誰かの笑顔のために頑張れる。すごく素敵なことだと思わないか? 先生は……先生は、そう思う」
五代の癖であるサムズアップにきちんと意味付けをして、これまで若干弱かった五代個人のキャラクターにしっかりと肉付けがされた感じ。2000の技ってのも、ただ持ってるだけじゃなくて「それを目標にずっと頑張ってた」っていうことと「それが実際に役に立った」っていう描写が両方あって、一気に輝いた。

 

 神崎昭二
・「私はね、教育というものが分からなくなったんです。上からは子供たちにゆとりを与えろと言われる。親たちからは成績を上げろと言われる。子供たちは、別に未来に期待はないと言う。だったら私は……子供たちに何を与えたらいいのか。それとも、与えるものなんてないのか。何のために教師でいるのか、分からなくなりました。もう教師をやめようかとさえ思ったりしました。だから、願掛けをしたんです。もしも今日のことを五代が覚えていて、連絡などしなくても来てくれたなら、私が教師でいた意味が少しはあるんだと考えて、このまま続けてみよう。その代わり、五代に会えなかったら、教師をやめよう。……教師らしくない、いい加減な考えです」
これさぁ……制作者側の声だったりしないのかな。「語ろう!」の高寺さんのインタビューが、この独白と同じ雰囲気をまとってた気がするんだよね。

 

 夏目実加
・「お父さんの分まで、頑張ろうと思って」
あー、いいね。こういうその後のフォローがあると、一気に登場人物達が地続きで生活してる感じが出るから大事。長野のバイク好き(?)な彼とか。

 

 グロンギ
・「ここではリントの言葉で話せ」
人間の言葉喋ってると、もはや普通の人だな……。

 


戦闘が見応えあった。ただ、生身アクションはさ、違うじゃん。クウガは"その気になったら変わる"んだから、変身する隙がないなんてことはあり得ないはず。ザインが変身してないから人間である可能性を疑ってるのかとも思ったけど、結局クウガの方が先に変わるし。というかザインが変身しない理由も分からんかった。
話もすごく良かったんだけど、最後、先生と一緒にサムズアップして終わりはないんじゃないかなぁ? 先生はすっごく迷ってたじゃん。納得できてないのにそれやっちゃったら、価値が下がる気がするんだけど……。花壇の話とかも、結局このラストにどう関わってるのかよく分からなかった。
五代の話としては文句なしだけど、神崎先生の話としてはあんまりピリッとしなかった。

 

次話

仮面ライダークウガ EPISODE13,14「不審/前兆」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー龍騎 13,14話「その男ゾルダ/復活の日」 感想

キャラクター

 城戸真司
・「馴れ合いって……何が悪いんだよ。戦いよりマシだっつぅの」
真司はまだ恵里のこと知らないんだっけ。じゃなきゃこんなデリカシーのないこと言えないよね。言ってみれば蓮は、彼が本当に食事を共にしたい人を取り戻すために戦ってる訳で。餃子もったまま出てきちゃうのは、らしくて笑えたけどさ。
・「あのさ、虚しいと思わない? もっと視野を広く持った方がいいって。せっかくの力なんだから、人を守るために使うべきだよ。だってさ、あんなすごい力なんだよ? 俺は、人を守るためにしか戦わない。だからいくら仕掛けてきたって無駄だからね」
やっぱり、戦いに参加しないのは"視野が広い"ことだよね? そうなると「いつの間にか神輿かついじゃってる」と食い違うと思うんだけど、なんでなんだろう。…………いや、矛盾はしてないか。真司は"戦わない"ことに固執していて結局視野が狭い。
・ストライクベントをするかどうか迷ったものの、結局撃ったらゾルダがやられてしまう。こういう展開をやるなら、逃げるという選択肢をきちんと排除して欲しかったな。
・「俺が……モンスターじゃないかよ」
ゾルダを倒してしまったことにかなりショックを受ける。須藤の死にはそんなに思い詰めてなかったのに……と思ったけれど、それを言ったらモンスターによる被害者に対しても同じようなものだった。あくまで"自分の手が汚れたから"悩んでると見ていいのかな。
・「あんた、生きてたんだ。良かった……」
どこかで見た展開だと思ったらあれだ、ONE PIECEヒルルクだ。あれの下位互換……って言っちゃうとアレだけど、正直満足できる結論ではなかった。ヒルルクはイッシー11を助けようとして騙されたんだし、騙されたことにすら怒らなかったし。まぁ、命を大切に思ってるからこそ「実在する人が死んだと嘘をつく(しかも演技までさせる)なんて不謹慎だろ」という怒りは湧いてもおかしくはないけどね。問題はその後。
・「蓮……俺、決めたからな。絶対、ライダー同士の戦いを止める」
この結論はまぁ分かるんだけど、具体的な対策が提示されてないのが問題。真司曰く「怖かった」から攻撃してしまったとのことだったので、また恐怖で我を忘れてしまったら同じことをするかもしれない。だから実際に再戦させて行動で示す必要があった。そうじゃないと、これから先変身する資格はないと思う。できるだけ早めにバトルに巻き込まれる描写があって欲しい……んだけど、次は井上脚本回なんだよな……大丈夫かなぁ……。

