やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

ヘボット! 27話「へボット、ペケット 地獄めぐり」 感想

開幕あざといぼくちんの話。通常楽園(天界)からは追い出されるものだけど、何故わざわざ天使たちは自ら選んでこの地に降りてくるのだろうね。
もし僕も覚えてないだけで選んだのだとすると、相当見る目がなかったのだと思う。そもそも赤子にそんな知性があるとも思えないし、生まれる前は優しそうでも時間が経つと人は変わるものなので、期待した結果が得られる保証もまるでない。
では、子が親を選ぶと考えることに一体どんな意味があるだろうか。ひとつは、"遺伝"に対する素朴な説明として機能すると思われる。今でこそ遺伝子が組み合わさって子供が生まれるというだいたいのメカニズムは常識だが、そうでなかったころは「子供と親が(たいてい)似ているのは何故か」というのは解けない疑問だったのかもしれない。それに対して生み出されたのが、子が恣意的に親を選ぶという架空のプロセスであり、偶然似ているのではなくわざとそういう組み合わせを選んでいるのだと思うこと手で納得していた、のかも。
もうひとつは、罪悪感の解消だろうか。親は子を選べないと言うが、子を設けるか否かは決められる。ガチャでどんなのが出るかは分からないが、ガチャを引くかどうかは自分で選べる、みたいなこと。でも子供は、生まれるかどうかすら選べない。つらいことも多いこの世に、それでも子供を生む意味はあるのか、倫理的に許されるのか。そういった(臭い)問いに対して蓋をするために、このような方便はうまく使える。
毎度のことだが、短いながらもアバンは結構意味が深い。今回の場合、この親子関係はぼくちんとその両親だけでなく、ヘボットとぼくちんの間にも同じことが言える。
ぼくちんがご機嫌取りに使った理屈を応用すると、ヘボットもまたぼくちんの家に来ることを選んで"買われた"のだと捉えることができる。にも関わらず、飽きて倉庫に追いやられ、代わりに新しいペケットが欲しいとねだられる。その悲しさは幾許のものか。
僕も似たようなことをたまに考える。自分には弟がいるのだが、ということはつまり、両親は僕という子供を設けてみて何かしら"不満があった"から、次の子供を求めたのではないかと。自分が出来損ないだったから、その代わりに弟が生まれたのかもしれない。ヘボペケの場合、玩具としての機能は実際パワーアップしている。LEDもそうだけど、ミッションも結構難しくなっていて、僕は正直これがクリアできなくて未だに50レベル止まりなのだ。兄より優れた弟が存在してしまったら、兄は"型落ち"として見做されてしまうのだろうか。

少なくとも、親子の世代交代においてはそうとも取れる構造になっている。遺伝子変化を繰り返し、環境に適応できる形質を持った個体(フラッグシップモデル)が主権を握り、前の世代は淘汰されるのが進化論の基本だ。後出しジャンケンの方が強いのは当たり前で、親も2度目の育児なので要領よくやれるかもしれない。そうやって世界は進歩してゆくのだ。
……世界はそうだが、人は必ずしもそうではない。先人を敬い、親を労り、そうでなくとも過去を振り返る。スペックでは劣っていても、懐かしいものに強い愛着を覚えるようなことがあるだろう。8bitの音楽や映像などに"レトロな良さ"を感じる向きもある。
ゲームのグラフィックは日々進歩しているが、それによってマインクラフトのようなゲームが淘汰されることは、おそらく相当な革命が起こらない限りしばらくはないと思われる。
人間はこれまでも自然に逆らってきた。夜を照らし空を飛び、平均寿命を伸ばし続けている。弱肉強食の原理が覆され弱者がのさばるようになると、『愛と幻想のファシズム』の冬二はさぞかし業を煮やすだろうが、僕は理想としてはそうなったら良いだろうなと思う。

 

またぞろチギルとペケットに負けてダメ出しされるヘボネジコンビ。いいライバルが現れたことで(モエルェ……)ヴィーテの思惑通り、ヘボットのレベルは上がりつつあるのかもしれない。負けん気を燃やしてるようには見えないが、年末年始を始めとしてボキャバトル自体がない回もちょくちょくあったことを思えば、チギルが出てからはずっとバトルしているし、カンフル剤としてうまく機能しているのかもしれない。その手には乗らないもんねー。

今回の舞台は、アバンの天国と対になる地獄。もといゴッネジ回。
ボキャメンテ夕子さん(以下読みにくいので夕子さん)はボツ案たちが住まうハッピーカラフル村から逃げてここで働いてるらしい。ヘボット達の生まれ故郷でもあるとこなので、バンダイに類する現実の作者を想起させる。彼女も元を正せばここから生まれたのかもしれない。人間のネジルもメンテナンスされてたことを思えば、DXかまってくんが育つという"その他もろもろ"に含まれてる可能性は全然ある。
ヘボットにおいてネジは何かと映るけど、ナットやボルトは意外と出番がないのよね。ボキャボットがそれの代わりを担ってるからなのかもしれないけど。で、珍しく印象的にそれがあるのがこのゴッドネジ。もう1個記憶にあるのはネージナットネージナット〜夢の工具箱ネジ田〜。そう、DXかまってくんが初めて出てきたあれ。
雄ねじと雌ねじがひとつになることで赤ちゃんが生まれるというのは、至極理に適っている。
宇宙から降ってきたって話だけど、素直に聞くならナットの方は海の底に元からあったということになる訳で、偶然だとは全く考えにくく、宇宙から誰かが意図的にあそこを狙って落としたと捉えるのが自然。長寿なカメはともかくボクサーおじさんまでその当時に居合わせてるのは、果たして事実なのか記録のバグなのか。
今のところ最も怪しいのはやはりサートゥルヌスか。宇宙から地球近辺のねじれを観測して、それを防ぐためにゴッドネジでなんか(多分次元ネジ)の栓をしたのかもしれない。

