やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーゴースト 第15,16話「苦悩!頑固な脱出王!/完璧!白い仮面ライダー!」 感想

第15話「苦悩!頑固な脱出王!」

・グンダリは一般人にも見えるらしい。そういえばアランも西園寺と会話できてたし、不可視なのはあくまで軍事利用を目的とした戦闘用の眼魔ボディだけであって、そうでないものには別にステルス機能はついていないのかな。グンダリも兵器ではあるんだろうけど生物だし。

・たこ焼きの描写も後半に続くものを食べられる喜びのために積み上げてるものなんだろうけど、いい感じに誤魔化されてるせいでまさかタケルだけ食べてないとは思わないんだよな。フミ婆が奢ってくれると言ったときタケルは素直に手を上げて喜んているし、食べずに離れたところで見守ってるのはマコトも同じだし。ひょっとすると、マコトも強化人間として食事が必要ない体になってたりするのかもしれないが。

・ずっと謎のままだったフーディーニ眼魂は、英雄と心を繋げないと使えないという意味でこの年明け後の展開のための導線というか、チラ見せでもあったのね。

・眼魔の世界が地獄というのは、まさか体を捨てて思想も統制され眠り続けることを指して言ってる訳じゃないよな? それは仙人のせいだから。
残るは赤い空のことくらいだけど、凶王の支配とどっちがマシだろうか。

 

・1話の感想でアランの苗字は陸堂じゃないかって話をしたけど、ジャベルの微妙にかっこよくはない土攻撃はそれを意識したものなのかね。
しかし勢いがノッてるところでわざと止めて、言うことをきちんと聞くか試すアランは意地が悪いな。

・年末辺りからユルセンはかなりよくなったよね。割と毎話かわいいなって思ってる気がする。まぁ本当にかわいいだけなんだけど。

・眼魔文字が最初に出てきたのは多分この、カノンを助けたければここにこいとマコトへの連絡を寄越すシーン。
こうしてみるとめちゃくちゃ直線的なのね、まるを神聖視する割には。神の名前をみだりに言ってはならないように、あえて自分たちの使う言葉は似せないようにしたのか、それとも自分たちの文化とはまるで異質だからこそ特別なものとして認識しているのか。

・チェーンで拘束されるマコト兄ちゃん。リアタイ当時は見た目がシュールだとしか思わなかったけど、今思えばこういう脱出マジックって昔ちょっと流行ってたよな。僕ももう少し小さい頃、テレビで水中からの脱出とか見てた気がする。
一応それに類する動画をYouTubeで見てきてよかった。確かにあの手のマジックは特に、アシスタントに頼らずマジシャンが一人で脱出してみせてこそドキドキ感が出る種目なので、今回の「タケルに頼らずカノンを助ける」というテーマと合致してる。
でも、マコトの場合は手も足も自由に動かせちゃってるのでやっぱただシュールなんだよな。それは拘束じゃなくて重りだよ……。

・しかしフーディーニは断トツで不思議だよな。カノンといいリョウマといい、基本的に眼魂になった人々は不自由なはずなんだけど、何故か彼だけはマシンフーディーなんていうバイクを与えられて意のままに操れる。さながらベルトさんにとってのトライドロンというか、実際前年度である程度その構図(体の代わりとしてのマシン)を描いていたからこそ1話ネタでさらっと描けた側面はありそう。

 

意地と信頼

・マコトを信じるタケル、ちょっとだけ熱い。体ではなく信念の方を尊重するのは、本人が11話でやったことでもあるし筋は通ってる。
ただこれにはいくつかノイズがあって、ひとつはその時にも言ったように6話で反対の結論が出ていること。もうひとつはマコトが不甲斐なさから意地を張るのもタケルがそれを信じるのも結構だけども、そのせいでカノンが危険な目に遭っていいのかということ。
で、最後は結局タケルが変身しちゃったこと。本当にマコトを信じるなら、埋まった程度でやられたとは思わずに静観していた方が、信頼の厚さは伝わってきただろう。
尤も、マコトが死んだのならジャベルにカノンを狙う理由はないし、実際闘魂ブーストは御成とアカリを守っている描写しかないので、厳密に言えば「"カノンは"俺が守る」というマコトの意志を邪魔してはいないんだけど。

フーディーニ魂は強化フォームか

・フーディーニの体代わりであるバイクと合体し、ある意味では二人で力を合わせるフーディーニ魂だからこそ、タケルの助けなしでもジャベルを倒せたのかな。
バイクという形で力を貸してたのはずっとマコトを試していたのか、それとも単に一人では力を十分に引き出せなかったのを、マコトが共鳴することで脱出させたということなのか。

このフォームは立ち位置がかなり特殊だけど、並列フォームの一部でありながら明らかに頭ひとつ出ているという意味では、スイカアームズやブレイキングマンモス,ドラゴンアーサーなどに近いだろうか。この枠が2号にあてがわれる例は他に思い付かない。
これらが駄目なら例えばタジャドルだって、並列フォームの一部な癖にオーラングサークルが1枚絵になったとかフチが金になったとか、その程度のマイナーチェンジで特別扱いされてるのがイマイチ解せない。そりゃ物語的に重要だってのは分かるけどもさ。

僕はパワーアップという概念が好きなので、こういういくつかの特別な形態が"強化フォーム"として扱ってもらえないことが非常に悲しい。
他にも不当な扱いを受けがちなのは、エグゼイドのレベル3と、セイバーのワンダーコンボ。前者はまだ異論あるのも分かるけど後者はもうパワーアップでいいじゃん。ただでさえ他の2冊,3冊形態を無視してるんだから。
あまり同意を得られなそうなところで更に言うと、見た目がかなり派手になってるバース・デイやフォーゼのエレキ,ファイヤーステイツも強化だと認識してる。例えばドライブなんかはシフトスピードと入れ替えでワイルド,テクニックになる訳だから並列フォームでいいけど、ベースステイツは別にロケットスイッチの力で変身してる訳じゃない。あれはベルトそのものに元々備わってる力なんだから、ベースステイツにステイツチェンジスイッチの力が明確に"足し算"されてる訳よ。で、しかも見た目がかなり広範囲に渡って変化する。空っぽの素体って感じなベースステイツより、絶対強いって。

