やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーアギト 18,19話「新しいボス/解散決定?」 感想

キャラクター

 津上翔一
・パン屋さんでバイトをすることに。一人暮らしするからってことなんだろうけど、親父さん出てきて即死んじゃったよ……。これからどうするのかと思いきや、涼が榊亜紀の部屋に転がり込んできた。なるほどね。

 

 北條透
・「それを、偏見というのではないのですか」
最近ヘイトが溜まっていたから、正義のために自分の恩人の罪を追求する姿で、ある程度それを払拭。普通ならそれも「恩人とは言え他人だし、どうせ自分の手柄として喜んで云々」と思うところだけど、きちんと一人で悩むシーンがあったのでそうはならない。当たり前のことなんだけどね。

 

 司龍二
・こいつ頭おかしいんじゃねーの。これまで身内を対象に護衛していたことでそれなりの人数守れてきただろ。別にそれ以外の可能性を完全に排除して考えてる訳じゃあるまいし、なんでこれまでのG3ユニットの活躍を無視して評価してんの? …………とは言え、氷川さんは割と翔一くんと駄弁ってたりと無駄が多いのは事実だけど。
・と思っていたら犯人でした。なるほどね、それで強引にこじつけようとしてた訳か。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール
21.「こっちに来て」という音声
22.榊亜紀の目的

 


「非メインライターの作品で脚本を頼まれた井上敏樹が書いた2話完結」って感じだった。あまり本筋とは関係ないけど、比較的脇のキャラにフォーカスした無難な話。
先の展開を考えていたのだろうか? だとすれば楽しみ。

 

次話

仮面ライダーアギト 20,21話「或る目覚め/暴走する力」 感想

 

・「それはきっと想像もつかない訳があって……」
このフレーズ、神様の実在を信じる人がよく言うのよな。人間ごときの論理で神の所業を理解しようとすること自体が無意味なんだ、って。科学的には反証不可能って言葉で表せるけど、否定のしようがない根源的で無根拠な"信頼"。自分で言っといてなんだけど面白いな、"根源的で無根拠"だってさ。根があるんだかないんだかどっちだよ。
・みんなと離れて一人でやってみる……それこそ仙人みたいな表現だし、自分的には『寄生獣』ラストのミギーを思い出すところ。
真魚の亜紀への当たりがやけにキツかったのも、案外こうして翔一くんが家を出てしまう未来を察してたからだったりするのかもしれない。恋慕でないにしては女と絡むだけで過剰反応だと思ってたけど、一緒に過ごしてもはや家族同然な(しかも超能力者としては唯一心を許せる)相手が家を出るとなれば、それは嫌な気持ちにもなろうというもの。
・面会に来てる沢木の方が精神的に異常をきたしてくるの、やっぱりlainじゃん……あれも、玲音のカウンセリングをしていた先生の方がだんだんおかしくなってきて、最後は玲音が逆にカウンセリングし始めるのよね。っていうのはゲーム版の話で、プレミア付いてるから実況しか見る手段ほぼないけど。まぁ実況でいいならタダだし、アニメ版より見るハードル低いか。
・司は(一旦)G3ユニットをおだてようとしてるのに皮肉で茶々を入れる北條、意外と空気読めないんだな……。
アンノウンは超能力者を狙う……ね。前に、翔一くんは最終回で美しく死ぬことができなかった五代、ひいては『クウガ』という作品を体現してると言ったけれども、その意味では暴力の否定っていうテーマこそアンノウンの掲げる目的なのかもしれない。人間を超えた力に目覚めそうな者が一人もいなくなれば、"仮面ライダー"は生まれない。そうすれば暴力をエンタメとして提供する『仮面ライダー』も生まれない。
そう考えると、改めてG3が仮面ライダーなのってアツいな。
・血縁関係者を襲い切った後とかに全く別の人を襲ってたことはこれまでもあったんだから、この程度で今更そこに疑念を挟むのは展開として無理があるってことでサブ脚本のときの井上さんとか言ったんだと思うけど、っていうか今も割とそう思うけど、証拠と呼べるようなものはないからムキになって反論しないのは結構大人だよな。
或いは存続が危ぶまれたことで功績を焦って、まだ自分たち自身確信が持てていない被害者=超能力者説まで司に話してしまったことを反省して慎重になっているのか。
・人が人を殺してはならない……人ならざる神の裁きは、暴力に含まれない。そもそも責任や是非を問うような"行為"ですらないのかもしれない。現象、とでも言うべきか。

