やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

ゼロワン好きの『ライドカメンズ』実況 ラストノートは記憶の香り

ラストノートは記憶の香り「Missing Scent」

 目次

 

 

搾取されるゲスト

・神威と戴天、美とビジネスという言葉さえ出せば割と何にでも興味持つしなんでもやらせられるので、作劇的に便利そう。
「人の心に作用する」というワードも出ているので、他の当たり障りない分野とは違って、人心掌握を目指しているであろう戴天としてはただの人脈作りを超えて関心のある分野のひとつではあるんだろうけど。

・今回の二宮准教授と美香さんの2人は、メインである紫苑や颯のパーソナリティを反映したキャラクターってわけではパッと見なさそうで、紫苑に関してはそもそも抑圧してくるような上司的ポジションのキャラが存在しないし、颯が宗雲に搾取されてるということもない。
強いていえばむしろ似ているのは戴天と雨竜の関係かなって思うんだけど、これも本当に強いて言えばの話でしかない。
雨竜くんの仕事での成果を戴天が横取りしてるなんてことは全く言及されてないし、なんとなくの印象としても戴天はそういうことはしない気がする。というか秘書なんだから横取りも何もないしね、最初から雨竜は「戴天の仕事の補助」をしているし、それに100%納得しているので。
2人を差し置いて高塔兄弟にフォーカスする意味もそんなにないと思うし、意図されたものではないだろうなー。

ネームバリューのある二宮に任せて裏方に徹しつつも、実は密かに鬱憤が溜まってて……というのは、『オーズ』第23話の優美さんにこそ近いかな。伊達さんが男性としてめちゃめちゃかっこいい回なので、結構好きなエピソード。
今回ちらっと見返して、伊達さんが昔なじみだった優美さんからの告白を断ったのは単純に付き合うとかガラじゃないからだと思ってたけど、実は頭に爆弾抱えてていつ死ぬか分からないからってことの方が主な理由だったという可能性もあるのか。
その角度で捉えたことはなかったなぁ……いい発見をした。

・にしても二宮があっさり美香をピアスに差し出したということは、僕らや戴天たちが思ったほどにはただのお飾りではないのかな? ただの一発屋でその後は大した研究結果を出してないってことなら想像つくけど、全くの無実績で大学の講師に上り詰めるなんて流石に無理がありそう。
ピアスに頼まれた研究とやらは着実に進めてるらしくて、カオストーンの犠牲者選びのことを"研究"なんて表現はしないだろうから、多分記憶に関する研究をしてること自体は事実なのかなって気がする。表の顔をよくして研究の予算などを得るために必要なあれこれは発表以外を助手に任せて、本人は表にはあんまり出せないような研究に没頭しているのかも……?

 


世界の連続性

・美香の友達の葵、立ち絵が同じボーイッシュな女性だったのでもしかしてと思ってトゥルーエンドを読み返してみたら、やっぱり高木マリのカオスワールドに酔っ払って入ろうとした常連客と同一人物と見てもいい気がする。
颯と飲んでたってことは、葵も大学の人なんだろうから、清楚な/イケイケな女子大生風の客と一緒に来店した or 知り合いだったので合流したってことなのかな? 颯だけじゃなく宗雲も巻き込んで飲もうとしてたけど、たまたま高木マリに取られちゃったと。
こういう細かい世界の連続性好きだ〜!

もちろん本当に同一人物かどうかは公式からアナウンスがない限り分からないけど、生花店の店長(吉野さん)や映画館の館長(大河原銀二)みたいに、名前が設定されつつも本人が話の中心に来ないときは当たり障りない表示しかされないみたいなモブキャラの例もいくつかあるので、可能性はゼロじゃないというかそう考えた方が楽しいと思う。
仮に誤読だったとしても、モブなんだから大勢に影響ないしね。


・颯は「彼を」って言ってるけど、近年で香水の匂いで恋人を思い出す歌詞って言ったら一曲しかないと思うので、これを機に初めてフルで聞いてみた。特にそれによって新しい発見とかはなかったし、個人的には似たトピックだと友達が好きだって言ってたのもあってコレサワさんの『たばこ』の方が好きだったりはするんだけど(火をつけるって動作もあってちょっとマッチ売りの少女みたいなのがエモーショナルで良くない?)、最近の曲だと思ってたのに意外と5年も前でびっくりした。
というか5年前っていえばゼロワンと同期くらいなので、それこそライドカメンズの企画が始まったころは今よりもまだもうちょっと流行りの印象が残ってたのかな?

