やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーアギト 20,21話「或る目覚め/暴走する力」 感想

キャラクター

 津上翔一
・亜紀が自分の彼女じゃなかったらしいと知って戸惑っていたようだけど、数秒後にはまた金剛寺さんがどうとか言ってて笑った。

 

 氷川誠
・「こういう仕事をしていると、人間の嫌な部分ばかり目についてしまって……まだ判断しかねるというのが正直なところです」
北條さんのことですら、この間ようやく「嫌な人かもしれない」って言ってたぐらいだから、基本的には善だと信じてるけど、そうじゃない現実も相応に見ていて迷ってるんだろうな。

 

 葦原涼
・涼が3ライダーの中で一番自分のためだけに戦うのって、この副作用も理由の1つなんだろうな。こんなリスク抱えてまで他人のために戦うのって、底抜けのいい人じゃないとできないし。

 

 風谷真魚
・「昨日また戦いに行ったんでしょ? 無事に帰ってきたんだったら連絡ぐらいしてよ。心配するじゃない」
普通にいい子だ。なんか、翔一くんが戦うことに無頓着だから、こういう人がいるとバランス取れるよね。本当はもう少し翔一くん自身も、何のために戦うのか、何のために命をかけるのか、きちんと考えて欲しいんだけど、まぁ言っちゃえばその場のノリで生きてるのが翔一くんだからなぁ。

 

 榊亜紀
・涼のこと、やっぱりちゃんと好きだったんだね。こいつも嫌な奴だったけど、嫌な奴ってのはそれだけ余裕がない人ってことだからなぁ。そこんところの事情をきちんと描いてもらえれば、僕の場合は必要以上に嫌うことはないんだけど、結局あのアパートの眼鏡と特徴のない男が出てきただけで何も分かってないからなぁ。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール
21.「こっちに来て」という音声
22.榊亜紀の目的

 


最後、翔一くんはなんで変身したまま亜紀のとこに行ったんだよ。もし生きてたら、翔一くんだと分からないじゃん。とんでもなく雑な出会い方だったなぁ、アギトとギルス。普段すごく面白いのに、こういうのが1つあるだけで一気に興が冷めるから、ホントやめて欲しい。それも溜めに溜めた重要なシーンでこの演出。ただでさえこれまでの戦闘シーンの浮きっぷりから翔一=アギトの図式がしっくりきてないのに、普段寡黙で姿勢正しいアギトの姿で「亜紀さん! 亜紀さん!」とか叫びながら抱きかかえるとか、どう考えても無理があるでしょ。

 

次話

仮面ライダーアギト 22,23話「運命の対決/資格ある者」 感想

 

