うーん……悪くはなかったけど、飛び抜けて良くもなかったかな。EPISODE FINALのときにも思ったけど、想像通りというか、順当・妥当って感じ。
本編見てればファイズのテーマはなんとなく察しがつくし、それらをなぞってまとめただけ。そうそう、総集編を見せられたような感覚に近いな。
まぁ、当時の視聴者は巧の正体とかで吃驚こそしただろうけど、僕は既に知ってるしなぁ。何より「驚いたから良い映画だった」とは思わない。ホラーとかを見てるならそれでもいいかもしれないけど、別にそうじゃないし。
……正直なところを言うと、あんまり感想書きたくないんだよね。だってここで色々書いちゃうとファイズ本編の記事で書くことなくなっちゃうもん。そういう訳なんで、割と具体的な話をします。
全体的にはよくまとまってたと思う。登場人物達の立ち位置が比較的明快で、ファイズの世界に入るための作品としても、ファイズの世界をまとめる作品としても見られる。
木場たちがしっかり人間に協力してたり、分かりやすく差別される描写があったり、巧の"空っぽ"は記憶喪失で表現されてたり。人間同士もいがみあうし、真理も言葉で「人間もオルフェノクも関係ない」と言う。
仮面舞踏会って舞台も良かったね。身分とか関係なく交流できる場として、きちんと話にあってる。
ところで、カイザのベルトは本編と設定が違うの? 「変身できるけど死ぬ」って変身一発とか関係なく不適合だよね。結果的にはベルトの方が灰になってたけども。
本編と違うといえば、ホースオルフェノクとクレインオルフェノクのデザインがなんか違った。調べてみたら激情態って言うらしいね。劇場版だからそっちにしちゃえみたいなことなのかな。
木場はなー。劇場版では明確に人を殺してる描写がないから比較的きちんと"人間寄りのオルフェノク"然としてたけど、やっぱり弱かったね……。
人間に裏切られて絶望ってのは分かるけど、直前に真理が似たような状況で「木場さんはそんなことするはずない」って信じてるからなぁ。
真理「もしかしたら私、嘘つきかもしれない。私、人間もオルフェノクも関係ないって言ったけど、水原が言ってたでしょ、巧がオルフェノクかもしれないって。あのとき、すごく嫌な気分だった。だから、嘘つきかもしれない」
このセリフもすごく良くて、かなり分かりやすく真理の本心が現れてるんだけど……まぁ、彼はそういうキャラだから仕方ないと言えば仕方ないか。
そういえば、ミナの存在はよく分からなかった。今のところ一番しっくりくる解釈は現実や逃避の擬人化……かな? 巧=ファイズは劇中では"夢"で、その記憶を変えて縛りつけている訳だし。あとファイズブラスターも取り上げてるね。
巧はミナを受け入れて、返してもらったファイズブラスターを手に夢を失った木場、オーガを倒す……。
木場「約束して。俺の、俺のできなかったこと、君が……」
そして、ミナによる隆として何も知らずに生きるという虚構の楽園は失われ、夢を追い戦う道を選んだってところか。
巧「どけ、俺が歩く道だ」
真理「巧、どこに行くの?」
巧「さぁな、行けるとこまで行くさ」
この終わり方は小説版と同じだよね? でも、確認してみたところ発言者がひっくり返ってるんだよね。どういう違いがあってそうなってるのか非常に気になる。早く本編全部見て、小説版を読みたいな。
……1000字超えたしこんなもんでいいか。突っ込んだ話は多分本編のまとめ感想で書きます。
まとめ感想