やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

ヘボット! 14話「ヘボヘボ漂流記!?」 感想

年末恒例「来年の主役はダレだ」マラソン
現実の干支は毎回競争なんてする余地なく最初の1回を基準に回ってるけど、あくまでネジが島ではそう、ということなのかな。くーるじゃぱんヘボ。しかし彼らがあそこまで必死になるのには何か訳があるのだろうか。感想書くにも普段と比べて情報量が少なめなので無理やりこじつけようとしてるYO! 今回は唐突な差し込みとかが少なくて話が一本筋なので、すごく見やすい回なのよね。でもここから入門させると詐欺みたいなもんなのでファーストコンタクトにはあまりおすすめしないのだ。
発売タイミングなのもあって、新エトボキャボット・ハクセンチョウが乱入……するも猫耳つけたヘボットが一着。かわいい。
我が家のにゃんにゃんは十二支に入るなんて野望は毛ほども感じさせないお気楽極楽ちゃん。最近は暑くてぐだぐだグダリーマン。


ロビンソン・クルーソー読んだことないマン。ガリバー旅行記も何かしらの映像で見たので読んじゃいないが。イガイガ栗っとマロマロ〜ン。グチリーマンの顔、どことなく『妄想代理人』のマロミに似てる気がするのだ。尻顔ヤベェ。グチとは似てないけど『四畳半神話大系』のモチグマンも愛らしいむにゅ。
永久保存版ヘボットの思う世界のいもチンフレーバー集!
わさび,トマトサルサ,コーラ,クラムチャウダー,フレンチサラダ,トムヤンクン,チーズバーガー,グリーンカレー,韓国のり,パクチー,ホットチリ,ロコモコ,コンソメの13種。
他は分かるけどロコモコ味ってハンバーグ味(ないけど)とは違うのかな、ご飯の味ってどうなんだ?(笑)

ゴミじゃないトリトリネジ、ネジタネのお婆さん(ヴィーテ?)が安売りしてたらしい。ノロノロ化してたりもしたので、必ずしもヴィーテが扮してるとは限らないけども、十中八九彼女の仕業と思っていいだろう。でも結果だけ考えるとそんなにメリットがあったようには思えないのよね。1レベル上がってサバサバネジをゲットした代わりにネジルが謎の島に取り残されてヘボットと別れてる訳だから、あんまし釣り合わないと思うのだけど。

ヘボットに限らず、人は大目的と小目的を時に取り違える生き物だし(e.g.16話のボキャ美)、その上で次元ネジまでもゆるめられてるので、おかしなことが起こっても不思議はない。
或いはこういう、我々視聴者の感じるような「あれ? このキャラって実はこういう意図があるって後で明かされたのに、この行動は矛盾してない?」という感覚こそが、作中で言われてる"特異点"の意味なのかもしれない。

次元ネジがゆるむと宇宙の理……すなわち因果律のようなものがゆるみ、作中で言えば"設定"、現実世界で言うところの自然法則(時間や空間,重力,その他諸々)からある程度自由になることができるのだと思われる。簡単に言えば"なんでもアリのギャグ時空"に近付くようなイメージ。
ギャグ作品なら身体能力の異常に高いサイヤ人じゃなくても、びっくりしたことの表現として2,3m飛ぶことも許される。ネジルが犬のように鋭い嗅覚を発揮する描写なんかも、気の引き締まったシリアスめな作品でやるには、例えばリュウソウジャーなら「クンクンソウルというアイテムを使う」という段取りを組む必要があるし、更にリアルに近い作品だとそもそも人が犬並みの嗅覚を行使すること自体がNGで、代わりに警察犬などを使うという描写しかできなかったりする。でもギャグはその辺が緩いので、面白ければ「なんで?」に対する回答は用意しなくても良い。でんじゃらすじーさんのキャラが有り得ない勢いで鼻水等を噴出することに理由などない、ただ勢いと迫力で笑えるからあぁなってるのだ。
ちなみに今のナレーションの声優さんはべはほっ。……ちょっとしたネタバレをしそうになったのでボクサーおやじに殴られました。「他にもっと阻止するべきネタバレがあるキャミ」ご尤もっとほっともっと。ブットバソウル モット!

