やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

2022年になって改めて『ONE PIECE』を読んだ感想メモ

僕がONE PIECEを始めて見たのは、アニメ女ヶ島編。そこから少しずつ劇場版やら再放送やらで全容を把握していって、唯一つまらなくて見るのやめた空島編を除けば、パンクハザード編まではおおよそ知っているという状態。
人並みには知ってるがめちゃくちゃ好きという訳でもなかった僕が、気まぐれでコミックスを90巻(中古で1万円)まとめ買いしたところ、面白すぎて止まらなくなってしまった。暇さえあればずっと読み進め、1ヶ月かけて90巻読みきったのが大体今から2ヶ月前。
『FILM RED』公開による世間のONE PIECE熱の高まりに合わせて、読んだばっかだけどまた読みつつ、Twitter上に流した感想をブログにまとめておくことにした。少しずつ追記していきます。
そういうことなのでいわゆる"初見の感想"ではないものの、全編を通して思ったことをまとめるというのはあんまりないと思うので。
最新話を追いながら毎話コメントしてるサイトは割とあるけど、あんなの読みきれないしね。編ごとにざっくり感想を呟くイメージです。

 

東の海(イーストブルー)編

フーシャ村編

・飽きるまでONE PIECE実況の人になると思います。尾田栄一郎氏、1巻のコメントからしてセンス抜群すぎてちょっと生きてる次元が違うな。夢を与える職業として素晴らしすぎる。
・ルフィが目の下に傷つくるとこ、目ん玉くりぬこうとしてるのかなってとこまでは分かるけどなんでわざわざ目なのかずーーっと不思議に思ってたけど、これ目を怪我すれば眼帯をすることになって海賊らしいだろ? ってことなのか……ことなのか?
もちろん、シャンクスと同じだからっていうのはあるにしても、同じにしたいならあんなくり抜くようなやり方じゃなくて表面に傷をつけるだけでよかったはず。
・元々カナヅチなのね
・ルフィ、サボとの回想が長かったから割と劣悪な環境でサバイバルしてきたみたいなイメージが強かったけど、宝払いとか言ってなんだかんだ村の人から可愛がられてるの改めて見るとめっちゃアットホームだな。ナイフで自傷してアットホームもクソもないけど。

・シャンクス相手に強気に出る山賊は何者なんだみたいなの、ちょっとした笑い話としては正直ちょっと好き。ないと思うけど変に再登場でもされたらキレる。
ONE PIECE世界において「56人殺したのさ」とか「俺ぁウン千万ベリーの賞金首だぞぉ!」って社会からの評価を誇らしげにするのは十中八九悪役ムーブだが、それはそれとしてゾロとサンジは懸賞金の高い低いで喧嘩する。
・「やられっぱなしなんてかっこわるい」って、子供の主張としては分かるけど後のルフィが持ってる独特の価値観とは若干ズレを感じるんだよな。かっこいいかかっこ悪いかみまいな、"周りからどう見られるか"を気にして生きてる感じはあまりしない。あの性格はどういう経緯で形成されたものなんだろう。
・ルフィから手を出したって話なのに、賞金首の仲間だからとはいえ先に撃ち殺すシャンクス海賊団、未だに衝撃的。"どんな理由があろうと"と言ってる通り、正しいとか正しくないとかそういう価値基準とは全く違うところで、例えルフィが大悪党だろうが、友達だったら助けるんだろう。
ONE PIECEは"王道"だと言われがちだけど、最初っからいわゆる正義とか勧善懲悪みたいな話はしてなくて、アウトローな価値観を未だに貫いてるから面白い。
・ルフィって麦わら帽子被ってるから、子供でも描きやすそうだな。

