やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダージオウ EP28「オレたちのゴール2019」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・「過去のためじゃなく、今のために生きようよ」
ここ良かったなぁ。アギトの終盤を思い出した。「俺はアギトになっても楽しいことがいっぱいあった」ってやつ。あれが本当に1年の終わりだったのに対してこれはまだ中盤だから積み重ねが足りない分 小規模にはなってるけど、これまで放送されてきた"いま"がこうやってフォーカスされるのはいいなぁ。

 

 明光院ゲイツ
ツクヨミは死んだと思ってたのが意外なんだけど、理屈の話をするなら、"いま"ジオウを倒したからってツクヨミが死ななかったことになる訳じゃないし、ツクヨミ以外に「自分がウジウジしてるせいで犠牲になりそうな(かつ助けたい)人」というのも特にはいないので、ゲイツが戦う合理的な理由は何もないんだけれど、リュウガ編で完全撃破もできないのに自殺まがいのことをやったことを踏まえると、そんな深く考えてないというか、本当にただ「俺が倒さなかったせいで悲しいことが起きたから倒す」くらいの気持ちなのね。ゲイツらしいと言えばらしい。
・体への負担って設定は、(ウォズは理屈っぽく時間を引き伸ばしたり縮めたりしてる代償とか解釈してたけど)意思に反してジオウを倒すことに対する傷心の表現だと思われるので、これからはなぁなぁになりそう。こういう理解でいいなら、別にそれでいいけど。いつまでもまともに戦えない最強フォーム見せられてもつまんないし。
ゲイツは"約束"にこだわるね。鎧武編でもそうだったけど。オーマジオウのせいで果たせなくなった約束でもあったのか、オーマジオウを倒すという約束のことなのか。
・「……そんなもんか」
自分が倒される約束に律儀に来るというのは、普通ならあり得ない。でもゲイツがわざわざ約束をしたのは、ソウゴならゲイツの判断を信じて決着を付けに来ると思ったから、なのだろうか?
・ソウゴを放っておいたら世界がめちゃくちゃになるから、倒さなきゃいけない。でも自分はソウゴと戦いたくない……。
この心情はまさしく『剣』のそれと被る訳で、"とりあえず決着を付けない"という選択をした彼らの前に、2004('05)年に同じ選択をした"その後"の彼らが現れるというのは、それこそ運命じみたものを感じる。
のはいいとして、公式サイトから情報を読み取っていくと、まずアナザーブレイドの年号が2019、かつこれからは"現在編"ということで、『剣』の歴史はタイムジャッカーによってなかったことにはなっておらず、(ほぼ)あのまま時間が経過した"ifでない彼ら"が描かれるっぽい。じゃあ『剣』→『響鬼』の世界観変更はどうなるんだ、という話に当然なってくる訳だけれど、ここから導き出せるのは「前作がなくなる≠次作が始まる」ではないということ。あぁ、なんかこう文字に起こすと当たり前の話だな。タイムジャッカーがアナザーライダーを生み出した結果生まれる世界に、更に新ライダー(いわゆるオリジナル)を生み出すことで2重に改変して生まれるのが次の作品の世界観。つまり、例えアナザーライダーが生まれておらず前作のライダーがそのままでも、次作の世界観を生み出すことはそれとは別個にできるということ。ここで気になってくるのはやはり「じゃあその前作のライダーはなぜ次作で戦わないのか」ということになってくる訳で……残ってるレジェンドのうち、ドライブだけはその理屈が既に提示されている(ベルトさん封印)けれど、他の作品はどうなることやら。まぁ、これまで通り普通に「アナザーが当時からいました」で押し通しても矛盾はしない気がするけど。

 

 ツクヨミ
・ディケイドの言ってることになぜそんな説得力を感じるのか正直よく分かんないけれども、彼女の心情変化も見返しで追う予定なので保留。

 

 ウォズ
・「よろしく」
これまでは神出鬼没でどこかに"定住"するようなイメージはなかったんだけれど、これで一人の人間らしくなった。白ウォズが変身するというのは、オーマジオウ一人が君臨するのと比べて多様性が認められていることの証だと思ってるんだけど、オーマジオウ未来に属するはずの黒ウォズにもその人権が認められたことを意味する。
特に何も考えてないけどなんとなく雰囲気で書いてます。見返して確信を得るまでは聞き流して。

 

 もうひとりのウォズ
・「どう転んでも、私たちの計画に支障はない」
他のセリフなども踏まえるに、どうやらスウォルツは白ウォズと同じ時代から来た人間("私たち"の一員)のようにも思える。2022年でアナザーシノビウォッチを入手できたのがひとつの根拠になるだろう。以前『やぎさんゆうびん』では白ヤギさんから始まっているという話をしたけれど、ゲイツリバイブ未来をまとめて白陣営とするならスウォルツはそちらに属している訳なので、そことリンクする。"すべてのはじまり"は白によるものだった。

 

 加古川飛流
・皮肉なことに、むしろ飛流は(少なくともあの場では)ソウゴに助けられている。子役の顔なんていちいち覚えてられないけど、あの服は確か飛流だよね。あのバスジャックそのものがソウゴによって引き起こされたとするなら確かに大きな視点では「ソウゴのせい」は正しいんだけれども。
・彼が従えているのは、みんな過去(レジェンド)編のアナザーライダー。唯一「似たことがあった」はずのアナザーWだけいないけど、他は揃ってる。アナザーリュウガは「自分と向き合う」ことの権化なので、わざわざ未来編にねじ込まれただけあって別枠。

 


設定

・前回は"すべてのはじまり"と銘打たれてたけれど、病院で「ずっと前(スウォルツの実際の介入前)から夢で見てた」ことや、今回の"アブナイ"を見るに、ソウゴの現実化能力そのものはこの事件よりも前から備わっていたと見るのが正しいと思うんだけれども、これはどういうことなんだろう。
これからの10年(ジオウ)を見据え、『平成ライダーシリーズ』として意識したつくりをし始めたという意味での"はじまり"だろうか。ソウゴの認識としては、無意識から前意識への移行?
・てっきり今回が早まった「オーマの日」なんだと思ってたけど、違うのね。でもだとするなら、またゲイツとジオウは戦うのか? それともあの未来は変わったということでいいのか?
・アナザージオウウォッチのあの描写はなんだったんだろう。スウォルツがつくりだしたもののはずなので、その辺と絡んでくるのか? 少なくとも加古川飛流個人の物語は、一応の完結を見たと認識したけれど。

 

「ごめん」っていう気持ちは、いいものだ。人は変われる。始まったものが終わることもあるし、終わったものがまた始まることもある。

 

ジオウ感想一覧

前話

仮面ライダージオウ EP27「すべてのはじまり2009」 感想

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仮面ライダージオウ EP29「ブレイド・ジョーカー⁉2019」 感想

仮面ライダーキバ 21,22話「ラプソディー・指輪の行方/序曲・運命の交差点」 感想

キャラクター

 紅渡
・「同じです」「僕も、断れないんだ」
1話で「違います」とか言ってたよね。って言おうと思ったけど、これは別にいいや。障害とかでもそうだけど、そこに一貫性を求めるのはおかしい。多少でも社交性があるならそれはいいこと(絶対的にではなく、本人が改善を望んでるという意味で)なんだから。
・優しいのは前から描かれてたから、他人のために変わるってのは違和感ない。巧と少し似てる。でも、変わった後でキバットの言いなりにフォームチェンジするのはちょっとあれじゃない? そもそもキバットってどういう意味があっているの。一応"欲望"は度々口にしてるけど……まだ立ち位置がよく分からない。渡の欲の具象化みたいなイメージで見ればいいのかな。

 

 紅音也
・いい機会なので"浮気"について語ってみる。されたら悲しいという人がいるのは想像できるが、「それが当たり前」みたいなのはちょっと微妙。子供でも弟妹に親取られることくらいある程度は我慢するよね。そりゃその結果ネグレクトでもされるというならともかく、多くはそういう不満から成長していくものだろう。何故それが大人になるとできなくなるのか。
もちろん、不倫をしないとその個人間で約束していたのなら、約束を破ったという点から否定するのは共感する。

 

 名護啓介
・ラストを知ってるので、一体どんなことがあったらあそこまで変われるのか、どう描くのか楽しみ。
・とか思ってたら、「この世には忘れたい思いというものがある」とのこと。