 

 秋山蓮
・皿をよけたりして"単なる嫌がらせ"をする。別に井上脚本だからキャラがブレてた訳じゃないのね。恵里に似ているという背景が分かった今では、嫌がらせしたくなる気持ちも理解できるけど。
・「(自己紹介もなしかと問われ)その方がいい」
殺す相手のことなんか、知らないほうが情が移りにくいもんね。とはいえ、シザースの時は「素性を知っているこちらが有利」とか言ってた気がするので、違う意味かもしれないけど。
・手塚「運命を受け入れているが、何か矛盾も生まれてる。このままいけば……」「お前には迷いがある。本当に誰かを殺せるつもりか」
蓮「俺に迷う資格はない」
"資格"ってなんのこと? そういう言い方をするのって、普通は自分のせいで恵里が昏睡してる場合じゃない? でも回想を見る限りそういった感じには見えなかった。『大学にいるのが憂鬱』だと事前に聞いていたのに助けてあげられなかった、ってところだろうか。矛盾っていうのは「喧嘩って最低」の話だと思うんだけど、それに対してその贖罪の気持ちがどう作用してるんだ?

・「やりたきゃやってみろ。だが、俺は……」
あー、違うわ。既にシザースを殺してしまったことに対することか。だからもう後戻りはできない、迷う資格もないって話だ。
・最後に乾杯をしたのはどういう意味だろう。BGMからして「いい傾向」なんて雰囲気じゃとてもなかったよね。むしろ考えることをやめて開き直ったように見えた。なんと言おうか、龍騎に力ずくで止められたら自分は人を殺さずに済む、バトルに勝ち残ったら恵里が助かる……どちらに転んでも悔いが残るのなら、悩むことをやめて天に(あるいは真司に)委ねると決めた感じ。

 

 

 北岡秀一
・「人を疑い過ぎるのは、心に余裕がない証拠ですよ」
盛大なブーメラン投げたね。北岡も余裕がないから「吾郎ちゃんが言ってるんじゃないの?」とか言っちゃう。それともそれを無意識にか分かってるからこそ言えるのかな?

 

 手塚海之
・「だが運命は変わらない訳じゃない。むしろ変えるべきものだ」「決まった運命ほど変えたくなる。もし、俺がライダー同士の戦いを止めると言ったら?」
自分の死を占いで知っちゃうくらいだしね。変えたいよね。

 


