キャラクター
古美門研介
・「いい、私の采配ミスだ」
文字だけ抜き出すと良い人っぽいんだけど、流れで聞くと嫌味っぽくて、でも黛に自覚がないことを考えるとやっぱり自分の責任とするのは良い人に見える。良い人っていうか、僕が好きなタイプの人。後で結局オンチって馬鹿にしたけどね……(苦笑)
黛真知子
・「自費制作で100枚。購入者は全て突き止めました」
サラッと言ってるけどすごいことじゃない? 普通なのかな。黛はこういうとこで頑張ってるって描写に見えた。
三木長一郎
・「弱気になってはいけません」
自分の都合でクライアントの意向を変えようとするのは、いくらか押しが弱いとはいえ古美門のそれと似ている。方法こそ違うけど、根本的なところは割と似たもの同士な感じがする。
服部
・「そうですか」
なんとなく冷たいというか、少し不自然なセリフだなと思ったけど、なるほど自分の手料理ではなかったから他人事なのね。
構成
・「プライド? 俺が守りたいのはそんなもんじゃない。葛西サトシというブランドが地に落ちれば路頭に迷うスタッフが何人出ると思う? 俺だって音楽ビジネスのひとつのコマなんだよ。天才ヒットメーカーという役割のね。俺はモーツァルトでなきゃならないんだよ…………」
今回はボニータに対する嫌がらせとも重なって、"大勢"とか"社会"とそれに立ち向かうロッカー、みたいな構図だったのかなと。
・ギャップってのも劇中にて重要な役割を果たしていた。んだけど、その意味するところは掴みきれなかった。黛の歌が下手だったのもそのひとつだろうか? ボニータは確かに2面性とも言えるようなギャップを持つ人だけど、どちらも彼女であって根底にあるのは同じ。って感じが、なんとなく古美門と三木のやり方は違うけど似たもの同士ってのと似てる気がした(というか無理やり関連付けられそうなものを探して見つけた)けど、どうなんだろうね。あ、今回の議題である著作権侵害と通ずるものがあるか。一見全く違うもの(今回の2曲のような)でも、実は似ているところがあるかもしれないってことかも。ただ葛西サトシ自身もギャップのある曲(アイドルのやつ)をつくっていて、それらも実はゴーストライターによるものだったってことだったので、必ずしもそうじゃないって描写になってるんだろう。結果として勝訴じゃなくて和解で収まったのもそういうことかな。
ギャップは笑いにもドラマ――正確には僕の表現ではジェットコースターの上下――にもなるし、こうやって読み解いていくと思ってたよりもかなり堅実につくられているみたいだ。ギャグを楽しむときってあんまりそういう小難しいこと考えないけど、真面目に見てもなかなか見応えあるな。
ただ、結局葛西サトシとさっちゃんは法定で嘘をついたことになるはずだけど、お咎めなしなのかそれとも罰金とかで済むのか、そこはちょっと気になった。僕が無知ゆえの疑問かもしれないが。
次話