キャラクター
紅渡
・「僕が落ち込んでばかりいるから、ブラッディローズが怒ったんだ」
たまにゴースト並みに観念的でなに言ってるのか分からなくなるよね、キバって。でもこれは辛うじて読み解けそう。ブラッディ・ローズはたぶん渡自身(キバットやタツロットもかも)で、自分で自分に嫌気が差したってことの表現な気がする。タツロットがしきりに「私のせいじゃない」って言い訳してるのは、"真の姿"であり渡の感情の爆発を象徴するエンペラーフォームと何か関係があるんだろうか。健吾が関係あるのかはまだよく分からないけど、"偽物"というのもキーワードらしいので、直前の文脈と合わせると、(例えば深央のことで)自分を偽ることに耐えきれなくなった……みたいなことだろうか?
・「駄目だ……音が、前と全然違う。これじゃ駄目なんだ。何かが……何かが足りない」
実際に音が前より少し曇ってる(?)の、余計な演出に思えてしまった。モディリアーニの話を除くとアバンのミニコーナーが主になるけど、芸術に造詣が深いはずのキバットが違いに気付けないっていうのは、多分違わないってことなんだと思うんだよね。でも渡の心境が変わったので、違って聞こえる。前と同じじゃ満足できなくなってる(変化への欲求)、みたいな描写に見えたんだけど、だとするなら僕は音が変わってない方が好きだな。もちろん渡に聞こえた音を流してるって体でも悪いってことはないけど。主人公だし。
・「父さん、教えてください。父さんの祈りを……」「分かった、父さんの祈りが。僕の祈りは……。僕は僕の音楽を見つけたい」
ここでの"父さん"っていうのは、音也というよりは、"なりたい自分像"っていう意味なんじゃないかな。(真夜から聞かされた)音也のようになりたいと思ったり、名護のようになりたいと思ったりを経て、自分固有のなりたい自分を見つけた。その結果として、"受け継がれてきたキバの鎧"というだけじゃない、渡のファンガイア態とでも言うべき固有の姿(飛翔態)になる。
紅音也
・次狼「まるで死人の顔だな」
やっぱり、あんまりいいことではない気がする。最後には死にそう。どうだっけ、死ぬんだっけ。
鈴木深央
・渡を助けることより正体を隠すことの方が大事なのかと思ったけど、よく考えたらちょっと席を離して変身してくるというのは割とよく見るパターンだし、あのあとファンガイアになって戻ったのかもしれない。たまたますれ違っただけで。それに、元々楓のねらいは深央だった訳だし。
襟立健吾
・怪我などで夢を失った者っていうのはこれまでの作品にも何度か出てきてるね。今回の彼はファイズをやってた頃の海堂みたいだ。まぁこれからイクサに変身するのも知ってるんだけど、今回のエピソードとの関連がイマイチ見えなくて、それこそノイズに思えてしまった。これが"本当の健吾"ってことなんだろうか。
嶋護
・イクサの装着者を変更したのは、神田への対向心のあらわれだろうか。
神田博士と楓
・「個体能力移植実験」と言うのは、今回の主テーマである"自分の音楽"と対比になってるんだろうけど、それが映像で表現されてなかったのが惜しい。ファンガイアの見た目はずっと変わらなかったので、"個性をツギハギした"感がない。そもそも倒したのはサガだし、単に思い過ごしなだけだろうか。
"分かってる感"は以前に比べて薄れてきてるけど、なんとか置いてけぼりとまでは行かずについていけてる気がする。
うん、今のところはまだ面白いよ。僕の"面白い"は、適度な難解さがありつつ分かる、というのとほぼ同義です、たぶん。反対につまらないとか嫌いとか感じるのはよく分からないもの。
次話