やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダークウガ EPISODE34,35「戦慄/愛憎」 感想

キャラクター

 五代雄介
・「理由なんてないよね。だから……殺させない」
だから? だからってなんだ。理由があればいいの? あー、そうか。『グロンギは人を殺した。だから殺す』を繰り返してる訳だもんな。それで"だから"なのか。
でも『積み木のお城を別物に変えられた、だから蹴った』は、人間同士だから分かり合える。グロンギも、人を殺しさえしなければ共存できるのにっていう、ある種の言い訳みたいなものなのかな。

 

 一条薫
・「あまり自分を責めるな。奴らは、我々と同じ姿を持ち、今では我々の言葉さえ話すようになった。それなのに、奴らは我々の感情を無視して殺戮を続けている。価値観の違いは決定的だ」
"それなのに"か…………。グロンギからしてもそれは同じことなんだよな。そして、グロンギと違って相手の言語を理解しようと試みない点でむしろグロンギより劣っているとすら言える。
言語を理解することはものの見え方を理解することにも繋がる(沢渡さんも似たようなことを言っていた)はずだし。
というか、これは単に設定がめんどくさかっただけかもしれないけど、グロンギ語って言語の構造自体は日本語と全く同じだよね? "だからこそ"あんなにすぐ日本語を話せるようになったとも僕は勝手に思ってるんだけど、つまり文化やモノの見え方自体は、多分一条さんが思ってるほどは違わないと思うんだよね。古代リント語は英語(のカタカナ表記)の換字らしいけど、そこから日本語(グロンギ語により近いもの)になったっていうのは……「リントも変わったな」に繋がるんだろうか。だってリント族は、グロンギを殺さず封印してたはずじゃんね。それなのに今は、殺している……。

 

 わかば保育園の子供たち
・「ずるいよ、しゅうとくんは。いつも嫌になると黙っちゃって、怒って叩いたり、本とか投げたりして。そしたらもう、何も言えないんだもん。僕は、そんなしゅうとくんは嫌い。大嫌い。でも本当は、また一緒に遊びたいんだからね」
"そしたらもう、何も言えないんだもん"だって。一見、五代たち人間側の言い分に聞こえるけど、よくよく考えたらこれ、グロンギ側の言い分なんじゃ……? "遊びたい"ってワードが、何かそんな風に聞こえた。『嫌になると怒って叩いたり』してるのは、どう考えても人間側だもんね。グロンギに"悪気"はないんだし。
…………そうだよね、これまでだって、グロンギを徹底的に殺してきた(怒って叩いたり)から、"何も言えない"状態になってしまって、彼らのやりたいことがゲームであるなんて、グロンギ側が進んで喋ってくれるまで分からなかった訳だし。

 

 

ゴ・ジャラジ・ダが出てきた。
穿ち過ぎかもしれないけど、ここまで徹底的に人間側を悪く描くとは思っていなかった。で、何よりも怖いのは、これが今回だけの話じゃないこと。五代って割と最初(ただし2話)から一貫して"怒り"で拳をふるってるよね? "こんな奴ら"って言ってたし。
なんか、あれだな、あれを思い出した。ルーキーズの、「握れば拳、開けば掌」ってやつ。別にルーキーズが出典ではないだろうけど、あれとメジャーを見て野球かじった世代なんでね。
クウガでは"サムズアップ"があるよね。拳と、ほんの親指一本しか違わない。満足できる、納得のいく行動を目指した結果としての、毎度の戦闘な訳だからなぁ……。

 

次話

仮面ライダークウガ EPISODE36,37,38,39「錯綜/接近/変転/強魔」 感想 - やんまの目安箱