 

 鈴木深央
・キャラクター……じゃないけど、芳賀さんの演技好きなんだよね。何でかよく分からんけど。似てる知り合いがいて、でもじゃあその人も好きかっていうと別にそうでもなかったりして、なんか不思議な感じ。単に小さい頃にもよく見てたからかね。

 

 襟立健吾
・「この前の活躍見て、確信したんや……」
いやいやいやいや、どう考えても回想するシーン間違ってるよね!? 絶対イクサとしての活躍だよね? そうじゃないと文脈おかしくない?
・いきなりデートが始まってびっくりした。カットされてたとのこと。流石にちょっと流れが不自然過ぎやしないか? "選手交代"とか。尺に収まるよう撮れなかった側が悪いのか、カットさせざるを得ない量の話をつくった方が悪いのか……どっちか知らないけど、ちゃんとしたものが見たい。

 


設定

・「いただき……もす」
ドッガが人を食った。そういえばガルルも食ってたけど、"ファンガイア"ではないはずだから、彼らウルフェン族やフランケン族はまた別で、食らわないと生きていけなかったりするんだろうか。でも正直そんなことはないよな。次狼は襲うの辞めてるし、何よりキャッスルドランに幽閉されてからは食ってな……あ、もしかしてあれってキャッスルドランだけじゃなくて中の連中も食ってるのか?
何に違和感を覚えてるかというと、もし食わなくてもいいのに食ってたんだとする(つまり娯楽)と、「一族最後の生き残りで生に貪欲」な彼らの表現として少しズレてくる(或いは僕のこの認識がズレている)ということになるのでね。
……ってあれ、ガルルは思いっ切りコーヒーを嗜んでたじゃん。馬鹿かよ。あれは何なんだろう……プライド? 生き残るのも大事だけどプライドは捨てられない的な? まぁわざわざルークに襲い掛かったりしたので、"ただ生きる"のが目的ではないのは確かか。結論ありきではあるけど僕はちょっと納得したので良しとしとこう。

 

 

夜になるのは遺伝かも〜とか言ったらならなくなった。ガッカリ。
ドッガハンマーに何でも見抜く目みたいなのがあるのは、モチーフ通りなんだろうか? フランケンシュタインの怪物もよく知らないんだよなぁ。

「感想を書く」とは

久しぶりのエッセイ記事。

伊達に1年間作品の感想を書いてる訳じゃないので、ここらでひとつ感想を書くことに対するメタ感想というものを書いてみようかなと。と言ってもTwitterではぽつぽつ言ってることだけどね。
人生で個人的に表彰されたことといえば読書感想文の県コンクールくらいなので、それなりに誇ってる。
「読書感想文の書き方をレクチャーする」なんて大層なことは言わないし"読書感想文"にこだわって話を展開するつもりもないけれど、一応全く参考にならないことはないと思われる。

さて、まずここで言う"感想"とは何かをざっと洗い直してみると、「あるものを対象として、心に抱いたこと。またそれが何らかのかたちで発信されたもの」ということとし、かなり広義に、いわゆる批評やレビュー,考察などと呼ばれているものまで包括した概念として扱う。


さっき自分の読書感想文が"個人的に表彰された"と書いたけれど、ここからも分かるように、感想というものは歴としたひとつの文学作品(形態は文章に限らないが)だと言って良い。言葉としては、対象作品を1次としたときの"2次創作"にあたるものだ。
あくまで感想というこの2次的なステージにおける主役は、対象作品ではない。

こう書くと語弊があるかもしれないけれど、例えば今や国民的漫画作品と言っていい『ONE PIECE』だって、ウソップの元ネタになっているイソップ物語のいわゆるオオカミ少年(嘘をつく子供)の寓話にとっては2次創作と言える。
しかし『ONE PIECE』の語り手としての主役は他ならぬ尾田栄一郎氏だし、とするならば感想の主役は当然、我々だ。むしろ自分が主役でないのならば、自分で言う意味がない。 
媒体こそTwitterやブログ,口頭と様々だろうが、我々は日々無数の生産活動を行っている。
人気や影響力に差はあれど、構造としてはこれらに大した違いはない。何気ない一言でも"バズ"によってそれらを獲得できるようになった現代において、発信者の心持ちというのはそう大きな問題ではないことはより分かりやすいだろう。
世に出て有名になる作品も、感想も、大きな目で見ればそうした営み(コミュニケーション)のなかのひとつである。

 

その前提の元で、自分のコンテンツを"価値あるもの"にしようと思うなら、また色んな試行錯誤が必要になってくる。
多くの場合、盗作,剽窃,パクリなどの言葉で表される行為は負の価値として認識されることが多い。
逆にほぼ同じ行為でも、本人が主体として複製すること(CDなどとして売り出す)は正の価値となりやすい。

僕がよく見る、動画による玩具レビューを例に出して考えてみよう。
まず元となる玩具……仮面ライダーのDX玩具ならば、その玩具自体の価値はバンダイが生み出したものだ。それを利用して如何に新たなを価値を生み出すかで"玩具レビュー動画の価値"が決まる。
例えばk2eizoというチャンネルは、僕の知る中では最も"個性"が薄い。玩具の仕様を知るのに不必要な情報がかなり削ぎ落とされ、玩具の音声がないシーンではBGMをバックに、画面上には黒い背景と玩具と手だけが映る。僕の中で彼を表す記号として機能するのは、せいぜい"彼がよく使うBGM"とアイコン画像くらいだろうか。
僕個人としてはそんなに好きじゃないタイプなんだけれど、UUUMの解説文によると、言葉を発しないことが価値となっているのか海外人気が高いらしい。なるほど。

逆に、例えば動画内で"喋る"人は、それだけでひとつ強力な個性を追加していることになる。その声が好きか嫌いかは意見が分かれるところだろうが。

レオンチャンネルなんかはその好例で、もはや彼が喋っていることそれ自体がひとつの価値となってしまった人だと言える。サムネイルとタイトルに玩具を入れずとも、「骨折した」なんて雑談だけで10万回も再生を稼いでしまう。彼にとって何気ない一挙手一投足がアンチ(本気で嫌いというよりは、主にそれらを共有することで盛り上がる集団)の話のタネになる光景も見慣れたものだ。
その視点でいくと僕はChannel CUBEがお気に入りで、玩具に興味がなくてもついつい彼のトークを目当てに動画を見てしまう。
あとIYCH。彼は確かドリルクラッシャーのレビューで言ってた「これは最高のモルモット……じゃなくてハリネズミだ!」ってのが個人的にすごくツボで、速攻チャンネル登録したのを覚えてる。彼の嵐のような連想ゲームは見てるだけで楽しい。黎斗ネタってそれ単体じゃ僕はなんも面白味を感じないんだけど、予想外のものと組み合わせることもひとつの価値。あともうひとつ彼について特筆すべきはモノマネ。黎斗を始めとして、レオンチャンネルやヲタファさんなど様々な人の真似をしているけど、彼のような"モノマネ芸"が成立するというのは、元である彼らの"個性"が明確であることの傍証である。
声質や言葉回し、間の取り方など、動画というメディアの情報量の多さが彼らのイメージを支えている。
勝亦博物館のようにアイコンにするほど積極的に顔出しをするのも、方法の1つとしてある。
他にもブンカイジャーおとはさんは"分解"、クレーンの丈さんは"個別認識プレート自作"みたいに、特技(?)というかジャンルを絞るのも、特定の層を掴むのに良さそう。これまで挙げた他の人もほとんど"玩具レビュー"という広い(世間一般から見れば狭い)ジャンルに入ってるけど。


具体的な名前を挙げながら色んな価値についてまとめた(ちなみに敬称はチャンネルではなく投稿者自身を指すと思われるものにだけ付けた)が、このような"まとめ"もひとつの価値になり得る。

 