図鑑的な存在価値

以上を読んでて分かったと思うけど、僕がこういう話をするときに重視してるのは劇中での活躍でも物語的な意義でもなく、主に見た目の変化(特別感)なのよね。
うまいこと他人に説明はできないのだけれど、僕はこの種のドラマ本編とは少し距離を置いた楽しみ方を"図鑑的"と表現することが多い。かっこいい活躍をした方がいいに越したことはないけれど、それはそれとしてG3-MILDやブランク体、量産型マッハとか雷みたいなものにもそれなりの価値がある。本編ではほぼ活躍しなくても、網羅性が求められる図鑑においては「こんなやつもいる」的な面白がり方をされるレアキャラクターとでも言えばいいだろうか。
普段捕まえたり育てたり戦わせたりするのは一般的なカブトムシだろうけど、広い世界のどこか=図鑑の中にはヘラクレスオオカブトパプアキンイロクワガタ、更にはリッキーブルーなんてのもいる。
「この世にはまだまだ知らないことや色んな可能性がたくさんあるんだ」というワクワクを感じられて、好きなのよねそういうの。

 

 

第16話「完璧!白い仮面ライダー!」

・今回、会話のテンポが非常に悪い。グンダリならぬ段取り臭くて、今んとこ内容もないし何ひとつ話が進んでない。シブヤとかナリタとか、無理に全員喋らせなくていいのに。

・ゴーストとスペクター、何気に「Eye?」の時に出るエフェクトの回転方向が左右違う?

 

ネクロム登場

・いやー、ネクロムかっけぇ。2人と違ってジャケットが布地じゃなくてレザー?みたいな艶のある質感になってるのが、スタイリッシュさの根源だと思う。これによって若者感というかちょいワルな印象が出ている。
流石、ネクロマンサーだけあって眼魔を使役できるのは地味に強い。あんま使わないけど。
多分操れるのは眼魔世界の思想統制システムとリンクしてるからなのかな? だとするなら、仲間化してから使わなくなったのはその接続を切られたからなのかね。
・スペクターは変わってしまった……不変と普遍をかけるのは割とよく見かけるけど、眼魔もそのひとつらしい。

・「その命を互いに奪い合っているのが人間ではないか」「人間同士でいがみ合うのがそんなに楽しいのか?」
このネクロムの指摘、リアタイ時は全然ピンときてなかったのよね。そんな中学生レベルの一般論でいきなり思想表明した気になられてもなぁ……と。
ただゴーストとスペクターの眼魂争奪戦を指して言っているんだとしたら、多少は説得力がある。

・グリム魂(Fighting pen)はすごくセイバーを想起させるけど、この時点ではやはり「キャラクターを支配し操る作者」は悪役として描かれている。
前年度にマッハという真っ白い仮面ライダーがいたので、ネクロムは緑とか黒とかもっと取り上げるべき色があるだろうと思ってしまうのよね。"潔癖"な印象をつけたいのはまぁ分かるけども。
ただ今回の見直しで気付いたのは、グリムといいサンゾウといい、ゴーストチェンジすると確かに白の面積が増えるということ。ネクロムパーカーは真っ黒なので、結構印象が変わる。

・アランは私服から軍服に着替えて再登場。上司であるはずの兄アデルには内密でネクロムを持ち出したという話だったので、ジャベルよろしく独断専行気味ということになると思うのだけれど、だからこそ軍服を着ることで「目的のための行動」であることをアピールしてるつもりなのかね。

 

目薬の意味

・頭の隅で考えてはいたけど、依然テーマ的な意味は見いだせていない。
軽く調べものをした収穫としては、元々虫除けとして目に何かを塗っていたのが目薬の発祥であるというWikiの記述。これが本当なら、虫と深い関わりのある"仮面ライダー"に対するアンチテーゼを背負ったキャラとしては確かに良いモチーフなのかもしれないけれど、"要出典"らしい。
あとはまぁ「目薬で泣く」というのは心がないことの表現として理解できるし、眼魔の目的に「2階から目薬」的な部分があるのかもしれないとか、僕が子供の頃に点していた目薬の名前が"ミドリン"だったとか、そこまでビビっとはこないものばかり。

そもそも目薬というモチーフ自体にパンチがないので、納得感が薄いのは仕方ないのかもしれない。多分重要なのは目薬であること自体ではなくて、「目を"客体"として直接何かをするもの」なのかな。そのテーマからの逆算で、目薬かコンタクトレンズくらいしかないもんだから仕方なく目薬になったような気がする。液体というモチーフ自体は、宇宙空間では丸くなるから元々候補としてあったのかもしれないけど。
目薬のように眼球に対して迫ってくるモノというのは、視覚を頼りに生きている者からすると一番分かりやすい恐怖のかたちではあるよね。本来は心臓なり脳みそなり、目よりも優先して守るべきものがあるはずなのに、とっさにその判断は多分できない。
この辺の、"上"から落ちてくる侵略者としてのイメージと本末転倒感がネクロムの本質なのかな。

 

ゴースト感想一覧

前話

仮面ライダーゴースト 第13,14話「豪快!自由な男!/絶景!地球の夜明け!」 感想

次話

仮面ライダーゴースト 第17,18話「絢爛!幻の女王!/逆転!神秘な科学!」 感想