やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーキバ 32,33話「新世界・もう一人のキバ/スーパーソニック・闘いのサガ」 感想

キャラクター

 紅渡
・深央のために自分の意思を出すように(強く)なった訳だから、その深央が他の人と結ばれるなら、確かに渡に自分の意見を押し通すモチベーションはないよね。シンプルだけど分かりやすくていい。

 

 紅音也
・真夜と共にバイオリン制作を始める。これまで何度か真夜が"デレる"前提で話をしてきたけどもしかすると逆で、音也が"悪魔に魂を売"って堕落する方向に行くのかも?

 

 名護啓介
・またもやいきなり風呂入ってきたりバスタオル1枚で登場したりと、シュールギャグは続けていく模様。まぁ、名護が風呂好き(綺麗好き)なのは納得だけど。

 

 登太牙
・「僕の仕事は、人類の進化に貢献しそうな者を抹殺することなんです。人類が、ファンガイアの驚異にならないよう」
なんかこう……パッと見て思い浮かんだのが、「強気を挫き弱きを助く」って言葉だった。どうやら弱いものなら種族問わず守るっぽかったから。"砂場で遊ぶ子供"もそうだし、ハーフだと知ってるのかまだ分からないけどもしかすると渡も。ちょっと以前の名護にも近い。自分より下の者になら安心して優しくできる感じ。
・「ものを食べるということが、そんなに好きじゃなくて」
彼は禁欲派なのね。まぁ見てればなんとなく察しは付くけど。ところで俳優さんはレイの人らしい。どうやら僕は概ね髪型で人を識別してるらしく、それが変わると正直よく分からなくなるんだけど。映画の感想は書かなかったのでここで少し話すと、彼は少し前の名護と同じ、目的を持たない亡霊みたいな存在だった。人間を捨ててまでレジェンドルガについたのに、そのレジェンドルガも躊躇なく倒してしまうような、何がしたいのか分からない奴。俳優さんが同じということは自然と似通ってくる部分もありそう。形式的な"掟"にこだわるというのも、そんな感じするかも。
・「大丈夫。あとは僕に任せて」
サガークが訳の分からん言葉を喋ってるけど、まさに問答無用って感じ。

 

 真夜
・「駄目よ、天才が生活なんかしちゃ」
生への必死さがないとはさんざん言っていたけど、よもやそこまで言うか(笑) ところで「ふっ」で傷を治すのはいいね。キバットが渡に噛み付いたり笛を吹いたりして力を発揮するのと同じだろうね。吸うの反対で、吹き込む。

 

 

サガかっこいいなぁ。銀青で、金赤のキバとはまさに正反対って感じ。カリスやガタックが当てはまる意味での"2号ライダー"には、イクサじゃなくて彼が当てはまったりするんだろうか。それともダークキバ? 現在編に対して過去編の主役ライダーってことでいうならセーブモード限定のイクサだけれど。

 

次話

仮面ライダーキバ 34,35話「ノイズ・破壊の旋律/ニューアレンジ・飛翔のバラ」 感想 - やんまの目安箱

ジオウ感想追記(9〜16話)

ジオウ感想追記(5〜8話)

 

第9話「ゲンムマスター2016」

・冒頭にてウォズが「(ソウゴが)ウィザードの力を奪った」って言ってるんだけど、これソウゴがゲイツを自己同一化していることを意味しているのか? 「2人の判断なら信じられる」というのも、"他人の正しさ"を認めたのではなく、あくまで自分の一部としての正しさ?
・アナザーオーズが倒された時の黎斗の様子……タイムジャッカーに時を止められている人、あとタイムラグで力が消えかけている戦兎たちと同じようなエフェクトなんだけど、後者はともかく前者はどういうことなんだろうね。前者も完全に止まってるわけじゃない(思考はできる)から、そういう"グレーゾーン"の表現なのかな。
・「騎士団長に任命する」のくだりがソウゴと黎斗で共通してるんだけど、これはどういう意図があるんだろう? 任命されたゲイツは断って、ソウゴは(一時的に)受け入れてるっていうのが違いではあるけど……。

仮面ライダージオウ EP09「ゲンムマスター2016」 感想

 


第10話「タカとトラとバッタ2010」

・どうやらゲイツの1度目の転機というのは、4話の「2人の判断なら、俺は信じられる」でいいらしい。あそこで一度大きく心境が変化して、「ビルドウォッチを返す」というくだりに繋がる。そして2度目が今回で、なんの偶然かそのビルドウォッチによってゲイツはソウゴにやられる。ゲイツ的には「悪いやつ(主にアナザーライダー)に歩み寄る必要はない」という考えなので、黎斗の"真意"が他にある可能性も考慮するソウゴとは少し反りが合わない。ソウゴは比較的積極的に歩み寄るけど、ゲイツは流れの中で自然と「そんなに悪いやつではないかも」と思えないと考えを変えないタイプ。だからこそその"流れ"でソウゴとの微かな信頼も揺らいでしまう。目に見える事実や行動を重視するタイプって言うかな。
・「人の本質は一面だけじゃ判断できない」……ツクヨミは少なくとも今回では特に明確な根拠を得ている様子はない(一応黎斗の更なる一面である父親との確執などを知って、それとのコントラストで……と考えることはできないこともない)んだけれど、これを見返したことでリュウガ編でのいわゆる"手のひら返し"に強大な説得力が生まれた。一面だけじゃ判断できないからこそ、ソウゴにも"裏面(鏡面)"があると知って、オーマジオウになり得ると判断したんだな。ゲイツが行動を重視するタイプなら、ツクヨミは内面を重視するタイプってとこだろうか。具体的な行動如何というよりは、その人の心持ちに判断の基準がある。
・人と手を繋がないと、"魔王"になってしまう。どこかで見たことのある話だなと思ったけど、あれだ、『ハイキュー‼』だ。「コート上の王様(≒魔王)」と呼ばれた影山の話(主人公は日向だけど)。バレーも"繋ぐ"ことが重要なスポーツで、一人じゃできない。僕にとってはそれこそ永夢なんか魔王ってイメージと近いけれど、そう思わせる彼の本質は他者と話をしないことにある。だから、それに改善の兆しが見られた小説は結構好きなのよ。
・オーラがウールの手助けをする理由ってのは、なんなのかね。他人がつくったアナザーライダーでも、関与の度合いによっては傀儡にする権利を奪えたりするんだろうか。
・「この時代に生きるすべての民だ」と言いながら、アナザーオーズを力で倒すのはなんか違う気もした。ゲイツには支持されてないし、映司を除いて他の人々にソウゴが支持されてる様子もない。まぁ少なくともオーズの力の所在については映司に認められたことを以てして解決としてもいいかもしれないけど。
・協力って言いながらすることがタカウォッチロイドを使うことでいいのかって話だけど、どうやらこのエピソードの中では"鳥"が協力の象徴らしい。鶏肉のおつかいを頼むのも多分そういう意図があったんだろう。ツクヨミは……ゲイツが買ってくると思ったのかな?

