やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

ジオウ感想追記(9〜16話)

ジオウ感想追記(5〜8話)

 

第9話「ゲンムマスター2016」

・冒頭にてウォズが「(ソウゴが)ウィザードの力を奪った」って言ってるんだけど、これソウゴがゲイツを自己同一化していることを意味しているのか? 「2人の判断なら信じられる」というのも、"他人の正しさ"を認めたのではなく、あくまで自分の一部としての正しさ?
・アナザーオーズが倒された時の黎斗の様子……タイムジャッカーに時を止められている人、あとタイムラグで力が消えかけている戦兎たちと同じようなエフェクトなんだけど、後者はともかく前者はどういうことなんだろうね。前者も完全に止まってるわけじゃない(思考はできる)から、そういう"グレーゾーン"の表現なのかな。
・「騎士団長に任命する」のくだりがソウゴと黎斗で共通してるんだけど、これはどういう意図があるんだろう? 任命されたゲイツは断って、ソウゴは(一時的に)受け入れてるっていうのが違いではあるけど……。

仮面ライダージオウ EP09「ゲンムマスター2016」 感想

 


第10話「タカとトラとバッタ2010」

・どうやらゲイツの1度目の転機というのは、4話の「2人の判断なら、俺は信じられる」でいいらしい。あそこで一度大きく心境が変化して、「ビルドウォッチを返す」というくだりに繋がる。そして2度目が今回で、なんの偶然かそのビルドウォッチによってゲイツはソウゴにやられる。ゲイツ的には「悪いやつ(主にアナザーライダー)に歩み寄る必要はない」という考えなので、黎斗の"真意"が他にある可能性も考慮するソウゴとは少し反りが合わない。ソウゴは比較的積極的に歩み寄るけど、ゲイツは流れの中で自然と「そんなに悪いやつではないかも」と思えないと考えを変えないタイプ。だからこそその"流れ"でソウゴとの微かな信頼も揺らいでしまう。目に見える事実や行動を重視するタイプって言うかな。
・「人の本質は一面だけじゃ判断できない」……ツクヨミは少なくとも今回では特に明確な根拠を得ている様子はない(一応黎斗の更なる一面である父親との確執などを知って、それとのコントラストで……と考えることはできないこともない)んだけれど、これを見返したことでリュウガ編でのいわゆる"手のひら返し"に強大な説得力が生まれた。一面だけじゃ判断できないからこそ、ソウゴにも"裏面(鏡面)"があると知って、オーマジオウになり得ると判断したんだな。ゲイツが行動を重視するタイプなら、ツクヨミは内面を重視するタイプってとこだろうか。具体的な行動如何というよりは、その人の心持ちに判断の基準がある。
・人と手を繋がないと、"魔王"になってしまう。どこかで見たことのある話だなと思ったけど、あれだ、『ハイキュー‼』だ。「コート上の王様(≒魔王)」と呼ばれた影山の話(主人公は日向だけど)。バレーも"繋ぐ"ことが重要なスポーツで、一人じゃできない。僕にとってはそれこそ永夢なんか魔王ってイメージと近いけれど、そう思わせる彼の本質は他者と話をしないことにある。だから、それに改善の兆しが見られた小説は結構好きなのよ。
・オーラがウールの手助けをする理由ってのは、なんなのかね。他人がつくったアナザーライダーでも、関与の度合いによっては傀儡にする権利を奪えたりするんだろうか。
・「この時代に生きるすべての民だ」と言いながら、アナザーオーズを力で倒すのはなんか違う気もした。ゲイツには支持されてないし、映司を除いて他の人々にソウゴが支持されてる様子もない。まぁ少なくともオーズの力の所在については映司に認められたことを以てして解決としてもいいかもしれないけど。
・協力って言いながらすることがタカウォッチロイドを使うことでいいのかって話だけど、どうやらこのエピソードの中では"鳥"が協力の象徴らしい。鶏肉のおつかいを頼むのも多分そういう意図があったんだろう。ツクヨミは……ゲイツが買ってくると思ったのかな?

