やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーゼロワン 第4話「バスガイドは見た! アンナ真実」 感想

キャラクター

 飛電或人
・今回のゲストである桜井郷くんがそれだけ責められてたなら、社長たる是之助の孫なんてもっと言われてそうなもんだけど、そんな素振りは全く見えなかったね。あくまでデイブレイクが工場側のミスということになってるにしたって、郷の父親は責任者であってミスの当事者であるとは考えにくい。つまり責められてるのは"責任者だから"ということになる訳で、それでいうなら是之助も責められて然るべきに思えるが……単にあの学校のあのクラスにたまたま意地悪く頭も悪いやつが集まってただけなのかね。ヒューマギアの使用をやめようって運動は見える範囲では起こってないし、政府の後ろ盾もあってかずいぶん信頼されてるんだな。
・「正しいことがホントのことなのかなぁ?」
言い回しの問題だけど、逆じゃない? 「本当のことが正しいことなのかなぁ」なら、なんとなく意味は分かる。本当かどうか(事実の問題)と正しいかどうか(倫理や道徳の問題)のズレっていうのは、例えばWの"少女A"のエピソードみたいなさ。まぁあれも例として出すにはちょっと特殊だけど。
でもこの文脈だと、正しいも本当も両方事実について言っているようにしか聞こえないし、実際そうな気もする。とするとちょっと意味が分からない。変にひねってあるだけで「それって本当なの(正しいの)?」ってだけの意味なのか?
・「飛電の社長として誓う。隠し事なんて、俺はしない」
2話でばりばり嘘付いてたけどね。まぁ当人の意思表明としては今回が初なので矛盾ということにはならないのだが、他人から見た信用の問題として、諫がそれをノーカンにして信じるというのは多少都合が良いようにも感じる。最後に情報公開したことでチャラにしたというのも分からないではないけど。なんかこの記事に「〜ないでもない」って書くの3度目くらいな気がするぞ。
・或人とはあんま関係ないけど、鳥が空を飛ぶ様子を"自由"の象徴と見なす文化があるよね。「仮面ライダーは正義の為じゃなく、自由の為に戦うんだ」というセリフがあるが、それと合わせて考えると、敵であるショッカーのシンボルが鳥なのは不思議にも思えるなぁと。対してバッタは今回の描写にもあった通り、鳥と比べると空に対しては不自由。
ただ、公園でバードウォッチング(なんて洒落たもんじゃなくただぼーっと見るだけだが)してると、思ってたよりあいつら自由じゃなさそうなのよね。風とか、それ未満の空気の流れとか、何なら雨とか、すごく色んなものに左右されてて、飛んでるというよりは落ちてないだけみたいな風に感じた。行きたいところがあるなら行けばいいのに、どこへ向かうでもなくぐるぐるぐるぐると飛び回ってることもよくある。あれはひょっとすると、風とかの関係で行きたいところへ行けなくて苦労している姿だったのかもしれない。鳥に"行きたいところ"があるほどの知能があるのかは知らないが。カラスは頭がいいって聞くけど、鳥頭という表現も聞くしな。

 

 不破諫
・彼はそろそろ疑問を覚えないのだろうか。武器を没収されないことに。
まぁ、脳筋だから仕方ないと取ってもいいし、考えたって分からないし訊いたって答えてもらえないだろうからとりあえず受け入れるってのも分からんでもないからそこまで考えているという選択肢も一応つくっておくけど。
・「今日、俺は非番だ」
これもどういう意味なんだろ。ただ茶化しただけ? 後の行動を見る限り、彼は個人的なヒューマギアを1つ残らずぶっ潰したいという願望を抑えて"回収"すると言っているので、きちんと唯阿に言われた通り「自分の仕事」を遂行しているように見えるのだが、非番だと言うし、しかも現状明言されているA.I.M.S. の仕事はあくまで"破壊"だけのはずだったりと、今回一番の見どころのように思えるがなかなかどうして釈然としない。

 

 刃唯阿
・不破にも言われてたけど、あの言行不一致はなんなんだ? 自分の責任ではないということにしたいんだとしてもなんの脈絡もなくゴリラを渡すのは流石に無理があるでしょ。不破が勝手に持ち出すのを黙認するとかならまだしもさ。それとも「そういうことにして」っていう不破に対する遠回しなメッセージなのか? そもそも、あれを渡す意味がまずもってよく分からんのだけれど。「デイブレイクタウンは危険だから気を付けて」ってところまで暗に含んでるのか? っていうか、実は言行不一致とも言い切れないのよね。「使いこなせないと思われる」ことと「渡す」ことは別に矛盾しない。「本当は渡しちゃいけない」んだったら話は通るが。まぁこの辺の細かい言葉選びというのは、メタレイヤーでは推敲可能な"文章"だけどキャラレイヤーでは考えながら話さなきゃいけない"会話"なので、多少の不備は仕方ない(むしろリアル)とも言えるけども……。
脳内補完してあげるつもりはあるけど、劇中の描写から離れれば離れるほど自信がなくなるのは当然のことなので、やっぱりできることなら分かりやすく描いて欲しいわ。特に福添のあの見るに耐えないシーンなんかよりはこっちを優先して。
・銃ライダーなのになんで刃なんだろうとずっと思ってたが、your刃ってことか。ギルクラ的な比喩だとするなら確かに刃の方がしっくりくる。
ヒューマギアを道具だと言い張る彼女自身あの男の道具として動いてるということになるのかな。自覚した上でやってることなのか、紗羽みたいに後から泣き言を言い出すのか……どっちなんだろう。ドラマのつくりやすさで言ったら後者のほうがAIに対する関わり方の変化も描けて楽なんだけど、想像がついてしまったのでそれだとつまらない気もする。