北岡の「綺麗事で戦ってる奴は自分の手が汚れると脆いよ。あいつ、もう終わりかもね」というセリフが、なかなか深い。
確かに脆いんだけど、それは何故かっていうと"逃げ場"が無いからなんだよね。"自分が人を殺した"っていう現実と真正面から向き合うからこそ、思い詰める。
対して蓮や北岡のように何らかのやむにやまれぬ理由があって戦ってる人は、「恋人を救うためだから/このままだと自分が死んでしまうから"仕方ない"」と合理化して自分の心を守る(問題やストレスから逃げる)ことができる。
つまりどういうことかというと、一見「偶然ライダーになった真司と、願いのために自らライダーになった蓮/北岡」という構図に見えるんだけど、実は逆で「自らの意思でライダーになった真司と、どうしようもない運命のせいでライダーになるしかなかった(本当はなりたくなかった、より正確にはならなくて良い人生を送りたかった)蓮/北岡」なんだよね。
だからこそこの中で唯一積極的な真司は、自分がした選択の結果に対しては自分が責任をとるしかない。まだバックボーンは描かれていないけど、手塚も多分そっち。
ちなみに須藤は積極的という意味では前者だけれどそもそも人を殺すことにストレスを感じない人なので関係がない。
いやー、面白くなってきたね。

 

次話

仮面ライダー龍騎 15,16話「鉄仮面伝説/運命のカード」 感想 - やんまの目安箱

エゴとエゴの均衡『映画 聲の形』 感想

NHKでやってたんで見ました。結構面白かった。気分が落ち気味の時に見たら泣いてたんじゃないかな。つっても感動じゃなくて、悲しくて。感動するような話だったかといえばそうでもなかったと思う。少なくとも爽快感はない。

 

全体的には良かったので先に惜しかったところを言うと、小学校の担任と母親2人、それと島田。彼らの心情をもっと見たかった。特に担任はただただクズなだけで、なんの正当性もなかった。そこを描く時間がないなら、せめて顔と名前を映さないで欲しかった。他の人に正当性を感じるからこそ、そこが大きく引っかかった。

 

で、本題だけど、一言でまとめるならエゴのぶつかりあいかな。
正義とか道徳とか善とか、そういう押し付けがましい基準で見れば、まぁぶっちゃけほぼ全員クズよ。いじめる奴も、見て見ぬふりする奴も、被害者ヅラする奴も。
でも、誰もが最善の行動を取れる超人じゃない。っていうかそんな人間本当にいるのか怪しい。そういうのは目標とであって義務じゃない。理想を押し付けるだけじゃ何も始まらないんだよな。極論刑罰もそうだけど、罰を設けたからって犯罪がなくなるわけじゃない。悪を責めれば悪が滅びるわけじゃない。
"何故それが起こるか"という根本を見ないと、何も始まらない。

 

じゃあ、何故あのいじめが起こったのか。それは"誰かのせい"なんて簡単に割り切れる話じゃない。そういうことはなかなかない。
でも、有耶無耶にする訳にもいかないから、劇中でやったように誰かに"責任"を取らせる必要が出てくる。今書いてて、20世紀少年の1シーンを思い出した。カンナの誘拐に失敗して、信者たちが一人を燃やすとこ。今作で言えばその犠牲者は将也だった。
この例からも分かるように、"誰のせいか"を決めるだけじゃやっぱり何も変わらない。

情状酌量なんて言葉があるけれど、それを考えてみる。植野が一番分かりやすかったが、何も最初からみんな西宮に対して嫌がらせを行っていた訳じゃない。
むしろ好意的にサポートまでしていた。

 

気を遣うのは、疲れる。別に障害を持ってることが悪いとか、周りが怠慢だとか、そういう価値判断抜きの事実として、疲れる。
でもそれに対する報酬があれば、人は頑張れる。例えば僕の場合なら自己満足による自己肯定感の向上だったり、個人的に好きだからその人のサポートをすることそのものにやり甲斐を感じたりとか、給料が出るとか。

似たようなケースとして、最近読んだカフカの「変身」が挙げられる。

『変身』フランツ・カフカ 感想

 

僕は小学生の頃、委員会の仕事で走り回ってた時期がある。給食を食べる時間を削って、やるべきことをやらない連中のためにそのツケを自分で払ってた。
でも、僕はそれが気持ちよかったからやってただけで、善意とかでは全くない。そうすることで自分が人として上に立ててる気がしただけ。