少なくとも僕は、「それを読めば対象作品を見なくてもよくなってしまう」ような性質を持った感想を読むのが嫌いなんだよね。読書感想文でも、あらすじ紹介やストーリーラインを追うことに終始する人がいるじゃない、そういうの。
まぁ、映像作品を文章に起こしたり要約したりというのもひとつの価値ではあろうけども。
僕自身はこの現象を避けるため、たとえ読みにくくなってでも敢えてキャラクター毎に箇条書きにして、少なくとも編纂程度の創作性を嫌でも帯びるようなフォーマットで各話感想を書いている。エグゼイドの頃は一応2文ほどのあらすじは書いてたけど。
それに本音を言えば、こうしてしまえば書くのが楽なのよね。構成とか考えなくていいし、箇条書きなら文脈に馴染まないネタを枯らすこともない。
まぁ、他の記事できちんと構成考えてるかって言うと、どっちにしろ割と行き当たりばったりだけどさ。この記事も普通に上から下に書いてます。考えるとしたら締めを書くときかな。結論に合わせて流れを変えることはたまにある。あ、これもあくまで読書感想文の話ね。ブログ記事程度だったら結論なんてそんな高尚なことは(少なくとも意識的には)考えてない。
だからまぁ、読書感想文ならまずコピペできる媒体で下書きするべきだね。あと書き始めに悩むって声もよく聞くけど、適当でいいんだよ適当で。冒頭数秒しか読まない始め方に悩むくらいだったらさっさと書き始めて"中身"を面白くした方がいい。面白い始め方のアイディアがあるなら、それありきで組み立てるのもアリだけどね。僕が表彰されたやつのひとつはそれ。一文目から「この本、嫌いだ」って書いてやろうと思ってたのをよく覚えてる。


誰でも書けることを書いたってつまらないから、一見関係ないような雑談を差し込むのも最近のお気に入り。ジオウの感想でリラックマについて語ったのは楽しかったなぁ。仮面ライダージオウ EP24「ベスト・フレンド2121」 感想
"自分語り"って言うとネガティブに捉えられがちだけど、僕に言わせれば自分以外に一体何を語るんだよって感じなんだよな。否が応でも"オリジナリティ"が生まれる最高の材料だよ。興味ないことも多いけど、興味深いエピソードも多い。自分の声を使って喋るだけで「私はこんな声ですよ」という意味を持つ。そういう広い意味での自分語り。
だからみんなもっともっと、自分のことを発信すればいい。ブログでもTwitterでもYouTubeでもなんでもいいけど。

 

続き

86ma.hatenablog.com

ジオウ感想追記(5〜8話)

ジオウ感想追記(1〜4話)

 

第5話「スイッチオン2011」

・そもそも、なんで天秤座の18歳に限って襲ってたんだろう。「アナザーライダーは一定のルールの元に行動する」という暗黙のルールが……って、ソウゴがそう口に出した訳だから、そういう認識だったからそうなったと見るべきなのか。
・また、他者の生命力を奪ってカリンに与えるというのは、ファイズとフォーゼにたまたま共通する能力なのか、アナザーライダー共通の能力なのか。一応、どちらの作品でも"復活"というのは扱われていて、前者ならオルフェノクがそうだし、後者ならコズミックスイッチで弦太朗が蘇った。作中で似たような描写があれば、そういう能力が使える……? アナザーフォーゼは画面的にはコアスイッチを使ってたけど、あれにそんな能力あったっけ。知性体のサンプルを賢吾という形で採取してただけ……でも、最悪そういう能力があってもおかしくはない、か?
・結局、ソウゴはゲイツを落とそうとしてたんだろうか? 今改めて見ると、おんぶされようとしてるように見えないこともない。元々は先生の目を盗んで調べるつもりだったとか? "心配"しておきながら現場に戻らない、そもそも連れてこないで放置するツクヨミゲイツも不自然だし、ソウゴの心情的には「一緒に保健室に行く」という想定だったと考えるのが、その後の「向こうからしたら仲間じゃないんだけどね……」と合わせても、一番しっくりくる気がする。
・保健室の先生が"仲間"というすこし不自然な言葉選びをしてたのも、作者の意思が働いてると考えれば辻褄が合うどころかいわゆる"伏線"として機能する。「作中に作者である自分と(ほぼ)同じ心情を抱き、話を動かそうとするキャラクターを配置すれば、"ご都合主義"というものは消える」というのは、創作してたら誰しもが一度は思い付くことだと思うんだけど、それを大真面目に1年ものでやってるんだとしたら本当に面白い。
・ウォズの「読み解けない」というのは、記事で書いたところで言う後者だったみたいね。またメタ的には、ここですべてを明かしてしまう訳にはいかないという事情もある。
ゲイツビルドアーマーの登場は今回やる予定のイベントのひとつで、かつフォーゼ回ならば仲間の話をやるお膳立てが整っている。アナザーライダーの年号を読んだり読む余裕がなかったりでマチマチなのも、全部説明がつく。
・「いや、FAIZなんてライダー聞いたこともない」
これ、もしかすると"読めなかった"ってネタなのかもしれない。『証言! 仮面ライダー 平成』にて白倉さんが、「空前絶後の読めないタイトル」が自慢だという話をしてたのよね。確かに『555』を素でファイズと読める人はほぼいないだろう。
あるいは、補完計画はメタネタの場なので、ゲイツがじゃなくて押田さんが……みたいな話なのかもしれないけど。

仮面ライダージオウ EP05「スイッチオン!2011」 感想

 


第6話「555・913・2003」

・アナザーフォーゼ復活の理屈は結局どういうことなんだろう。ラストの"熱いシーン"である、「俺たちがお前たちを救う!」ありきで話を組み立てた結果、復活することになった……?
なんというかこう……書いてて毎度思うけど、身も蓋もないんだよな。一応他にもそれ以外の理屈を考えてみようかな。ライダーの力=物語の力だという解釈は何度も話してるけども、「アナザーライダーの中から他のアナザーライダーが出てくる(2つのライダーの力を持っている)」というイベント性によって、アナザーファイズの力が息を吹き替えした、とか? さっきのと組み合わせて、ジオウとゲイツに同時(?)に倒されるという結論を先取りしてそのドラマ性を利用してもいいかもしれない。
・たっくんの「誰だ」についてやいやい言ったけど、よく見たら普通にツクヨミに招かれて家にいて、そこに知らない2人組が現れたから誰何したという流れらしい。思ってたほど不自然ではなかった。
あと「ただ持ち主だと思われたからライドウォッチを渡した」と書いたけど、一応ライドウォッチを目にしたことをきっかけにソウゴを観察し始めて、その結果譲渡という形だった。具体的に何を気に入ったのかは分からないけど、そもそも自分のものじゃないものを渡すのに資格とか考えるのも変な話だけども。
・タイムジャッカーが年を取らないという件、単に時間旅行者だからそう見えるという話かと思ったけれど、もしかするといわゆる"サザエさん時空"と何か関係あるのかも……? 白倉さんが至るところで口に出している作品なだけに、そんな気になってしまう。
・ソウゴがカリンの尿意について言及したことを気持ち悪いと言ってた人がいて、まぁそれ自体は別に良いんだけど、軽く調べてみると実際に平均4時間ほどの間隔らしくて、カリンのそれに気付く気付かないの前に、それを知ってること自体が割と変だよね。王様ともなると民の健康異常(ちなみに頻尿の反対で稀尿というらしい)にも気を使うのだろうか。
・おじさんがしてたテセウスの船の話だけど、オリジナルライダーとアナザーライダーやライドアーマーとの関係にも少し関連してるかも? 『ジオウ』によって無理に生かされる"仮面ライダー"たち……。
・カリンが15年も経ってようやく気が変わったのも、ジオウという物語のために"微調整"されていたからだと考えると納得がいく。
ゲイツが更に過去へ行っているので、佐久間がカリンに「自分の人生を生きて」と言われた歴史はなかったことに、事実としてはなっているはずなんだけれど、それをソウゴが目撃して記憶していることそれ自体によって、「もう佐久間のカリンへの妄執は断ち切られた」ということになったっぽい。ちょっと特異点の設定とも似ている部分があるかも?
・今回の佐久間の話も「あなたのため」の押し付けを扱っているんだけれど、結論としては押し付ける主体が"俺たち"に変わっただけだった。ソウゴとゲイツの押し付けについては後で扱われるので、これでいい……のかな。

仮面ライダージオウ EP06「555・913・2003」 感想

 

 

