やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

特雑自説発表会 第1回(オーズ,クウガ,アバレンジャーetc.)

今後の開催予定
8月11日 21:00〜「ギーツ/キングオージャー夏映画,ガッチャード」
9月「第2回 特雑自説発表会」
10月「作品批評について」

 

間が空きながらも1年ほど続けてきた特撮雑談クラブですが、その中で「特雑自説発表会」と題して、3ヶ月に一度くらいのペースで「公式の情報ではないんだけど、個人的にこう考えたら面白いと思っている」という特撮に関する自説・持論を発表する場をつくりたいと思っています。
なんとなくのイメージとしては『ユリイカ』の仮面ライダー特集のように、各々が好きなテーマで自由に話を展開していく感じです。ジャンルは違いますが「リモートポケモン学会」にも近いです。
本文でも言及している通り、30分超えの長いものから1,2分で終わる短いものまで、上記の趣旨にざっくり合致していればなんでもOKです。参考までに、僕の発表は4500字程度でおよそ30分でした。
この3ヶ月に1回の発表会は録音して記録を残そうと思っているので、自分の声が残るのが嫌だなって場合は、原稿を用意していただければ代読したりも希望があれば承ります。ラジオのお便りみたいな感じで、小ネタでも長編でも。
次回は9月を予定しているので、参加に興味がある方はやんま(@yamma_heybox)宛てにリプかDMしていただければ対応しますが、飛び入り参加も可です。

 


やんま「今回は、一応タイトルは「俗説」ってことにしてみたんですけど、まぁ"俗"っていうのは僕らのこと、僕らひとりだけのことなんですけど」
うたまる「俗物的な……」
やんま「まぁまぁ、そんな感じかな(笑) 別に公式の情報でもなんでもないんだけど、こう考えたら面白いんじゃないかとか、こういう可能性もあるんじゃないかみたいな、特撮についてのお話というか。を、軽くまとめて発表しようという場です」
うたまる「基本でもそんな感じですよね、いつもね。のーとさんのライフワークはだいたいその辺ですから」
やんま「そうそう。すごいまとまった話をしてくださるから。
今回は、僕とのーとさんが発表するので、一応僕主催者なんで、僕からやらせてもらおうかなと思って。短めなんでね、サクッと一本やっちゃって、でのーとさんの方に移ってという感じで考えてます」

 

「オーズにおける800年前の王はチンギス・ハンか」

やんま「じゃあもう早速始めちゃっていいですかね?」
のーと「なんの前情報もなしなんですけど、今日はなんのお話をするんですか?」
やんま「あ、僕はそう、前に自分のブログで話した仮説なんですけど、『仮面ライダーオーズ』の800年前の王っているじゃないですか、あの人が、僕はチンギス・ハンなんじゃないかっていう風に、思ったんですよ。思ってしまったんですよ」
のーと「なるほど?」
うたまる「あぁ、アジア系じゃないかみたいなね、意外と」
やんま「そうそう。思ってしまったので、まぁ気になっちゃったんで調べて、本当のところどうなんだろうっていうところを、調べてまとめてきた感じです。
じゃあ始めちゃいますね。タイトルとしては「オーズにおける800年前の王はチンギス・ハンなのか」です。
のーと「はい」
やんま「ちょっと前に『復活のコアメダル』……ちょっと前つっても1年くらい前ですけど、が公開されて、それを見るにあたって本編を見返してたんですけど、それまでは西洋風な教会とかにいる映像とかもあったじゃないですか」
のーと「いつもの城ですよね」
やんま「そうそう。なんで、なんとなく……世界の広範囲を支配したみたいな話があったから、イギリス(の王様)なのかなってふわっと思っていたんですけど、でも自分のざっくりとした世界史知識ですけど、イギリスが結構広がってたのって世界大戦とかその辺の話だったはずで、少なくとも800年も前の話じゃないから、じゃあイギリスではないんだなと思って」
のーと「まぁそうですよね」
やんま「しかもイギリスの植民地って調べてみたら、結構点々としてて、なんか「大陸の大半を占めた」みたいな(描写があったけど)、ひとつの大陸にまとまってないから、あんまりイメージと合わないんだなっていう風に、まずそういう気付きが1個あって。
のーと「はいはいはい」
やんま「でそう考えたときに、次に思いついた歴史上で広範囲を支配した国っていうのがモンゴル帝国だったと」
のーと「まぁでも時代的にはそんな感じですよね」
やんま「そうそう。調べてみたら、ちょうど800年前になる1200年代……まぁ13世紀ですよね。13世紀あたりに領土が最大ぐらいになってたと。
その時点で僕は「もうこれ決まりだろ!」と思って、喜んでそのブログにも書いたんですよね」
のーと「そうですよね、800年前で、結構でかい国の……」
やんま「そう、800年前の王はチンギス・ハンなんだ! つって書いたんですけど(笑) そのあとネットで調べたんだけど、あんまり同じことを言っている人っていうのが多くなくて」
うたまる「意外とオタクってそういうとこ気にしないから(笑)」
やんま「でも別の説があって、僕は聞いたことそれまでなかったんですけど、だからあんまり有名な説ではないと思うんだけど、ファンの中での定説としては、(現)ドイツのフリードリヒ2世っていう王様? がモデルの有力候補として挙がってるらしくて、Pixivとかそういう……真偽不明な(必ずしも公式でない)情報も載せてるようなサイトだと、フリードリヒ2世ってなってることが多くて。まぁドイツっていうの(発想)はアンクの体がドイツにあったから、まぁまぁそうだろうって感じなんですけど」
うたまる「あぁ、そこが本拠なんですね」
やんま「まぁ僕はあんま、アンクがドイツにあったから(すなわち)ドイツだって発想はなくて、むしろなんか、移動されてたんじゃないかなみたいなことを勝手に思ってたんで(例の棺は日本に移動されてるのに、アンクの体だけそのまま放置というのは考えにくいよなぁと)、あんまり……そうなのかなぁ? って感じなんですけど、まぁそっちの検証は他の人に任せるとして、自分はモンゴルかなって思っちゃったから、そっちの方を仮に正しいと仮定して調べものをしてみようかなって思ったんですよね。それが今回の趣旨ですね」

