やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

ヘボット! 50話「にちようびのせかい」 感想

さらっと結婚してるオールディスとヴィーテだけど、そもそも彼らがうまく行かなかったのってゼロの相棒として白ヘボがいたからな訳で、ヴィーテを選んだ場合今度はそっちが可哀想なのでは? と思ったり思わなかったり。自分が壊れたヘボットに成り代わってゼロの相棒になりたいという思いから次元ネジの魂を与えて虚無そのものと化した白ヘボinヴィーテなのに、それでゼロが振り向いてくれる訳でもなく剰え抜け殻の方と結ばれるというのは、よくよく考えてみると不思議な話だ。
今の世界はネジルが何周もやり直した結果として彼の記憶を元に新たに作られた、前と似てるけど厳密には違う別の階層のはずなので、その辺の事情も都合よく変わってる(虚無ヘボは虚無ヘボ、ヴィーテは白ヘボと一心同体)のかもしれない。
或いは、ネジキール卿が黒ヘボよりもマンドラたち現在の人間関係を取ったのとテーマ的に繋がっているか。
前回フィーネを回避したはずなのに、なんと最終回。オカさん、ナゼ終わるんです!

 

日曜日のみのカレンダー(イラストはヴィーテのハネムーン先)だけがかかっている閉塞感漂う部屋。そこに閉じ込められているんだけど、なんだか本人は幸せそう。その平穏を乱すキリンという名の月曜日。みゃンデイ!
毎日が日曜日だったら……誰しも一度は思うことだろう。ヘボットにおいては差し詰めシリアスの字が抜け落ちてギャグ一辺倒になるような感じだろうか。それは物足りないかもしれない。
(参考:夢への寄り道と現実回帰『ラ・ラ・ランド』 感想)

ヘボスターリング捜査官のモデルとなっているのは、トマス・ハリス羊たちの沈黙』に出てくるFBI捜査官クラリススターリングだそう。まんまね。見たことないのでネットで調べた情報だけで話を進めるけど、ブタ肉の役どころはカニバリスト精神科医レクター博士ということで「"食べられるもの"と同じ姿」をしている。彼女が初登場した5話に出てきたウシも共食いをしていたな。
カニバリズムと言うと、キリスト教には比喩的にパンを介したりして「イエスの肉を食べる」ことで、永遠の命を手に入れるという思想があるらしい。以前少し話題に出したアルビノの人も、神聖視されるが故にその肉体を食されたり儀式のに使われたりすることがあると読んだことがある。最近の文化だと『進撃の巨人』が顕著だけど、食べることは相手を取り込み自分の一部とするということで、確かになかなか神秘的な営みではある。リンゴもブタもウシも、何もかも"僕"に生まれ変わる。
もうひとつ面白い話として、伝説上のサートゥルヌスにも人(じゃないけど)を食う描写がある。権力を奪われることを恐れ、自分の子供を一人残らず食べてしまった。その後、実は食べられてなかったゼウスに負けて最高神の座を奪われてしまうんだけど。こっちのサーさんは女性な上に自分から降りてたのでだいぶ違うね。

 

ボキャネジを使った犯罪じゃないからか、ザ・メタルではなくメンテ地獄に囚われていたらしいパチアニキ。そして、文房具やトランプ、ロボキャボットまでもが出演を果たしたと言うのに、ついに日の目を見ることなく終わってしまった食玩ヘボット……アニメの上でガシャボットと差別化するのが難しいという事情はあるにせよ、悲しい。DXを買うまでの間、いや買ってからもお気に入りなボク様の相棒なので。

パチボットの暗躍によって『ヘボット!』に最大の危機が訪れる……その名は脱・脳とけアニメの会。
なんでもかんでもダメダメ言って……うぅ、耳が痛いなり。エグゼイドのアンチやってた頃のログが未だに当ブログには残っている。代わりにゼロワンは絶賛したので(無理にではなくね)バランス取れてる、はずだ!

否定されて傷付く人がいるのはもちろんのこと、肯定的な意見だって立場によっては人を傷つけ得る。意見Aを褒めることは、意見Aが間違ってると思ってる人に対する否定になる。作品を貶されて苦しむファンがいるのと同様、苦手な作品が持ち上げられてると居心地の悪さとか苛立ちを覚える人もいる。
ブレインストーミングなどにおいて「否定をしてはいけない」というルールが設けられることがあるけど、あれはとんでもない欺瞞だと思うのよね。今言ったように、本当に何も否定しないためには、発言すること自体許されなくなってしまう。次元院でブレインストーミングを行ったとして、まず「締めたらどうか」という意見が出たとする。するとその時点でもうユルメル主義の人たちは何も言えなくなってしまうのよね、「緩めたらいいのでは」と言うことはシメール派の意見を否定することになるから。にも関わらず、シメール派は臆面もなく自分の意見を言ったわけなので、このままではユルメル主義の人だけが心の中で「緩めたほうがいいという自分の意見を否定された」という気持ちを抱えることになる。これは立場を逆にしても同じことで、要するに否定禁止というルールが生み出すのは、平穏な場ではなく「先に言ったもん勝ち」の世界なのだ。相手を否定することになるから……とルールを守って沈黙を選ぶ正直者だけが一方的に否定される(それも相手は無自覚なので責めようもない)という地獄。だったらまだ、お互い納得行くまで殴り合った方が健全だとすら思う。
何かを否定する覚悟なしに何かを発言しようなどと考えること自体がナンセンス界のプリンスぞよ。ポペップ。