第7話

・自分の監視を口実に一緒にマジックショーを見に行く感じは、25話のそれと繋がる。すごく楽しそうでかわいい。
ゲイツがアナザーウィザードだと気付くのも、555のことを踏まえた上で見ると、"ウィザード(魔法使い)"とネーミングがそのまんまだから分かったみたいな文脈にも思えて面白い。
ゲイツを殺そうとするスウォルツと、それを助けるウォズ。スウォルツなんか特に「なんで今更」って感じだし、ウォズもゲイツを快く思ってないのに助けるというのはちょっとアンビバレント。昔のよしみとは言ってるけど、その"昔(未来)"でも何度となく戦ってることが伺えるので皮肉にしか聞こえない。
それを思うとタイミング的に、ソウゴとゲイツの意見が食い違ったことで、自分こそが正しいからゲイツを落として邪魔できないようにしようとする気持ちと、ゲイツにはゲイツの正しさがあるからそこまでしなくてもいい(或いは自分の側に引き入れよう≒「これを機に仲直りをしないかい? 我が魔王に君みたいな仲間がいてくれるととても助かるんだ」)という気持ちとで揺らいでいることの現れのように見えなくもない。流石に深読みかね。
・公式サイトでアナザーライダーの人選について触れられてるのを見てふと思ったんだけど、本家の主人公たちもはじめからそんな大した人間だった訳では、必ずしもないよなぁと。
五代は1999の技を持つ冒険家、翔一くんは料理が得意でのほほんとしてるだけだし、真司は何にでも首を突っ込むバカな新聞記者、巧は無愛想で猫舌なだけの青年、剣崎は幼少期に家族を失って人助けをしたい青年、天道も渋谷隕石がなければ普通の人だったかもしれないし、良太郎はとても不運な人。
翔太郎は探偵の助手で、フィリップは博物館を運営してる会社の子供、映司は政治家の息子で、弦太朗は友達を増やしたい高校生、晴人は天道同様ウィザードにならなかった場合が想像つかない、紘汰は大人になりたいフリーターで、泊さんは警察官、タケルは寺生まれの高校生、永夢は研修医、戦兎は(バンドオタクの)物理学者。
ここに怪我をしたバスケ選手、病気の息子を持った父親、身近な女性の死を悲しむ高校生、経営者に恋するマジックショーの裏方……などなどが混じっても、そこまで浮きはしないんじゃないか? つまり"本編の活躍"という色眼鏡さえ捨てれば、一部を除いては割と普通の人であって、タイムジャッカーの人選にとやかく言うのは結果論であると言えるかもしれない。猫舌の人よりはまだバスケ選手の方がドラマチックになりそう。
また、アナザーライダーの変身者って揃って「本編ライダーがいる歴史で不幸な目に遭っていたはずの人」で、ともすると「アナザーライダーがいるせいで本編キャラの人生が変わってる」ことの裏返しとして、「本編ライダーがいたせいで不幸な目に遭った人」かもしれない。これも、ひとつの重要な事実だろう。
・ところで今回の補完計画の"次の我が魔王"発言は、地味〜に白ウォズへの布石になってるね。

仮面ライダージオウ EP07「マジック・ショータイム2018」 感想

 

 

 第8話

・やっと気付いたけど、今回はビルド以来の、「力を渡す資格があるか確かめる」というレジェンド本人の意思があったエピソードなのか。2話と違ってゲイツだけど。変身後で渡されたから生身じゃ分からなかったって、当時の僕はどれだけ遠回しな解釈をしてるんだ。
・"循環"がジオウにおいてキーになってるっぽいという話は何度かしたけど、言語も基本は循環してる、或いは"そういうもの"として存在してるんだよね。辞書なんかは、言語を言語で説明している以上、延々と辿っていけばいずれ循環してしまうのは簡単に想像が付く。また、例えばイスという言葉の説明として指差すというジェスチャを採用したとして、では「なぜそれが"イス"なのか」という問いは、ある程度までは由来を遡ることは可能だろうが、いずれは言語の恣意性という壁にぶつかる。音象徴という考え方(ブーバ/キキ効果が有名)も、感覚的な納得に由来する"自明性"を根拠にしている。
ぎょっとするようなライダーデザインを"見慣れる"という現象があるように、『ジオウ』も話数を積み重ね歴史となることで、"そういうもの"として人々の深層意識に定着していく。時の王者という言葉の意味が分からない子供でも、あの格好をしたキャラクターがジオウと呼ばれていることはそのうち分かる。
近視眼的な「何故(Why)?」は思考停止と大して変わらない。無限に問い続けるか、循環させるか、ドグマを設定するかのどれかだ。
・今回の話、『美女と野獣』というよりはむしろ順一郎さんの言ってた『眠れる森の美女』みたいだった。そう、わざわざこのエピソードを見返すにあたって見たのよ、『美女と野獣(2014)』。正直あんまり似てるとは感じなかった。その映画自体は、全体的には「欲張るな」に近いテーマがあって、そこに色々と装飾を付けたみたいな印象。
・っていうか何気にビーストライドウォッチ持ったままなのずっと触れられてないけど、結局なんだったんだろう。持ってたからって記憶が保持される訳じゃないのは明らかなので、仁藤が単純に好奇心か何かで持ってるだけってことになるのかもしれないけど……。「販促に手が回り切らないパターンもある」という描写だったのかな。
・今思うと、元は誰かのために動いていたはずなのにいつの間にか自分のために力を使い出す早瀬っていうのは、縮小版オーマジオウだったのかもしれない。未来からのメッセージというのは、そう考えるとゲイツツクヨミかも? 1話アバンのシーンで、あれだけの人が消滅する中であの2人だけが助かって、しかも過去に飛んで歴史を変えようとするなんてちょっと不自然だと思っていたけれど、過去の自分に"同年代の友達"をつくるチャンスを与えた……「寂しい」の告白≒早瀬の告白、という構造なのかなと。
早瀬が'12年で車とビルを消していた描写も、ソウゴの言ってた「まだ悪いことしてない」が勘違いってことになるのになんで付け足したのかなぁと思ってた(まぁ倒す理由として必要ではあろうが)んだけど、今のソウゴも無意識に悪用(というかアナザーライダー出現も含めてマッチポンプ)しているとするなら、"縮小版ソウゴ"である早瀬がその時点で悪いことしてるのも納得がいく。

仮面ライダージオウ EP08「ビューティ&ビースト2012」 感想

 

 

ジオウ感想追記(9〜16話) - やんまの目安箱

仮面ライダー剣(ブレイド) 37,38,39,40話「新たな運命へ/運命を掴む者/再会…父と娘/過去との決別」 感想

キャラクター

 剣崎一真
ブレイドでは、逆手持ちは"本気じゃない"ことの表現なのかね。販促って意味も込めてストレートフラッシュを使うのも良かった。
・「それでも俺は、賭けてみたい」
始のためにカードを集めるのはいいとしても、睦月にアブゾーバーを渡すのは危険なのでは……? だって彼、補導しようとした警官をわざわざレンゲルに変身して倒した前科があるし……。それに、ジョーカーの力をハートの13枚で抑えるなら、睦月のAもクラブの13枚で抑えてやろうという話にはならないのだろうか。
・ライダーシステムを使い続けると、剣崎はジョーカーになってしまうと明かされる。烏丸さんがつくるもの、欠陥多過ぎないですか!