モチーフ探しの難しさ

やんま「で、本題に入る前に最初に確認しときたいんですけど、一応……予防線というか(笑) フィクションの作品で、何かをモデルにする、イメージソースにするってときに、その目的っていうのが、元ネタを忠実に再現すること……ではまぁなくて、既存のものをベースにすることで、0からつくる手間を省いたり、スタッフとか視聴者と大まかなイメージ、ざっくりこういうもんだよねっていうイメージを共有するための手段のひとつに過ぎない訳なんで、史実とは微妙に改変されてたりとか、複数のものが混ぜられてたりとか、ってことも珍しくない訳ですよね」
のーと「まぁそうですよね」
やんま「だから、たぶん公式からのアナウンスなしで、これをモチーフにしてるモデルにしてるっていうのを確定させるっていうのは、意外とやっぱ難しい……んじゃないかなっね、今回すごい感じたんですよね」
のーと「はいはいはい」
やんま「オーズで例を出すなら、超全集とか仮面ライダー図鑑とかでヤミーの紹介を見ると、それぞれの欲望が七つの大罪に当てはめられてて。その区分けっていうのも結構無理やりだし、なんかだいたい傲慢か強欲だろみたいな」
のーと「まぁそうなっちゃいますよね」
うたまる「グリードがそう……」
やんま「ブラカワニを含めて、そうグリードって(理論上は)7人いるはずなんですよね。21のコアメダルだから、3×7=21で」
のーと「そうですね」
うたまる「あぁそういう意味で」
やんま「だから、グリードが七つの大罪から出発して考えられてるんだろうなっていうのは、名残として残ってるんだけど、でも別に……言われなければ、7人のグリードが、あいつが強欲であいつが色欲で……みたいなのって、別になんかそんなピンとくるもんじゃないんですよね」
うたまる「うん」
やんま「だから、現実にある描写からモデルを……グリードってじゃあ七つの大罪がモデルになってるんだっていうのを推測するのはほぼ無理だと。だから今回のも、難しいんだろうなって思ったんで、特に今回の話は、眉唾ものなんだなって分かった上で聞いてもらいたいなって(笑)」
うたまる「はい(笑)」
やんま「ここまでが前置きですね、ちょっと長いですけど」
うたまる「オタクは七つの大罪大好きだから、何でも結びつけようとして、『ゼロワン』のときもあったから」

