やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーゴースト 第8話「発動!もうひとつのモノリス!」 感想

イグアナの謎

・制作陣も何故これに決めたのかいまいちシャキッとした説明ができないイグアナゴーストライカーくんの謎……というか『ゴースト』との関連性を探してみようと思う。
まずは小手調べとして爬虫類全般に言える特徴からいくと、脱皮するというのは不死の象徴として王道中の王道でしょう。もちろんイグアナもちゃんとするそうで、ここはパーカー要素とも若干被ってくるかな。手足があるぶん、イメージとして蛇よりはイグアナとかトカゲの皮の方が服っぽさはあるかも。
更にもうひとつ面白いのは、"第三の目"と呼ばれる感覚器官が退化せず残っていること。ざっと調べた感じだとズバリこういう機能があるって書いてあることは少なかったんだけど、どうやらざっくりとした明るさとか太陽の位置などを知るためのものらしい。ついでに言うと変温動物でもあるので、体内で体温調節ができないと考えるとこれもやはり"服を着る"という行為と親和性があると言える。それにひんやりしてるから、死体っぽくもあるのかな。そう考えるとゴーストも温もりを求めて服着てるんだとしたらなんかちょっとエモいな……。
これはオマケだけど、ピーター・"パーカー"が主人公のスパイダーマンにも、トカゲっぽいヴィランいたよね。思いついただけです。

これだけあれば割と十分な気もするが、上述してきたのはあくまで爬虫類全体に言えることなので、そこから敢えてイグアナを選ぶ必要や理由というのは未だひとつもない。
僕がイグアナと聞いて精々思い付けるのは外来種だってことくらいで、これは普通のトカゲというよりは特にイグアナがそうだというイメージあるんじゃないだろうか。
セイバーでは西洋風の世界観でありながら剣の名前は漢字で統一されていたりと少し和風のエッセンスが入っていたように、ゴーストは基本が和風なイメージでありながらガジェットのモチーフはかなり洋風なのよね。ガンガンセイバーはジランドールと呼ばれるような燭台だし、コンドルデンワーやバットクロック,クモランタンなども含めて吸血鬼とかが住んでそうな「レトロな洋館」のイメージが強い。黒電話なのに? と思う方もいるかもしれないが、確か別に日本特有のものではなかったはず。受話器の形とか、かなり外国っぽいよね。
そう考えると、人間界に眼魔界が侵攻してくることになぞらえて、日本的な世界観の大天空寺に洋風のテクノロジーを持った仙人率いる眼魔がやってくる……という構図なのかも。それなら確かに、わざわざ外来種であるイグアナを選ぶのは仮面ライダー的だ。
定跡として名前の語源調べもしたけれど、こちらはあまり成果がなかった。元々アメリカ先住民の間で"iwana"と呼ばれていたのが語源って、なんの説明にもなってないよ……それが一般にどういう意味なのかが分からないと、語源を探る楽しみがない。鳴いたりはしないそうだけど、オノマトペ的な言葉なのかな? せめてこじつけるなら、字面が'I wanna"に似てるよねってくらいか。一応ゴーストは眼魂を集めて願いを叶えるのが根本の設定ではある訳だし。

なんて色々と書いてきたけど、結局自分として最終的に一番しっくり来たのは「デカめの玩具として再現したときに、本物のスケール感に結構近い気がする」かな。本物を見たことがある訳じゃないんだけども、なんかそれっぽくない? 映像越しだと『ツレうつ』の劇中で出てきてなかなか可愛かったのが印象深いけど、あの胸に抱きかかえてちょっと小さいくらいの存在感は、子供であることを踏まえるとかなり再現度高いのではなかろうか。残念ながら、お子さんが遊んでる動画とかは出てこなかったので分からないけど。

 

・バットクロックが御成達の行き先を知ってるのなんで……? と思ったけど、この短時間で行って帰ってきたってことなのかな。直前までライフルとして使ってた訳なのでイマイチしっくりこないけど、そう考えるより他になさそう。
つまりそれだけ近い場所ってことだし、そういうことなら「体を乗っ取られる……!」っていうギリギリに間に合ったのも割と納得できるかも。
あと、アカリが疑ってるのはさっさと姿見せないタケル殿が悪いと思います。そりゃ何も見えてないのにいきなりロープが切れて、タケルが出てこなかったら眼魔の仕業だと思うのは当然の危機意識。……毎度人質に取られるのはさておき。