 

 橘朔也
・「俺は……そんなこと望んじゃいない!」
小夜子さんの蘇生ではなく迷わず剣崎を助けることを選ぶのはいいんだけど、何でかを考えるとイマイチよく分からない。剣崎とそこまで仲良かった訳でもないし、むしろ嫉妬しているとのことだったし。
・「俺だって人質にされたら悔しい!」
橘さんなら本当にされたことありそうで、聞いてて込み上げてくるものが……利用されてばっかだったもんなぁ……。

 

 相川始
・ジョーカーが弱った表現として始に戻るのはよく分からない。あくまであの姿は擬態の1つで、カードを使う必要があるはず。それともすぐに戻ったし、単に剣崎の感傷の表現だったのだろうか。
・後の描写を見るに、SPIRITをスキャン済みで本来始の姿なところに、ジョーカーが出てきているという感じらしい。なるほど、それなら確かにジョーカーが弱って始の姿になるのも得心が行く。
・「今度は……俺の番か」「俺はジョーカーを押さえ込み、新たな進化を遂げた。お前にも、できると思っていた」
剣崎のおかげで乗り越えた始が剣崎を助ける……この辺は理屈抜きでいいな。

 

 上城睦月
・今の睦月は、剣崎が倒れていたらカードとラウズアブソーバーを盗みそうなもんだけど、何もしなかったね。何でだろう、前回トラさんに説教されたのが効いたのか?
・と思ったら天音ちゃんを誘拐。そういう訳でもないらしい。本当にフラフラしてんな。
・トライアルGに対してコピーだからムカつくと襲いかかるのは雑だった。橘さんみたいに、自分の弱さを体現してるならともかく。

 

 広瀬栞
・……なんでわざわざ攻撃を受けに来たんだよ。ピンチの時には側にいるとは言ってたけど、戦いの場に邪魔でしかないのに乱入するのは違うでしょ。もっとうまい演出あっただろ……。

 

 白井虎太郎
・序盤に戻ったかのように扱いが酷い。無視され、のけものにされ、姪の家のパーティーにも呼んでもらえない。

 

 

始の話は分かりやすく盛り上がる展開でよかった。対して広瀬さんの話はピンとこなかったかなぁ。広瀬さんを主軸にする話はこれまでほぼなかったので、浮いてるというか。

 

次話

仮面ライダー剣(ブレイド) 41,42,43,44話「強くなりたい/レンゲル復活/敵か味方か/フォーカード」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダーキバ 19,20話「フュージョン・オーラの嵐/夜想曲・愛の救世主」 感想

キャラクター

 紅音也
・真夜「どなたかに間違えられたのは初めてですけど、あまりいい気持ちじゃありませんわね」
これ、一見 支離滅裂に見える今回の要素を繋ぐ鍵な気がするんだけど……まだピンとこない。音也は渡に乗り移ったことで、真夜と同じく"人違い"を経験したんだよね。この2つが同じエピソードに収まってるのは果たして偶然なのか……? 前回の自他の境界線みたいな話とも絡ませられそうだけど、よく分からん。
そういえば、逆に恵のことをゆりの娘だと見抜く描写もあったな。うーん……難しい。

・過去編のあれについては、多分、強さを求める次狼と、弱さを受け入れる音也みたいな構図になってるのかな。

 

 麻生恵
・イクサになることでダメージを受ける過去編のゆりはともかく、いつも生身で立ち向かってる恵がイクサになるのを躊躇う理由って何だ? 名護への劣等感? 自分より名護の方が、少なくとも戦闘においては優れていると分かってる……みたいな? それくらいしか思いつかない。
また、名護と違って明確な目標もない。母の志を継ぐってなんなんだろう。ただイクサとして戦うこと? 渡なんかよりもよっぽど自分がない気がする。
・「それはあなたのものよ。今はまだね」
前回の乱心があるので、まぁ"恵が自分でやらない"という決断はともかく"名護に任せる"というのはとてもじゃないけど歓迎できない。はやく名護をなんとかしてくれ。取られる不安がなくなったから武器を貸せるってのはらしかったけと。

 

 襟立健吾
・「ロックとは……キバや!」
渡が憧れた健吾がキバ(渡)に憧れるっていう循環。これもファイズの40話近辺で見た手法で、渡が自分に自信を持つチャンスな気がする…………んだけど、そうでもないのかな。

 

 ルーク
・ファンガイアだと気付かなかった……のか? 一応ファンガイアもライフエナジーで生きているはずなので吸うことはできるだろうけど、ちょっと混乱した。

 

 真夜
・娯楽に興じるルークとは対照的に、戒律に従って厳しく取り締まり、淡々と"仕事"をこなすというキャラらしい。まだちょろっと顔見せしただけでどうなるか分からないけど。
ところで夜になる演出? 能力? は、渡に遺伝したんだろうか。

 

 

いやーなんでか知らないけど、キバのCGデカブツはやたら魅力的に見えるな。初登場時も思ったけどパワードイクサーめっちゃかっこよくない? あとこの前ファンガイアは性病モチーフなんじゃみたいな話をしたけど、それを踏まえた上で見るとあの爆弾がカプセルの薬に見えてきたりしなくもない。何度もしつこく見せられないから奥の手感があるのかな? タイムマジーンとかレベル1とかは正直ちょっと食傷気味なんだよな。それに比べると好き。

 

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仮面ライダーキバ 21,22話「ラプソディー・指輪の行方/序曲・運命の交差点」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー剣(ブレイド) 35,36話「危険な変身!?/最強フォーム」 感想

キャラクター

 剣崎一真
・「いや。あいつらから、人を守るのが」
一応口では最序盤から言ってきたし、中盤にはいくつかそれらしい描写もあったし、いいね。
・コピーしたアンデッドサーチャーは!? もし広瀬さんとの縒りを戻したからまた指示は任せたって話なら、それを放置して美味しいもの食べに行く広瀬さんの気が知れない。これまではハカランダに行くにもPC持ち歩いてたのにさ。この描写は駄目でしょ……剣崎くんか広瀬さん、どちらかが明らかにやる気がない。あるいはすれ違ってる。せっかく前回盛り上げたのに台無しだよ……。
・「君の言う通りかもな……待ってても、ヒーローなんて来ない。だから……だから! 俺がみんなを守るって決めたんだ!」「諦めない……運命に負けたくないんだ!」
トライアルEは剣崎を狙っているので、剣崎が大人しくしていれば羽美は無事である可能性が高い。"トライアルEが剣崎を狙う理由"が不明なので、その確証を持てなかったとするならば剣崎が羽美を助けようとするのにも納得はいくが、剣崎はどちらかと言うと直情経行タイプなので、そこまで考えているか分からない。ビルドでは戦兎が"頭脳派"として描かれていたのでこういうところが非常に気になったけども、剣崎の場合はまだマシかな。これが"剣崎にできる精一杯"なんだろう、きっと。
・「さぁ……でも、ヒーローになろうって、頑張ってるやつなら、知ってるよ」
うん、未完成な人として描かれるなら別にいいんだ。剣崎が正しいとか、そういう感じじゃないなら。あとこれから先、一度でも考えて現実的な選択をするエピソードがあるなら。

 

 橘朔也
・剣崎に嫉妬していると広瀬義人に言われる。まぁ、最近扱いがアレだったのもあって確かにしっくりくるかも。ジャックフォームの順番もそうだし、知らないところとは言え広瀬さんにすら「橘さんは頼りにならない」とか言われてたしね。
・トライアルEを"自分の弱さ"として捉えて橘さんが倒す展開かと思いきや、普通に剣崎に倒されてしまう。これ橘さん闇落ちするんじゃね……ってくらい不憫。剣崎への嫉妬心を顕にして戦っても普通に負けるとか。

 

 相川始
・以前は自分を狙ったアンデッドのせいで天音たちを危険に晒すというシチュエーションだったが、今度は自分自身が天音に襲いかかるかもしれないというもう少し踏み込んだ状況に。こういう進展は面白いね。

 

 上城睦月
・タイガーアンデッド「私は、私の種族をこの地球の支配者とする為、この戦いに命を懸けている! 君はなんのために戦っている?」
アンデッド(Undead)の癖に"命を懸ける"とは……と思ったけども、スタンスのハッキリしない睦月に対して、むしろアンデッドが問いかけるというのはなかなか面白い。同じく目的を忘れてるのか人間を襲う下級アンデッドに対する侮蔑も含んでいるのかもしれない。

 

 生原羽美
・「だから知ってるんだ。守ってくれるヒーローなんてどこにもいない。誰も助けてくれない。みんな、 自分が生きる事しか考えてない」
剣崎と始の過去を足して2で割ったようなエピソード。

 

 

指差すのはちょっと分かりやす過ぎたけど、全体的には良かった。あと、その病院のシーンで流れたBGMがGlassy skyみたいに綺麗で好きだった。

 