鋼の錬金術師との類似

やんま「じゃあここから本題に入っていくんですけど、まず『オーズ』ってかなり『鋼の錬金術師』に似ているんだよねって話を、します」
うたまる「ありましたね、それもね」
やんま「『復活のコアメダル』の関連で「等価交換」というワードだけ引用されてることがを結構あったんですけど……」
うたまる「等価交換って本編にあったんだっけ? オタクが言い始めたんだよな」
やんま「そうそう、オタクが「まぁこれハガレンみたいなことだよね」っていう風に勝手に言ってると思うんですけど。
それ以前に、グリードっていうハガレンに出てくるキャラクターがいて、それがまぁアンクと映司にそっくりなんですよ、まぁ僕が読んで思っただけなんだけど。
ハガレンっていうのは、それこそさっき言った七つの大罪をモチーフにしたホムンクルスっていうのが七人いて。グリード、ラストとか、グラトニーとか、プライドとかそういうやつ。そのうちの色欲のラストと暴食のグラトニーっていうコンビがいて、そいつらは結構メズールとガメルにおもっきし似てるよねみたいな話もあるんですけど、まぁそれは置いといて」
のーと「はいはいはい」
やんま「強欲のグリードっていうのが今回主に扱うんですけど、他のホムンクルスとはあんまりつるんだりしなくて、ただ自分の欲望のためだけに動くっていう。ホムンクルスたちのボスがいるんですけど、ボスにも従わなくて、勝手に動いちゃうキャラなんですよね。結構アウトローなキャラクターっていうか。
で、特に最後。まぁ強欲(のグリード)なんで強欲なんですけど(笑)、自分が何よりも欲しかったのは、力じゃなくて仲間だったんだって気付く……まぁまぁありがちな話ですけど、アンクにすごく似てると。アンクも、仲間っていう表現はしないだけど、映司とか比奈っていう化物である自分のことを、かけがえのない命だと認めてくれる存在に出会えたことで、現状に満足して死んでいくってキャラクターなので、結構そこは似てるなっていう風に思ったのと。
更に面白いのが、そのグリードっていうハガレンのキャラクターは、リン・ヤオっていう中国人のキャラクターの体を乗っ取っているんですよね」
のーと「あー、そういえば」
やんま「そのリンっていうのが、王様になって……自国の中国っていうかシンって国なんですけど、シンの国で王様になって、民を守るために大きな力を欲しているっていえキャラクターで、その目的のために化物であるグリードを自分の体に宿して……だから化物を宿しちゃうから自分も化物になっちゃうんだけど、なってでも目的のために、王様になってみんなを守りたいっていうのを叶えようとしてるっていうのは、まぁ映司と似てるだろうと。プトティラコンボを自分の中に受け入れるってところで」
うたまる「うーん」
やんま「そこが似てるかなって思って、信吾さんに当たるキャラがいないので、まぁ『鋼の錬金術師』では映司に直接アンクが憑依してるようなもんなんだろうなと思ってもらえれば、僕が言わんとしてる「ここ似てるよね」っていうののイメージは合ってると思います。

でタイミング的に、ちょうど『オーズ』が始まる少し前に、最近でいうと『進撃の巨人』みたいに、10年近く続いた月刊連載が終わってるんですよね。なんで(僕は当時アニメを見てただけなので知らないんだけど)結構世間的にも話題になってたんじゃないかなぁと思ってて」
のーと「あー」
やんま「だから、参考にされている可能性は低くないっていうか、これだけ似てるからっていうのもあるんだけど、あるんじゃないかなと思ってて。
まぁ『オーズ』に似ているっていうことを抜きにしてもめっちゃ面白い作品なんで、気になったら読んでみれば(読み返してみれば)いいんじゃないかなと思うんですけど」