仮面ライダージオウ EP10「タカとトラとバッタ2010」 感想

 

 

第11話「ジオウ・オン・パレード2018」

・「必要なものは壊れても修理すれば役に立つ。だが、必要ないものは、捨てるしかない……」
記事では「できるけどやらない」って表現をしたけど、要するに最近よく引用する、「する必要があるからする」のではなく「したいからする」という文脈か。ゲイツがいないと困るんじゃなくて、ゲイツがいると嬉しい、のか……?
・スウォルツとオーラが"後ろ向き"に進んでるのが印象的。クイズ編や最新話でも思ったけど、確かにゲイツはあくまで"過去"にこだわってるんだよな。それで今を犠牲にしている。
・アナザー鎧武がいるだけになっちゃっててもったいないみたいな話もしたと思うんだけど、"必要"の話と合わせて考えると、アスラは必要ない≒邪魔なもの(ソウゴに置き換えるとゲイツ)を捨てることで自己実現をしようとしている。一生懸命ダンスに励む姿だけ切り取って見ればストイックそのもの。反面、遊び心(余裕)がない。
・時間改変についてツクヨミがやたら怒るのも、今見ると頷ける。「ちょっと前に戻ってやり直し〜」なんてのは、ジオウⅡのそれと似ている。逆に今回の描写が、ジオウⅡの際の描写を補強する。
・ヘルヘイムの森に5年間生活できるだけの食料があったかどうかという点だけれど、あのヘルヘイム自体アスラが能力で作り出したものなら、本編でのそれと多少変わっていてもなんら不思議じゃない。邪魔者を消す冷酷さの一方で、心の片隅にほんっっっの少しでも良心があったから生き延びる術(普通の果実)が残っていたのだと考えれば、僕は納得できた。
・「あんたを倒させてもらう」
1話を再現したシーン。これになんの意味があるのか分からなかったんだけど、もしかすると、これこそツクヨミが想像してたオーマジオウかもしれないパターンの反応なのかもしれない。喧嘩に割って入り、自分の意見(例えばどっちが正しいとか、喧嘩は良くないとか)を力で押し付けるような感じ。
・クジゴジで検索してみると、昔の勤務時間はおよそそんな感じだったらしい。クジゴジ堂は何かの会社なのか……? 東映か、バンダイか、それともテレビ朝日か……(ちなみに現在の採用情報を見ると、どこも少しずつ違う)。

仮面ライダージオウ EP11「ジオウ・オン・パレード2018」 感想

 


第12話「オレ×オレのステージ2013」

・ウォズ「とても王の所業とは思えぬ行為」
ジオウの力の真骨頂は、"過去も未来も思いのまま"になることじゃなかったっけ。ウォズ的にこれは駄目なんだ……? 逢魔降臨歴にない改変はソウゴ本人であっても許せないみたいな話か?
しかもこれによってウォズとスウォルツの利害関係が一致したという。独りよがりなソウゴ(黒ウォズ)がゲイツを快く思わないのは分かるとして、それがスウォルツとどう関わってくるんだろう。今回ゲイツの帰還に一役買ってるので、彼も半分くらいはソウゴの手の中にいておかしくないと思うんだけど……スウォルツの目的は玩具販促? 該当ウォッチを活躍させるためにアナザーライダーを生み出しているとか。またいつもの与太話なのでスルーして。
???「クリスマス商戦期にパワーアップするのは敵方の義務だからなぁ」
・この後の展開を考えてもゲイツのオーズ編でのゆらぎは、ここで再びソウゴに"信頼"されたことで、既にある程度は収まったと見ていいだろう。……むしろ、「俺の民に何してくれるの」で既に勘違いだったと気付いているんだけれど、謝るのも気まずくて帰るに帰れないみたいな、そういう話にも見えた。自分はソウゴを信じてやれなかったけど、ソウゴはそれでも自分を信じてくれるという流れ。"手を繋ぐ"ことを象徴する鶏肉を買ってきたのがその現れか。口実づくりにも見えるし。でもラストシーンはすごく真面目な顔してて、次回のゴリラとシームレスに繋がらない。

仮面ライダージオウ EP12「オレ×オレのステージ2013」 感想

 