 

 滅
・僕が制作発表の感想で"ハエ"って言ったライダー(であることは公式サイトにて明言されました)のアクターさんは高岩さんらしい。前回の感想で言ったように彼らはジオウ的な要素を象っているのでその配役は適任中の適任と言えるだろう、多分。
・OPについて、戦隊を意識しているとしか思えなくなってきたので、戦隊を参考にする理由としてひょっとするとそちらの方が視聴率高いのかなと思って調べてみたら全然そんなことはなかった。枠移動前から仮面ライダーより下。
今のところ雰囲気でしか喋ってない薄いキャラクターである滅亡迅雷の2人が、既にOP(キービジュアル)に映るくらい早く横に並び共闘するんだとしたら、改心のエピソードまで急ぎ足でやっちゃ絶対つまんないよな。例えば環境保護とか何かしらの共感ポイントを見せつつ人間襲うのは続けるとか、そういう塩梅になるのかな。

 

 福添准
・「記憶にございません」ってのは真面目な風刺のつもりなのか旬のネタをなんとなく入れてみた(三谷幸喜さんの映画がつい先日公開)のかよく分からんが、相変わらずおやっさん枠(?)の扱いが雑だよなぁ……。芸人を起用してる時点で滑稽味以外の魅力をつくるつもりはないのかもしれないけど、まず一連のやりとりのテンポが悪過ぎるし、結局滅亡迅雷の仕業ならそうまでして隠す意味がよく分からん。或人と違って、他人のせいとはいえ自社製品が暴走すると知れたらまずいという感覚がきちんとあるんだろうか。受け入れられたのは結果論?
あと彼の話ではないが、イズとアンナのヒューマギアコンビはなんで急に暴走の話に信憑性を感じたんだ? あの時点では不破の証言だけだし、その証言を否定したのは他ならぬ彼女たちじゃんね。セリフを聞く限り"疑いを持った"なんてレベルじゃなくて、明らかに記録が間違ってる前提で話してる。或人の様子を見て判断したんだろうか。うーん、分からない話でもないか。AIである自分たちの頭で考えず人間の判断を信じるというのは理に適ってるといえば適ってる。

 


設定

・デイブレイクタウンをうろついてたモブマギアは普段からいるのか、それとも今回のオニコが生み出したやつなのか、これも微妙なとこよね。どっちとも受け取れる。ただおそらくタウンの中でも外れに位置するであろうところにいつもいるんだとしたら外から見てもヒューマギアが暴走してるのは明らかだよな。……あー、どっちでも変わらないか? 暴走と言いつつも滅亡迅雷がきちんと制御しているのであれば、侵入者が来たときだけ襲わせれば目撃者も殺せばいいだけだし大した問題ではないか。
・見たところ、映像を記録していた"旧型ヒューマギア"とやらはどう見ても暴走してない。「全てのヒューマギアが暴走」というセリフとは矛盾するが、人は「ほぼ全て」を「全て」と言うことがあるのは確か。真後ろに暴走してないやつがいてもそうかは微妙だが。
ただ、そいつがどう見ても暴走していないという事実と、アンナが暴走しなかった事実を組み合わせると、ワクチンプログラムか何かが仕込まれていたのかもしれないという仮説を立てることができる。或いはワクチンではなく、一度暴走した個体を鎮めたか。それなら前述のセリフも間違いではなくなるな。
この仮説自体は一周目で既に直感した(読み取った?)ことなので、僕にはもうそうとしか思えなくて、後からそれに合うように理屈を合わせてるだけなんだけどね。
・クラスメイトの手のひら返しは絶対意図的だよね。人間の心もヒューマギアと同様、簡単に覆る。というのはまぁ、あくまで物語のキャラ(人工レイヤー)の話なので、我々人間があそこまで極端に振れるかはちょっと別問題だが、まぁ示唆する価値はあるだろう。(参考:A Clockwork Organ『時計じかけのオレンジ』 感想)
しかし、その人間でさえ手のひら返しができるのに、機械であるヒューマギアができない(マギア化したら戻せない)というのはどういうことなんだろうな。人間と違ってモノだから、"事故物件"的な意味でもう使えないってことなのか? だとしたらマモル2号とかも縁起悪そうだけど。

 


ゼロワンのサブタイはそれこそこそあど言葉でいくのね。ビルドのカタカナ縛りは緩いくせにめっちゃ被ってたけど、今回の縛りはひょっとするとドライブよりキツいのでは。
アレソレコレの中にオレを持ってくるのは普通に面白いけども、そんな洒落たことが何度もできる訳じゃないだろうし……とか言ってたら今度はカレだそう。この緩さは面白いので許す。アルトじゃないよ。

 

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