シェルズタウン編

・アルビダに媚びを売るからコビーなのかな……ひどい名前だ……。
・アニメではここが1話だけど樽からルフィ登場するの、明らかに桃太郎的な異常出生譚のノリよね。
・ワンピースって、人と人を繋ぐみたいな解釈が流布してるから完全にそっちの文脈で読んでたけど、コビーが言うには「富と名声と力の"ひとつなぎの大秘宝"」とのことで、どうやら文字通り富と名声と力という3つをひとつにまとめたお宝のことを言うっぽい。明確に形あるものだってのは言われてるし、少なくとも力が入ってる以上は武力として成立するものってことになる。でもただ兵器で支配するなら富は手に入っても名声は手に入らない、悪名くらいしか。
その3要素を兼ねるものってなんだろうな。まぁ悪魔の実なら力ではあるけど兵器っぽくはないってことであるかもしれんけど、あんまりピンとこないかな。
・オカマの扱いとかで揶揄されがちけど、この初っ端から「自分の気持ちを偽って美しいと言わされるなんて嫌だ。ブスだと思ったらブスだって言う、それが自由だ」みたいな価値観は如実に、というか芯にあるテーマとして描かれてるの面白い。
麦わらの一味は差別発言することに抵抗ないよね……。「自分が言いたいこと言う」のと「相手の権利を物理的に制限する」のラインは分けてて(ただし悪いやつはぶちのめす)、ルフィ的には「言葉の暴力によって自尊心を削られ、自分で自分の自由を殺してしまう」ようなケースは「お前暗いなー。おれ、お前キライだ(訳:自由になれよ)」で済ましそう。
・あとアルビダは「自分のことをこう認識しろ」と押しつけてくるのに対して、ルフィは「お前らが勝手に決めろ」なのも対照的かな。ルフィ的にも、"海賊王"の称号は他人から認められて呼ばれるものであって、恐怖で無理やり「あなたは海賊王です」と言わせてもなんの意味もないと分かってるからこそ、そこはきちんと一線を引いているという感じなのかな。賞金の額に一喜一憂したり、意外と社会からの評価を気にする一面もあるよね。

・ゾロって仏教に縁がある訳だけど、この登場シーンからして断食してるようなもんだし、他にも色々と苦行を乗り越えてきたのかもしれない。あの少女はブッダにおけるスジャータみたいなものか。お粥じゃなくておにぎりだけど。
・でもゾロのピークって割とマジで、このおにぎり食って「うまかった」って言うとこじゃないかな……。
根本的にごちゃごちゃと込み入ったドラマを描けるキャラじゃないから、他のキャラに対する優しさとかっこよさが一番両立してるのはここのシーンだと思う。他に候補があるとしたら「何もなかった」かもしれないけど、それ以外にドラマらしいドラマが思い当たらない。
見せ場の大小としてはスリラーバークの方が絶対大きいけど僕はなんでこっちの方が好きかというと「ひゅー、かっこいいぜ旦那!」みたいなこと言って変に持ち上げるやつがいないから。本人たちも言ってたけど野暮過ぎる。
しかし踏み潰されたおにぎりをひと粒残らず食ったって報告されて感想が「うれしい!」なのウケるな。

・性別によって全く何も違わないと言ったら嘘になるけど、創作において性別による差別化をしようとすると大抵生々しい話になって気持ち悪いと思う。
たしぎじゃない方とか、メジャーの涼子とか、意外と例はあるか。あれらは気持ち悪くない代わりに、幼い僕には理解ができなかった。
「女の子はなんでか知らないけど、大人になったら夢を叶えられないらしい」というふんわりした理解はしてたけど、それって逆に女性は抑圧されるのが当たり前みたいな価値観の刷り込みになってる気はする。「女性だけは胸が大きくなる」という事実からして認識できてなかったからどうしようもないけど。
「女の人が不幸な目に遭ってるのは物語として美しい」みたいな感覚は自分の中に結構根強くある。まぁ不幸な目っていうか、単純に涙を流す姿とか、割と綺麗めに演出されがちだから。くいなも涼子も、「私は女だから……」って悔しがるのはドラマとして普通に好きだし消費してる。
「おれに勝っといてそんな泣き事言うなよ、卑怯じゃねェかよ! お前はおれの目標なんだぞ! 男だとか女だとか、おれがいつかお前に勝った時もそう言うのか、実力じゃねェみたいに!」
でもこの回答はかなりベストだと思うわ。くいなをちゃんと個人として見てる。

・銃が効かないゴムゴムの実の能力って、シャンクスの「銃を抜いたからには命をかけろよ」を体現してるよな。いわゆる撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけなので、撃ったやつに弾丸が跳ね返ってくる。まぁ、つまんないからそれを攻撃として使うことはほぼしないし、あっても危ねえって避けるくらいだけど。