仮面ライダージオウ EP10「タカとトラとバッタ2010」 感想

 

 

第11話「ジオウ・オン・パレード2018」

・「必要なものは壊れても修理すれば役に立つ。だが、必要ないものは、捨てるしかない……」
記事では「できるけどやらない」って表現をしたけど、要するに最近よく引用する、「する必要があるからする」のではなく「したいからする」という文脈か。ゲイツがいないと困るんじゃなくて、ゲイツがいると嬉しい、のか……?
・スウォルツとオーラが"後ろ向き"に進んでるのが印象的。クイズ編や最新話でも思ったけど、確かにゲイツはあくまで"過去"にこだわってるんだよな。それで今を犠牲にしている。
・アナザー鎧武がいるだけになっちゃっててもったいないみたいな話もしたと思うんだけど、"必要"の話と合わせて考えると、アスラは必要ない≒邪魔なもの(ソウゴに置き換えるとゲイツ)を捨てることで自己実現をしようとしている。一生懸命ダンスに励む姿だけ切り取って見ればストイックそのもの。反面、遊び心(余裕)がない。
・時間改変についてツクヨミがやたら怒るのも、今見ると頷ける。「ちょっと前に戻ってやり直し〜」なんてのは、ジオウⅡのそれと似ている。逆に今回の描写が、ジオウⅡの際の描写を補強する。
・ヘルヘイムの森に5年間生活できるだけの食料があったかどうかという点だけれど、あのヘルヘイム自体アスラが能力で作り出したものなら、本編でのそれと多少変わっていてもなんら不思議じゃない。邪魔者を消す冷酷さの一方で、心の片隅にほんっっっの少しでも良心があったから生き延びる術(普通の果実)が残っていたのだと考えれば、僕は納得できた。
・「あんたを倒させてもらう」
1話を再現したシーン。これになんの意味があるのか分からなかったんだけど、もしかすると、これこそツクヨミが想像してたオーマジオウかもしれないパターンの反応なのかもしれない。喧嘩に割って入り、自分の意見(例えばどっちが正しいとか、喧嘩は良くないとか)を力で押し付けるような感じ。
・クジゴジで検索してみると、昔の勤務時間はおよそそんな感じだったらしい。クジゴジ堂は何かの会社なのか……? 東映か、バンダイか、それともテレビ朝日か……(ちなみに現在の採用情報を見ると、どこも少しずつ違う)。

仮面ライダージオウ EP11「ジオウ・オン・パレード2018」 感想

 


第12話「オレ×オレのステージ2013」

・ウォズ「とても王の所業とは思えぬ行為」
ジオウの力の真骨頂は、"過去も未来も思いのまま"になることじゃなかったっけ。ウォズ的にこれは駄目なんだ……? 逢魔降臨歴にない改変はソウゴ本人であっても許せないみたいな話か?
しかもこれによってウォズとスウォルツの利害関係が一致したという。独りよがりなソウゴ(黒ウォズ)がゲイツを快く思わないのは分かるとして、それがスウォルツとどう関わってくるんだろう。今回ゲイツの帰還に一役買ってるので、彼も半分くらいはソウゴの手の中にいておかしくないと思うんだけど……スウォルツの目的は玩具販促? 該当ウォッチを活躍させるためにアナザーライダーを生み出しているとか。またいつもの与太話なのでスルーして。
???「クリスマス商戦期にパワーアップするのは敵方の義務だからなぁ」
・この後の展開を考えてもゲイツのオーズ編でのゆらぎは、ここで再びソウゴに"信頼"されたことで、既にある程度は収まったと見ていいだろう。……むしろ、「俺の民に何してくれるの」で既に勘違いだったと気付いているんだけれど、謝るのも気まずくて帰るに帰れないみたいな、そういう話にも見えた。自分はソウゴを信じてやれなかったけど、ソウゴはそれでも自分を信じてくれるという流れ。"手を繋ぐ"ことを象徴する鶏肉を買ってきたのがその現れか。口実づくりにも見えるし。でもラストシーンはすごく真面目な顔してて、次回のゴリラとシームレスに繋がらない。

仮面ライダージオウ EP12「オレ×オレのステージ2013」 感想

 

第13話「ゴーストハンター2018」

・前回のソウゴの行動で変わったものといえば、ゲイツの心だよな。それで逢魔降臨歴も変わった。入れ替わりというのは彼らを語るにあたって何故かキーワードな気がするんだけど、黒ウォズはむしろソウゴが魔王になることを望んでいる裏のゲイツ……? いや、素直にソウゴが「他の人がいる意味」を分かったということでもいいんだけど。
・そういえばゴーストのキャラも下の名前がカタカナか。
ディケイドは物語を持たないらしいので、意味が抜け音だけが残ったキャラクターが相手じゃないと深みで勝てないからカタカナなのかなってなんとなく思ってたけど、ゴーストは噂によると企画段階で大幅な路線変更があったとか(出典が分からないので話半分に聞いてね)。僕は以前白倉さんの「最近の仮面ライダー面白いですか?」という発言について、「実際に世に出ているライダーが面白くないというよりは、むしろ"(もっと)面白かったはずの企画がしがらみによって丸まっていく様子"を関係者の一人として見て、惜しく思っていた」という意味なのではないかという話をした。そういう意味では、噂が本当ならば『ゴースト』はある種、リ・イマジネーションの文脈に位置するものと捉えても、そこまで大きなバチは当たらないのでは?
また、僕はまだ自分で見て確認してないのでアレだけれど、ひとつの参考として、ディケイド(写真館)が巡る世界というのは総じて「異物が混じった世界」である可能性を考えている方がいて、この場合『ジオウ』にとってゲイツという異物がある訳なので、この説の信憑性が少し増す。っていうか、ディケイドの平行世界ってアナザーライダー略してA.R.worldって名前のはずなんだけど、これは特に意味はない……というか、アナザーライダーってのも固有名詞って訳じゃなく単なる既存の言葉の組み合わせなので、本来は別に被ったからどうこうってものでもない(アナザーアギトも同様)。でも被ったことに後から意味付けをされるのも"名前"の宿命(例えばやたらと村上春樹村上龍が並べられたりする現象とか)なので、どうかね。
ゲイツ、タケルに「ソウゴの友達だよね?」と訊かれても否定をしないの笑っちゃった。ソウゴが倒れたら普通に心配するし。
・有害なものを排除しようとするアナザーゴーストの行動原理は、ウォズのゲイツに対するそれと合致する。……"排除"? そういえばガンマイザーがそんなようなことを常に呟いていたな。彼らの元ネタは十中八九ビッグマシンだろうね。知らない方は漫画版仮面ライダーをチェック。
・「やめとけ」
大した根拠はないけど、このネオ版のディケイドというのは、本編の世界を旅してきたのかもしれない。ゴースト組がA.Rなんじゃなくて。カメンライド音声がより本物に近付いてるし、そうなると白い方のディケイドこそがアナザーライダーの世界を旅するアナザーディケイドってことになって、ひとつのびっくり箱としては面白いなって。いやまぁ、"ネオ"って時点で白いのは"古い"ってことになるので、過去の士と見るのが自然なんだけど。でも過去の自分がアナザー扱いってのはシノビでもやってたし、そんなのただの解釈の違いでしかないか?