・幼いマコトとカノンとも面識あるはずなのに敢えてスペクター呼びする西園寺さん、ベタだけど"悪い"感じ。龍さんが犯人?という疑念は、なんだか上條さんのくだりに似てるかも。
ただ、スイッチを入れないと作動しないはずのモノリスが作動したからこそマコトは事故だと思ってたんだろうし、誰かが故意にスイッチを入れたならそれは"ただの実験"であって「事故なんでしょう……実験の」ではなくなるしで理屈はイマイチ通ってないので、視聴者には嘘付いてんだなって分かる絶妙なバランス。「事故だから仕方ない」とやり場のない思いが募っていたマコトとしては、矛先を与えてくれるこの煽りに乗ってしまうのも無理はない。

 

タケルとマコト

・「俺のことなど忘れていたんだろ!」と言われて何も言い返せないタケルってどうなのと当時は思ってたけど、普通に考えたらタケルだと知った上で殴りかかって散々罵倒してたマコトの方が酷いは酷いよな。5話で大天空寺に顔出してみたけど気付いてもらえなかったから、タケルとも徹底的に戦う覚悟を決めたのかな。
確かにスペクターが登場するまでマコトの話なんて1ミリも出なかったから(幼い頃の話自体はアカリとしてたのに、というのも痛い)、そういうメタ的なとこから視聴者としては「忘れてたじゃん」って思っちゃうんだけども、タケルが言い淀んだのはあくまで「そりゃ確かに10年前と比べたら、今は時々思い出す程度だけど……」という罪悪感も込み込みでのことなのかな。恥ずかしげもなく「忘れてたことなんてない」と言い切るよりは、かなりリアリティのある反応。10年も経ってるんだから記憶が薄れるのも仕方ない、というのはあくまで他人が言うことであって、本人が自分を許すのとは話の次元が違う。況して、本人が目の前にいてそのことを責めてきているのなら尚更。
ここの、ガンガンハンド指にひっかけたままレバー操作するとこ好き。左手に持ち替えることもできるだろうけど、敢えてしない。

 

友達とそれ以外

・恒男がやけに「"他の奴らはどうでもいい"からとにかく親友を助けてくれ」ってところを強調して描かれてるのが気になってたけど、ここも一応タケルの「友達とは戦えないけど、見ず知らずのやつなら別にいい(また来たよ……とか悪態つく)」態度と被せてあるってことなのかな。
友などいないって言うけど、アランもそうなのか。まぁ顔がかわいいからあんまりそうは見えないだけで、心を知らない癖に友情押し付けてくる爽やかサイコパスだと考えたら結構嫌だな……。
ゴーストと戦ってる間、カノンはどこかに置いてあるんだろうか。自分を生き返らせるために幼馴染同士で戦うなんて、仮にそれが良くても兄が自分のために体張って戦うなんて、そんなこと望んでない、ベートーベン回の妹さんのように「元気で生きててくれればそれでいい」とか言いそうな感じだけど。

西園寺に「甘い」と言われたことで決意を新たにして、割と恐ろしいエフェクトのオメガファングを容赦なく繰り出す感じ、ちょっとゲイツっぽくもあるかも。
しかし、2号ライダーとして見るとなかなか不思議な活躍というか、眼魔とは基本戦わないからゴーストと戦っては引き分けるばかりで気持ちのいい撃破って販促期間なのにほぼしてないのよね。どちらかというとライバルライダーとして見たほうがしっくりくる。
撃破数の多いゴーストと引き分けてる訳だから格がない訳でもないのがうまい。一話完結でやってきたのもあって各ライダーにひとりずつ怪人を用意するだけの余裕はないから、こうやって強さを流用させるのは合理的。

・眼魔たちの狙いはモノリスの建造だったらしい。ただ発動! ……はしないまま爆発しちゃった。
地球を侵攻したいだけなら2話で出てきた眼魔ホールとやらをつくればいいのではないかと思うが、膨大なエネルギーと特殊な機械が必要だったし、それよりはグレートアイの力を使えるモノリスを作ったほうが効率はいいのかも? オオメダマが使われないというか、眼魔ホール自体がそもそも出てこないのか。ネクロムが登場する回とか似たようなのが出てた気がするけどどうだっけ。

・ユルセンの名前はやっぱり"許せん"ということでいいらしい。仙人が猫を実験台にしたことに対する罪悪感からそんな名前をつけたのかとも思ったが、地球の言葉で意味を考えても仕方ないか? まぁいいでしょう。

 

ゴースト感想一覧

前話

仮面ライダーゴースト 第7話「早撃!伝説のガンマン!」 感想

次話

仮面ライダーゴースト 第9話「堂堂!忠義の男!」 感想