やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーエグゼイド 10のゲーム編(1話〜12話)まとめ 感想

86ma.hatenablog.com

現状、エグゼイドに対する印象はほとんど改善していない。欠点については既にこれまでの見返しでもはや知り尽くしていると言っても過言ではなく、これ以上印象が悪くなることはないと思われるので、後はどれだけ上がるかという話なのだが……まぁ、いつも通りの構成でまとめていこう。

 

キャラクター

 宝生永夢
・独断専行
永夢といえばまずこれ。誰にも相談せず、一人で勝手に話を進める。1話からはじまり、10話でチーム医療の大切さを説かれ改善するかに見えたが、結局12話まで何も変わっていない。
・排他的で首を突っ込む
一人で勝手に行動するだけかと思いきや、わざわざ他人のスタンスに口出しもする。はた迷惑。
・信用ならない二重人格
永夢はゲームをするときに「M」という好戦的な性格になる。特に役に立ったことはなく、逆に問題行動が散見される。にも関わらず、永夢本人は全く気にしていない様子。患者の為にもまず自分が精神科にかかってください。
・あまり役に立たないモットー
患者のストレスを改善することを信条としているが、多くの場合劇中で取り上げられているのは「ゲーム病になったことで発生したストレス」であり、永夢が仮面ライダーとして戦うことと並行して患者の悩みを解決しているように見えるかもしれないが、実際はそんなことはない。
ゲーム病から独立した悩みに対しては、永夢は基本的に話を聞くだけで何もしない。つまり、別に永夢である必要はないのだ。誰がどんな目的であろうと、バグスターさえ倒せれば解決する。よって永夢の主張である「患者に寄り添う」ことの重要さは、そんなに高くない。勿論ちゃんと解決した例もあるが。
・過失致死未遂(実際はきっちり殺している)
11話にて檀黎斗を殺害。後悔や懺悔どころか、そのことに対して言及する素振りは全くなし。殺意はなくとも普通の神経ならば何らかの反応がなければおかしい。

"ゲームオーバー"だと分かりにくいので現実的な例で例えると、永夢が持っていた包丁を渡そうとしたらよろけて刺さってしまったけれど、永夢は心配したり驚く様子もなく平然と料理を続けているような感じ。

これで狂っていないという方が無理だろう。

・ここまでは永夢のあの攻撃が「考えるより先に体が動いていた」と仮定して永夢の意思とは無関係だったことにして話を進めているが、もし「ゲンムの残りHPからしてあと一撃でも与えたら死にかねない」という認識があった上で「周平くんを守るためには一撃を与えるのもやむ無し」と判断したのなら、過失ではなく殺人未遂と言えよう。無論どちらにせよ法的には正当防衛として認められるだろうが、「自分の行動で人が死んだけど正当防衛だから意に介しません」なんてのはちゃんちゃらおかしい。降ってきたゲームカセットを(払い除けるのではなく)キャッチするほどの冷静さがありながらその反応なのだから、正当防衛じゃなくても平気で殺すに違いない(後に新黎斗への対応でそれを証明している)。

 

 鏡飛彩
・人を救わない、むしろ害をなす
人質を無視、身の危険を感じて特に葛藤もなく撤退、患者自身の命を盾にとり脅迫、オペをするためにとわざわざストレスを与える…………枚挙に暇がない。
・私怨で動く
目の前の患者を完全に無視して度々グラファイトに戦いを挑む。

 

 花家大我
・患者を人質にとる
割と印象の弱い彼の、1クール目 最大の見せ場は間違いなくここだろう。
・目的があやふや
ガシャットの収集をしているのかと思いきや奪えるのに奪わずに帰ったり、ライダーを減らすことが目的かと思いきや「(適合者が増えて)面白くなりそうだ」と発言したり……意味が分からない。

 

 九条貴利矢
・嘘つき
根本的な問題。「真実が人の人生を狂わせることだってあるんだ」とのことだが、不用意な嘘や隠し事でそれなりに人の人生を狂わせている。特にゲンムの正体については、発覚するのは早ければ早いほど良かったはず。本末転倒とはまさにこのこと。

 

 檀黎斗
・よく分からない
彼の言動には作品の根幹であるバグスターやライダーシステムと言った設定が深く関わっていることが多い。そこの説明がかなりアバウトなので、それを前提とした彼の行動や目的もふわふわとして掴めない。大きな目的は仮面ライダークロニクルの完成だろうが、「それクロニクルに必要?」という場面が多々。

 

 パラド
・目的があやふや
大我と同じく、影が薄く悪い印象がない代わりによく分からない。大我に「一番強くて、一番多くゲームをクリアする仮面ライダーが誰か」という賭けを持ちかけていたが、特に今のところ意味は感じられず、5話では永夢にかなりのストレスがかかっていたはずだが、助けに入る様子もない(逆に全くパラドと関係のないはずの10話では赤目になっていた)。よく分からん。

 

 ポッピーピポパポ
・ストレス源
彼女が患者にストレスを与えている(そのきっかけとなっている)ように見える描写を数えてみたが、その数 実に6回。2話に一度の計算である。これだけあれば偶然では済まされないだろう。彼女には心がないに違いない。
・役目をこなさない
ゲームオーバーのことやゼロデイについて、また貴利矢のことなど、ナビゲーターならもっとはやく言うべきでは。また患者を戦場から避難させず棒立ちしたり、倒れていても放置したりなど、とにかく役に立たない。
・バグスター
12話まで秘密にしていた(実際は隠せていないが、隠そうとしていたことが問題である)。良心の呵責等で言い出せないとかそういうことでもなく、特に意味もなく黙っていて特に意味もなく告白したようである。もうこいつ要らないんじゃねぇかな。

 

 

 

設定

・ゲーム病って何?
バグスターの行動が患者に伝わっていたり、分離しても体が透けていたりと、理屈がまったく分からない。勿論フィクションなので全ての事象に理屈が必要だとは思わないが、エグゼイドの場合は二転三転するので話が違ってくる。
仮面ライダーって何?
ゲームエリアという謎の空間を作り出したり、ライダー状態で受けたダメージを変身解除後も引き継いでいたり、色々と謎が多い。特に気になるのは、ゲームオーバーになった場合 体がどうなるのかという点である(プロトガシャットに保存されるのは「自我」であり体ではないはず)。該当バグスターが完全体になる訳でもなく、誰も得をしない設定だと思うのだが。

 

 

 

良かった点

・12話現在、5人のライダーとポッピー・パラド・グラファイトを含めたメインキャラクターが全員(グラファイトは10話まで)毎話登場している。貴利矢だけは6話にて、入院している関係上セリフがなかったが、それ以外は必ずどこかしらで1カットは登場かつ喋っているのである。多くキャラクターが交錯する様を楽しませる作品として、この配慮は適切であろう。
・パラド(黎斗?)によるゲンム変身者の偽装が、貴利矢によるゲンム変身者についての嘘に対応するものだったこと。方法が全く別(嘘をつく/入れ替わる)だったのでこれまで気が付かなかったが、やってることは同じなのだ。
ゲンムの変身者を偽ることで戦局を掻き乱した貴利矢に対してゲンムの変身者を偽ることで仕返しをするというのは、なかなか良くできた構成だと思う。

 

 

 

まとめ

ご覧の通りである。キャラクターはクズとよく分からない奴しかおらず、設定も腑に落ちない。そもそもの問題として信頼できる語り手が誰一人としていないので、自ずとその口から語られる設定も信頼できないという悪循環。
物語としてほぼ成立していない。何を考えて作っているのか、一体どこに頭を使っているのか疑問。

 

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