第13話「ゴーストハンター2018」

・前回のソウゴの行動で変わったものといえば、ゲイツの心だよな。それで逢魔降臨歴も変わった。入れ替わりというのは彼らを語るにあたって何故かキーワードな気がするんだけど、黒ウォズはむしろソウゴが魔王になることを望んでいる裏のゲイツ……? いや、素直にソウゴが「他の人がいる意味」を分かったということでもいいんだけど。
・そういえばゴーストのキャラも下の名前がカタカナか。
ディケイドは物語を持たないらしいので、意味が抜け音だけが残ったキャラクターが相手じゃないと深みで勝てないからカタカナなのかなってなんとなく思ってたけど、ゴーストは噂によると企画段階で大幅な路線変更があったとか(出典が分からないので話半分に聞いてね)。僕は以前白倉さんの「最近の仮面ライダー面白いですか?」という発言について、「実際に世に出ているライダーが面白くないというよりは、むしろ"(もっと)面白かったはずの企画がしがらみによって丸まっていく様子"を関係者の一人として見て、惜しく思っていた」という意味なのではないかという話をした。そういう意味では、噂が本当ならば『ゴースト』はある種、リ・イマジネーションの文脈に位置するものと捉えても、そこまで大きなバチは当たらないのでは?
また、僕はまだ自分で見て確認してないのでアレだけれど、ひとつの参考として、ディケイド(写真館)が巡る世界というのは総じて「異物が混じった世界」である可能性を考えている方がいて、この場合『ジオウ』にとってゲイツという異物がある訳なので、この説の信憑性が少し増す。っていうか、ディケイドの平行世界ってアナザーライダー略してA.R.worldって名前のはずなんだけど、これは特に意味はない……というか、アナザーライダーってのも固有名詞って訳じゃなく単なる既存の言葉の組み合わせなので、本来は別に被ったからどうこうってものでもない(アナザーアギトも同様)。でも被ったことに後から意味付けをされるのも"名前"の宿命(例えばやたらと村上春樹村上龍が並べられたりする現象とか)なので、どうかね。
ゲイツ、タケルに「ソウゴの友達だよね?」と訊かれても否定をしないの笑っちゃった。ソウゴが倒れたら普通に心配するし。
・有害なものを排除しようとするアナザーゴーストの行動原理は、ウォズのゲイツに対するそれと合致する。……"排除"? そういえばガンマイザーがそんなようなことを常に呟いていたな。彼らの元ネタは十中八九ビッグマシンだろうね。知らない方は漫画版仮面ライダーをチェック。
・「やめとけ」
大した根拠はないけど、このネオ版のディケイドというのは、本編の世界を旅してきたのかもしれない。ゴースト組がA.Rなんじゃなくて。カメンライド音声がより本物に近付いてるし、そうなると白い方のディケイドこそがアナザーライダーの世界を旅するアナザーディケイドってことになって、ひとつのびっくり箱としては面白いなって。いやまぁ、"ネオ"って時点で白いのは"古い"ってことになるので、過去の士と見るのが自然なんだけど。でも過去の自分がアナザー扱いってのはシノビでもやってたし、そんなのただの解釈の違いでしかないか?

仮面ライダージオウ EP13「ゴーストハンター2018」 感想

 

第14話「GO!GO!ゴースト2015」

ゲイツはオーマジオウからゴーストウォッチを盗んだ"泥棒"。これは最近出てきたディエンドとの関係性を若干感じなくもない。でも、ソウゴもタケルから力を奪ってるんだから、盗品を盗んだみたいなややこしい話になってくる。更にタケルに力を与えた人間もいる訳で……。この連鎖は1期後半や、ゴーストでも触れられてた"繋ぐ"ということを連想させるけれど、盗むってかたちはアリなのか? 影響のひとつではあるけど……そういえばタケルもアイコンドライバーGとか、英雄アイコンを生み出すために必要な英雄ゆかりの品(例えばエジソンの電球、ロビンフッドの弓矢……)とか、さらっと盗んでたっけなぁ。英雄に対してタメ口なのも含めて、やっぱり『ジオウ』と構造がそっくり過ぎる。白倉さん(個人の影響とは限らないけど)の作品って、それまでにあった作品の要素を抽出して"ウケる"ように再構成してるように見えるんだよね。『クウガ』と『響鬼』から受けた影響って後の作品見てるとすごく感じるし、『ディケイド』と『剣』の関係についてもそう。『キバ』はネガの世界で音也がいたのと何か関係あるんだろうか。まぁそれはいいとして、『アマゾンズ』についても『ゴースト』(に限らず近年の作品)の影響を受けてのことじゃないかって言ったけど、そういう文脈で見ると僕がずっと感じてた『ゴースト』っぽさも腑に落ちる気がする。
・士は時間旅行じゃないとするなら、どういう理屈で移動しているんだろう。"過去という設定のシーン"に飛んでるみたいな話なのかな。
・そういえば、ゲイツは躊躇なく(本人は認めないけど)ソウゴを助けるために、アナザーゴーストを倒そうとしたよね。ここからもまた、彼の「悪いことするやつに情けは要らない」という基本スタンスが透けて見える。
・「ゴーストが3人、なかなか粋な計らいだろ?」
ディケイドウォッチを渡したことといい、彼こそ"販促"のために動いてるような気がする。ウォズを介してスウォルツと利害が一致してるはずだから、そういう側面もあるというだけなのかもしれないけど。
・ゴーストアーマーが負ける際、きちんと2人を相手にして、かつゲイツに迷いがあるという状況が整っている。思うに、ディケイドは過去のライダーに"成り代わる"ので、白倉さんの言っていた"ライダーの力"としては1人分と数えていいのだろう。
・ゴースト継承を祝わないことに疑問を呈したけど、よく考えたら前回のゴーストアーマーはゲイツが未来から持ってきたものなので継承の義とは少し意味合いが変わってくるか。
・ゴースト化も含めてウォズのたくらみらしい。でもディケイドウォッチは違うらしい。だとするなら、今回の話にどんな意味があるんだろう。キーワードは「彼岸のヒーロー」?(参考『フォーゼ』「第31・32話」と「第43・44話」と「みんキタ」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣)
・士がソウゴの分のご飯を食べちゃうのは、なんだか意味深だ。世界によって様々な役割を与えられる彼が、ソウゴの代わりにご飯を食べる。誰もが一瞬くらいは『ディケイド2』を予想したように、今回の士はそういう存在だったりするのだろうか。
・「何年言うんだよ」
TTFCには字幕がないので聞き間違いかもしれないんだけど、補完計画での「おのれディケイド(10周年)」に対する士の反応がこれ。ディケイドが10周年かどうかはさておき、確かにもう10周年は過ぎてるのでこれはごもっとも。