800年前の王国=モンゴル説

やんま「で、ここで改めて800年前の王について少し確認しておくんですけど、「大陸の中心にある小さな国の王」……元々。で「最終的には大陸のほぼすべてを支配した」……って風に言われてるんですよね、ざっくりと。それぞれどこが初出の情報なのかっていうのが今回調べきれなかったんですけど、少なくとも小説版では今言ったことが明言されてるんですね。
最初にちょっと話したんですけど、この条件をドイツやイギリスに当てはめようとしてみると、あんまりピンとこないと」
のーと「まぁそうですよね」
やんま「大陸の中心っていうのがどのくらいの範囲を指してるのかよく分からないですけど、ヨーロッパの国がユーラシア大陸の中心にあるとはとても思えないと。左側に寄ってるよなぁと。一応、ユーラシア大陸ヨーロッパ大陸とアジア大陸に分けるっていう見方もどうやらあるらしくて、僕聞いたことなかったんだけど」
うたまる「あぁ、そうですね」
やんま「その見方で言うなら、ヨーロッパ大陸ってところに限定して見るなら、まぁまぁドイツは中心に近いかなって思うんですけど、そもそもその"ヨーロッパ大陸"っていう分類を僕は知らなかったと、聞いたことがないと。なんだそれっていう。"大陸"って言ってパッと伝わるものではあまりないと思うから、本当にドイツなのかなぁ? って僕は思ってて。
まぁモンゴルが(ユーラシア大陸の)中心かっていうとそれもそうかぁ? って感じもするんだけど、少なくともドイツよりは中心だろうって感じですね。
大陸のすべてを支配したって部分も、そうそう、これもさっき言ったけど、イギリスの領土は結構分散してると、だから大陸を支配したっていうのにはあんまり当てはまらないと。で、ドイツは第二次世界大戦のときにそこそこ広くなってるんだけど、世界大戦だから800年も昔のことじゃないっていうのと、ユーラシア全土じゃなくてヨーロッパに留まっているのが気になるところですね」
のーと「なるほど」
※ちなみに『鋼の錬金術師』の舞台アメストリスは、それこそドイツっぽさがある(僕は無知ゆえに分かんないけどイギリスっぽさもあるらしい)。
やんま「で、僕が何よりモンゴル説に納得したのは、さっき言ってましたけど、800年前の王の子孫ということになってる鴻上さんが、バリバリ日本人であると。僕ら日本人はざっくりと黄色人種ってことで、モンゴロイドっていう括られ方をされることもあるので、ヨーロッパの人よりはアジアにルーツがあった方が納得感はあるんじゃないかなって思ったんですね。
グリードのデザインがインドの神様を意識してるみたいな話もあって、モンゴルとインドって結構近いんで……ヨーロッパよりゃあ近いから(笑)、ざっくりアジアですよね。とか、あとモンゴルって馬に乗って戦う……いわゆる騎馬民族なので、仮面ライダーのモチーフとしても全然アリなのかなぁと思ったりもして。
一箇所に住んだりしないで移動しながら暮らすっていう遊牧民ってやつですよね、遊牧民なのも割と旅人的な映司のイメージにぴったり合うなぁと思って。だからそれっぽい、考えれば考えるほどモンゴルなんじゃねぇのっていう風に思ったんですよね」
のーと「なるほど。まぁ、それだけ聞くとそれっぽい感じ……」
やんま「そうそう、それっぽく聞こえるように頑張って話してきたんですけど、色々連想をしながら噛み合う部分っていうのをたくさん見つけてきたんですけど、噛み合わない部分ももちろんたくさんあるんですよ。……あるっていうか、実はかなり決定的なところで噛みあってなくて、これが」