グロンギは(人間に近い)道徳観のようなものは見られず、むしろ口にはしなかったけど「お前らも殺し合うゲームを楽しめよ、反撃してこないなんてつまらない」ぐらいのことは思ってそうだったけど、その点アンノウンには「人を殺してはならない」という観念があるというのはかなりギャップを感じる。自分たちは普通に殺すけど。
殺人なんて世に溢れているだろうけど、闇の力的には、司が「アンノウンの犯行を装った」ことが一番許せなくてわざわざ言及したのかな。司は知らなかったとはいえ「人間が自らの行いを神の遣いによるものだと偽った」というのは、結構冒涜的かもしれない。アンノウンは闇の力の手足でしかないと解釈するなら、神そのものを騙ったも同然だし。
・事実をただ事実として直視する……第六感ではない方の"直観"ってやつだろうか。偏見を排除するって辺りからは繰り返しになるが空我を感じる。客観的に、機械的に。
・何事にも例外はあるものだが、それを言ってたら間違った説なんてものはなくなってしまう(水掛け論にしかならない)ので、反論の仕方はもうちょっと工夫したほうがよかったと思う。例えば、ただ親族が殺されていると言っても同居しておらず遠く離れた場所にいる者が襲われているケースも多くあるので、これが偶然であるとはとても思えない、とか。
直後になると占いとかいう、聞いたこともないうさんくさい占いにノッてる描写もあるので、今回は彼らが間違ってる可能性の方にフォーカスするのかな。
シン・ゴジラ』について、政府側が後手後手に回る序盤を「風刺的で面白かった」とする感想が僕は嫌いなのよね。矢口をsageる意図はないけど、これまでずっと何事もなかったのに突然「巨大生物の可能性があります」なんて発想に至るのは、有能無能とかそういう次元じゃない。あらゆる可能性を考慮することは大事だけど、だからといって矢口のは飛躍し過ぎでリアリティがない。超能力や怪獣なんて有り得ないとかそういう偏見を捨てて、事実を事実として捉える(なっとる!やろがい!)。その姿勢自体は仮面ライダーの定義と深く関わってるものだけど。(参考:"仮面ライダー"の定義を考える/自然と自由の象徴として)
尾室くんの占いは気になる感じだったけど、少し考えてから「まぁ尾室がどうなろうと知ったこっちゃないか」と麺をすすりだす2人に笑ってしまった。
・氷川さん、めちゃくちゃ自然に言ってるけど「どうぞ」ってさ……(笑) こないだ嫌な人かもしれないって言ったばっかなのに、この人は本当に憎めない。
北條さんが真実への糸口を掴むかっこいいシーンのはずなんだけど、唾液が糸引いてるのが妙に気になった。まさか気付かないはずはなかろうと思うが、なんで撮り直さなかったんだろう。ピクルスサンドがおいしそうでよだれ出ちゃった、みたいなふうに見えて面白いからそのまま採用されたんだろうか。
・前見たときは、司の犯行だと断定するにはまだ証拠が足りないような気がしつつも(僕は右利きだけど右腕に時計するので)まぁ箸休め回だし、ぐらいで流してたんだけど、北條がカマをかけた結果「偶然だろ」と白を知ったことで、疑念が確信に変わったのか。妹の元婚約者で、しかも殺した犯人かもしれない人間を、知らないはずがない。
・司も、ただの嫌なやつだと思ってたから最後に北條を認めるのはなんでだろうと思ってたけど、悪を憎む気持ちが強いからこそ妹を殺した犯人を殺すほど許せなくて、同じく人を殺した自分に対してもそれが向けられてはいたのかな。
・ハイドロゾアロード、初めて喋った個体ってのもそうだけど、挿入歌が中途半端なところで流れぶった切って倒されたので、死に際まで不気味だったな……また復活でもしそうな感じだった。