むしろみんながやるべきことをやってしまったら、きっとその頃の僕はガッカリしたと思う。明らかに歪んでるし、だから自分が善だとは微塵も思わない。当時もそこには割と自覚的だった。
でもそういう歪んだ奴がいることで、委員会の仕事がきちんと回ってたのも1つの事実なんだよな。
だから僕は自分が"悪い"とは思わない。罪悪感はない。

 


少し話が逸れた。植野は「西宮をサポートするメリット」と「それによるデメリット」を天秤にかけ、デメリットが大きいと判断した。だから距離を置くようになった。植野の中での硝子が"変身"したからだ。
将也も忠告した。「もっとうまくやれよ」と。でも西宮は話を聞かなかった。後のシーンで語られるが、西宮は"聴覚障害者だから"いじめられたのではなく"周りを理解しようとしなかった"からいじめられたのだ。もちろんそれが原因の100%だと言うつもりも毛頭ない。いじめまでする必要があったかといえばそりゃなかった。

でも、誰かを嫌うこと自体が悪い訳でもない。それは仕方ない。

 

「硝子ちゃんは、手話を使ったほうが楽なんですよ」
「私は手話より書くほうが楽なんですけど」
この会話に象徴されているが、どちらかの"我儘"を優先する理由なんてない。でもどちらかだけが不満を覚える正当な理由もない。

だからこそ話し合って落としどころを見つけていかなくちゃいけないんだけど、それをしないから不満がたまる。いや、それをするためにそもそもどちらかが不満を覚えなくちゃいけない。手話で話し合うにせよ筆談で話し合うにせよ。それがこのケースの難しいところなんだよなぁ。
まぁ、イーブンにしたいだけならどっちも不慣れな方法でやるって手もあるけれど、それだと本題の話し合いが円滑に進まない。

 

こういう時に自分の不利益を被れる人というのは、"良い人"というよりは"余裕(ヒマ)がある人"なのだと思う。
余裕がないから、硝子は自分の主張を相手にぶつけないで貯め込むし、将也たちはストレスをそのまま硝子にぶつける。
逆に言えば、序盤の植野は余裕があったから硝子に優しくできた。
川井なんかは石田に「自分が可愛いだけ」と責められていたが、寄生獣を知ってる人にはこれが一番分かりやすいかな。初期のミギーが自分を守るために他を平気で殺すように、川井も自分の立場が危うくなると他者を傷付けることも厭わなくなる。


また将也の母親。息子が他人の心を踏みにじって、お金もたくさん払わされて、それでも死んでほしくないって言えちゃうのは、僕には理解できないけど、余裕がある人なんだろうね。
この間の進撃でヒストリアの過去語りがあったけど(アニメ派)、僕はあの母親の方が理解できる。「殺す勇気があれば」ってやつ。詳しい事情は知らないけど、迷惑してるならそう思うのが自然。

僕は昔の記事で「我慢できないなら産むな」って言ったと思うんだけど(母親は我慢をすべきであるか)、だから僕は子供なんか産むもんじゃないと思ってるよ。金かかるし時間もかかるし手もかかる。それを我慢して理想の親であるなんて人間業じゃない。それをやろうだなんて傲慢だとすら感じる。
それほどの精神的、金銭的、時間的余裕を持った人間なんて、実在するのかね。少なくとも僕にはそんな余裕はないな。

 


"余裕"については伝わっただろうか。そうなると、ラストシーンにも繋がってくる。
それぞれがそれぞれの余裕という手札を使って生きていくしかない訳で、各自自分の欠点を認識したが、それを改善するかどうかはやっぱりその手札次第になってくるんだよね。
多分植野は手話を勉強する程度の"歩み寄り"をする余裕があって、西宮はまだ謝り癖を直すには至らなかった。逆に植野には西宮を好きになるほどの余裕がまだなくて、西宮は植野を(多分)好きになれた。

"自分にできる範囲で"譲歩をすることで、全体のバランスを取り、より多くの人の負担を減らしていくことが重要なんだろうね。

 

先週覚えたばかりだけど便利なので使うと、そういうのをアサーションって言うらしい。
自分の主張だけして相手の話を聞かないのはアグレッシブタイプ。
相手の主張を聞いて必要以上に我慢し、時にそれを恩着せがましく思ったりするのがノンアサーティブタイプ。
その中間で、自分と相手の両方を尊重しバランスを取れるのがアサーティブタイプ。