反証:チンギス・ハンではありません

やんま「モンゴル帝国が似通ってるって点で、なんとなくそのリーダーだったチンギス・ハンが800年前の王なんじゃないかっていう風に言ってたんですけど、チンギス・ハンはそもそもモンゴルの領土が一番広くなるより前にすでに死んでて、ヨーロッパに遠征をしてる頃には……モンゴルが領土を広げてって最終的にヨーロッパに行ってるからアンクの死体とかがあるのかなって思ってたんですけど、その頃にはチンギス・ハンは既に死んでると。で2代目のオゴダイって人の時にヨーロッパ遠征してるから、チンギス・ハンが少なくともヨーロッパの教会にいるっていう絵面には、現実の歴史的に見ると有り得ないと。
そう、僕はてっきりモンゴルがヨーロッパに攻め込んで、現地の錬金術師にコアメダルをつくらせたんじゃないかなって仮定で考えてたんですけど、まぁ考えてみれば当たり前なんですけど、どうやら普通に自国の錬金術でコアメダルをつくって、そのコアメダルの力を使って他国を侵略して世界を支配したって流れだと明言されてるんですよね、小説版とかだと。ちょっと本編でされてたかは分かんなかったんですけど。
今出た情報をまとめると、自分の国の中でコアメダルをつくって世界を支配してったって流れなので、(小国だった頃の)自分の国でつくってるのは確定なんですよね。で、コアメダルがつくられた場所っていうのは、超全集でヨーロッパだってことが確定してるんですよね」
のーと「はいはいはい」
うたまる「へー、そうでしたっけ。超全集ってなんか、最近出たやつですよね。最近でもないかもう、満を持して出たやつ」
やんま「そうそう、セットになってるやつ。
で超全集で言うと、映像作品には映ってなかったと思うんですけど、生身の状態の800年前の王が写真として載ってて、しかもどう見ても西洋風な王冠をかぶってニコニコ笑ってるんですよ(笑) だから、モンゴル人ではないだろうと、パッと見の印象だけど。
一応僕も、こういう事情は一通り知った上で、例えばチンギス・ハンの正体って日本の源義経なんじゃないか説みたいなのがあるじゃないですか」
うたまる「ありますね」
やんま「実際は全然そんなことはないんだけど。ゲンギケイっていう源義経の読み方を変えると、ジンギス・カンとちょっと音が似てるくね? みたいなこと言った学者がいて。そんなことないんだけど、時代も違うし。なんか日本人すげーって思ってもらいたい日本人の学者が、ヨーロッパ人のフリして出した論文らしいんですけど。
そういうトンデモ理論は、事実ではないけど面白くね? ってなる部分かあるから、もしそれが事実だったらっていう筋書きでフィクションの設定に輸入されるってことはなくはないから、なんかそういう面白ネタがモンゴルとヨーロッパの間にもあったりしないかなという読みもあって調べてみたんですけどね。実はチンギス・ハンの正体がヨーロッパの人だと、みたいなそういう説があったりしないかなって調べてたんですけど、全然ないと」
うたまる「『Fate』とかもそんな感じですもんね、そういうIFみたいな。好きですよね、オタクは」
やんま「あー、そうそう。もしこうだったらみたいな。あるかなぁと思ったんですけど別になくて。なんで、800年前の王がチンギス・ハンであるという説は完全に、たぶん否定されてると見て間違いないと思います。っていうのが今回の結論ですね。自分の中での結論」
のーと「なるほど……」

残る疑問

やんま「一通り調べた上で残った疑問としては、実際この現実世界では、800年前はモンゴルが世界を支配してると。だからその「史実と無関係なのであれば、作中で具体的に800年前と年代を設定したことにはどういう意図があるのか」という点はすごく気になってますね」
うたまる「確かに」
やんま「800年というワードがいきなり、なんの意味もなく? おぼろげながら浮かんでくるとは考えにくいと。だから何か明確なイメージソースがあるんだろうなって思ってたからこそ、僕はモンゴル帝国との合致に飛びついちゃったんですよね。フリードリヒ2世っていう説の方でこの疑問がどのくらい解消されるのかなっていうのが気になってるところですね、今んところ。
もしかすると、八百万の神みたいな感じですごく昔なんだよってことの比喩表現として800年前……という可能性もゼロじゃないかなとは思うんですけど、神様の数と違って年数が多いことを示したいときに、別に古代とか太古とか大昔とか、それ用の表現が色々ある訳なので、わざわざそんな800年前なんて(分かりにくい)ことを言う意味があるとはあんま思えないんですよね。
だからだったらまだ、『オーズ』の1000回記念のエピソードってあったじゃないですか。なんてのもありましたけど、マルが多くてコインってかメダルみたいだから800年前にしましたって言われた方が僕はまだ納得できるかなって」
うたまる「僕はそれで考えてました」
やんま「まぁその場合メダル4枚ありますけどね(笑)」
うたまる「でもなんか、∞みたいにしますもんね」
やんま「そうそう、あるとすればそれくらいかなって感じ。オーズ(OOO)が∞を超えるって意味もありますからね。
あと他に浮かんでき得る疑問としては、さっき800年前の王がモンゴル人なら鴻上さんが日本人なことに対する納得感が強いっていう風に話したので、ヨーロッパ人だとしたらそこが何故なのかって話も出てくるとは思うんですけど、まぁそこはフィクションだからってことでスルーしてもいいような気もするし、だって超全集に乗ってる800年前の王本人も、分からないけど多分日本人でしょうしね。だから大人の都合にツッコむやつは馬に蹴られるという言葉もありますから、スルーしていい気もするし、そもそも800年も経ってる訳だから、ハーフとかクォーターなんてレベルじゃないぐらいの中和というかがされてる訳なので、仮に子孫が代々……(遅くとも)40歳ぐらいまでには子供を産んでるとすると、800年なんで20世代か、4×2=8で。20世代ぶん経てる訳なんですね。だから、20世代超えてるとすると、倍だから1/40ヨーロッパ人みたいな感じになってくるから、そこまでいけば、鴻上さんが日本人でもまぁまぁ有り得るのかなみたいな風にも思うんですよね。
まぁ(800年前の王の血縁者が)日本に移住してきたのがどのくらいの時期かによって変わりますけど。だからまぁどっちにしても納得できないってほどではないのかなとは僕も思います、っていう」