尤も「香水 思い出す 歌詞 -瑛人」で検索してみると同じような香水をテーマにした曲はいくつか、聞いたことある名前だと指原莉乃さんとか西野カナさんの曲も出てくるし、そちらは当然「彼を思い出す」なので、僕の見識が狭いからピンとこないだけでそちらを意識したセリフって可能性も十分以上にあるけど。

 

個人的には香りで過去のことを思い出すという経験はしたことないんですけど、他の人はあるのかな……?
街とか歩いてて嗅ぎ覚えのある匂いがかすかにするな〜って気になって立ち止まることはたまにあるけど、僕の場合はチョコっぽい匂いとかカレーっぽい匂いとか、要するにおいしそうな香りが気になってるだけで、そんなエモい気持ちになれるようなものではないし、あとは小学校にいたおばあちゃん先生がやたらとキツい香水をつけていたのがすごく苦手で、それ以降香水っぽいニオイ全般がやや嫌いになったとかそのくらいだろうか。これは過去と紐付いてはいるけど、やはり記憶を刺激されてるって感じは別にない。

作品で見知ったことを実際に体験してみるのは割と好きな方なので、一回くらい味わってみたいんだけどな……。
紙袋の匂い嗅ぐとマック食べたくなるとか、そんなくだらない例しか思いつかん。南無三。


宗雲の過保護

・今回の件には関わらないとキッパリ言い切る宗雲さん。

……でもでも、おかしくないですか??? 次回のイベントでは高塔を調べるためとか理由つけてちゃっかり首突っ込んでるし、もし第一世代カオストーンだったときに逃した情報がどれだけの損失になるかは分からない。
回収するかどうかは、せめて一度カオスワールドに入ってみて第二世代かどうかを確認してからでも全く遅くはないような気がするんだけど、第一世代を回収できる可能性をみすみす切り捨ててまで「第二世代を回収しないこと」を優先するのであれば、それはトゥルーエンドのラストで語っていた「第一世代の方がプライオリティが高いだけ」という話とは食い違うんじゃない?

これは何も揚げ足取りをしたいんじゃなくて、それって本当は颯くんが記憶を取り戻すことで自分の元からいなくなっちゃうのが怖いんじゃないんですか?っていうところに繋がってきて自分的にはすごくおいしいので。
そういえば元ネタの仮面ライダー迅も、初登場回の第6話で親である滅(ルーイの元ネタ)に都合の悪い記憶をリセットされてたっけな。今思うとあそこの迅はかなりカオスライダーみがあるな。

宗雲の判断の妥当性に話を戻すと、カオスイズム幹部が直々に手を下してるなら、まず間違いなく第二世代カオストーンである……なんてこともないよね。10章なんかはドミナが自らゲストを第一世代カオストーンの犠牲にしていたし、実験が第二世代に移ったからといって第一世代が全く使われなくなるなんてことも考えにくい。だってそう思うなら、残されてるのは幹部が意図的に与えたわけではなくてたまたま街に落ちてるだけのカオストーン(一般戦闘員が回収しようと狙ってるやつ)だけで、宗雲が宣言した幹部に近づくために第一世代カオストーンを狙うってこと自体が成立しにくくなるので。
やー、ルーイ,宗雲,颯,戴天,雨竜の五つ巴がどんな展開を見せるのかがライドカメンズ最大の見どころなのはもはや言うまでもないけど、今の時点で既に噛めば噛むほど味がするので本当に楽しい。


・あと何気ない描写を勝手に深読みしたい病の患者としては、皇紀が興味を持つきっかけをつくったのが浄だったのも気になった。体裁としては宗雲に賛成って口ぶりだったのに、なんで皇紀が興味を持つようなことをわざわざ調べ始めたんだろうと。
(「もっとも、カオスイズムの手の者ならその限りではないけどね」←お前はカオスイズムの何を知ってるんだよ!というのもあるけども!)

なんとかこじつけられそうな理屈を考えてみるなら、皇紀にも今回の事件に首を突っ込む動機をつくっておいて、それを宗雲が止めようとするかどうかを観察したかったんじゃないかなという気がした。
そもそも普段は来ないらしい早朝に都合よく浄が出勤してること自体がやや不自然で、おそらく皇紀と浄の2人が揃ってる状況で、宗雲が2人のどちらかにだけ行かせたいみたいな風に話を展開するのか、それとも2人がカオストーンに関与することは許容するのかを試していて、それによって宗雲が颯に対してだけやや過保護でカオストーンに関わらせたくないと考えているらしいことに確信を持つことで、彼の泣き所を把握しようとしていたんじゃないかなーとか。
毎回対応する訳にもいかないって話からしてこういう事態は初めてじゃなくて、颯も他の年長組と同じで数回くらいは第二世代カオストーンで記憶を取り戻したことがあるんだろうから恐らくその時の話だと思うんだけど、そこでの宗雲の言動に感じた違和感を確信に変えるために今回の浄は動いていたと見てもいいのかもしれない。

浄が宗雲の情報について探りを入れていることは地区エピソード「ラウンジに潜む敵?」でも描かれていて、その際に「お前が女性以外に親切にする時は、何か企んでいるに違いない」とまで言われていたからこそ、今回の浄は宗雲に賛成はしつつも皇紀が事件に関わりたくなることを言ったり、自分は用があるから協力はしないと突っぱねるようなやや非協力的な姿勢を取っている……と読むのは、まぁ、流石にこじつけすぎかな。