 

このアサーティブな態度に必要なのは、意思表示。自分は勿論、相手もね。僕は自分の基準で配慮して生活しているけど、他人の基準を聞くことでそれが変化することだって有り得る。だから結局、伝えようとしなきゃ伝わらないんだよね。
どんな極端な意見でも、とりあえず言ってみることは必要かなって。その結果色んな反論とか同意とかが来たら、それを見て自分の意見を洗練していくことができる。まぁ、言う前に色々調べることも可能だけども、もしかしたらその発言者は自分が今言おうか迷ってる意見を聞いたら、考えが変わるかもしれない。自分の考えが変わらないようなら、発信してみるのが一番だと僕は思う。

 

批判として「顔が不細工だったら成立してない」ってのを見たけど、仮にどれだけ醜い容姿でも、結局は関わる相手の余裕によって決まるのであって"容姿が悪いことで必ずすべてが崩れる"ことはないし、それでこのテーマが描けなくなることはない。そもそもの話、「◯◯だったら」なんてのはナンセンスだけどね。「ピザの生地を食パンに変えたらピザじゃなくてピザパンになっちゃうじゃないか」って言ってるようなものじゃない?

あと、「硝子はいじめられてたのになんで将也を好きになったんだ」みたいな反応を結構見かけるけど、そもそも硝子はいじめられて悲しんでるシーンがないんだよな。将也たちを恨んでいたような描写もないし、何より最後まで「友達」と言い続けてる。

被害者が加害者を恨まなきゃいけない理由なんて全くない。むしろそういう恨み言を言わずに仲良しだと思い続けたからこそ余計に「気持ち悪い」と思われてしまったのであって。

ちなみに僕は、硝子が好きになったのはあくまで"最初の人だから"であって、これから色んな人と関わっていく中で、恋愛的な意味での"好き"は薄れていくと思ってる。

逆に石田が西宮を好きになる理由の方が難解。西宮と違って何度も後悔して自殺未遂のシーンまであって、その罪の象徴である西宮を直視するだけでも一苦労だろうに、好きになるなんて"許されない"と思いそうだ。

だから、物語として盛り上げるために恋愛のかたちをとったけど、互いに友達でいるのが一番綺麗だと個人的には思う。

「作者に言わせると『暴力』も自己表現の一種」ということを批判している人もいた……元の発言を見たことないからあれだけど、僕は概ね賛成。でもそれと良し悪しは別だし暴力でのコミュニケーションが嫌いな人ばかりでもない。僕は何も言わず自分の内に溜め込んである日突然予想外の形で爆発する人より、植野みたいなやつの方が"好感持てる"。とはいえそれは相対的な話で、結局嫌い寄りだけどね。

方法それ自体に良い悪いはないんだよな。それこそ漫画じゃないけど、殴って分かり合えるならそれもいい。でも相手が暴力を嫌っていたら、それはその"場"に適切じゃないってだけ。口での会話も、聴覚障害者がいる場では暴力同様に適切じゃないとも言える。

 

観覧車のシーンで植野が怒ったのは、小学生のときの反省をして、回りくどい方法じゃなく"分かりやすく、口で、ストレートに伝える"という方法をとったにもかかわらず西宮側が少しも歩み寄ってこなかったことに腹を立てたから。少なくとも僕はその気持ちを理解できるし、そこまで責める気にはならない。

そこを考慮すれば少なくとも「自分の主張だけをして周りのことは一切顧みない人」ではないし、そうやって歩み寄った部分を切り取れば褒めてもいいんじゃないかな。逆に結局は暴力を奮ってしまったことを切り取れば、悪く言われて当然。

聲の形の良さって、そういう一長一短な描き方だと思うんだよな。

 