仮面ライダージオウ EP13「ゴーストハンター2018」 感想

 

第14話「GO!GO!ゴースト2015」

ゲイツはオーマジオウからゴーストウォッチを盗んだ"泥棒"。これは最近出てきたディエンドとの関係性を若干感じなくもない。でも、ソウゴもタケルから力を奪ってるんだから、盗品を盗んだみたいなややこしい話になってくる。更にタケルに力を与えた人間もいる訳で……。この連鎖は1期後半や、ゴーストでも触れられてた"繋ぐ"ということを連想させるけれど、盗むってかたちはアリなのか? 影響のひとつではあるけど……そういえばタケルもアイコンドライバーGとか、英雄アイコンを生み出すために必要な英雄ゆかりの品(例えばエジソンの電球、ロビンフッドの弓矢……)とか、さらっと盗んでたっけなぁ。英雄に対してタメ口なのも含めて、やっぱり『ジオウ』と構造がそっくり過ぎる。白倉さん(個人の影響とは限らないけど)の作品って、それまでにあった作品の要素を抽出して"ウケる"ように再構成してるように見えるんだよね。『クウガ』と『響鬼』から受けた影響って後の作品見てるとすごく感じるし、『ディケイド』と『剣』の関係についてもそう。『キバ』はネガの世界で音也がいたのと何か関係あるんだろうか。まぁそれはいいとして、『アマゾンズ』についても『ゴースト』(に限らず近年の作品)の影響を受けてのことじゃないかって言ったけど、そういう文脈で見ると僕がずっと感じてた『ゴースト』っぽさも腑に落ちる気がする。
・士は時間旅行じゃないとするなら、どういう理屈で移動しているんだろう。"過去という設定のシーン"に飛んでるみたいな話なのかな。
・そういえば、ゲイツは躊躇なく(本人は認めないけど)ソウゴを助けるために、アナザーゴーストを倒そうとしたよね。ここからもまた、彼の「悪いことするやつに情けは要らない」という基本スタンスが透けて見える。
・「ゴーストが3人、なかなか粋な計らいだろ?」
ディケイドウォッチを渡したことといい、彼こそ"販促"のために動いてるような気がする。ウォズを介してスウォルツと利害が一致してるはずだから、そういう側面もあるというだけなのかもしれないけど。
・ゴーストアーマーが負ける際、きちんと2人を相手にして、かつゲイツに迷いがあるという状況が整っている。思うに、ディケイドは過去のライダーに"成り代わる"ので、白倉さんの言っていた"ライダーの力"としては1人分と数えていいのだろう。
・ゴースト継承を祝わないことに疑問を呈したけど、よく考えたら前回のゴーストアーマーはゲイツが未来から持ってきたものなので継承の義とは少し意味合いが変わってくるか。
・ゴースト化も含めてウォズのたくらみらしい。でもディケイドウォッチは違うらしい。だとするなら、今回の話にどんな意味があるんだろう。キーワードは「彼岸のヒーロー」?(参考『フォーゼ』「第31・32話」と「第43・44話」と「みんキタ」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣)
・士がソウゴの分のご飯を食べちゃうのは、なんだか意味深だ。世界によって様々な役割を与えられる彼が、ソウゴの代わりにご飯を食べる。誰もが一瞬くらいは『ディケイド2』を予想したように、今回の士はそういう存在だったりするのだろうか。
・「何年言うんだよ」
TTFCには字幕がないので聞き間違いかもしれないんだけど、補完計画での「おのれディケイド(10周年)」に対する士の反応がこれ。ディケイドが10周年かどうかはさておき、確かにもう10周年は過ぎてるのでこれはごもっとも。

仮面ライダージオウ EP14「GO!GO!ゴースト2015」 感想

 

 

第15話「バック・トゥ・2068」

・ソウゴの「生まれたときから王様になる気がしてた」ってセリフの"生まれたとき"っていうのは、"ジオウ1話が始まった瞬間"のことを指してるのかもしれない。そこが常盤ソウゴというキャラクターが生まれた瞬間であるとするなら、確かに初変身の像とそこに君臨するオーマジオウの映像が映っている。
・「あいつが世界を破壊してた。みんながどんどん死んでく。俺はただそれを、見てるだけしかできなかった」
当時は、記事には書かなかったみたいだけど、「白倉さんが入社時に批判したというRXの話なんじゃないか」という解釈をした。それを機に自分で作品をつくるようになった(ジオウになった)結果、周囲からは最低最悪の魔王と呼ばれる権威ある存在になってしまった……という。でも今見ると"世界を破壊"ってワード的に、どう考えてもディケイドのことだよな。つまり、ディケイドの平行世界解釈は「ジオウの世界」を破壊することになり得るし、逆にジオウの歴史改変解釈は「ディケイドの世界」を破壊し得る(本当はジオウは平行世界を含めるんだけど)。ダイマジーンが暴れる"オーマの日"は2009年に起きた"すべての始まり"と密接に関わっているように、ダイマジーンの出現というのは士の登場と密接に関係していると思われる。
・カッシーンはゲイツツクヨミを抹殺するためにこの時代へやってきた。ディケイドの登場により焦っているのはソウゴも同じなのか? 
・士は、何故なのかは自分でも分かっていないらしいが、ソウゴにゲイツを助けさせる訳にはいかないらしい。ここがよく分からないんだよな。ディケイドはジオウを倒そうかどうか迷っている(?)ということなので、ゲイツに先に倒されたら困る、ということなのだろうか? それとも"ゲイツの勝利"はゲイツリバイブ未来(主役変更)というまた別のものになる(しかもライドウォッチシステム≒歴史改変解釈は残る)から都合が悪い?
・「ゲイツを助けたい」と口では言いつつも、自分が未来から送ってよこしたカッシーンは消えない。つまり心の奥ではやっぱりそういう部分があるということになる。
・本を読むウォズとカメラを見る士、この対比は面白い。物語を重視する「ジオウ」と、見た目を重視する「ディケイド」のスタンスの差がよく現れている。

仮面ライダージオウ EP15「バック・トゥ・2068」 感想

 

第16話「フォーエバー・キング2018」

・数ヶ月というのは、ディケイドの放送期間のことだろうか。
・ここでのベルトを捨てるという選択は、ゲイツツクヨミとの別れを意味する。これも立派な自己犠牲だったんだな。
・スウォルツがカッシーンをハッキングしてソウゴを殺させる……んだけれど、これも結果から言うとむしろジオウとして復活することの手助けになってるんだよな。
・順一郎さんの話で"ウソ"だったのは、夢を叶えることを「見送った」という部分? 元々の夢は諦めても、少し違う形で叶えたから、諦めきれてはいなかったということになるのかな。するとソウゴも今回、オーマジオウになるという元々の夢を諦めて、また少し違った未来像を描こうとしているのかもしれない。
・「俺を信じろ!」
ゲイツの心情をきちんと追ってきたので、"信じる"というワードに込められた意味がよりクリアに分かるようになった。やっぱ好きだな、このシーン。

仮面ライダージオウ EP16「フォーエバー・キング2018」 感想

 

 

仮面ライダージオウ EP29「ブレイド・ジョーカー!?2019」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・好きあってる2人の仲を取り持つみたいなノリだったけど、ソウゴにはそう見えてるのかね。まぁ確かに2人ともかたちは違えど"ソウゴが好き"な訳なので、何かしら通じるものはあるのかもしれないけど……でも、黒ウォズが好きなのはあくまで未来(裏)の彼、ゲイツが好きなのは今(表)の彼だから、やっぱり相容れないんじゃ……って、あぁ、なるほど。ソウゴにとっての裏ソウゴ(つまりユング心理学用語でいうところの影)のような役割を、互いが果たしているのか。つまりこれは2人にとっての"逢魔の日"?
・「ブレイドにはブレイドの力」をモジって"Blade"……つまり刀で戦うのは面白かった。