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仮面ライダー剣(ブレイド) 37,38,39,40話「新たな運命へ/運命を掴む者/再会…父と娘/過去との決別」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダージオウ EP27「すべてのはじまり2009」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・「あの札……」
ここの一連の会話、最初は後ろ髪を引かれてるのか孤独を受け入れてるのかでちぐはぐに見えたんだけれども、(今)ソウゴが欲しいのは"同居人"じゃなくて、他ならぬ"ゲイツツクヨミ"で、でも彼らが彼らのアイデンティティを持つ以上、もう同居はできない。この複雑な状況がそうやって表出しているのか。
ゲイツ土星館パーキングで待つ」
土星(Saturn)の由来であるサートゥルヌス(ヘボットにも出てきたね)はクロノスと同一視されているそう。そいつはどうやら子に権力を奪われることを嫌って、次々に飲み込んでしまったらしい。僕の中のオーマジオウのイメージと、なかなかどうして被るものがある。ちなみにこの神話では、末っ子のゼウスだけ逃げのびて兄弟たちを吐き出させ、父を倒したとある。もしかするといつかこれをなぞって、ジオウから力を取り戻す展開がある……のかも?
で、そのクロノスとはまた別らしいんだけど、時間の神であるクロノスもいて、そいつには対になるカイロスというのがいる。これらはそれぞれ客観的な時間と主観的な時間を指す言葉でもある。ただ僕の今のイメージだとカイロスはむしろソウゴなので、これはちょっと違うかも。
あと、"魔王"のサタン(Satan)ともかかってるんだろうね、確か元は神の遣いだったのが堕落したとかって話も聞いたことある。今のソウゴとオーマジオウの乖離のイメージと重なる。

 

 明光院ゲイツ
・色々と明言されたね。「分かりやすい/無粋」と「洒落てる/分かりにくい」は裏表なので、どちらに舵を切るかは目的や方針による。広く大衆に受ける娯楽作品にしたいのであれば前者の方がよいかもしれないし、分かる人にだけ分かるような芸術作品にしたいのであれば後者の方がよいかもしれない。
まぁ、ここに関して前者が選択されたからと言って、後者の要素がないかと言えばそんなことは全くないけどね。前述した"土星"なんかは、分かる人だけ分かればいいってベクトルの仕込みだろうし。
・しかし、人外的な能力を持っているとはいえ、ライダーの恰好で人の恰好をした奴を攻撃してる絵面は、やっぱり見ていて気持ちの良いものじゃないな。
他の人にどう見えてるかは知らないけど、少なくとも今の僕にはゲイツリバイブは"いいもん"には見えない。次回どう着地するのか。

 

 常磐順一郎
・「寂しいときに『寂しい』って言えない人間なんて、人の痛みが分からない王様になっちゃうぞ」
存在するだけで説得力があるのでついつい受け入れて聞き流しちゃうんだけど、この人が(真面目に)言うことって、いつもあんまりうまく咀嚼できないんだよな。なんとなくのイメージとして、「自分を大切にできない人間は他人をも大切にできない」みたいなことのような気がするんだけど、そう言い換えてもあんまり説得力は増さない。
自己犠牲のつもりでやったことが、結果的に他を犠牲にするケースなら知ってるけどね。クウガの「みんな頑張ってるんだから自分も」の連鎖とか、剣崎くんの選択も周りの人を心配させてるよね、とか。そういう文脈に当てはめると、ソウゴが「ジオウを倒す」というゲイツの決意を尊重してしまうことでゲイツは身を滅ぼす力を使い続け、精神的にも傷付く結果になっている、とも言える。ジオウⅡ初登場の時のように、本人の意思や選択を無に帰すことで、(別の面から見ると)結果的に本人にとって良い方向に進む、というケースは、現実でも見るところではある。要は、カッシーンの時に少し話した、「あなたのため」という押し付けの是非。
少なくとも"王様"というのは、良くも悪くも概念的には(主に政治的な)何かを民に"押し付ける"存在な訳で、ここがジオウの臍になってくるのかな。

 

 もうひとりのウォズ
・「いや、君はまさに救世主だよ。ただし、私たちにとっては、だけどね」
どういう意味なんだろう。まず"たち"が指してるのは誰なのか。彼がいた時間の人々……? 今の僕はなんとなく"ウォズ"のことをソウゴの抑圧された心だと捉えてるので、彼を読み解くにはソウゴの心情を追わなくちゃいけない。その為にも見返しをしてるので、とりあえず今は黒ウォズ変身の意味も含め、保留。

 

 タイムジャッカー
・オーラ「あんたはなんだかんだあたしらを利用したいだけでしょ」
自分は他人を利用するけど自分が他人に利用されるのは嫌っていうの、正直で僕は好きだよ。
・ウォズの力を奪うっての、時間を止められるのも相まって「できるならはじめからやれよ」案件なんだけれども、ウォズの発案であってウールくんはできると思ってなかった(まぁ何故試さないのって話でもあるんだけど)のか……って、そうか。"仮面ライダーウォズの力"をウォズ以外の人が使うのは、無理なのか? だから奪ったところで使い道がない? それにしても邪魔されずに済むからやらない理由は特にないよな。白ウォズは今回やったように黒ウォズの協力でもなければ戻ってしまうとしても、白ウォズが来る前のゲイツでそれをやらないのはやはり不自然。

 

 加古川飛流
・アナザーライダーの力を人に(無理やり)与えてる描写があったけど、これと同じようにして(視聴者にとっての)オリジナルライダーを復活させることも、ソウゴの胸ひとつでできそうよね。白倉さんは絶対にそういう素直な"レジェンド大集合"みたいなことやりそうにないという(世間的な)イメージがあるけれど、ジオウは独り善がりな(オーマジオウになる)ソウゴが人との繋がりを得て"変わって"いく物語に見えるので、やってもおかしくないかなというのは最近ちょっと思ってる。

 


設定

・「2000年生まれの子供を集めて時の王者を選ぶ」と聞くと、どうしても"常磐ソウゴ役のオーディション"と相似形を成しているようにも思える。あるいはこの間の新プロデューサーの募集か。
・忘れてたけど、あのダイマジーンによる破壊活動が行われたのも「オーマの日」なんだよな。もう来週じゃん。
・ウォズの項で少し触れたけど、ライダーと変身者が名前によって1対1で対応してるのって、かなり珍しいよなぁ。
響鬼』はどう捉えたらいいのかちょっと分からない。本名じゃなくてコードネームだし、襲名制度まである。でも超バトルDVDでやったらしい視聴者サービスの明日夢響鬼を除けば、変身体には他とは違う"個性"が出る。アギトも微妙で、龍騎も微妙。SPでは交換してるし。
電王のオーラパワーは、設定読む感じ個人に対応する固有のアーマーだよね。
鎧武は詳しくないので分からないけど、概要で言えば電王の逆……個人の素体にアーマーを装着してる感じだっけ? これもミッチ斬月とか、舞台でそっくりさんが沢山出たりしてるけど。
ゴーストも個人に対応してそうで、エグゼイドはポッピーだけ特例。
まぁそういう設定は(後からどうとでもひっくり返せるから)ともかく、僕の感覚としては、基本的には違う人が変身してても納得がいくのが平成ライダーなのよ。でも"名前"の力って強いなぁと。
他の人が"ときめきクライシスゲーマー"に変身することはできるかもしれないけど、"仮面ライダーポッピー"にはきっとなれない。
なんかすごく今更だけど、この交換不可能性ってかなりジオウにおいて重要なファクターなんだろうな。「レジェンドから逃げない」の話でも似たようなこと言ってたけど。

 

見返して情報を整理しないことにはなんとも言えない部分が多いので、できれば来週か再来週までには終わらせたいところだけど、たった4話分で6000字とか超えたからちょっと怪しい。ジオウ感想追記(1〜4話)
ここで一段落ついて、次から何やるのかやっぱり不明だけれども、またレジェンドとの交流が始まるんだろうか?