永束なんかも、周り見てると川井と対象的に肯定的なものばっかだけど、僕は彼嫌いなんだよね。石田の目を見て「"誰か"助けて」なんて言えるふてぶてしさが気に食わない。そんなこと言われたら助けるしかないじゃん。自転車だって、どうせ探しに行くなら一度石田を人柱にするんじゃなくて自分の貸して自分で探しに行けよって思った。「親友にありがちだろ?」とか言いながら見ず知らずの他人(自分より弱そう)を恫喝したりするのも腹立った。そんなんだから友達いないんだろうなって。

 

感想を漁ってて気付いたことだけど、聲の形を受け入れられない人の多くは自分の経験と照らし合わせ過ぎてる気がする。感情移入し過ぎというか、キャラと自分を重ねずにすり替えてるというか。「自分をいじめたやつを好きになるなんて有り得ない」とか「不細工だったら」みたいなのは顕著な例じゃないかな。面白いからもっと否定意見を見たいな。

 

長々と書いたけど、この記事の結論は前に書いた記事↓に集約されちゃうんだよね。ここで言いたいこと大体言ったから。つー訳でこっちもどうぞ。

86ma.hatenablog.com

まぁそんな感じで、結構考えさせられて面白かったです。

 

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仮面ライダービルド 49話「ビルドが創る明日」 感想

6667^{2}=44448889→7^{2}=49 話 

 

 

キャラクター

 桐生戦兎
・「犠牲になるのは俺だけで十分だ」
だから、万丈が犠牲にならなきゃ、彼の中のエボルトが復活した時に更に多くの犠牲が生まれるんだよ? しかも今度はパンドラボックスなしで対処しなきゃいけない。気持ちだけ突っ走って理屈が追いついてないのはいつものことだけど、なんで葛城さんそこで引っ込めちゃうかなぁ……あんたら2人が均衡してこそ意味があるじゃん。中途半端に引っ込むなら最初から出てくんなよ。
・それと、体的には戦兎のものじゃなくて葛城のものだから。許可も取らずに勝手に犠牲になろうとすんなよ。
・ラビットラビットも飛べました。2人揃って一言の会話もなしに氷室首相を見殺しにするなんて、流石は以心伝心ベストマッチですね!
・エボルト「俺を倒さなきゃエネルギーは放出されない。2つの世界は消滅して、お前の計画は水の泡だ!」
なんだって、これまでのお話が水の泡だ! エボルトを倒せないから仕方なくB世界も巻き込んで新世界をつくろうって話だったのに、新世界をつくるためにはエボルトを倒さなきゃいけないだなんて……。
・「エボルト……確かにお前が俺を仮面ライダーにしたのかもしれない。でも俺がこの力を正しいことに使ってこれたのは、かけがえのない仲間がいたからだ! みんなが……桐生戦兎を、仮面ライダービルドをつくってくれたんだ!」
戦兎がそんなに正しかった記憶は、正直ない。それを度外視しても、正義の為に戦い始めたのがまずエボルトの思惑によるものだし、北都との代表戦の時なんかもエボルトさんのおかげで立ち直れたんじゃん。正義を掲げるなら、エボルトを全否定するんじゃなくて受け入れるぐらいの度量が欲しい。戦兎の成立にエボルトは不可欠なんだから。
・「どうかな」
だんだん弱体化してくのはどういう機能なの。始めて見たよそんなん。なんかゴールドラビットボトルを出すためにわざと負けてたみたいな雰囲気醸し出してたけど、ボトル使いたいなら"そこら辺うまくやってる"収納から出してくりゃいーじゃん。それとも映画でゴールドじゃなくなったからまた精製し直す必要があったとか? それにしたって負けることで精製できるなんて初耳だけど。
・「俺と万丈は……最高のコンビなんだよ!」
んー、そう? まぁ、何度も何度も折れるメンヘラ戦兎くんを懲りずに支えてくれる万丈は確かにイイヤツかもしれないけど……少なくともカッコいい関係では全然ないな……。
・よく見たらラビットドラゴンがラビットタンクになってる。どういうことなの、ドラゴン=戦車……???
・融合に際しての阿鼻叫喚をわざわざ映す必要あった? 戦兎(たち)の罪深さを感じさせるデメリットを超えるメリット、何かある?
・葛城「君が導き出した結論は、正しかったようだ」
知ってる? そういうの結果論って言うんだよ。
・「そうか、エボルトの遺伝子を持つお前も、この世界に存在しちゃいけない人間って訳か」
ホントだよ、すぐにでも殺さなきゃ。無関係のB世界を巻き込んで、まぁ平和な世界にするならまだしも、それでもなお不安要素残ってるってどういうことなの。何のために何をしてきたのあんたら。これでVシネとかでまた「エボルトの遺伝子が……」とかやりだしたら笑いものだよ。

