やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダージオウ EP15「バック・トゥ・2068」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・"王様になる"のビジョンがふわっとしてて明確でないのは、そもそも夢の中で変な男に、これまたふわっと言われたからなのね。まぁソウゴにはみんなを助けたいって目的がある訳だから、当然何もしてなかった訳じゃないだろうけど……っていうか、単に歴史以外は自分には向いてないから諦めたってだけの話か? スカウトってかたちで自分に足りない部分を補おうとはしていたし。一応。
・「お前を倒して、俺は未来を救う!」
これが今回一番重要なセリフかも。記憶曖昧になってきてるからそろそろ見返さないといけないけど、ソウゴは1話で自己犠牲的な反応を見せていた。これまでのアナザーライダーは倒しても変身者が死にはしない。まぁそれを知ったのは1話じゃないのでちょっとアレなんだけど、一応結果的にはソウゴはまだ誰も殺してはいない。助けなかったこともあったけどね。"犠牲"はフォーゼ555編、ゴースト編でも一応のらりくらりと扱われていたけど、雰囲気としては「犠牲は良くない」がアンサーだった。ウィザード編でも、どうして彼が人を襲うようになったのか調べないと根本的な解決にはならないと言っていた。そのソウゴがオーマジオウを倒すことで他を救うというのは、まぁ動揺してるのもあるだろうけど、たぶん"自己犠牲"の一部って認識のような気がするんだよね。
また、オーマジオウが最高最善の王を自称していたことがただのハッタリであるようには思えない。もし彼が人口を半分にしなければ人類が全滅していたとして、ツクヨミの言う通り「生きてるだけで幸せ」だったとしたら? 今回カッシーンがソウゴのためと言ってソウゴの邪魔をしていたけど、つまりそういうことなんじゃないかな。
「あなたのため」の押し付け……パターナリズムのことを父権主義なんて言ったりもするけれど、それの否定(≒リベラリズム≒"自由"を守るため)は"父親殺し"だよね。なるほどなぁ。"父権"と聞いて何となく思い浮かべるのは、ウルトラマンだったりする。でかいし。それに対するカウンターってことなのかな。だとしたら思想的に偏ってるって訳でもないだろうし、こういうのもあっていい。となるとスーパー戦隊はどうなるんだろう。個人の集まりとしてのチームなのか、"集団"としてのチームなのか。こういう視点も面白いな。

 

 明光院ゲイツ
・「今からでも遅くはない。ベルトを捨てろ」
殺す選択肢はもう完全にないのね。それならそうハッキリしたからとりあえず良いかな。そしてやっぱり、50年もあるからか割と悠長ってのも当たりみたい。
・「俺は一人の戦士に戻る」
は? いやいやいや、本当に鎧武編なかったことにされてんじゃん。あのとき"覚悟"を決めたんじゃなかったの。
でも回想を見る感じ、そのときのソウゴの行動も含めて"善行"と捉えていたようだったから、殺す覚悟では別になかったのか? でもだったら襲いかかったのはなんだ、ポーズか。それともベルトを奪おうとしたのか……。

 

 オーマジオウ
・「それほど魔王になるのが嫌だと言うなら、良い方法を教えよう。そのベルトを捨てろ。そうすれば、お前が私になることはない」
後述の通り、もうメッタメタな発言にしか見えないんだけど、「私はこうした。お前はどうする?」って感じが、なんとなくソウゴだよね。良くも悪くも放任主義というかさ。

 

 

設定

・ディケイドビルドのカードって、ジオウに負けたから消滅したのか? 普通にライドブッカーに戻すのがタルい故の演出かと思ったけど、前回ウォッチの力を消してたのを見るに、もしかするとそういう風に捉えたほうがいいのかもしれない。

あと、ディケイドウォッチと共存できてるのはどういうことなんだ? アップデートされてて"仮面ライダーディケイドという番組に出てきたディケイド"とは別物だからか? 或いはウォッチと時間がズレている(つまり、ディケイドウォッチはディケイドの力が失われた未来から持ってきたもの)から? そもそもウォッチの形が違うから全然別の理屈って可能性もなくはないか。

・謎の男の声、よく聞いたら完全にスウォルツじゃん。一応いじってあるけど、抑揚の付け方とか完全に一致してない? 気のせい?