 

 ウォズ
・思ってたよりも酷いやつだった。元からオーマジオウのスパイだったのか、ゲイツのようにオーマジオウと関わるうちに心変わりしたのかにも見え方が変わってくるけど。

 

 もうひとりのウォズ
・黒ウォズがディケイドを呼び出したように、こちらのウォズはディエンドを呼び出したっぽい。ディエンドは言わずもがな『剣』と縁深いキャラで、アルビノジョーカーを元にしたキャラクターの兄弟である。そしてディケイドの能力はそれこそジョーカーのそれと酷似している。この辺はディケイド本編の見返しでじっくり考えたいところなんだけれど、どういう意図があるのかね。
・黒ウォズ「分からない。何故か突き動かされる感じがするんだ」
人を動かす場合は、それこそデスノートじゃないけど、本人の考え得る範囲の行動しかさせられないものだと思ってた。でも結果のみを見ればディエンドを探して歩いているうちにディエンドと出会ったという流れなので、全く納得できないということはない。
・「世界を破滅させるしかない」
これが主目的なら、天音をアナザーブレイドにしたのには納得がいく。詳しくは後述するけど。ただ"しかない"というのが言葉の綾なのかどうかはちょっと気になる。

 

 ツクヨミ
・「ううん、またそのうち……」
報連相をしないのは平成ライダーではよくあることだけど、こうしてきちんとはぐらかす描写があるとまた見心地も違うね。ツクヨミの心情としては、順一郎さんに「人は一面だけじゃ判断できない」と言われて自分で判断すると決めた後にソウゴが自分の"裏面"を受け入れたことで「ソウゴにも魔王になり得る面があったのか」と気付いていわゆる"手のひら返し"をしたんだけど、そこにスウォルツの関与も疑わしくなったから、現在は"全面"的にソウゴが悪いとも限らないと思っている、くらいのところだろうか。言わない理由まではまだハッキリとは分からないけど、自分の中で整理してるのかね。
ゲイツとウォズが表裏一体だという話をしたけど、そうなると彼女の立ち位置が気になるよなぁ。ソウゴとオーマジオウとの邂逅にも立ち会ってたし、ソウゴのタイムマジーンは元々彼女のものだし、ここを無理やりこじつければ"綺麗な"四角形になる。

 

 タイムジャッカー
・スウォルツ「人間には、使う者と使われる者とがある。使う者は崇高な目的を思考し、使われる者は前者の目的を理解できない」
一応あなたたちも人間なのね。そこは今更ながら明言されてよかった。思うところあるけど今回はとりあえず様子見。

 

 海東大樹
・ディケイドの見返しはまだ全然進んでないので彼の人となりはほぼ記憶にないんだけれど、本来朝食をつくるはずの順一郎さんはどこへ行ったんだ?
士には世界ごとに役割が与えられていたけれど、その分本来その世界にいたキャラクターが(いる間だけ)消えているのだろうか? 彼がソウゴの分のご飯を食べたこともなんだか示唆的だなぁと追記に書いたりもしたけど、どうなんだろうね。
・それで、結局彼は何がしたかったんだろうね。レジェンドウォッチも変身ウォッチも取り返されたし、ジオウⅡとゲイツリバイブは白ウォズに渡したし、彼の手元には何も残ってない。ディエンドは"劇場版"という概念と深い関わりがあるらしいことは知ってるんだけど、クウガ,Wウォッチもきちんと元通りだった。ついでに龍騎ウォッチもあったので、『RIDER TIME龍騎』はこれ以前の話らしい。
むしろこうやって視聴者に示すこと自体が彼の目的だったという可能性もなくはないけど。
・ウォズとのシアン(水色)対決にも何か意味があるんだろうか? 映像的には単純に綺麗だったけど。エピソードイエロー担当だったからか、ゲイツとも絡みがあったけど。

 

 剣崎一真
・「始……力を使ったな!? 俺はお前のために自分の力を封印したつもりだったのに、お前が封印を破った。どうしてだ、始! 俺たちは、再び出会ってしまった……。運命は、避けられないのか?」
僕はずっと、剣崎が遠くへ行った理由がよく分かんなかったんだよね。戦って決着を付けさえしなければダークローチは生まれず平和は保たれるんだから、剣崎がジョーカーとして存在してるだけでいいはずのに。
でも、遠くに行ったからには、会っちゃったらきっと(比較的)ジョーカーの本能を抑えられなくなるんだろうね。また遠くで戦っても、アンデッドサーチャーのように闘争本能を察知して惹かれ合ってしまう。だから前回の感想で言った「それ以降の危機で戦ってこなかった理由」もクリアしていることになる。
まぁそれでも結局「なんでアンデッドでも戦うしか能のない奴ばかりって訳じゃなかった(ゾウ,トラ,ギラファ)のに2人だけは会ったら即戦闘することになるんだ」って疑問はあるんだけど、ジョーカーは冷酷な殺戮者だから本能が他の種よりも強いのかなぁ? これは『ジオウ』じゃなくて『剣』の謎だけど。
ともかく、今回剣崎が襲いかかったのは決して逆ギレなんかじゃなくてジョーカーとしての本能に依るものだと思うよ。少なくとも僕は、必死で抵抗しているようなニュアンスを汲み取れる。

 

 相川始
・ハカランダの客が雑談の中で"あしながおじさん"というワードを出していて、物語の構成上なんの意味もなくこういったワードを出すことは有り得ないと言ってよい(意味ないならすぐカットされそう)ので、おそらく始が天音ちゃんからしばらく離れているらしいのは、お金を貯めるか何かして、結果的に天音ちゃんを支援するため(≒あしながおじさん)なのだろう。天音ちゃんが大学に行きたいのか、或いはハカランダの経営を支えるためなのか、その辺はまだ分からないけど、今回はその仄めかしと言ったところか。
その視点で見ると、天音ちゃんのために撮っているであろうたくさんの写真の中にスピリットのカードがある演出は当時の再現というのを抜きにしてもとてもおしゃれで良い。
・「その子に手を出すな」
天音がアナザーブレイドになったことは、アンデッドの力を察知する能力で分かっててもおかしくない……かな? 実際に分かってるのでそこから逆算するしかないんだけど。
それで、この状況で"天音を守る"というのは、とりあえずはアナザーブレイドのままでもいいって思ってるのか、少なくとも他人に下手に手を出して欲しくないってことなのか、冷静さを失っちゃってるのか……剣崎に対して「お前まで」と言っているから、例えば天音ちゃんも戦わずにカードを持たせることである程度は暴走を抑えられると思ってたのかな。"自分の種を繁栄させたい"というアンデッドの欲望は、今思うと性欲のメタファーに取れないこともない。それと恋心を繋げるのはなかなかうまいかも? 天音ちゃんも流石にもういい大人だし、結婚したいとか子供が欲しいみたいな気持ちがあっても不自然ではない。
・天音の前で変身して正体を明かしてしまったことについての苦言をたくさん見たんだけれども、天音ちゃんにとってカリスは「自分を助けてくれた仮面ライダー」って認識だったよね。ジョーカーであることがバレたなら分かるよ、天音を襲いかけたことがあったからさ。でも"仮面ライダーカリス"だとバレてまずい理由は、よく分からないんだよね。これは確か本編の「俺は貴様をぶっ殺す!」のところでも同じことを言ったと思うんだけど。