そして(?)、世界というのは言葉でできている。俗に言う言霊の力。次元ネジのゆるみは、おそらく言葉の乱れにも影響する。ギャグ時空が「笑えりゃなんでもいいじゃん」なのに対し、乱れた言葉は「伝わればなんでもいいじゃん」というスタンス。実際のところ、言語の恣意性といって言葉と意味の繋がりに必然的な繋がりは(今となっては)ほぼないというのは言語学界では当たり前のことで、本来言葉の使い方に正しいも間違ってるもないんだけど、だからといって伝える相手がいるからには、相応の不自由さも兼ね備えている。「トゥルラッタッタッティオーゥイエー!」という言葉に僕が込めた意図、汲み取れた人いますか? 正解は「好きな人がいるけど話しかけられない」です。
「うちの犬は魚が大好きで、冬はこたつで丸くなる」と聞けば、半信半疑ながらも文脈から「猫と犬を間違えてないか?」と分かったりする。もしかしたら本当に猫に犬という名前をつけてるのかもしれない。"あくまで今の文脈においては"という限定をすることで、言葉というのはかなり自由度高く使うことができる。
YouTuberの瀬戸さんが最近"ラジオの身体"という概念について語っていて、文字通り受け取ればラジオの"本体"を擬人的に身体と言っているだけのようにも聞こえるんだけど、話をきちんと最後まで聞けばその意味するところが分かるようになる。ざっくりと説明すれば、動画や音声というコンテンツの媒体ごとの、出演者のあり方についての話。
(参考:0:46〜21:09辺りまで見れば概要は分かると思うけど、もし掴めなければ適宜続きを見てください
www.youtube.com)さっきもキャラクターの行動原理について同じことを言ったけど、ここでも大きな流れと小さな流れがあるのね。世間一般での言葉の使われ方がマクロな文脈、限られたコミュニティの中でだけ通じるような言葉はミクロな文脈。これが大目的と小目的のように、時に反転したりしながら渦巻いているのが、今の世界。ミクロな文脈の言葉の使い方が力を持ちすぎると、訳が分からなくなって無秩序化してしまう(≒頭のネジが緩んだ結果生まれた今のヘボット)。からあげー!
ちょっと話が逸れすぎた(というよりは深入りしすぎた)のでまとめるけど、究極的な話をすると次元ネジのゆるんでいる状態である今のヘボットに対して厳密な"考察"や"考証"をするのは、ナンセンスなのよね。だってところどころに意図的な設定の矛盾(すなわち"ゆるさ")が設けられている、いてもおかしくないんだから。
ただ、だからと言って全くの無秩序かと言えばそんなこともないので、できる範囲で意味付けを行っていくことは決して無意味なことではないと思う。ゆるくいこうぜ休日ブックオフ

 

漂流3.14……日目からルートが付いているのだけど、中学で習った通り、√Xというのは「2乗するとXになる数」という意味なので、元の数字と比べたら√が付いてる数字の方が基本的には小さくなる。√3.14の場合、1.77×1.77≒3.14なので大体1.8日目ということになる。
つまり、何気に時間が戻っているケコー! 通常日数に小数点は使わないので、3日目の始めあたりから1日目の終わりに戻っている、ということになるでワンス。トゥットゥルルットゥ ルットゥットゥル(訳:あなたに逢いたいなって気持ちがループループする)。デスコ回で話題に挙げそこねた悲しみから宇宙をさまようになったナユタン星人やんまの集合体が攻めてきたイノ! 聴くと胸が鳴っちゃって止まらないのでおすすめしたいにゃ。特に今日は週末だし、サイダーがいいな。
脱線続きですが、ループしてるんですよ。本人たちに自覚はなさそうなので本当に時間が戻ってるならヴィーテの仕業だと思うんだけど、一体何のために? 順当に行けば3日間も何も食べずに(エイは食べたかもしらんが)海上をさまようのは危険だからとかだろうか。じゃらじゃらむくじゃら毛むくじゃらになってるけど、そもそも3日でもあんなんにはならないのでスルー(ジョリジョリはいやヘボ)。

 