結論:偶然の一致

やんま「今回調べて得られた一番の収穫っていうのが、「どれだけ色んな要素が合致して偶然とは思えないと確信しても、本当にただの偶然ってこともあるんだな」ってことなんですよね、僕にとっては。
根拠としては弱いんで別に入れなかったんですけど、モンゴルと言えばってことで『スーホの白い馬』っていう絵本を読み返してみたんですよ、小学生のときに読んだことがあって。1ページ目にいきなりでっかく虹が描かれてるんですよ。でその虹っていうのが、赤・黄色・青の3色だったんですよね。
国によって虹を何色で認識してるかが違うっていうのはまぁ有名な話ですけど、上から赤・黄・青……緑がかった青というのはまさしくオーズと同じだろうと。(日本では"7色"な)虹を3色で認識するっていうのはそんなに一般的ではないと思うから、まぁ世界的に見れば一般的かもしんないけど、先進国の感覚的にはあんまりないから、これ偶然だとしたらすごくない? って思っちゃったんですよね。だけどただの偶然だったと。そういうこともあるんだなと思って。今まで言ってきたモンゴル人だったらっていうのもそうだし、800年前に世界を支配してたってのもそうだし」
うたまる「『オーズ』ってね、結構奇跡的な重なりが多いつてね。『ちいたかわしわしごりらんらん』とかもありましたし、おうずを一文字ずつずらすとえいじになるとかね」
やんま「そうそう、なんかあるんでしょうねそういうことって。だから決めつけで動くのは良くないなっていうのが身に沁みて分かりましたっていう。
でもまぁ、モンゴルについて調べたことは今後どこかで役に立つかもしれないし、まずは決めつけてみて、違ったら違ったで潔く撤回すればよいだろうってことで、これからもなんかこれじゃないかなと思ったら色々調べてみて、みんなに発表したりしたいかなと思ってます。
そんな感じですかね、僕は。ありがとうございましたー」