 栗原天音/アナザーブレイド
・何気に初の女性アナザーライダーだね。まぁ僕は勝手にアナザーWを久永夫妻だと思ってるので、2番目かもしれないけど。

 

 

設定

・前回アナザージオウライドウォッチが壊れなかったのは、オーマジオウ,ゲイツリバイブに並ぶ"未来の選択肢"のひとつとして、完全に否定するつもりはないという(つまり"共存"の)意思の現れだったのかな。でも他のアナザー(王の候補者)はきっちり壊してる……いやでもそれも完全に消えた訳じゃないことは飛流によって明かされたし、そういうことでいいんだろうか?
・白ウォズとジオウⅡ、リバイブでジオウトリニティができるっぽいけど、この3つの共通点ってなんなんだろう。見返してるうちに分かるかな?

 

 

『剣』を『泣いた赤鬼』に例えてたのはなるほどと膝を打った。
アンデッドの本能が性欲と似通っていて、それに"愛"で打ち勝つというのも今回初めて気付いたことだし、『剣』への理解が深まった。テーマ的にはキバと同じようなことを暗にやってたんだな。宇野さんの『リトル・ピープルの時代』を読んだときにも、「会社(国)に属しているということが自己を記述しなくなったアイデンティティ不安が序盤の"迷走"であり、最終的にまぁざっくりと"友情"的な、個人と個人の繋がりの中でキャラクターを確立し、小さな者たちの願いによって生み出された非人格的なシステム(バトルファイト)と戦っていく」という、非常にその文脈に沿った興味深い構造をしているなぁと思ったけれど、『剣』って概観すると実はめちゃくちゃ面白いのでは。

 

ジオウ感想一覧

前話

仮面ライダージオウ EP28「オレたちのゴール2019」 感想

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過去作

剣(ブレイド)感想一覧

「ミニプラ キシリュウオー」の分割が優しい

今日はミニプラ キシリュウオーの話です。

去年はDX玩具を買ったので、約1年ぶりのミニプラ。組み換えの自由度で言ったらどう考えてもミニプラのほうが高いだろうと踏んで(あと金銭的な余裕もないし)、今年はDXを見送った。

まぁ単純な紹介に収まってしまうと公式のそれの下位互換にしかならないので、僕個人の感想やここに載っていない話をちょろちょろとまとめます。

bandaicandy.hateblo.jp

 


まず、上に載せた記事では「リュウソウジョイントminiはよく見ると楕円形になってる」って書いてあったから、90°回転させて付けられないのかと心配してたんだけど、そんなことはなかった。楕円というよりは正確には、円の両横を切り落としたようなかたちかな。
DXと比べて組み換えの幅が狭まってるなんてことはないはずだし、いつものように他のジョイントもだいたい共通だし、前述したようにむしろ広い。


また最近装動ではもはやおなじみとなりつつあるダミーパーツだけれど、このミニプラに限って言えば全員が口を揃えて嬉しいと言うような仕様なのではないか。ブロックトイというコンセプトと非常に相性がよく、いくつあっても楽しさを増す一因になり得るようなポテンシャルを秘めている。むしろどんどん付けて欲しい。

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そして今回最も感心したのは、その分割方法。
ティラミーゴをABCに3分割する際に、Aに割り当てられているのは頭部と尻尾,ティラミーゴの手,そしてキシリュウオーの顔である。これが何を意味するかというと、リュウソウブルーやトリケーンが好きな子はトリケーンとティラミーゴBCだけを買えばキシリュウオートリケーンが、リュウソウピンクやアンキローゼが好きな子はアンキローゼとBCを買えばキシリュウオーアンキローゼが、ほぼ完成するのだ。
実際にティラミーゴAなしでつくった画像がこれ。

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もちろんティラミーゴABCで買えば素のキシリュウオーが完成する訳なので、3箱1050円のロボを、3通りから選択できることになる。
DXだと「キシリュウオー」でひとまとまりなので、少しでも出費を抑えたい人からするとこの分け方はとても有り難いだろう。非常に頭がいいし、何より優しい。

 

ここからは少しの不満。

至るところにリュウソウジョイントminiがあるので、組み立てる際にその細かい突起が手に刺さってけっこう痛い。軍手とかしたほうがいいかもしれない。
あと、組み立て説明書の段取りが悪い。小さな部品同士をくっつけるのって力をかけにくいのでやりづらいんだけど、たまにそうしろと書いてある。できるなら鵜呑みにせず工夫して、可能な限り「小さい:小さい」ではなく「大きい:大きい」、または「大きい:小さい」パーツの組み合わせでつくるようにしたほうが良い。
もうひとつは、せっかくティラミーゴの足が逆関節方向に曲がるのに、曲げるとバランスがすごく悪くなる。これはミニプラが悪いというよりはそもそもそういうデザインになっていないことが原因だろうから仕方ないのかもしれないけど。

尻尾に肉抜きがあるので、そこが気になるって人もいるかもしれない。僕的にはこれは見て楽しむものというよりは触って楽しむものだと思ってるのでそこまで気にならない。ラクラクモデラーのように触り心地にまで影響を及ぼすほど酷いわけじゃないし。ただまぁせっかく自由に組み替えられるのに向きを制限されるという意味では少し難点ではあるかな。

 

挙げてもこのくらい。全体的には本当に良い玩具になっているので、見つけたらぜひ買ってみてはどうでしょうか。おすすめです。

 

86ma.hatenablog.com

仮面ライダーキバ 29,30,31話「聖者の行進・我こそキング/開演・キバの正体/喝采・母に捧げる変身」 感想

キャラクター

 紅渡
・「それは……」
まぁ、前にも言われてたもんね。友達なんだからなんでも言えって。迷うのも分かるけどさ。

 

 名護啓介
・「君なら大丈夫だろう」
おお! "めぐみん"呼びとかお風呂に入るのとかはギャグのつもりだろうけど、ちゃんと成長もしてるね。いい描写。
・「私の弟子になりなさい」
……あれ? もしかして渡なら弱っちいから例え暴走してもやり込めるとか思ってない?

 

 麻生親子
・娯楽を使命が倒した……ように見えたんだけど、少しスッキリしない。現状は僕が読み間違えてなければ、その折衷がいいっていう文脈だから、どちらかが勝っちゃうのは違う気がする。母親の敵討ちっていうゆりに比べて恵の目的意識は確かに「お母さんの意思を継ぐ」と若干ぼやっとしてるけど、その緩さがそれなんだろうか?