 

ジオウ感想一覧

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仮面ライダージオウ EP26「ゲイツリバイブ!2019」 感想

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仮面ライダージオウ EP28「オレたちのゴール2019」 感想

仮面ライダーキバ 17,18話「レッスン・マイウェイ/カルテット・心の声を聞け」 感想

キャラクター

 紅渡
・「もう戦いたくない……」
嫌な思いをしたくないから戦わないで引きこもるっていうのは、前回話した"文化"云々においても、全てに意味はないと言って何もしなくなることだ。負けたら悔しいからチェスもなし。失敗したら悲しいから音楽もなし。そうやって文化は消えていく。
勝つ嬉しさや、奏でる楽しさをも全て捨てて"隔離"してしまう。
・と思ったんだけど、結論を見るにそういう話ではなかったっぽい。この前「許せない」って完全に自分の意思で戦ってたじゃん。まぁそれを自覚したってことなんだろうけど。似たような話をBECKの感想(本物の月光に見惚れる『BECK(映画)』 感想 )でもしたけど、要するに他人の"影響"を受けてはいても自分は自分って話なんだと思う。(例えば)ガルルフォームがガルルか渡か問題も、多分それがアンサーなんじゃないかな。まぁ一応人を守れるって"メリット"に気付いたと捉えることもできるから、特に文句はないんだけど。
ドガバキでの戦闘が特に誰かに偏ることなく絶妙にキバフォームなのは、つまり電王で言うところのてんこ盛りじゃなくてライナーフォームポジってことなんだろうね。渡がしっかり"自分"を持ったからこそ使いこなせたフォームなのかもしれない。

 

 紅音也
・「俺はしたいことをしてるだけだ」
彼のスタンスは、僕は結構好きなんだよね。他に言うことはない。

 

 名護啓介
・「……ボタンをよこせ!」
ボタンが外れなくて逃げられるのはいい演出。目的と手段を逆転させてるのが分かりやすく見える。彼は前回"イクサの新しい力"を手に入れて大人しくなったはずなんだけど、賞金首に逃げられるのはイクサのせいとか言い訳する余地なく完全に自分のミスだもんね。そしてミスは罪。取り乱すのも無理はない。そしてそのファンガイア(賞金首)よりもキバを優先させたりと、混乱し過ぎでしょ。もう何が目的なのか完全に見失ってる感じ。

 

 倉沢マミ
・バイオリンをやめて始めたことがアーチェリーっていうのは、まぁ"たまたま"で済ませることもできるだろうけど、弓に引っ張られていると取ることもできる。きちんと最後まで演奏しきったし、別にバイオリンが嫌いってわけじゃなかった……好きか嫌いかなら好きだったんじゃないかな。他にやりたいことがあったり義務感があったりで、ややこしかったけど。前述した"影響"とも繋がるし、バイオリンという要素も彼女の中で消えずにきちんと残っていて、その上で"自分"を確立しているって構成なんだろうな。

 

 

うん、やっぱり面白いよキバ。唯一、キバットの風邪だけ意味分かんなかったけど、ドガバキ出すためのものだったのか? それにしては肩透かしな気がするけど。

 

次話

仮面ライダーキバ 19,20話「フュージョン・オーラの嵐/夜想曲・愛の救世主」 感想 - やんまの目安箱

ジオウ感想追記(1〜4話)

ジオウ未来編ももうすぐ終わりというタイミングなので、未来編のまとめを書くために、レジェンド編をまた見返す。ここはその際に発見した新たな認識を書き留めておく場所です。過去記事への追記だけに留めるか迷ったけれど、同じ記事を何度も読んでくれる人は少ないだろうし、記事のストックがなくなってきてるのもあるので、使えるネタは全て使ってやろうという魂胆。
ではどうぞ。


第1話「キングダム2068」

アバンタイトルのオーマジオウ、今見るとなんだか平成ライダーの像を必死に守っているようにも見える。以前の記事で"老害"のメタファーなんじゃないかって話はしたけど、これも無意識に関係していたのかもしれない。
・ライドウォッチやタイムマシーンなどのデバイス、オーマジオウの未来とそこからの時間旅行者、過去の仮面ライダー(ビルド)、そしてタイムジャッカーとアナザーライダーの存在。ここまで描かれた後に、ソウゴが眠りから目を覚ます描写がある。素直にツクヨミが撃ったあとにベッドへ運んだのだと取ってもよいが、未来編で示された「夢を現実にする能力」の仄めかしだった可能性もある。どちらにせよ元々ソウゴには特殊な能力がある訳だけれど、それ以外の現実と違う"不自然"な事象は、「水槽の脳」じゃないけど、全て彼の夢なのかもしれない。
そういえば、ウォズの言う「過去も未来も望みのまま」にできる力とは、これのことか。
「俺は生まれたときから……決めていた気がする!」というのも、実際にそうだったというよりは、そういう気がしたから現在から遡って過去(記憶)が改変されたという意味にもとれる。
・本編が夢物語だとすると、補完計画は現実? 役者さんの素により近い彼ら(≒平ジェネFOREVERの改変後ジオウメンバー)が、謂わば夢分析でもしているかのような……。補完の名の通りこちらでやった演技が意識的にか無意識的にかはさておき、役者さんの本編でのそれに多少なりともフィードバックされ、それが交互に繰り返される様はまさに夢と現実。「ディケイドにおけるA.R.WORLDと同じく主要キャラクターの名前がカタカナ」という話も出てたけど、だとすると元の世界というのは、この現実か、或いは補完計画の世界か。ただ、奥野さんの夢と捉えるには奥野さんが(無意識にでも)全ての設定を把握してないとおかしいから、そこにはワンクッション別の存在が挟まるのかもしれない。
・最近なんとなく思うのが、ウォズは裏ソウゴにも似た種類の存在なんじゃないかなって。彼の無意識というか深層心理が逢魔降臨歴であり、それを代弁する者。

仮面ライダージオウ EP01「キングダム2068」 感想

 


第2話「ベストマッチ2017」

・ウールがアナザービルドを復活させる際に、取り出したものがブランクウォッチじゃない。ブランクの場合も見たことがあるので、この違いはちょっと気になるところ。このバスケ選手は意志がない(タイムジャッカーの傀儡になっている)ことがカギなのかもしれない。そして意志がない理由は、僕の予想では「既に願い(事故から助かりたい)を叶えた」ことなので、この"願い"と、ライダーの力の源であるとの予想している"物語"の関連はこの先すりあわせてみよう。
・あ、オーマジオウというのは、王様になるという願いを叶えてスウォルツの傀儡になったソウゴなのか?
・「ライダーにはライダーの力」というルールの根源……今回ソウゴが「もしかして、本物のビルドなら……!」と思ったからそういうことになったのかもしれない。
・あ、逆転の発想! もしかすると、"ビルドが消えてもツナ義ーズは残った"のではなく、"ビルドが生まれてもツナ義ーズは残った"なのでは? 平成ライダーのベースとなる世界に元々あったとして、そこに何者か(今のところで予想するならソウゴかスウォルツ)によって仮面ライダー(という物語)が生まれたことで世界がドラマチックに変化する。アナザーライダーの誕生によってバスケ選手が事故を回避したように、巧と龍我(もしかすると太郎も)は元々出会ってこのくらいの関係を築く運命だったのが、『仮面ライダービルド』という番組の誕生によって激化(劇化)したという可能性。もちろんアナザーライダーの(ひいては『ジオウ』の)存在でまた少し変わってるかもしれないけど。
ちなみに巧が太郎(戦兎)の顔なのは、当時はツナ義ーズ好きが昂じて整形したのではなんて解釈もあったけど、今なら「ソウゴ自身がこんがらがって現実化した」とも考えられる。
・歴史改変についても割と保留にしてることが多いので、今一度整理してみる。
劇中の順番で言えば、まずビルドの歴史があり、そこにアナザービルドが誕生('17)し、後にツナ義ーズファンの巧と龍我が存在('18)。アナザービルドの一時撃破によって記憶を取り戻した(ただしタイムラグなのかツナ義ーズファンカフェは変わらず)2人からライドウォッチを受け取り、ソウゴは過去('17)へ飛ぶ。
ビルドアーマーがアナザービルドを倒すと、事故現場に戻ったバスケ選手(恐らく'17)と記憶を失った巧と龍我('17)が映され、2人にブランクウォッチを渡してソウゴ達は現在に帰る。
何度か言っているように、因果律的には'17年でアナザービルドを完全に倒してしまうと、'18年でアナザービルドとツナ義ーズファンの2人が同居することも、ゲイツによる一時撃破でライドウォッチが生成されることも有り得ない。だってもうアナザービルドはいないんだから。
これが「ソウゴが"自分視点での過去である未来"に繋がる気がした」からで片付く問題なのか、スウォルツか誰かが先回りしてブランクウォッチを渡していた(1話のソウゴのように時間を止められていつの間にか手元にある→なんで持っていたか分からない)のか。
・「自分で動かさない時間は、動かないんだよ」
これまでの平成ライダーがすべてソウゴやスウォルツの空想から生まれたものだとしたら、アナザービルドと同様に"彼らはみな操り人形だった"ということになる(まぁメタな話をすれば作者がいる訳だからそんなに間違っちゃいない)んだけど、この言葉が意味するところとは一体……。台本も"影響"の1つに過ぎないという解釈なのだろうか。確かに、キャラクターが作者の手を離れて動くという話はよく聞くが、あまり踏み込むと自由意志とは一体何なのだろうという話になってくる。
あと、当時の僕は「動いてないよ」という意味に捉えてたみたいだけど、「ウールが(1人で)動かした訳じゃない。動いたんだとしたら、本人の意志だ」なのかも。
・ベルトが消えてない云々みたいな話をしてた記憶があるけど、数カット後にはきちんと消えてたので、ただのタイムラグのよう。
・「勝利に伴う責任」というのは、現在の僕の解釈だと"物語の重み"ということになるので、ソウゴの過去や未来にドラマチックな事が起こるようになる……ということなんだろうか?
・「歴史が変わっても〜」というのは、戦兎役に犬飼さんがあてがわれたように、ビルドとしての素質というか、他の状況だけが整っても『ビルド』にはならない、欠かせないピースのひとつとして、彼らの人間性(例えば困っている人を助けたいという気持ち)があるみたいな話なんだろうか。