・この世に出現した最初のアギト……って、沢木が不老長寿の存在で実は何百歳ですってことでもない限り、アギトが現れたのはここ数十年ってことになるのか。なんかちょっと意外だったけど、でもじゃあ今までは目覚めた者みんなギルスになってたとするなら、アギトと比べて珍しいとはならないだろうからな。人間と比べて珍しい、だったのかもしれないけど。
まぁ、闇の力は太古 光の力に負けてからずっと眠ってたんだろうから、寝てる間のことは流石に感知してないのかもしれない。彼が知らないだけでギルスやアギトはちょいちょい生まれては死んでを繰り返してて……って、でも沢木と雪菜のあれこれって彼が寝てる間のはずだよな。ロード達から聞いたりしたんだろうか。
そもそも違って、まず消耗した体力を取り戻して復活を遂げたけど、そこはあくまで地上じゃない天国みたいなところで、しばらく下界の様子を見てた末に、オーパーツに入ってもし人類がパズルを解いたら顕現する……という選択をしたんだろうか。
どちらにせよイマイチしっくりこないな。今回の見返しで前後関係とかちゃんと理解できるだろうか。
・"アギトの力を解放する権威"とやらを使って、マシントルネイダーをスライダーモードに強化したのかな? 直接アギトの力を目覚めさせてるというよりは、人間が元来持っててそれと拮抗してる闇の力を弱めることで、覚醒を早めてるのかもしれないけど。それなら実質的には闇の力(を操る力)な訳だから、サソリの刻印が刻まれるのも分かる。
津上翔一に戻れなくなるってのは、どういうことかよく分かんない。
・涼が苦しんでるのは、捕獲作戦で傷付いたからってだけではどうもなさそうよね。どっちかって言うと、ギルスの副作用に近いものを感じる。もしかするとまた瀕死のところを闇の力が(遠隔で)助けてくれて、そのせいもあってアギトを襲えって声にうなされてるのかも。
・真澄が何かに怯えてドアの鍵を厳重にしてるって描写、普通やるなら開けたあとちゃんと締めるとこまでセットじゃない? 男が来たからちょっと安心して気が緩んだ、みたいな表現なのかな。
・アギトって、こう言っちゃあれだけど全体的に演技そんなにうまくないよな。いや、僕はそういう良し悪しを見極める目がある訳じゃ別にないけど、なんかそう感じる。それを補っても余りあるほど面白いんだからすごいけど。
いま言いたかったのはそこじゃなくて、その中で北條の「当然ですよ」はすごく良かったなと思って。微かに震えてる感じと、そこから氷川と小沢に笑いかける(嘲笑だが)ことで緊張が解けるとこも含めて。焼き肉こそ行かなかったけど、2人とこうして皮肉の効いたやりとりするだけでも多少気が晴れて普段のペースを取り戻せたのかな。
一回否定したのに「同情した」と漏らすことで、逆に本当は同情なんてしてなかったのではと思わせる小沢さんのテクニック(?)もさすが。
・沢木は人の心を旅する過程で、あかつき号の面々のこと(アジトの場所)も知ったのかな。元から聞いてたのかもだけど。
・555(ファイズ)で特に思ったことだけど、「力に溺れる」って果たしてそんなに説得力のある説明かなぁ、と。
力を持つ者は持たざる者に対して「自分はあいつらとは違う」という感情を抱くから、平気で人も殺せるようになるのだろうか。弱かった自分との決別的な意味もあるのかもしれない。
……あ、捕獲作戦の関係者だったのね。

