キャラクター
常磐ソウゴ
・「イエス! 見たか!」
比較的頭は回る方らしい。"真面目に考えて"も本当なんだろうな。
・「ケンカは良くないです。平和一番……」「あれ、ケンカ終わったじゃん。良かったぁ」
ここは自分から止めに入って欲しかった。そうじゃないと下のセリフの説得力が弱い。あと、この結果を"良かった"って言うのはなんか違うというか、オーマジオウってゼロレクイエム的なソレなのでは? と思わせるような演出だった。それと、他のとこもそうだけど若干セリフにセンスがないというかテンプレ的というか……まぁ分かりやすいけども、これが"脚本家の能力的な限界"じゃなくて狙ってやってることであって欲しい。
・おじさんと話す直前のシーン、寝ぼけてタオルを引きずっている描写が王様になるか迷っている様子となんとなく合致する。映像表現ってこういうことか。ちょっと面白いかも。
・「俺はやっぱり、王様になりたい。世界を全部良くしたい、みんな幸せでいてほしい。そう思ったら……王様にでもなるしかないじゃないか!」「決めた。俺は魔王になる。ただし、サイテーサイアクの魔王じゃない、最高最善の魔王になってみせる」
なるほどな。目指すところが突飛なら、方法も突飛になるのは当然か。それなら"真面目に考えて"というのも頷ける。うん、いいんじゃないかな。先が楽しみな程度には惹かれた。
ツクヨミ
・なんで1671に飛んだんだろう?
・「そのウォッチを捨てなさい。王様になりたいなんてふざけたこと言わないで!」
いや、ライドウォッチ取り上げなよ……"取り上げたのにまたソウゴの手に移ってる"って演出で良かったじゃん。
そもそもタイムトラベルもので「過去を変えられなかった」という状況は基本あり得ないと思うんだけど……逆に、だからこそわざわざ過去に戻りもせず様子見という選択肢をとれるのか? 最悪またやり直せばいいから?
ウォズ
・「ジオウの力は史上最強。その力を使えば世界は愚か過去も未来も望みのまま」
そういえば、結局これはどういう意味なんだろう。タイムマジーンならツクヨミでも乗れるし、別にジオウ自身に過去改変みたいな能力がある訳でもないし……あ、ウォッチの継承による過去改変があるか。そもそも事実の伴わない甘言って可能性もあるけど。
常磐順一郎
・「だよね〜王様だよね〜。やっぱりソウゴくんは発想が違うなぁ」
明確に否定はしないところが好感持てる。理由を聞いたことがあるのかは気になるけども。
・「まぁ、結論を急がないのもいいことだよ。若いときね、おじさんにも夢が叶うチャンスが訪れたことがあった。でもそれにはリスクが伴ったんだなぁ……そりゃもう悩んだよ」「見送っちゃった。もう一度くらいチャンスが来ると思ったけど、人生はそんなにあまくない。時計の針は止まるし、巻き戻すこともできる。でも人生は違う」
結論を急がなくてもいいとしながらも、もう二度とチャンスはないかもしれないと言うのはバランサー的でいいね。ソウゴが選んだのとは逆の選択肢を考慮させてみるような感じ。
ただ、時計の針の話は予告で聞いたときと同じでちょっと意味が分からなかった。流れを踏まえれば理解できるかと思ったんだけど……。強いて言うなら、歴史改変をすることは可能だけど、その観測者の人生(経験)は変わらない、みたいな意味に聞こえなくもなかったかな。
タイムジャッカー
・改めて見ると、ブランクウォッチが度々ソウゴの前に現れる演出って、どう見てもタイムジャッカーが時を止めてやってるんだろうなと。謎の男がスウォルツだろうって話は(これを追記してる時点から見て以前)したよね。それも踏まえると、そういうことになる。だとすると、巷でにわかに囁かれてる今のジオウがオーマジオウのアナザーライダー説って、まぁ僕はこれまで「気を衒ったアイディアってだけで根拠も何もないでしょ」くらいにしか思ってなかったんだけど、ちょっと真実味あるかも? まぁそもそも"アナザーライダー"の定義を吟味する必要があるけど。
というか単に"タイムジャッカーに生み出されたライダー"をアナザーライダーと呼んだ場合の1号ライダーってことになるのかな。何らかの目的で王を擁立させたいタイムジャッカーが最初に目をつけたのがソウゴ?