ハクセンチョウの「歌を聞くと踊らずにはいられない呪い」は、どう考えてもイケクイーンのそれ(大ちゃんシンドローム)と同じもののように思う。ノリノリだーいロボの仕業だとするなら、メラメラのように火を起こせるのはなんか分かる気がする。ノロノロ回でハイパーコンボを発動する3本のネジの間には、コンボとは無関係にも繋がり(タマタマでノロノロを抑えられる)があると示唆されてるので、同じく「朝までパーリィ」コンボにおいてはサイコーレアのノリノリネジが他のメラメラ,プリプリを配下に従えている、のかも。
あとこれまた地味〜に、ボキャボットからネジが生まれるのではなくネジを使うことでボキャボットを召喚する(生み出す?)という描写が。ネジル曰くこれが「ボキャネジの正しい使い方」らしい。10話でネジの生まれ方は分かったけど、じゃあそのネジを生むボキャボットはどう生まれるのかって疑問は当然付随する訳で。一応の回答は27話で語られるんだけど、それだけでは説明しきれない。
ミュンヒハウゼンのトリレンマと言って「失礼ながらドロッセルお嬢様、場合によってはアグリッパのトリレンマと記述してある書物もございます」「あなたは口を挟まないで、チグリッパ」物事に対する説明方法は最終的に、「ともかくこうなんだ」と独断する疑いようのない事実を立てるか、無限に根拠を辿って後退し続けるか、循環論法を取るかのどれかに帰着せざるを得ないのではないかという話がある。論旨としては「どれも論理的に正しいとは言い難い」とする不可知論的なものなんだけれど、僕は逆に「一般的感覚における"説得力"を生み出す方法」として捉えている。だって人間の思考が辿り着く帰着点なんだからね。
そんな訳でボキャボットとボキャネジは一種の相互循環の関係を持っていて、ネジはボキャボットから生まれボキャボットもネジから生まれるという構造を為しているのでないかと思うのね。卵が先か鶏が先かって話があるけど、あれは別にどっちでもいいのよ。あくまで人間の解釈の問題であって、言葉遊びみたいなものだから。

 

食料を求めたヘボネジコンビが見付けたのはどちらもキノコ。
しいたけなら1話から出ていて、前回もイケクイーンがやってたけど口に詰め込むことで黙らせたりへボーンを止めたり(?)できる。頭にバッテン印の切込みが入ってて、単純に形状としてネジっぽいってのもあるだろうけど(あとワライダケってのもあったな)、"ゲーム"が重要な位置を占めるヘボットとしては『マリオ』シリーズのキーアイテムとしての側面も参考になりそう。
そもそもどうしてキノコでパワーアップするのかと考えると、普通に考えたら男性器の象徴だからだよね。敵のクッパは亀だし、奪い合うのは桃のピーチ姫。ここまで揃ってれば自然とその結論になる。
クッパには息子(Jr.)がいて、母親が誰かも分からない。更にはコクッパというこれまた血が繋がってるのか繋がってないのか不明瞭な存在がたくさん。そして本人も女性を無理やりさらうような暴漢ときてる。何がとは言わないが"むき出し"なのだ。ムキー!
対するマリオは普段はただの小柄なおじさんで、でもやるときはやる(大きくなる)。最後にはピーチ姫から小さなキスを貰って、ハッピーエンド。
僕が最近見た作品の中だとやはり『四畳半神話大系』が近いか。あれも荒ぶるジョニー(性欲)とあくまで理性的に関わろうとする私の葛藤を描いた作品だ。欲望に飲まれず、かと言ってうだうだ考え過ぎて何も行動を起こせなくなることもなく、自分も相手も尊重する上手なお付き合いの仕方を手にするまでのストーリー。
じゃあヘボットにおいてこのキノコがどういう意味を持つかという話に戻すけど、実は分からんとです。ヘボットは基本的にネジを"受け"る女性役なんだろうな、くらいしか。たまたま思索してたら思いついたからマリオの話したかっただけですけね(引っ込め!)。

 

サバサバ孤島に住み着いたサバサバイバル, ジャー・モジモジ,コソコソットの3人。
彼らが出会ったのは1年前とのことなので、普通に考えたら12話の影ウス同盟とは別個体なんだけど、実はネジが島は外界とは時間の進み方が違う疑惑があるのよね。詳しくは次回話すけど。だからひょっとすると同じやつかもしれない。彼らもレアリティや出番の少なさという"格差"にうんざりしてた訳だし。
色々あったけど……あっぱれネジル様! ネジの力で見事窮地を脱し、ボキャリーマンズを追い払われました!(リーマンズ出てねぇだろ! 帰れ!)
無事年内に幕を閉じたとのことなので、時間を巻き戻したのはひょっとするとその為だったのかもしれない。

 

アバンのレース、本物のゴールに着いたのはハクセンチョウ。来年は酉年……じゃないYO! 今年は庚子(こうし)で来年は辛丑(しんちゅう)! どっちがウシでどっちがネズミなのかハッキリしろYO!
「……雑なオチゴロ(呆)」

よいお年を! 

 

ヘボット!感想一覧

前話

ヘボット! 13話「ジョリポロリ」 感想

次話

ヘボット! 15話「ネジが島クロニクル」 感想