・涼に囁く声は、前回は闇の力がアギトを襲わせてるのかもって言ったけど、もっと単純に、アギトとアンノウンの区別が付いてないのかもしれない。仮面ライダーと言えば同族殺しだし、アンノウンのことも同族と見做して襲ってるのかも。
・北條G3の回には「アンノウンを前に逃げちゃったから氷川と違って"アギトに助けてもらう"という経験ができなかった」と言ったけど、自分で蒔いた種とはいえむしろアギトに襲われてアンノウンに助けられるとは、因果な人だ……。まぁ視聴者的にはともかく、闇の力的にはこれが本来の構図なんだろうけど。
・人間とAIにおいてピックアップされることの多いイメージだけど、考えてみればそもそも争いってもの自体、どっちが先に手を出したかなんてハッキリ分かるもんじゃあないな。
一応北條が先、と見るのが普通だけど、彼にとってはアギトもアンノウンも存在するだけで怖い=悪なんだから仕方ない。実害の有無はあまり関係なく、僕らがゴキブリ殺すようなもんだ。や、僕は怖くてとても殺せないけど。
・アンノウンはアギトという人間の未知の可能性を恐れている……なんと、小沢さん大正解じゃん。もっと終盤まで引っ張られてるイメージだったのに。何が正解か分からない状態だと、さらっと核心に触れてもそれを真に受けていいのか判断しかねるので、結果的に謎は謎として依然機能する。こんな情報の使い方してる作品初めて見たかもしれない。
・めっちゃ聞き覚えのあるセリフ……っていうか構文としてほぼおんなじじゃん。なんで前回見たとき無反応だったんだ? 自分。
・神の視点から見てると、実際亜紀は割とノリでそういうこと言っちゃう人だし、葦原に生きていこうって言ったのも翔一に住所教えたのも両方本当で条件はほぼ同じだし、まだどっちがフラれたのか分からない、なんなら両方騙されてるだけって可能性もあるのに、自分がフラれたのだと決めつけて身を引く翔一くん。記憶喪失だから当たり前っちゃ当たり前だけど、意外と自分に自信ない? というかそもそも、そこまで亜紀に対して執着がないだけかな。
・「才能が一つ多い方が、才能が一つ少ないよりも危険である」ニーチェ
・思い出したら地獄……ね。そうだっけ。「やがて自分も化物になって、そしたら殺される」という迫ってくる恐怖は、眼鏡の女が警戒してたよう確かにすごく怖いことかもしれないけど、そのタイムリミットは既に過ぎてる翔一くんに、そこまで怖いことなんてあるのかな。まぁトラウマは思い出さないに越したことはないけども。そろそろ一旦思い出すし、とりあえずはそれを見てみるか。
・前見たときは、確か亜紀の気持ちがよく分からなかったのよね。涼が生きてて良かったじゃん、何ぐだぐだ言ってんの? って。我ながら、読解力ゼロかよ。涼が生きてたなら、亜紀は正当性を失くした単なる人殺しになってしまう。まだ自分の覚醒度合いは変身するに至ってない(≒多分涼より弱い)のに「これから傷つけるかもしれないから自分が涼を守る」なんて若干むちゃくちゃなことを言うくらい、気が動転している。
・しかし、変身できるほどに覚醒した者が中途半端な連中と違って分かりやすい"超能力"を滅多に使わないようになるのは、なんでなんだろうね? 正直、亜紀たち超能力者とアギトが同族っていうのは、なかなか感覚的にすっと入ってくるものではない。今回涼の変身時に光で照らされるとこは似てるけど、普段は翔一くんもあそこまで分かりやすくテカテカはしない。
アギトは神秘の戦士だからまぁ分かるとして、ギルスに出し惜しみする理由はそんなない気がする。
・これからのことを危惧して北條を襲うのは過剰防衛じゃないか? と思ったけど、アンノウンと同一視してるから仕方ないとはいえ、これから起こるかもしれないこと(アギトが人を襲う)を根拠に殺そうとするのはお互い様だった。
・さっきはむちゃくちゃって言ったけど、亜紀が人間から涼を守り、涼がアンノウンから亜紀を守るというのは、割とバランスのいい関係なのかもしれない。力関係は概ね人間<超能力者<アンノウン<ギルスだから、それこそギルスが人間に対して本気で反撃するのは過剰防衛なので、弱めの亜紀が対処する。あくまで敵より少しだけ強い力で対抗して、圧倒し過ぎないというのはヒーローものの不文律で、だから戦隊は敵が巨大化しない限りロボを出さない。道徳的でありながら、力が拮抗してればそれはバトルとして見せ場ができて(ハラハラさせられて)作劇的に好都合でもある。
・クイーンジャガーロードが不可能犯罪もクソもなく普通に首の骨負って亜紀を殺すのも、今見るとめちゃくちゃ不自然だな、気付かずスルーした癖に何をって感じだけど。
「アギトのままじゃ亜紀に翔一だって分からないだろ」ってツッコミは、亜紀はどうやら知ってたらしいというのが「守って欲しかった」というセリフからなんとなく分かる(あかつき号事件の真相を踏まえた上でなら明確に知ってることが分かる)から的外れだったみたいだけど、とは言っても不自然に見えることは変わらない。もう少し小出しに、アギトが普通に動いて喋る描写を積み上げられなかったのかな。確かに相手は真魚ちゃんくらいしかいないけども。あとアンノウンに目的を問うとかさ。
また「第六感で涼が来ること分かってたから変身解かなかった」と解釈してもいいけど。仮に翔一の状態であそこにいるのを目撃したとして、今の時点じゃまだ「お前に人は殺せない」と言うほどの信頼は2人の間にない……のかもしれない。1回看病してくれたとは言え、直前にフラれてて動機はバッチリだし。