 


オーマジオウが白倉さんに見えて仕方がなかった。となるとジオウは、今募集している特撮プロデューサーってことになろうか。いや、なんていうか、割とマジで有り得ると思ってるよ。まぁガワがあればいい訳だから本当に本編で顔がハッキリと映されるかは別として、実は白倉さんが演じてるってのは。最近のインタビューでも、"業界"になっちゃってるみたいな話をしてたし、つまりそれって権威みたいなもので、過去の権威ある作品のカウンターとして自由な発想でやってきたはずが、いつの間にか自分たちが権威ある立場になってしまっているっていう。そうなると次回の"ベルトを捨てるか否か"っていうのは、「その運命が分かっていながらも作品をつくり続けるかどうか」っていう問いになってくるんだろうな。ディケイドたちは"過去の権威ある作品それ自体"だろうか。すげぇ面白いなこれ……。

 ※なんかの雑誌に高岩さんだと書いてあったらしい。


補完計画 15.5話「補完計画よ永遠に(前編)」

ソウゴが主役を降りたら新番組仮面ライダーゲイツが始まるんだってさ。やっぱりゲイツはジオウのアナザーライダーって感じだ。干渉してない理由はよく分からないけど……ゲイツが未来人だから"同じ時間に共存"してることになってないだけなのか? とか思ってたら仮面ライダーツクヨミまで出てきた。ウォズも情報解禁されたけど、ソウゴだけ名前じゃないのがやっぱ気になるよねぇ。
あと、よく見たら"To be concluded…"で笑った。

 

追記

'19/4/2
・ソウゴの「生まれたときから王様になる気がしてた」ってセリフの"生まれたとき"っていうのは、"ジオウ1話が始まった瞬間"のことを指してるのかもしれない。そこが常盤ソウゴというキャラクターが生まれた瞬間であるとするなら、確かに初変身の像とそこに君臨するオーマジオウの映像が映っている。
・「あいつが世界を破壊してた。みんながどんどん死んでく。俺はただそれを、見てるだけしかできなかった」
当時は、記事には書かなかったみたいだけど、白倉さんが「入社時に話したというRXの話なんじゃないか」という解釈をした。それを機に自分で作品をつくるようになった(ジオウになった)結果、周囲からは最低最悪の魔王と呼ばれる権威ある存在になってしまった……という。でも今見ると"世界を破壊"ってワード的に、どう考えてもディケイドのことだよな。つまり、ディケイドの平行世界解釈は「ジオウの世界」を破壊することになり得るし、逆にジオウの歴史改変解釈は「ディケイドの世界」を破壊し得る(本当はジオウは平行世界を含めるんだけど)。ダイマジーンが暴れる"オーマの日"は2009年に起きた"すべての始まり"と密接に関わっているように、ダイマジーンの出現というのは士の登場と密接に関係していると思われる。
・カッシーンはゲイツツクヨミを抹殺するためにこの時代へやってきた。ディケイドの登場により焦っているのはソウゴも同じなのか? 
・士は、何故なのかは自分でも分かっていないらしいが、ソウゴにゲイツを助けさせる訳にはいかないらしい。ここがよく分からないんだよな。ディケイドはジオウを倒そうかどうか迷っている(?)ということなので、ゲイツに先に倒されたら困る、ということなのだろうか? それとも"ゲイツの勝利"はゲイツリバイブ未来(主役変更)というまた別のものになる(しかもライドウォッチシステム≒歴史改変解釈は残る)から都合が悪い?
・「ゲイツを助けたい」と口では言いつつも、自分が未来から送ってよこしたカッシーンは消えない。つまり心の奥ではやっぱりそういう部分があるということになる。
・本を読むウォズとカメラを見る士、この対比は面白い。物語を重視する「ジオウ」と、見た目を重視する「ディケイド」のスタンスの差がよく現れている。

 

ジオウ感想一覧

前話

仮面ライダージオウ EP14「GO!GO!ゴースト2015」 感想

次話

仮面ライダージオウ EP16「フォーエバー・キング2018」 感想