やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

リーガル・ハイ 第3話「初恋かストーカーか? 号泣の恋愛裁判!?」 感想

キャラクター

 古美門研介
・「断る!」
その後に傍聴し助言をしていることから、するならばきちんと情勢を見てからという思いやりの現れ……と取るのは好意的すぎるだろうか。
・「依頼人が自ら望んだ有罪だ。今回は免責とする」
もしかして、これを言わせるために前回(依頼人の希望で和解になる)があったのかね。

 

 黛真知子
・回想にて、相沢に対し「被害者に寄り添う法律家になりたい」と語っている。相沢からも検事になるものだと思っていたと言われていたし、彼女の中で何か大きな転機があったのだろうか。
・転機と言えば、今回はまさにそれだった。蘭丸は本人にとって"汚い手"であったはずなのに、使用した。詳しいことは分からないけど、僕も昔ゴミ捨て場からジャンプを拾ってきて読んでたらすげぇ怒られた。その時は確か「ゴミ捨て場においた時点で市のものになるから云々」みたいな話だった気がするけど……雑誌と普通のゴミは違うかな。この場合はむしろプライバシー侵害? まぁとにかく、そのきっかけが半分くらい個人的感情だったことは言うまでもない。食事というのは生きること……つまり"現状の肯定"だみたいなことを前に話したけど、最後にトムヤムクンを食べながら「美味しいです」と漏らすところはそんな感じだった。

 

 三木長一郎
・まぁ、ギャグ的なオーバーな表現だから許されるようなものの、死を持って償えとか、拳銃らしきもので脅したりとかは感覚的に言ったら犯罪って言われてもしっくりくるくらいのことだよね。"事務所の名前に傷がつく"ことを受け入れて仇まで取ってやると言った古美門と比べてもそう。

 

 田中滋
・本編見た人にもパッとは誰か分からないと思うけど、お馴染みの裁判長ね。"昭和の肝っ玉母さん"に弱いことを古美門に突かれて望月の訴えを認めてしまう。結構さらっと流されたけど、「法を使うのも人間」ってことだよね。この前に読んだ行動経済学の本に書いてあったんだけど、人間の限定合理性の話……例えば「タバコを吸う人は、それによるデメリットをすべて納得ずくで合理的に判断しているのか?」という議題について必ずしもそうではなく、デメリットをよく知らずに、あるいは自分だけは大丈夫と根拠もなく思ったり、友人の誘いを断りきれなかったりと、必ずしも自分の選択を正しいと思っている訳じゃない。だからこそ、自己責任論で切り捨てるのではなくある程度の社会からの温情があっても良いのではないか、という主張があるのだが、それへの反論として「その"社会"を動かすのも人間であるのに、社会の温情とやらが合理的に正しいと言える根拠は何か」というものがある。
井手には「あの裁判官は問題ありますね」なんて言われていたが、試験に受かって資格も持ってる訳だし、その上でそういう風になってしまうんだとしたら彼個人の問題というよりはそういうシステムの問題だよね。

 

 村瀬美由紀
・ドラマを見て久々にはらわたの煮えくり返る思いというやつを味わった。えーっと、エグゼイドより後だと……あれか、民衆の敵の被害者ヅラして偉そうな女記者以来か。そうそう、平田和美。いや、そんなの今はどうでもいいんだ。こいつだよこいつ。自分が金持ちの婚約者と険悪になりたくないってだけの理由で、一人の人間(しかも友達とぐらいは呼んでもいい仲)をストーカーに仕立て上げやがったクズ。文章にして気付いたけど、僕も前に似たようなことされたな……もしかしたらそれもあってキレてんのかもしれない。
単純な程度問題として、「金持ちと結婚できなくなるかも」っていう"プラスがない"のと「ストーカーとして捕まり(たぶん)懲役を食らう」という"マイナスがある"のを見比べたらどちらがいいかなんて第三者的には明白なのに、保身のために友人を売って犯罪者の烙印を押すとか、信じられない。一切擁護する気にならん。榎戸は結局それを受け入れて、美由紀の幸せのために罪を認めたんだろうけど、人が良すぎる。僕だったらいくら好きな相手でもそこまで聖人にはなれん。架空の人物だからいつも通り好き勝手言うけど、死ぬまで罪悪感に苛まれて心から笑えなければいいのに。

 


構成

・テレビ写りを気にする古美門と、人目を憚らず爪を噛んだり花嫁を誘拐したりする榎戸が対比されている……? なんだろう、そういう演出に見えたけどだからなんだって考えるとイマイチ分からない。今回黛は榎戸と自分を重ねていた訳だから、遠回しな2人の対比だった? 無自覚なオンチとかガニ股とかがそれ? 別に僕はそんな気にしないっていうか、爪噛むのも好きにすればって感じだけど……古美門はむしろ"見栄っ張り"と揶揄されそう。あ、美由紀が自分を偽って証言していたこととも重なるか。汚いヤジも? ありのままでいることとそうでないこと……。
また別に「無罪にすることと適正な判決に導くこと」ってのも比べられてた。これはむしろ前者の古美門こそがありのまま思いのままに動いていて、後者の黛の主張は"正義感"によって自分や他人を抑圧している。どうなんだろうね。
僕自身は"嘘をつく"のもその人の特性のひとつだと思ってたりする。前回のテーマともつながるかな。うん、リーガル・ハイを見ようと思った理由の1つに、こういうよしなしごとを考えるきっかけとするためってのがあるから、思惑通りいってるな。
・あー、結婚式場から美由紀を連れ出したのと、野球場から望月さんを追い出したのも構図として重なってるのか。で、出された女性が訴えを起こすと。確かに古美門の主張は"正しい"と胸を張って肯定できるものではないし、望月本人も「ちょっと泣いたら1000万」などと言っている。どちらもかなり不当か。パワーゲーム的というか。法システムは、シン・ゴジラ風に言えば"完璧ではないが最善"のものだろうし、その文脈で言えば古美門はゴジラだろうか。合法ドラッグ(Legal high)というタイトルは実に言い得て妙だ。「こんなんアリかよぉ」なんて言われてたけど、古美門もなんでもアリ(Anything goes!)だもんね。

 


「花嫁を連れ去る」に元ネタがあることは知ってるけど、見たことないんだよなぁ。ブログ書くたびに教養のなさを露呈することになって少し恥ずかしい。
特撮の話ならちょっとできるけどね。三木はもちろん言わずとしれた生瀬勝久さん。ジオウでは順一郎さんね。あと今回デカレッドの人がチョイ役で出てた。デカレンジャーは小さいころ見てたなぁ。昔、ホントかどうか知らないけど、デカグリーンのセンちゃん役をやってたらしい人の家に泊まったことがある。記憶曖昧だったから顔が似てるかどうかも分からなかったけどね。できないの分かりつつどうするのかと思って「じゃあ変身して」って言った気がするなぁ……確かポーズはやってくれたっけ。

 

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