 

 ルーク
・「そうか……いいことをすると天国に行けるのか」
さっきは"娯楽と使命"という表現をしたけど、一貫性と多様性の話でもあるのかもね。一貫してるというのは言い換えると頭が固いということだし、逆に多様であるというのはまとまりがないということでもある。そのバランスか。

 

 襟立健吾
・「ふざけんなや! ギターは俺の命なんや!」
娯楽に生きる意味を求めるのは、ともすれば目的と手段が転倒しているとも言えるんだけれど、生きるために娯楽によるストレス解消(メンテナンス)をするのだとすれば、結局"なぜ生きるのか"という疑問が残る。これは響鬼の感想でも書いたね。ということは、これは最近僕がジオウ18話の感想で言ったような"意図的な循環"なのかも? 生きるためにギターを弾き、ギターを弾く為に生きる。恋愛もそうだろうか。生に恋して恋に生きる? 多分恵が呉服屋で安穏と生きるか戦士として生きるかってのもここにかかってるんだろうな。

 

 嶋護
・「有耶無耶にする」
!?!!? ……えーっと……比較的、良識ある人だと思ってました、ごめんなさい。前回の音也みたいな例はともかく、こんなさり気なく好感度を下げる意味が一体どこにあるというんだ……。

 

 野村静香
・魔界城の女王、再臨……? 実は一応見た。TTFCだと無料だし。補完計画の先駆けとも言えるものだし。
・「私って本当、馬鹿な女……」
これは……なんだろう。悪い女に騙されてるとでも思ったとか? でもそれなら渡が好きだって知って気を変えるのは少し変だよな。

 

 

……ストーリーはともかく、演出というか映像というか、この数話やばくなかった? 時代切り替えの時と同じような演出入ったのに切り替わってなかったり、ルークが自分から次狼を逃したのに「今度は逃さん」とか言ってきたりと、まさに"支離滅裂"って言葉がぴったりだった。まぁルークは一応虚無なので、支離滅裂でも違和感はなくもないこともない……けどさ。何だったんだろう。意図してやったのかな。他にもカットされたとしか思えない文脈の乖離が多くて、見てて混乱した。

 

次話

仮面ライダーキバ 32,33話「新世界・もう一人のキバ/スーパーソニック・闘いのサガ」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダーキバ 27,28話「80's・怒れるライジングブルー/リクエスト・時を変える戦い」 感想

キャラクター

 紅渡
・「あの子がはじめての友達だった」
健吾に対しても「はじめて」と言っていたのはとりあえずさておき、この世アレルギー……は? 一応実際のアレルギーは、それまでなんともなくても発症するようになることがあるとどこかで聞いたことがある。僕も以前の検査ではアレルギーはないはずだったんだけど、いつからかエビ,タコ,イカ,カニなどの軟体/甲殻類を食べると吐き気を催すようになった。キバとしても外出はしてたはずだし、そういう意味でまぁ、有り得ないという訳ではないと思うんだけど、そうなると逆にきっかけが気になるよね。結局心因性のものだった訳だし、回想にあったようにいじめられたりを繰り返して、引きこもるようになったのかね。

 

 紅音也
・「余波(事故)」で片付けられてたけど、人に怪我をさせていたというのはやっぱりちょっと気になる。特にライダーシステムによって、というのが。人間よりも強い怪人を殺せる力なんだから、当然扱いには気をつけないといけないはず。なんだけど、やってるのが音也だからなぁ。これまでも書いたように、彼に"正しさ"を求めるのは違うんだよな。あくまで等身大(よりむしろ少し下)の人間であることに意味があるキャラクターなので、そういう"失敗"もあって当然なのかもしれないという気になる。

 

 名護啓介
・音也「お前には遊び心が無い。心の余裕が無い。張りつめた糸は、すぐ切れる」
これが本作のテーマのひとつらしいので、細かい粗みたいなものは例えあってもある程度は広い心で許すよ、少なくとも今の僕は。
それと、これって物語についても言えることなのかなって。今回の展開によって名護が生き延びたというのはよく聞く話だけど、白倉さんがよく例に出す『サザエさん』って、シリアスって感じじゃなくギャグだよね。僕はギャグ作品に対してよく「延々と(永遠に)見ていたい」と感じるんだけど、シリアスな話はいつかどこかに着地させて欲しい。片付けた後でまた次の章を始めるのは全然構わないけど。『名探偵コナン』はそういう意味ですごく特殊で歪だね。正直縦軸を気にして見たことはほぼない。あ、こういういわゆる「国民的作品」みたいなものはきちんと見たことなくても、世間並みの認識で物を言います、熱心なファンの方がいたらすみませんね。
そんな感じで、作者なりの物語論だったのかも? と。
・「縁起がいい」
ボタンへの執着がギャグっぽくオーバーに描かれていたこともあったけど、こうやって裏返して"遊び心"と絡めてくるとは。
・結論に不満はないけど、描き方には少しある。音也がやろうとしてたことと名護がやろうとしたことの差が映像的には全く分からなかったこと。同じくイクサナックルで攻撃したんじゃ、怪人がたまたま避けてくれただけってことになる。余波も当たらないように威嚇射撃(打撃?)とかなら分かるんだけど。これも"人間らしさ"として余裕を持って許そうかとも迷ったけど、わざわざ過去に飛んでまで同じこと繰り返すのは流石にちょっとね。

 

 真夜
・「人間が生み出したものの中で評価できるのは芸術だけね」
てっきり真夜は名護サイドの……遊び心がない側のキャラクターだと思ってたんだけど、違うのか? それとも、人間を調べていく内に遊び心を学んだということなんだろうか。だとしたらちょっと雑というか、見足りないというか……。
・「やめて! あなたの手は人を殴るためにあるんじゃない」
暴力を否定するというのは……それもファンガイアの規律に記述されているのか(考えにくいか)、あるいは以前言った生きることへの必死さ(張力)のなさの描写なのか。

 

 襟立健吾
・歴史改変後も青空の会の武器を持ってたのは、普通に名護が過去に行ってて不在だったから補充要員として入れられたんだろうかね。なんにせよ、恵とゆりのは流石に見飽きてきてたからいい清涼剤になってた。

 

 

そこそこ盛り上がったので次回は箸休めかな? でも太牙が出て来そうなタイミングでもあるし、どうなるんだろう。

 

次話

仮面ライダーキバ 29,30,31話「聖者の行進・我こそキング/開演・キバの正体/喝采・母に捧げる変身」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダーキバ 25,26話「ファンファーレ・女王の目醒め/メトロノーム・記憶のキセキ」 感想

キャラクター

 紅渡
・「深央さんの前じゃ、変身できないよ」
え、なんで。一応名護や恵とは知り合いだから、キバの正体が伝わるかも、そうなったら面倒だ、みたいな話? それとも、自分の欲望(この間言ったキバット云々)を曝け出して敵を殺す姿を見られたくないみたいな話?

