・「吸い込まれたとは……自業自得です！」
仮にも生死不明なのに、それはちょっと酷くない？ "死ねば仏"なんて単純な話ではないにしてもさ。
確かに西園寺は最悪人の命が失われてもいいつもりで眼魂を集めてたんだろうし、タケルを殺した眼魔を生み出した張本人でもある訳なので、それだけの悪いことはしてきたと言っていいのかもしれないけど……。
「みんな大事」じゃあ誰も"特別大事"ではないことになってしまうから、取捨選択とメリハリがあってこそ命の尊さは輝くんだという意図は分かるけど。
心配のあまり「一旦使うと、1年くらいは駄目とか……」と悪い方向に考えてしまう様子は、妙にリアルで感情移入してしまった。
・自分の命は自分だけのものじゃないと気付いたにも関わらず、休憩しようなどと暢気なタケル殿。
今回の見直しでようやく「最悪の事態になっても皆が受け入れられるように、自分が焦ったり狼狽えたりしたらいけない」という気持ちの表れなんだということは分かったものの、そこまで気付かずに見てるとシブヤナリタとかにばっか探させて一人だけのんびりしてるようで、見え方はあまりよくない。
一人のときは必死になって探してるとかそういうひとコマがあっても良かったのかなとも思うが、多分御成とアカリだけじゃなくて、見てる視聴者の子供を悲しませない為でもあるんだろうと思えば、そこが描かれないのは仕方ないことなのかなと。
カノンは？
・入院してなくちゃいけない体で復活させたグレートアイがケチなのか、単なる様子見であって元気なのに眼魂探す素振りを見せないカノンが恩知らずなのか、どっちなんだろうな。せっかく生き返らせて貰ったんだからその命を大切にしなくちゃいけないというのは尤もだけど、体を取り戻して自分の意志で動けるようになったカノンが何をするのかに期待してたのでちょっとガッカリはした。タケルの最後にすら立ち会えないって、蚊帳の外にも程がある。
・グンダリ無駄遣いおじさんなんて風に茶化されがちなジャベルだけど、改めて見るとなるほど、これは確かにいじりたくもなる描き方かもしれない。グンダリがそもそも何なのか視聴者には分からないのに、やたら重要視されてるようでアランから何度も責められる様は、実際印象には残る。
でも多分、この一連のシーンの争点は貴重なグンダリを無駄にしたことというよりは「命令にない勝手な行動をしたこと」の方なのだろう。先述したように軍人であるジャベルは、イエスマンだからこそ体を持つことを許されているはずなので。
その直後にアランが英雄眼魂を渡すよう命令しているのも、お前は黙って従っていればいいのだと言いたいのだろう。
御成がいい
・普段は空回りしがちな御成だけど、今回はすごくいい味出してるんだよな。特に表情がいい。カレンダーを見て泣き崩れるところでこっちまで泣きそうになってしまう。
余命が分かってるというのは良し悪しだなぁ。多くの場合は死って突然訪れるものであって、もうどうしようもない現実を受け入れるしかないはずなんだけど、こうやってカウントダウンしてるともっと何かできるんじゃないかとか色々考えてしまう。本来死んでからだけでいいはずなのに、余計に悲しまなくちゃいけない。
受け継がれる意志
・タケルが死んだらアカリたちを守れなくなると前に言ったけど、カノンを助けたことでマコトと和解して、スペクターがその思いを継いでみんなを守るヒーローになる流れ最高だな。「マコトまでいなくなったら……」と縋るアカリもいい。この辺で泣きました。マコトとアカリってどんな関係だったのかほぼ描かれてないのが惜しいとこだけど、「タケルに代わって命懸けで守ろうとしてくれている」という今ある要素だけでも十分おつりがくる。自分が無力なせいで人が死ぬなんて、もう二度と御免だろう。
・爆誕！闘魂ブースト魂！
眼魂を起動させて起こった爆発で消えるタケル。一瞬ウェザードーパント撃破の時みたいに、元の映像と危ないから人なしで爆破だけしてる映像の合成がうまくいかなくて違和感が生まれちゃってる事故かな、だとしたらこんな大事なシーンで……と思ったけど、いつも通り変身時に透明化する演出を爆発と組み合わせてるってことなのね。理解できたら面白い。
復活したときにゴーストドライバーの方も赤く光ってたのは、多分闘魂のトランジェントボディをインプットしたことで、ブースト眼魂を外しても闘魂のままでゴーストチェンジができるんだろう。
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