続く ※そのうち追記しますが、読みながら実況したものはTwilogで読めます

twilog.org

 

 

おまけ:アニメ映画

『デッドエンドの冒険』

・麦わら海賊団って自称したぞ今。やっぱ大なり小なり違和感はあるもんなんだな、ONE PIECEの劇場版は。
・面白かったか面白くなかったかで言えば面白かったけど、あまりにも二次創作感がキツくて頻繁に我に返らざるを得なかった。原作にある展開のコピーかちょっとしたアレンジばかりで、解釈がどうこうとうるさい連中が好きなのってこういうのなんだろうなと一人で納得した。
要するに「自分の理解の範疇に収まるものが欲しい」のであって、その注文への一番安易なアンサーがこんな感じで本編のシーンをパクってツギハギして提出することなんだろうなと。
別の作品でオマージュするのは好きにすればいいけど、同じタイトルで同じ展開繰り返すのってよくないことじゃない?
視聴者には想像力があったりなかったりするので、根底に流れるテーマが同じでも描き方や見え方が変わっただけですぐ同一性を見失ってしまう。そりゃ「解釈一致!」って言わせたいなら丸パクリするのが一番いい。
「そのために戦って死ぬんなら、別にいい」って、ただでさえ原作セリフをほぼそのまま引用してて既視感あるのに映画の中でも2回同じこと言わせるから信じられない。
・あれかな、デッドエンドの冒険はこれまでのONE PIECEをほぼ知らないし読む予定もない人に「なんとなくこういうことやってる作品だよ」って紹介するのが目的の作品なのかもしれない。尾田さんも、最近読み始めた人に昔のエピソードを知ってもらうにはどうするかで苦心してるみたいだし。

『呪われた聖剣』

・ウソップがナミに「裏切りはお前の十八番だろ」って言うのは確かに変だって言われても多少理解できるけど、自分も過去に同じことしたとかも長い付き合いだから心中を想像するでもなく、ゾロが裏切ったことに「信じらんない!」と吐き捨てるナミはキャラクターとして圧倒的に正しい……。
ONE PIECEの世界設定として、人の生気を吸い取って死者のゾンビをつくりだす不思議な花はあってもおかしくないが、不思議な宝玉で儀式して結界作り出すのはなんか違うよなぁ。
子供の頃でも明らかに別物だなって思ったもん。
能力者でもない人間が儀式で不思議な力を使えるとなると、それはあの"世界"自体に利用可能な不思議パワーが漂ってないとおかしい訳で、そんな概念が存在するならあのパワーインフレ起こしてる世界においてはなんらかのかたちで研究・利用されてないはずがない。
・『呪われた聖剣』は『デッドエンドの冒険』と同じ脚本家とはとても思えない変わりようだった。あれだけしつこかった本編オマージュが鳴りを潜めて、まぁ探そうとすればあるけどかなりオリジナル要素が多くて、ただあんまり面白くないだけの1本だった。
でもゾロを主軸に据えた物語ってなると、そりゃナミほど湿っぽい話にはできないし、本編でやってないからこそ実は幼馴染がもう一人いたってことにしてでもオリジナル要素強めて描く意味は、本編をコピーするよりは十分あったと思う。
単純に、ゾロというキャラが面白くないというか、ドラマ向きじゃない。

オマツリ男爵と秘密の島

『ONE PIECE オマツリ男爵と秘密の島』は偏見で叩かれている(感想)