「記憶の消去が不完全だから兄と慕う」ってことは、他のヘボットタイプのボキャボットも自覚がないだけで兄弟みたいなもんということなのか? そうじゃないボキャボットもそうだと言えばそうなんだけど。
何故か地獄にチギルがいる。ライブラリに記録がないはずなのに、どうしてだろう。ないからこそゴッドネジも彼のことをじっくり観察してラーニングしたのかもしれない、ゼロワンのゼアみたく。それか、ナグリが毎日ゴッドネジ詣でをしていたという時期に地獄で彼を見て、自分の息子を似せて育てたのだろうか。じぇるるっぷ!

 

地獄の耐久テスト、再び。
あんまし関係ないんだけど、DXヘボットとペケットは連続でおでこのボタンを押すと「しつこい!」って怒るのよね。かわいいので加虐心をくすぐられてついつい叩いてしまう。???「おしりペンペン遊びモード!」
お次は耐熱訓練。僕の部屋や寝室にはエアコンがないので、普段は扇風機で過ごしてるからか、エアコン効き過ぎてると逆に寒いこともしばしばあるので、今年の夏はほとんど半袖を着ていない気がする。今日、前にせっかく友達から貰った服(なんと全身分、靴まで買ってくれた)を着ないまま夏を終えるのは勿体無いなと思って着てったくらいで、家だと逆に暑いから肌着のままだしな。
ボクサーの減量からの連想でこないだ水だけ飲んでご飯食べない生活を5日ほどしたんだけど(なんとなく)、それだけで1日1キロずつ落ちてって面白かったよ。空腹感みたいなのもそんななくて、最後の方はちょっと立ちくらみがしたくらい。体重にはほとんどこだわりがない人間なのでダイエットとかでは全然なかったんだけど、意外とチョロいもんだなとか思ったり思わなかったり。元が52kg(身長160cm)くらいから5キロ減って、その後は普通に食べてるので戻ったかな。特に元より太ったとかそういうこともなく、今は計ってみたら50kgだった。いっつもお腹いっぱい食べてるつもりなんだけど、全然太らないのが不思議。「きっとこの世は不平等なものね」ねぇレイラ……。

スイッチンをカッチカチ。あわや去勢されるボキャリーマンズ。僕も小学生の頃に体罰としてされたことがある。母さんに風呂場でちぎろうと性器を引っ張られて、付け根のとこから結構血が出て翌日は下着が赤くなったり。今にして思えば、あの時ちぎれてたらなぁと思わなくもない。その経験が原因なのかは知らないけど、自分の性的な部分がとても気持ち悪く思えてしまう。正直、なくなって欲しい。

 

グチはさておき、ヘボットに道具を与えたのは普通に考えたらヴィーテ関連の誰かだけど、ヘボットのレベルを上げるために試練を与えてる今のスタンスとは食い違うような気もするので微妙なところ。ヘボットはあくまでヘボくなくてはならないのか?
ペケットは恨みにも勝る兄弟愛(テーマ的には真面目すぎてもよくないのでヘボットも許容)で代理ボキャバトル。
初のネジかけウルトラコンボ「ぴったりしたいノリタマゴ」。
ノリノリネジって最初のSRだけあってめちゃくちゃギャグの出来が秀逸だよな。ノリノリなパーリィとパリパリなノリって、思い付いたエース・オカ天才過ぎる。
テンション上がってるときの僕って本当に変なやつで、「のりたまって米,鶏,海苔で陸海空を統べる完全食なのでは!?」ってネタを思い付いたときはそれまで話したこともなかった人にまでいきなり話しかけたりした。それがきっかけでかなり仲良くなったので人生どうなるか分からんよな。似たような話として、おにぎりの具ってやたら海の幸が多いんですよね。メジャーなとこだとそうじゃないのって梅くらいで、鮭,おかか,ツナマヨ,昆布,わかめ,明太子とシーフードフィーバー。ちょっと面白いでしょ?
ちなみに敵として出てきた純正ヘボットは、放送日の前日にエイプリルフールネタとして、ひらがな表記でちょっとキザな"ねじる"と共に公式サイトをジャックした犯人だったりする。冗談かと思ってたら本当に出てきた! っていう、リアタイじゃないとこの面白さが分かんないのはちょっと勿体無い。
今回からエンディングが『社会のルール』に。大好き。目玉焼きには胡椒派です。

 

…………はっ!? なんだかヘボットを見ていたような気がする。8月14日のベッドの上、少女はただ「まだ眠れるな」と笑っていた。夢の中へ、行ってみたいと思います〜。

 

ヘボット!感想一覧

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ヘボット! 26話「プリンス・オブ・いもチン」 感想

次話

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