 

 万丈龍我
・「一度しか言わねぇぞ。誰がなんと言おうと、お前は俺達のヒーローだ。だから……生きてくれ」
うんうん、万丈も何度も言わされてウンザリだよね。何回同じことで凹むんだって話だよ戦兎くん。欲を言うなら、万丈、最初の一回目でそれ言ってくれたら嬉しかったな。

 

 猿渡一海
・猿渡ファーム……は……? 土壌の変化で経済難に陥ったって話をだったんだから、美空に一目惚れする様子よりそちらでの日常を映すほうが猿渡のエピローグとしてはどう考えても適当でしょ。それともファームは仲間に任せて、お気に入りの3人だけ連れて遊び歩いてるんスか。とんだカシラだな。

 

 石動美空
・「大丈夫だよね、私達がつくったビルドなら」
…………何を根拠に? 誰によって作られたかによって出来上がったものの性質が決まるなら、それこそほぼすべてエボルトさんが作ったと言っても過言じゃないんですが。

 

 石動惣一
・結局彼は単なる捨てキャラなのね。可哀想。

 

 エボルト
・「後はお前の力さえ吸収できれば、エボルトリガーは復活する」
復活してないのに怪人態になれちゃうんですね。掌返しに余念がない。
・「いい加減気付いたらどうだ? 桐生戦兎は地球にとって存在すべき人間ではなかったということに。お前が全ての元凶なんだよ。お前がライダーシステムを創らなければ、仮面ライダーにならなければ、こんな悲劇は生まれなかったんだ! お前は、俺に創られた偽りのヒーローだったんだよ!」
いい加減飽きましたこの話。第一ライダーシステムは戦兎じゃなくて葛城親子がつくったものだし。そして戦兎がライダーにならなければ龍我がなったんじゃない? スタークの手によって。別に戦兎一人が抜けたところで世界は大して変わらないよ。スクラッシュドライバーなんてなくてもエボルトの復活には支障ないし、フルフルもエボルト的にはなんの価値もない。
まぁ、ただ戦兎を精神的に攻撃したいだけだろうから主張自体にはなんの意味もないんだろうけど、なんの意味もない話を論破したってなんの意味もないってのは何度か言ってきたよね。

 

 滝川紗羽

・結局「知らないほうがいい」の謎も明かされなかったな。何度も何度も「まだなんかやるのかよこいつ……もういいよ……」とウンザリさせられた。結局何もなかったけどそれはそれで腹立つ。だったら無駄に目立とうとすんじゃねぇよ。

 

 氷室泰山
・あなたは光を浴びずに素であのポンコツさだったんだから首相は今すぐ辞めたほうがいい。まだ他の2人の方が希望がある。

 

 難波重三郎
・大団円みたいになってるが、この人の存在完璧に忘れられてるよね。"難波チルドレン"って言うぐらいだから内海や滝川が子供の頃……少なくとも20年以上も前からパンドラの光もなしに洗脳とかやっててガーディアンをつくるほどの技術力も持ったヤベーやつなんだけど。

 

 

黒髪の万丈、爽やかでカッコよかった。いやホントそれ以外のいい感想が浮かんでこない。予告を"回収"したのは比較的好みだけど、2人以外にも登場人物いるし、況してパンドラの光浴びた人すら出てきたことあったから、お粗末すぎる。それに、戦兎と万丈の関係を強調すると他の仲間の立場がなくなるんだよなぁ……。
エボルト編のまとめと全編のまとめもそのうち書きます。でも書く前に一回通して見直したいから、しばらく後になるかも。

 

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