 

 紅音也
・「俺を信じろ。奇跡を起こしてやる。愛の奇跡だ」
泳げないんじゃなかったのかとか思ったけど、そこも含めて"奇跡"なんだと思ったらしっくりきた。なんてったってキリストだもんな。
・虚無を象徴するルークの攻撃で記憶喪失になって(以前は本人もなってたね)、自分を失くしてしまい不安に襲われるというのはなんとなく分かる。そこで人を愛する気持ちだけが残るというのもテーマに合ってる。"ご都合主義"で片付けるのもいいけど、こうやっていろんな見方から"納得"するための補助をしていくのは余裕のある人の特権だ。エグゼイドの頃の僕にはそれがあまりにもなかった。

 

 名護啓介
・彼は現代編のキリストに当たる人だろうね。その名護がどう変わるかは、本編のひとつの重要な転換点になるかもしれない。

 

 鈴木深央
・「……ありがとうございます」
ここ良かった。深央を守るという渡の言葉を聞いて、逆に危険に晒してしまうとなってしまうすれ違いが。555で心配される側だった彼女が今度は巧の立場になるっていうのが、感慨深いよなぁ。
・「あなた、人間の女を愛してたのね。あなたの……夜がくる」
これは、深央本人の意思というよりは、まぁ糸矢への私怨半分クイーンとしての本能的な何か半分みたいな感じに捉えてるけど、そういうことでいいのかな。

 

 真夜
・「知りたいの。なぜ人間を愛するファンガイアが後を立たないのか。人間とは何なのか」
もうこの(疑問を抱く)時点で真夜のいわゆる"デレ"は確定したようなものだな。っていうか、わざとなのか演者さんの素が出ちゃってるのかはよく分からないけど、既に決まりごとに厳しいクールな人……みたいなイメージはほぼなくて、むしろ好奇心を見せる様が子供のようでかわいげすらある。
ルークと話すときなんかもう完全にそう。
・「教えて。人を愛するって、どういうこと?」
そもそもファンガイア同士は恋愛をしないような言い回しだな。…………恋愛って、子孫を残すという義務や使命みたいなものと、なくても問題はない娯楽の、両方の性質を持ってるのか。美食なんかもそうだけど。
娯楽のみに生きるファンガイア(ルークみたいな)には、本当の"愛"は分からない……みたいなことなのか? ちょっとよく分からない。ファンガイアはウルフェン族たちと違って子孫を残したりはしないのだろうか。それとも全く別のことだと割り切ってるのか?

 

 ビショップ
・「そしてあなたには人間を愛した裏切り者の始末をしてもらわなければなりません」
裏切り者の始末なんて誰がやっても同じじゃん。なんでわざわざクイーンにやらせるのか……というと、たぶん"そういうしきたりだから"だよね。これも鎖か。

 

 糸矢僚
・彼は電王モチーフの怪人らしいけど、やたら引っ張ったね。"子供"みたいなイメージなのも近い。意識してのことかはともかくとして。
・ところで、恋心を利用されて負けるのはテーマと合致しない気がするんだけど、これこそが「子孫を残す」という目的のない100%娯楽としての恋愛なんだろうか。いわゆる金的というのはギャグとしてまま使われるものだけど、「油断して性器を意識していない」というのが、娯楽としての恋愛を示唆している……のかも?

 

 

ちょっと込み入って分かりにくくなってきた。これから先の展開で、認識を修正していければいいけど。

 

次話

仮面ライダーキバ 27,28話「80's・怒れるライジングブルー/リクエスト・時を変える戦い」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー剣(ブレイド) 45,46,47,48,49話「新たなカード/支配者の封印/ギャレン消滅/滅びへの序章/永遠の切り札」 感想

キャラクター

 剣崎一真
・「最後のアンデッドを封印したとき、この戦いはジョーカーが勝ち残ったことになる」
そもそも今のバトルファイトは正式なものじゃないんだから、勝者も何もないんじゃなかったっけ。剣崎達は確かにまだ知らなかったはずだけど、いい加減その間違った認識のままでいられても困る。…………んだけど、なんか結局またバトルファイトは再開してるみたいでよく分からん。天王寺が物理的にモノリスを捕まえてたから出てこなかったのを、クワガタが早とちりしただけ?
・ずっと給料が振り込まれていたことが判明。上部組織なんてのがあるなら、1話のBOARD壊滅は一体何だったんだよ……そこに異動なりなんなりすればよかったんじゃないのか。ずっと無職なんだと思ってたけど、ちゃんと所属してる扱いなのか。何より、今の今まで一度も言及してこなかったのが信じられないんだけども……。
・「誰に命じられた訳でもない。俺は、全ての人を守りたい……そう願った!」
会社の偉い人(こう言うと陳腐だけど)に反発するというのは、運命と戦うというテーマにも通じていて良い。んだけど、天王寺の主張を否定する材料は何ひとつなくて、そこはちょっともったいなかった。剣崎は疑わないけど、「人間は(他を犠牲にしても)守る価値があるものなのか」というところに。
・「俺は、戦わない」「おまえは、人間達の中で生き続けろ」
昔はいいラストだと思ったもんだけど、今はそんなに……自己犠牲については序盤で片が付いてるしさ。

 

 橘朔也
・「俺は全てを失った。信じるべき正義も、組織も、愛する者も、何もかも。だから最後に残ったものだけは、 失いたくない……信じられる、仲間だけは!」
ごめん、全然ピンとこなかった。そもそも橘さんが掲げてた正義って全く描かれてないよね。ボロボロになる恐怖心で割と簡単に諦める程度のものだったんだなってくらい。っていうか、途中で桐生さんの正義を継いだんじゃなかったっけ。それに、言い方を変えれば「剣崎達と対立したら俺ひとりぼっちになっちゃって寂しいからそっちに付く」ってことでしょ……? 睦月と同じくずっとフラフラしててなんの為にいるのか分からなかったけど、結局よく分からなかったな……。

 

 相川始
・烏丸所長がハートのカード持ってたけど、それじゃ暴走しちゃうんでないの。もしかしたら剣崎も。

 

 上城睦月
・「俺は、俺が仮面ライダーでいいのかって、ずっと考えてました。そして思ったんです。俺は……アンデッドの気持ちがわかる。 だから、アンデッドと手を取り合って生きていこうって」
なかなかいいところに踏み込んできたんだけれど、文脈的に今回指しているのが嶋とトラさんだけなのが惜しい。以前から、アンデッドは別に悪いことしてる訳じゃないよなぁとか、アンデッドと融合する仮面ライダーという存在は"共存"を考えるにあたってキーになるんじゃないかとか思っていたけど、もしかして扱われるんだろうか。
・でも、リモートしたアンデッドを"仲間"と呼ぶのはちょっと違うんじゃなかろうか。これまでずっと操ってきたじゃん。
・「俺も信じたい。誰でも、運命と戦う事は出来る筈です。違いますか」
んーと、別にヒューマンをリモートすることと始を信じることは二者択一じゃなくないか? 橘さんは始を封印する気でいるけど、2人は戦う気なさそうだし……それともヒューマンが1人抜けるともうジョーカーを抑えてられないんだろうか。数の問題なら他のスートの2を貸してやればいい気がするんだけど、ヒューマンのカードを持ってないとジョーカーになっちゃうんだとしたら、やっぱり実質的に言えばただヒューマンに洗脳されてるだけってことになるんだよな……。

 

 

こういうのを、広げた風呂敷をうまく畳めていないって言うのかな? 消化不良感がかなり強い。リアタイ作品だったら分かるまで見返したかもしれないけど、生憎いまは全作品を見返してる途中なので、今回はここで打ち切らせてもらう。完走した後にまた見るかは、気分次第。

 

まとめ

運命のマッチポンプ『仮面ライダー剣(ブレイド)』 本編感想 - やんまの目安箱

次作

仮面ライダー響鬼 一,二,三,四之巻「響く鬼/吠える蜘蛛/落ちる声/駆ける勢地郎」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダーキバ 23,24話「変奏曲・永遠の逃亡者/皇帝・ゴールデンフィーバー」 感想