感想など

うたまる「いいですね、正しいオタクの研究って感じですね」
やんま「違いましたっていう(笑) 初回、一発目でこれはどうなんだろうとも思ったんだけど、まぁまぁそれも(企画意図的に)一興だろうと」
うたまるハガレンとかモンゴルのイメージが靖子にゃんの中にあってみたいなのはありえそうだし、そこを別に映像班まで伝えてないんじゃないかなみたいなのは思うので」
やんま「ハガレンとの合致っていうのは、意外とその、小林さんが知ってるってパターンはあんまりないのかなと思ってて。知ってたら避けそうなもんだから」
うたまる「どうなんでしょうね、でも『W』が結構漫画寄りだったから、武部さんとかがその流れを汲んで、漫画から……」
やんま「そう、武部さんは『ゴーバスターズ』のときに小林さんに『進撃の巨人』を読ませたみたいな話があって」
うたまる「あーあったかも」
やんま「だから武部さんは漫画とかも色々調べてて、それでハガレンいいなと思ってて、小林さんにお題として出したと思うんですよね。こんな感じ(の設定)でどうですかって。で結果的に似ちゃったんじゃないかなぁと僕は勝手に思ってます。これも根拠がないアレですけど。そんな感じですかね『オーズ』については。なんか質問とかあります?」
うたまる「いや、よかったと思います」
のーと「あのー、気になったのが、僕もモンゴル系の人って見立てでもいいんじゃないかなと思ってて、それはなんでかっていうと、まぁチンギス・ハンではないとは思いますけど、モンゴル帝国のとは言うけど、モンゴル帝国っていう大きな括りで当時の人たちが認識してたかどうかっていうのはちょっと微妙で。モンゴル帝国はそれぞれの国の集合体みたいな感じになってて、ほにゃららハン国みたいな」
やんま「うんうんうん」
のーと「それでいうと『オーズ』で開示されてる設定と時代とで突き合わせると、ヨーロッパ方面で元々モンゴルにルーツがあってそっちの方へ遠征してそこの国の王様でっていうと、ジョチ・ウルスとか……ジョチ・ウルスじゃないキプチャク・ハン国って言った方がいいのかな」
やんま「きぷちゃくはん……あぁ!(本で見かけた)」
のーと「チンギス・ハンの息子のジョチっていうのが建てた国で、そのまた息子、だからチンギス・ハンの孫のバトゥっていうのが、ヨーロッパの方にガンガン遠征して行く訳ですけど、いっときモンゴル帝国で一番強かったのがその国なんですよ」
やんま「へーそうなんだ」
のーと「俺たちの感覚では、フビライが日本に攻めてきたから、モンゴル帝国って言えば元王朝みたいなイメージがあるけど、実態としては結構色々なセクションに分かれてるような形態がモンゴル帝国っていうところで、それでいくと『オーズ』の設定にバッチリ合うのが、ジョチとかバトゥとかそこら辺の王様になるのかなとは思いました」
やんま「へぇ……」
のーと「あと、時代とかそこら辺の勢力のことで考えるとジョチとかバトゥっぽいんだけど、王様のひととなりとかやったこととか考えるとフリードリヒ2世とかでもまぁまぁまぁ、おかしくはないのかなってぐらいですね」
やんま「そうなんだ、フリードリヒ2世って割と有名な人なんですね、僕は初めて聞いたんだけど(笑)」
のーと「結構有名な人だと思います。だからすごい玉虫色の結論みたいな感じですけど、そこら辺のあれっぽいなこれっぽいなみたいな王様のごった煮みたいな感じではあると思います」
やんま「うんうん。そういうのはありますよね、混ぜるっていうのは」
のーと「話としては今日すごく面白く聞いてました」
やんま「あぁ、よかったです。結論としては教訓めいたことになりましたけど、聞いてて面白いのかなっていうのが気になってたから。よかったー、本当に。ありがとうございました……。
あ、でも結構喋りましたね、僕。30分くらい喋った?」
のーと「30分ぐらい喋った感じですね」
やんま「すごいな、こんなもつとは思わなかった、やば。なんか文章(原稿)は4000字……5000字ないくらいだったんで、話し方によっては10分ぐらいかなと思ったんだけど。
そんな感じで、僕の発表でした」

 

「Wのライダー名」

やんま「どうしましょう、もう次すぐ行っちゃいます? なんか僕、間に(息抜きとして)フリートークっていうか、こういう30分とか話すネタもいいと思うんだけど、もっとサクッと、それこそ1分とかで終わるような小ネタも、全然発表してもらっていいんじゃないかなと思ってて。その方が面白いなと思って」
のーと「小ネタ!?(笑)」
うたまる「のーとさんの話はどのくらいなんでしたっけ、尺的には。2本あるんですよね?」
のーと「2本をむりくり1本にまとめて、30分くらいですかね。小ネタって言われても難しいですね、えーなんだろ」
やんま「(軽い気持ちで)へーおもしろってなるところだと、僕は2本持ってきたんですけど、例えば『仮面ライダーW』の仮面ライダーって基本的には、エターナルとかスカルとか、アクセルとか、使ってるガイアメモリの名前がそのまま仮面ライダーの名前になるじゃないですか。まぁコアなんてやつもいたけど」
のーと「まぁ、そうですよね」
やんま「基本的にはメモリの特徴(能力)がそのまま仮面ライダーの名前になると。でもWだけは一応サイクロン・ジョーカー使ってWっていう特例的になってるんだけど、でもサイクロンってWindとか、ジョーカーだったらWildとか、どっちもWに関係してる能力ではあるんだな(かつCJを組み合わせてぼんやりWに見える)っていうのを、こないだ気づいたんですよね」
のーと「あぁ、Windで風で、ジョーカーはワイルドカードのWildか。でWになると」
やんま「そう、ちょっとふわってなるけど、まぁ能力に関する名前にはなってるんだなっていうのが、ちょっとした発見?
このぐらいの軽い、これ面白くね? っていうネタも、みんなから集めたいなって思って」
のーと「あー、なるほど……なんかあると思うけどな……」
うたまる「制作過程で削られた部分みたいなところがありそうですよね」
やんま「これぐらいだったら誰でも出せると思うし、1個ぐらいなんか、長い特撮オタク人生ある訳だから、あるんじゃないかなみたいな」
うたまる「まだ言われてないけどみたいな」
やんま「もう一本はのーとさんのが終わった後に言おうかなと。そんな大した話じゃないけど(言い忘れたので持ち越し)」