桐生戦兎
・「今の技術じゃつくれない。本当に未来人なんだな……」
ちょっと短絡的というか、本編でパンドラボックスという"未知の技術"に遭遇してるのに、それだけの情報で未来人だと判断するのはどうなんだ……?
アナザービルド
・自分の命を救うためにアナザービルドに変身。アナザーライダーにドラマはないのね……。作品に対応して、それこそ暴走する科学者が変身するもんかと思ってたよ。龍騎について白倉さんが「敵を全部ライダーにしてやろう」って言ってたから、それを実現したってことになるのかと思ってたけど、これじゃ普通の怪人と大差ないね。ちょっとガッカリ。
あとバスケットボールを使ってるのは面白かったけど、アクションにあんまり反映されてないんじゃなぁ……。
全体的な感想としては……「カットしすぎじゃない?」かな。説明不足なせいか状況把握が難しい。
背景が回転する演出はすごくかっこよくて好きだった。これからも時々見たい。
あと、オーマジオウって逢魔時のことなのね。言われてみれば何故気付かなかったんだってくらいそのまんまだ。
BGMがアラビア風?だったね。そう見るとオーマジオウもそれっぽいデザインに見えるし、"平成ライダー"という作品群を千夜一夜物語に見立ててるっぽい。となるとツクヨミか誰かがいずれシェヘラザードになるんだろか? あれは王に聞かせるって話だったから、ソウゴに近い人の誰かだよね。いやー、先が楽しみだ。
補完計画 1.5話「ネーミングの謎」
Gates! その発想はなかったな……ドイツ語で調べるとケチって出てくるけど、この辺もキャラ造形に関わってるんだろうか。「王とは神と人を繋ぐ門」って言ってたけど、神といえば当然ツクヨミさんに目が行くよね。こういう裏設定とか由来みたいなの聞けるって楽しいなぁ! でも補完して欲しかったのはそういうことじゃないんだよなぁ……。アナザービルドになる前にビルドから成分か何かを取る描写もなかったし、人を襲ったのは2017年のことらしいのになぜか2018年に現れるし、そういう時間軸の整理解説とかをやるもんだとばかり。これはこれで楽しいけど、だったら本編はちゃんと分かりやすく描写して欲しいかな。
追記
'19/3/14
・音楽はインド風だそうですが、僕はそもそもインドとアラブの違いが分かってないので間違えたとも感じてない。マリカの変身音はアラビアらしくて、こんなんほぼ同じやろ。
・アバンタイトルのオーマジオウ、今見るとなんだか平成ライダーの像を必死に守っているようにも見える。以前の記事で"老害"のメタファーなんじゃないかって話はしたけど、これも無意識に関係していたのかもしれない。
・ライドウォッチやタイムマシーンなどのデバイス、オーマジオウの未来とそこからの時間旅行者、過去の仮面ライダー(ビルド)、そしてタイムジャッカーとアナザーライダーの存在。ここまで描かれた後に、ソウゴが眠りから目を覚ます描写がある。素直にツクヨミが撃ったあとにベッドへ運んだのだと取ってもよいが、未来編で示された「夢を現実にする能力」の仄めかしだった可能性もある。どちらにせよ元々ソウゴには特殊な能力がある訳だけれど、それ以外の現実と違う"不自然"な事象は、「水槽の脳」じゃないけど、全て彼の夢なのかもしれない。
ウォズの言う「過去も未来も望みのまま」にできる力とは、これのことか。
「俺は生まれたときから……決めていた気がする!」というのも、実際にそうだったというよりは、そういう気がしたから現在から遡って過去(記憶)が改変されたという意味にもとれる。
・本編が夢物語だとすると、補完計画は現実? 役者さんの素により近い彼ら(≒平ジェネFOREVERの改変後ジオウメンバー)が、謂わば夢分析でもしているかのような……。補完の名の通りこちらでやった演技が意識的にか無意識的にかはさておき、役者さんの本編でのそれに多少なりともフィードバックされ、それが交互に繰り返される様はまさに夢と現実。「ディケイドにおける A.R.WORLD と同じく主要キャラクターの名前がカタカナ」という話も出てたけど、だとすると元の世界というのは、この現実か、或いは補完計画の世界か。ただ、奥野さんの夢と捉えるには奥野さんが(無意識にでも)全ての設定を把握してないとおかしいから、そこにはワンクッション別の存在が挟まるのかもしれない。
・最近なんとなく思うのが、ウォズは裏ソウゴにも似た種類の存在なんじゃないかなって。彼の無意識というか深層心理が逢魔降臨歴であり、それを代弁する者。
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