仮面ライダージオウ EP02「ベストマッチ2017」 感想

 

 

第3話「ドクターゲーマー2018」

・飛彩が協力してくれるのも、ソウゴが無意識に操っているから? 完全に倒せなくてもとりあえずアナザーエグゼイドを倒してみるというのも、この先の展開が分かっているからこその行動に見える。
ゲイツ ドライブアーマーの必殺技で鳴る「ドライブ!」が、ビルドドライバーのそれになっているというミス(?)が当時話題になってたけど、これも"ソウゴの思い違い"で筋が通ってしまう。なんて懐の深い(何でもアリな)設定なんだ……。
・アナザーエグゼイドを倒した後の永夢が、おそらく飯田を助けるためにジオウ達に襲いかかったことから、"記憶を取り戻した"と言ってもやはり本編と同等の記憶がある訳ではなく、アナザーライダー誕生(ビルドなら12話、エグゼイドなら2話)までと、"その後なぜか記憶をなくして生活していた"という認識なのかもしれない……んだけども、やっぱり戦兎がジオウ ビルドアーマーの記憶を持ってたのが不思議なんだよな。もしそういうものだとするなら、今の永夢も「キメワザを決めろ!」云々や、飯田に聖都大学附属病院を紹介する件を覚えていて、その上でソウゴ達の邪魔をしていることになる。まぁしてもおかしくなさそうだなってのはさておき、まずひとつ考えられる可能性はタイムラグ……というか、個人差のようなものがあるということ。杓子定規に覚えてる/いないってものじゃなくて、ぼんやりしてるとか。
もうひとつは、遠くの未来はまだ確定していないというパターン。基本格子として「ジオウがレジェンドの力を継承する」というふわっとしたプロットがあって、ビルド編の場合はそこに多分「4ライダー揃い踏み」という要求(ソウゴの願望?)も加わって、"戦兎が覚えていれば話が進むから"戦兎が覚えていて、そこからソウゴが過去に行って継承する未来(ややこしいけど)がトートロジー的に確定した。だからあの際にはソウゴの介入までが戦兎の記憶に織り込まれて、かつライドウォッチも持っているという奇妙な現象が起こった? 今回は(特にエピソードをまたぐので)ソウゴの行動(継承の流れ)が確定しておらず、永夢の記憶はアナザーライダー誕生にのみ依存していた……。ちょっと腑に落ちたかも。要は、販促の都合(ジオウの継承など)を物語内に相似形で落とし込んでいるかたちとでも言おうか。
・「契約者の未来を変えるのと引き換えにアナザーライダーにする」とは言うけども、アナザービルドを擁立した際のウールを除けば、基本的には本人に未来を変えさせようとしてるよね。その為の力をあげるだけ。これにはどういった意味があるんだろう。アナザービルドについて僕は"ドラマがなくてつまらない"と言ったけれど、"ドラマを持たないキャラクターは弱い"という物語の真理を知ったからこそタイムジャッカーは意志を残し放任しているのか、それとも知らずに"物語の意思"に従ってなんとなく放任しているのか。でも、スウォルツの「意見は求めん」というのは、願いを叶えるつもりがないのだろうか……? 一方的に契約を押し付けることができるのかな。

仮面ライダージオウ EP03「ドクターゲーマー2018」 感想

 

 

第4話「ノーコンテニュー2016」

・アナザーエグゼイドウォッチもビルドと同様、再起動する際にブランクになっていなかった。これはちょっと分からなくなってきたので、メモだけして後回し。
・よく見ると、アナザーウォッチの元になってるのはレジェンドウォッチと同じブランクウォッチだった。玩具オリジナルかもしれないとはいえジクウドライバーにも対応してるし、やはりどちらも原理は同じなのかもしれない。
オーマジオウはレジェンドライダーから力を奪ってきたって話だけど、クイズ編を参照するに、タイムジャッカーじゃなくて直接彼が奪っても多分ライダーの歴史は消える……んだよね? 前後関係によっては、焼け野原で火を焚くようなものというか、燃えるものがないから特段悪いことに見えないだけで。
とはいえ、多分そこに草を植えたのも彼らなんだけど。ライドウォッチについて"返す"という言葉が選ばれてることが多いけど、ブランクウォッチを渡されたというだけじゃなくて、そういう意味もこもってるように感じる。
アナザーライダーをつくるとオリジナルが消える理由って、作者が自分の権限で黒歴史をつくりかえようとしてるから? あ、なんかそう考えると、同じ(名前の)仮面ライダーが共存できないというのは、商標登録的なソレにも思えてくる。
ウールやオーラが劇中のデカブツ(キャプテンゴーストやキャッスルドラン)を使えるのも、元々は本編の彼らのものじゃなかったと捉えると納得がいく。
・エグゼイドの攻撃か効くことから該当アーマーなら倒せることを導き出すのも、結論(今回で分かること)ありきだったのね。そもそも無意識で知ってたんだとしたら、たとえ不意に思い付いたって何も矛盾はない。
・アナザーエグゼイド撃破後の永夢の記憶の描写も、なんかちょっとグレーな感じ。飯田のことは改変とかじゃなく単純な前後関係としてまだ知らなくていいんだけど、"未来"ってワードに反応してゲイツを見やる描写は、おそらくゲイツが2話中の彼らに介入したことを覚えていて、それを根拠に納得したってことなんだろうけども、なくてもそれなりに成立する描写なだけに、わざわざ入れたということは矛盾どころか重要な気がする。
ゲイツの存在がアナザーライダー誕生よりも前にエグゼイドの歴史を変えている訳なので、これまでの事象とは確かに少し性格が異なるものの、もしそのまま覚えているんだとしたら"エグゼイド"についての記憶もないと文脈が成立しない。クイズ編と同じように、"ゲイツがあの時代に行った理由"がなくなってしまう気がするんだけど……って、それを言ったらソウゴもビルド編で先に介入してたな。でもあの時は継承後の巧(戦兎)と万丈は覚えてなかった。あの邂逅は理由のない"偶然"だったから、戦兎がビルドだった歴史と共になかったことになった(としても問題がない)のか?
とすると永夢がゲイツを覚えていたのはやはり"理由"があるからということになるけれど、白倉さんによるとアナザーライダーの存在は"なかったこと"になっていないらしいので、自然にこれらを繋ぐとすれば、「ゲイツはアナザーエグゼイドの情報を求めて'16年の医療関係者(たまたま永夢と飛彩)を訪ねた」ということになった……? これは、ゲイツの記憶も変わっているのかが気になる。
いや、そもそも因果律的にオリジナルの存在なしにアナザーライダーは存在し得るのか? でも、オーラの目的はエグゼイドを消すことそれ自体じゃないから、特に問題はない、か。

仮面ライダージオウ EP04「ノーコンテニュー2016」 感想

 

 

これでおよそ6000字か。5000字前後を目安にまとめていこうと、とりあえず今は思っているけど、実際にどうなるかは未定。書いてから決めます。

 

次話

ジオウ感想追記(5〜8話)