響鬼のキャラ名」

のーと「そこら辺のネーミングのルールみたいなところで言うと、これ小ネタも小ネタですけど、『仮面ライダー響鬼』のキャラクターの名前って、元々主人公の安達明日夢くんの設定をつくってたときの名前は、青空歩(あおぞらあゆむ)っていうネーミングだったんですよね」
やんま「へー、それ初めて聞いた」
うたまる「青空になるみたいな」
のーと「青空になるみたいな、『クウガ』っぽいなって感じなんですけど。そっから安達明日夢になった訳ですが、安達っていう苗字を決めるときには、音楽用語のアダージョから取ってるってことになったらしいんですよね。Adagio(ゆっくりと)っていう」
やんま「あー、なるほど」
のーと「持田ひとみの持田は、モデラート」
やんま「なんか聞いたことあるかも」
のーと「中ぐらいの速さでっていう」
やんま「あ、そっか。響鬼が音楽で戦うから、音楽用語。なるほど」
のーと「そうそう。それでいくと、最初は『クウガ』っぽいところから発想されてつくられたネーミングっていうのが、『響鬼』の音楽の用語に合わせてネーミングを組んでいったって感じになる訳ですよね」
やんま「あー、上書きされてったんだ」
のーと「その一方で、音楽とは関係のないところで、例えば立花のおやっさん仮面ライダーだから立花だしみたいな」
うたまる「そうでしたね、確かに。なんかありましたよね、敵の名前も橘になりそうだったみたいな」
のーと「で、それでいくと、公式からアナウンスされてる限りだと、安達明日夢アダージョで持田ひとみはモデラートでっていうと子どもたちの世代は音楽で統一してるのかなってちょっと思ったりしてて、何も言われてないから俺が言ってるだけなんですけど、天美あきらの天美ってアマービレなんじゃないかなって」
うたまる「それは聞いたことないな」
のーと「愛らしく、優しくって意味なんですけど」
うたまる「いい言葉だ」
のーと「だから明日夢なり持田なり、そこら辺の世代のキャラクターはそういうルールで統一してるのかなって気はするんですよね」
うたまる「京介からは違うんですですね、流石に」
のーと「京介は……下の名前の方ですよね。明日と京介ですよね。上の方では合わせてないと思うんですけど」
やんま「白倉さんそういう細かいの知らなそう」
のーと「知らないっていうかまぁ、あれですよねきっと、リサーチっていうか高寺さんとか大石さんに取材した上でやっぱいいやって捨ててそう」
やんま「知ってたとしてもね、採用はしなそう」
のーと「あれですね、『クウガ』のときにも警察の味方は植物の名前、おさかなの名前みたいな細々ルールを決めてネーミングをしてたから、そのセンで言ったら天美あきらの名前もそういうルールに沿ってつけられてるのかなって気はちょっとします」
やんま「なるほど。明日夢と持田は明言されてるけど、天美さんは公式からのアナウンスはないと」
のーと「はい。けど、明日夢と持田にはそういうルールがあって、なおかつ『クウガ』以来ネーミングにかなり凝ってるスタッフ陣だから、それでいくと天美あきらもなんらか元ネタがあるのかなっていうぐらいです」
やんま「そっか、音楽用語っていうのは、言われてみるとすごくいい繋がりですよね。意味も結構いい感じだし、ゆっくりってなんかすごい明日夢くんぽいなぁ」
のーと「アダージョに比べてモデラートはちょっと速いぐらいですけど、部活動をやるにせよ、後半パネルシアターで明日夢を誘うにせよ、ちょっと持田の方が明日夢の一歩先を行く……(    )ことのきっかけをつくってるみたいな感じなので、そういう意味でもナイスなネーミングなのかなって」


爆竜戦隊アバレンジャークウガ2なのか」

やんま「のーとさんの発表はどういうネタなんでしたっけ。『クウガ2』のやつか」
のーと「『クウガ2』ですね」
やんま「統合したけど、タイトルはそっちでいいんですかね」
のーと「今ツイートを共有したんで」

本編↓

blog.livedoor.jp

続く

 

次回

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