キャラクター

 紅渡
・"人間とファンガイアの恋愛"をしていた竹内を殺した。キャラクター的にというよりは物語の構成的になんでだろう。窃盗という意味で、過去編の次狼と同様に"即物的な愛"に走ったからかな。音也がゆりのオムライスを「まぁまぁ」とか言ってたのと対比になってて、音也はオムライスっていうモノじゃなくそれをつくってくれたゆりの気持ちを有り難くいただいたと、そういう感じ? 竹内は最後まで手を繋ぎに行ったりして、"形式"にこだわるような感じがあった。掟に左右されてブレるのもそう。うん、これで納得かな。

 

 紅音也
・「俺は素晴らしきオムライスの会、名誉会長だからな」
オムライスってよく見ると"親子"だよなぁとか思ったけど、流石にこれは穿ち過ぎか。嫌いな糸こんにゃくは"結ばれる"イメージがあるし。"縛られる"とも通ずるけど。
・自分の誕生日を祝日としようとか、この前の「愛の"救世主"」発言とか、宗教とかひとつのキーワードのこの作品内で言われるとどうしてもキリストを思い浮かべるんだよな。「心清く、誠実で、曲がったことが大嫌い」とか神聖視されてたのもちょっとそれっぽかったり。
となると、渡の"父への幻滅"は、「神は死んだ(ニヒリズム)」のメタファーだったのかなぁとか。それなら、僕も共感できる。セバさんの記事で読んだ、井上さんが音也について反省点があるという話が印象に残ってたんだけど神へのカウンターを描こうっていうのは流石に目標が高過ぎたんじゃないかなぁ……僕は十分気に入ってるけどね。

 

 次狼
・「ゆりは……俺のものだ」
なぜ食わずに水落ち……と思ったが、ガルルは何でも食えればいいって訳じゃないんだったな。音也を食うのはルール違反なんだろう。多分。

 

 真夜
・一応ファンガイア(悪役)として出てるけど、今のところ彼女は結構一般的な道徳に従って動いている。以前の記事でも似たようなことをやったけど、ファンガイアを人間に置き換えて見れば、猿と恋するようなもの。まぁ殺しまでするかと言えばそうでもないかもしれないけど、かなり奇異な目で見られることは想像に難くない。
ひとつ気になるのは、彼女が"恋愛"を禁じているのか、それとも純血主義的な観点から"交雑"を禁じるために副次的に恋愛を禁じているのか。
ライオンと虎(タイガー)の雑種であるライガータイゴンなんかは有名だけど、いずれも弱く後世に子孫を残し繁栄することは困難だそう。しかしいわゆる"ハイブリッド"と言われる個体が生まれるメリットもある。
と言うと、やはり浮かぶのは反対のインセスト・タブー。身内での交配を繰り返すと、弱い個体が生まれる云々みたいな話。こっちは雑種強勢と違ってメリットはないのかと、久々に生物の教科書を引っ張り出して概要をなぞっているんだけど、

クロマチン構造をとったDNAは, ふだんは核内に広がっているが, 細胞分裂の際には凝縮し, (中略)染色体として観察することができる。

『生物』東京書籍 より

とか書いてあって、二重スリット実験の話を読んだときと似たイメージを受けた。世界ってホント不思議だよな……。結局メリットがあるのかはよく分からなかった。"劣性遺伝子"だからといって生きてくのに不都合がある特徴とは限らないし、逆もまた然り。"珍しい特徴"とはなりやすいかもしれないけど。
まぁ要は倫理や道徳ってバランスが大事だよねって話なんだろうけど、仮面ライダーって元々"昆虫人間"な訳で、そういう安定よりも変化を象徴する存在であって、鎖や枷を壊していくんだろうな。キバに関しては、ベクトルとしては交雑の肯定に行きそうだけど。
・竹内紳二「逃げ切ってみせる。お前が神に殺されるまで」
このセリフも、音也が神様ポジなんじゃないかってのをちょっと補強してたりする。
・あとあんま関係ないけど、真夜みたいな厳しいキャラクターがめっちゃ足を露出させた服を着てるのはなんか似合ってない気がした。

 

 力(りき)とラモン
・彼らもまた"条例"というルールによって住処を追われてしまう。ちょっとしたギャグ描写くらいに思ってたけど、意外と探せば本筋とのリンクが見つかるもんだな。 

 


最強フォーム登場……はやくない? まぁそもそもフォーム数が少ないから順当といえば順当かもしれないけど、後新しく出てくるものといえば、ライジングイクサとサガとダークキバの3つくらいだよね。計4つで後半引っ張れるのかな。深央の登場も3クール目とかだと思ってたけどかなり早かったし、ここからあと24話も何するのかあんま想像つかない。失速しないといいけど。

 

次話

仮面ライダーキバ 25,26話「ファンファーレ・女王の目醒め/メトロノーム・記憶のキセキ」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー剣(ブレイド) 41,42,43,44話「強くなりたい/レンゲル復活/敵か味方か/フォーカード」 感想

キャラクター

 橘朔也
・元はといえば、エースを封印し損なったのは橘さんのせいと見ることもできる訳なので、きちんとフォローとして睦月の復活に噛んでたのは良かった。でも始を封印することに固執してたことを思うとちょっと都合良過ぎやしないか? とも。
・「俺に任せてくれ。奴のことは俺が一番知ってるつもりだ」
つもり……(苦笑) いや、真面目な話すると剣崎と橘さんの信頼関係ってそんなに描かれてる印象ないんだよな。
・「そういう目で見られるのは好きじゃない」
剣崎はともかく、橘さんには経験があるからなぁ……まぁ、だからこそ嫌なんだろうけど。

 

 相川始
・レモン汁のくだりは普通に良かった。たい焼き回もそうだったけど、普段寡黙な始がやるとシュールで何でも面白く見えるし、しかもそれをただのギャグで済ませず人の心に関する描写として成立させてしまうのはさすが。ティターンを誘き出した理屈はよく分からんかったけど。

 

 上城睦月
・「ああ……なんか知らないけど、あいつの……美味いんだ」
トラさんとの関わりは結構良かった。始のときにもキーになった"人の想い"が目的を見失ったトラさんに伝わって、彼女が睦月を助ける。
でも結局この騒動ってのは睦月のトラウマとは全く関係なくて、単にAの呪縛から我に返ったってだけなのがイマイチ盛り上がらない。
・「俺、自信ないんだ。今までの俺は、強さに憧れてた。でも、強さに憧れる弱さに、気付いたっていうか」
前回、光と闇を背負って自分と戦い続けろとかなんとか言われてたからか、若干巧みたいな言動をするように。矛盾してる人間は、自信がないってイメージなのね。

 

 白井虎太郎
・編集部に、仮面ライダーについての記事を持っていく。そっか、剣崎くんは自分からバラしちゃったんだもんね。元からそれが目的だっけ。
・ところで広瀬さんがカレーつくってたけど、料理は虎太郎の役目って訳じゃなかったんだ? まぁカレーくらいなら誰にだってつくれるだろうけどさ。

 

 

終盤に入ったけど、やたらと話が薄くなってきた。天王寺もずっと不敵に笑ってるばかりだし、そろそろ本腰を入れて欲しいところ。あと、結局始と睦月の話の齟齬は特に意図したものではなく、粗と呼ぶべきものらしい。