・舞台設定がほとんど同じなスリラーバーク編で麦わらの一味が団結して敵に立ち向かう展開をやったのはオマツリ男爵への当てつけ説、確かにそれはすごくぽいなと思うけど「あれはあれであっていいけど、そうじゃない描写もないとバランスが取れない」っていう意図の可能性もなくはない。
てか、シャボンディ諸島でパシフィスタと黄猿にやられるシーンって、じっくり全員の奮闘を描いた上で全滅してるからなんならオマツリ男爵より酷いよね。結果無事だった、というのも同じっちゃ同じだし、仮にくまが敵だったら(ルフィがドラゴンの息子じゃなかったら?)あそこでゲームオーバー。
・ゾロとサンジのはいつもの延長だから特に深い理由もないけど、普段しないナミとウソップの喧嘩はどちらも自分が仲間を裏切ったと言われて感じた罪悪感に端を発してて、その感情はオマツリ男爵の仲間を救えなかった後悔と繋がってくるのは、作品的な意図なのか、男爵の意図なのかどっちだろう。
・でもさー、オマツリ男爵についてこれだけは本当に言いたいんだけど、ルフィって仲間判定するに当たってそこまで重くもの考えてないよ。"仲間にしたくないやつ"については一家言あるみたいだけど、ナミ,ロビンは成り行き、ブルックに至っては初見で「面白ガイコツだから仲間にしよう」だしね。軽い。
・オマツリ男爵当時の彼がどれほどかは知らないからともかく、少なくとも今になって見た人は「監督:細田守」のネームバリューくらい知ってるはずでしょ。にも関わらず「ONE PIECEかと思ったら細田守で期待はずれだった」は成立しないんでないの? 和風ハンバーグって書いてあんのに洋風期待すんなよ。
仮にオマツリ男爵はONE PIECEをやるべきところで細田守が我を出し過ぎたんだとしても、あのインタビューは間違いなく細田守が主役なのにどこの馬の骨とも知らねぇインタビュアーが出しゃばって変な解釈流布してんなよな。
・そこをツッコんでる人あんまいないから考えてないけど、リリーカーネーションの能力ってどう捉えるのが正解なんだろうな。死者蘇生の応用で仲間割れさせてるのか、仲間割れの応用で死者蘇生してるのか、2つ能力持ってるのか。花言葉からは分かりそうにないが、描写から"後悔"がキーなのは間違いない。
ナミは仲間を裏切ったこと、ウソップはナミを置いて逃げたこと、サンジは仲間の消失に気付かなかったことがトリガーで酷いこと言ってる訳だから、リリーカーネーションの花粉か何かが後悔の感情を刺激することで仲間割れを起こしてるのはまぁ十中八九。
一転して、死者蘇生の能力はオマツリ男爵の持つ後悔が生み出す矢、これは山頂の太い茎に集まっている。オマツリ男爵の後悔を呼び起こすことでムチゴローたちは願いの形として実現する? もうちょっと考えよ。
・レッドアロー海賊団は水棲生物がモチーフなのに植物が生えてんの、海を渡る自由気ままな海賊だったはずなのに、過去にとらわれてあの島やリリーカーネーションから離れられなくなりオマツリ島に根付いてしまったんだからなんもおかしいところがない。
・ウソップがナミに任せて試練を離脱するの金魚すくいも合わせると2回目だったり、助けてくれたサンジが海に落ちても気に求めないナミだったり、この時点から若干導線は作られてるのか。
お祭りの金魚って、せっかく家で育て始めてもすぐお別れすることになっちゃうよなぁ。
・「オマツリ男爵もブリーフも私の息子だ」ってことは、脚本段階ではお茶の間海賊団はいなかったのに細田守が無理やり足したってこと!? やはり家族観ガー
小黒 脚本で、チョビ髭とお茶の間っているの?
細田 いますよ。
・「麦わら一味の女子がムチゴローにお酒を飲ませながら話を聞こうとしたら、様子がおかしくなってしまう」って展開をひとつの映画で2回も、同じ絵の構図でやってるのはどういう意図なんだろうな。
・ウソップを避けるナミが性格悪いっていうか、ちょっと喧嘩してるナミの横にわざわざいくウソップが悪いよな……仲直りしたいにしても間が。
・オマツリ男爵、そういえばロビンに対するサウロの「この世に生まれて一人ぼっちなんて事は絶対にないんだで」の話だよな。大切な人を全員訳も分からないまま殺されて。
・オマツリ男爵もチョビ髭もお茶の間海賊団も、あの島に居着いてる幽霊だって風に見ることは、できると思う。男爵だけは肩から花が生えてるだけだけど、残りのゲストはみんな被り物をしてて、頭に葉っぱが生えてたとしても見えないようになってる。5人中5人はちょっと、偶然にしてはできすぎてる。
・リリーカーネーション蓮コラみたいなんじゃなくて蓮だよな、何回見ても。