仮面ライダージオウ EP14「GO!GO!ゴースト2015」 感想

 

 

第15話「バック・トゥ・2068」

・ソウゴの「生まれたときから王様になる気がしてた」ってセリフの"生まれたとき"っていうのは、"ジオウ1話が始まった瞬間"のことを指してるのかもしれない。そこが常盤ソウゴというキャラクターが生まれた瞬間であるとするなら、確かに初変身の像とそこに君臨するオーマジオウの映像が映っている。
・「あいつが世界を破壊してた。みんながどんどん死んでく。俺はただそれを、見てるだけしかできなかった」
当時は、記事には書かなかったみたいだけど、「白倉さんが入社時に批判したというRXの話なんじゃないか」という解釈をした。それを機に自分で作品をつくるようになった(ジオウになった)結果、周囲からは最低最悪の魔王と呼ばれる権威ある存在になってしまった……という。でも今見ると"世界を破壊"ってワード的に、どう考えてもディケイドのことだよな。つまり、ディケイドの平行世界解釈は「ジオウの世界」を破壊することになり得るし、逆にジオウの歴史改変解釈は「ディケイドの世界」を破壊し得る(本当はジオウは平行世界を含めるんだけど)。ダイマジーンが暴れる"オーマの日"は2009年に起きた"すべての始まり"と密接に関わっているように、ダイマジーンの出現というのは士の登場と密接に関係していると思われる。
・カッシーンはゲイツツクヨミを抹殺するためにこの時代へやってきた。ディケイドの登場により焦っているのはソウゴも同じなのか? 
・士は、何故なのかは自分でも分かっていないらしいが、ソウゴにゲイツを助けさせる訳にはいかないらしい。ここがよく分からないんだよな。ディケイドはジオウを倒そうかどうか迷っている(?)ということなので、ゲイツに先に倒されたら困る、ということなのだろうか? それとも"ゲイツの勝利"はゲイツリバイブ未来(主役変更)というまた別のものになる(しかもライドウォッチシステム≒歴史改変解釈は残る)から都合が悪い?
・「ゲイツを助けたい」と口では言いつつも、自分が未来から送ってよこしたカッシーンは消えない。つまり心の奥ではやっぱりそういう部分があるということになる。
・本を読むウォズとカメラを見る士、この対比は面白い。物語を重視する「ジオウ」と、見た目を重視する「ディケイド」のスタンスの差がよく現れている。

仮面ライダージオウ EP15「バック・トゥ・2068」 感想

 

第16話「フォーエバー・キング2018」

・数ヶ月というのは、ディケイドの放送期間のことだろうか。
・ここでのベルトを捨てるという選択は、ゲイツツクヨミとの別れを意味する。これも立派な自己犠牲だったんだな。
・スウォルツがカッシーンをハッキングしてソウゴを殺させる……んだけれど、これも結果から言うとむしろジオウとして復活することの手助けになってるんだよな。
・順一郎さんの話で"ウソ"だったのは、夢を叶えることを「見送った」という部分? 元々の夢は諦めても、少し違う形で叶えたから、諦めきれてはいなかったということになるのかな。するとソウゴも今回、オーマジオウになるという元々の夢を諦めて、また少し違った未来像を描こうとしているのかもしれない。
・「俺を信じろ!」
ゲイツの心情をきちんと追ってきたので、"信じる"というワードに込められた意味がよりクリアに分かるようになった。やっぱ好きだな、このシーン。

仮面ライダージオウ EP16「フォーエバー・キング2018」 感想