田中くんはあぁ言ってますが僕は宿題大嫌い。え、悪影響だって? ごめんして!
教室の中にいても退屈だと本とか読みたくなっちゃうのに、好きなものがたくさんある自分の家でやりたくないことを精を出せってのがそもそもの間違いだよな。僕は勉めることを強いられる勉強ってやつがどうにも苦手で、そうやってあれこれから逃げてきたからこんな我慢のできない大人に育ってしまったのね。
授業は好きなのよ、先生が面白ければ。というか、僕は基本的に先生とおしゃべりする中で自然と色んなことを学ぶのが好きなので、一人でやる宿題が面白いはずがない。気の合う人なら授業時間50分のうち20分間、僕と先生が2人で喋ってるだけのときもあったくらい。みんなは黒板写してる時間の方が長いから、その間は僕が独り占めできるという訳ですな。あの頃は楽しかった……大学とか行きたい気持ちはなくもないけど、教室広いイメージだからそういう利用の仕方は難しそうのでどうにもなぁ。今更受験も難しいだろうし。

 

マンドラ博士の後ろにパチボットが映ってるので、あの大量発生したやつらは彼が作ったのか? ただ屍を解析してるだけとも取れるが。

天王星の席に座っているトマト。ファンブックではほんのり匂わされてるけど、マカロニだったこともあることも踏まえると元々あそこにいたのは現階層のネジル=ヘボットだと思われる。劇中で天王星といえばサートゥルヌスの偽名"マダム天王星"で、そこから土星ババァ=天王星の奥さん→つまり天王星はヘボットって言ってる人も結構いて、僕は一定の理解を示しながらもマダム何々ってそういう意味なのかなぁと思ったりしていたのを思い出す。

天王星のウラヌスは、サートゥルヌス(クロノス)の親。彼は妻であり母でもあるガイアの指示を受けたクロノスによって去勢されてしまうエピソードの持ち主。ネジルくんがそこに当てはまるのだとしたら、どちらかといえば女性的なこと(ボツ案はもっと顕著)や、異常なまでにネジ(≒男性器)を欲することに納得がいく。更に去勢のきっかけとなったのは「醜い怪物達を追放した」ことであるから、それを反省した結果今の豊かな心で何でも受け止めるお気楽極楽ボーイになったのかもしれない。
そもそも"ネジル"は世界をリセットしたときに宇宙のネジれから突然生まれる存在のはずなのに、彼は「オールディスが赤ん坊として連れてきた」という不思議な登場をしている。もちろんネジれから出てきたのをとっ捕まえて連れた来たのかもしれないけど、ここでは違う可能性を考えたい。

もし、ゼロがロールを外れてオールディスと名を変えたり、ネジルその2がボクサーおやじになったりしたように、その逆で「全く別のものにネジルというロールを与えた」のだとしたら。その前身が天王星代表のウラヌスで、何らかの理由によってデリートされそうになったところをオールディスが助けたか、あるいは既にデリートされたのを拾ったかして、なくなった記憶の空白に"ネジル"を書き込んだ。そう言えばトゥル子が山田になってたな、どっちかと言えばそっちに近いかも。
じゃあガイアは誰だって話になるけど、うーんここが分からん。ガイアがカオスから生まれたっていうのは、すごくヘボットのキャラっぽいんだけどな。一番それらしいのはヴィーテ辺りだろうか。自分が生んだ醜い怪物を追放されて悲しんだというのが、イメージ的にちびヴィーテが「こんなネジ要らないってみんなが言うの」と泣いてたところとダブる。そんな醜い次元ネジを初めとする地球を破壊しようと発足した太陽系会議のメンバーとして、ウラヌスはとてもぴったり。ただ、サートゥルヌスが同メンバーにいるのがちょっとよく分かんなくなるけどね。
あと、ネジルがネジルじゃないとしたら、現階層と一緒に生まれたはずの本当のネジルはどこへ行ったのかってのも気になる。彼は一方的にネジルになったウラヌスを見たことで重複を認識して書き換えられてしまったのかな。置換後の姿がヘボットの卵だったりしても面白いかも。

 

主役の座をかけて最後のボキャバトル。
ウルトラコンボ「パーフェクトヘボマン」に手も足も出ないパチさん。腕、伸びるのにね。
勝ちのはずなのに会議メンバーは「こんなラストはちょっと」不満な様子。パチボットは土星ババァが作ったというのもあって、最後のひと悶着は彼らがわざと起こしたのか? それの真偽はともかく、もはや「だってめみ子だもん」のどこが面白いのか、わざわざ解説するような無粋はするまい。だってめみ子だもん。

二次創作とはちょっと違うけど、自分なりに解釈したり関係ない話をしたりギャグをかましてみたり、僕も一人の視聴者として全50話に渡って感想を書き続けてきた訳だけれど、何かの役に立ててたら嬉しいな。書きかけのエピソードとかまるまる1話お休みしたこともあったべさ。でもこうして完走できたのは読んでくれた皆さんのおかげ……と言うにはあまりに読まれてないので、ひとえにヘボットが面白いおかげですね。それでも、こんな場末のブログまでチェックしてくれてるヘボットファンの中でも数少ない奇特なお方、アリガッ・トウ!
ヘボット感想は終わってもブログは続けてるだろうから、仮面ライダーとか見てたら是非、あしたもまた遊ぼう。

 

ヘボット!感想一覧

前話
ヘボット! 49話「さよならヘボット」 感想

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