カラクリ城のメカ巨兵

・オマツリ男爵では絵柄から何から違ったから「そういう作風」で済んだけど、いつもの感じで聞かされるとカラクリ島の麦わら一味かなり違和感あるな。キャラクターの信念がどうこうって話にはならないけど、そういう言い回ししないだろっていう。ルフィがゾロのことマリモって呼んだことないでしょ。
・宝箱から変なバーさんが出てきたから、戻して紐でぐるぐる巻きにして明らかに出られない状態で海に捨てようとするルフィ、本当にギリギリ天然でやりそうだけどやらない。
・全然関係ない話してるのに間を繋ぐためだけに何の脈絡もなくナミの胸をSE付きでボヨボヨさせるのゴミ。サンジがメロリンするときに性的ニュアンスを強調するのはいつもやってるけど、そうやってギャグとして消化するでもなくただ静かに、視聴者だけに向かってこんな描写するほど下品な作品じゃない。
・「おれは樽で」「ドラムの城を思い出すなぁ」
きしょいきしょい。オマツリ男爵に対して本編と解釈違いだと思ったのか知らねぇけど原作読んでますよアピールばかきしょい。ただセリフで言及させるだけならアホでもできるわ。
・「バーさんがあるって言い続けてたんだからある!」
ようやく初めてそのキャラっぽくていい感じのセリフが出てきたな。殺しかけてたけど。
・「前作が喧嘩ばっかりでギスギスしてからゾロとサンジにも喧嘩させません」みたいな変な逆張りしてないのはちょっと見直した。
・「刀の切れ味が良すぎるからブレーキにしたいのに止まれない」って、うっすら本編にもあったような気がしないでもないけど、表層的な部分しか真似できてないのが出ちゃったな。いい刀は持ち主の斬りたいものだけ斬るって話をアラバスタで既にやってるはず。
・ぎ、ギア2をルフィが思いつくくだりがあるだと……? こんなクソ映画で!?
・つまんなくないところはあるっちゃあるけど差し引きスーパーマイナスでホントつまんなかった。こんなのつくっといてよく脚本を改悪されたなんて怒れるなぁ……。
オマツリ男爵はONE PIECEとして見なきゃ面白いって辛うじて認められてるけど、ONE PIECEとして見ても見なくてもつまんないからどうしようもない。
予告と子供向けって話から色んなカラクリが出てきてドタバタやるんだろうと期待してたのに中盤しょーもないオヤジギャグの解読しかしてないし、僕オヤジギャグ好きな方だと思うけどあれを面白がるのは無理。子供が好きなタイプの言葉遊びでもないと思う。
・オマツリ男爵の批判ポイントと照らし合わせるなら、鬱展開やホラーっぽい映像はないけど本当にただそれだけで、大量のギャグ要素は終始スベってる。これは脚本というより見せ方も大いに悪いと思うけど、BGMなしでゆったり会話するのオマツリなら不穏な演出として成立するけどただ間延びしてるだけ。
これは邪推だけど、オマツリ男爵の映像って「手の抜き方がうまい」という印象を受けてて、全体的に平面的でベタッとしてるのも、動きを最低限にして不気味さや迫力を出すのもそういう味になってるんだけど、あれはもしかすると予算的な都合を逆手に取ったのかなと。で、カラクリ城はそれができてない?
・「"ふたつのつき"は月じゃなくて突きだったんだ!」「"飲み干すとき"は飲み干した時じゃなくて、トキが飲み干すってことだったんだ!」
このオヤジギャグで子供が笑ってるところが全く想像できない。何言ってるのか理解できないと思う。僕でさえ理解できないもん。なに、ふたつの突きって。
・90分間、ほぼ麦わらの一味っぽい誰かたちが麦わら一味っぽいギャグ的なやりとりをしてるだけで間をもたせてるんだけど、本当に表層的な真似でしかなくて、子供はともかく作者の存在を意識できる大人はたぶん作為的なものを感じてしまって全く自然に見られない。ひどいことするわってあんま言わないよ。
90分間、ほぼ麦わらの一味っぽい誰かたちが麦わら一味っぽいギャグ的なやりとりをしてるだけで間をもたせてるんだけど、本当に表層的な真似でしかなくて、子供はともかく作者の存在を意識できる大人はたぶん作為的なものを感じてしまって全く自然に見られない。ひどいことするわってあんま言わないよ。