 

「いつまでもそのままで」という呪い

・香水瓶さんは明らかに紫苑のお母さんで、今ある優しい性格は母親由来なんだなってところまでは確定でいいと思うので、ここでは普段通り仮定に仮定を重ねて行間を読んでいきたい。
僕が気になったのは、香水瓶の「お勉強をしている」「とても大切な宝物だから、惜しんでしまう」「いつまでもそのままのあなたでいてね」という3つのセリフ。

まず話の前提を確認しておくと、紫苑はこれまでのエピソードにおいて何度かヤンキーに興味を持っていることが描かれていて(キャラエピ「人情系ヤンキー映画」星2任狂映画伝「作ろう映画飯」)、陽真が記憶を失くす前は正反対の性格だったらしいことから考えても、記憶を失くす前の紫苑は怒りっぽい人だったんだろうなというのは、容易に想像がつくじゃないですか。公式のキャラ紹介バナーでも「ヤンキー志望」のコメントが採用されていたし。

 

そこから逆算していくと、まず明らかに母親的な香水瓶から「……いつまでもそのままのあなたでいてね」と意味深に告げられているのは、陽真と同じで紫苑も元々は今と同じような優しい性格だったのに、何かがあって"変わってしまった"んだろうなということが窺える。有り体に言ってしまえば「グレた」と。
これだけだとまだ、大好きだったお母さんと死別なり離婚なりしてしまったショックでグレちゃったという可能性が大きそうだなと思うんだけど、残り2つのセリフを見るとどうもそう簡単な話でもなさそう。


香水瓶は美香に対して「お勉強をしている」と表現したけれど、これって日本語としてちょっとおかしいのね。一般に"勉強"というのは、先生や教科書などを手本にして既に明らかになっている知識を吸収していくことを指す場合が主だけど、美香がカオスワールドでやってるのは"研究"であって、まだ明らかになっていない未知の問題について探求することなので。
まぁ、例えば夏休みの自由研究や読書感想文などについてわざわざ使い分けをするってことは稀で、それに取り組むことをざっくり「勉強してる」って言うことは普通にあると思うので、全くあり得ない表現だとは思わないが、少なくとも適切とは言えないし、何よりも勉強じゃなくて"お"勉強ってのが、独特のニュアンスを付加してるよね。
つまり、香水瓶が「お勉強」と言ったのは、モデルである紫苑のお母さんの素の言動が反映されている可能性が高いように思う。

最後のダメ押しが「とても大切な宝物だから、惜しんでしまう」。素直に読めばただの親子のいい話なんだけど、今出た要素を繋いでみるとなんとなーく、紫苑のお母さんって過干渉のきらいがあったんじゃないかなぁというストーリーが見えてくる。
子供が"お勉強"に集中できるように、恐らく自分の好きな香水の香りで部屋中を満たしたり、カオスワールドに侵入してくる邪魔者も払う番人でもある……そして結果的に紫苑がグレたであろうことも考えれば、それはもう十中八九、ちょっと度が過ぎた教育ママだよね。ちなみに今僕が具体的にイメージしてるのは、『バクマン。』のシュージンの母親。
紫苑が悲しんでるにも関わらず大切だからと香水を使えない本末転倒感も相俟って、大事に思うあまり相手がどう思うかどう受け取るかって部分に盲目的になってしまって、自分の一方的な思いやりで「あなたのため」を押し付けてしまうタイプなのかなと。


・上記の話を踏まえた上で見ると、紫苑が美香さんにかけた言葉は更に意味深いものになる。


紫苑の母親は、お勉強のためなのかそれとも危険な目に遭わせたくないからなのか、いま香水瓶としてカオスワールドの番人をしているように、紫苑をなるべく家から出さないように縛っていたんじゃないかなと思うんだけど、せっかく母の願い通り優しい子として育っても、家から出られなければその優しさは何にも活かせない。
家から出たからこそ母にプレゼントする香水を買ってこれたんだし、香水も開封して使わないと意味がない。

これ系の話で僕が特に好きなのは『進撃の巨人』で、壁の中(≒母の胎内)にいれば安心して暮らせるかもしれないけど、ずっとその中に留まっていたら壁を壊そうとしてくる脅威に対して何もできない。
カルラはエレンのことを心配して壁外に出るなんてとんでもないと言うけど、胎内から産まれ出なければ外の驚異から「母を守ること」もできない。

母親の支配から脱却して家を出たことで、確かにカオスイズムに誘拐されて洗脳されるなんて酷い目にもあったけど、その結果として母親だけに留まらず人々を守る仮面ライダーとして戦うこともできるようになったと。

自分の好み的にはそういう「良い話」であって欲しいので、母親がグレた紫苑を元に戻したくてカオスイズムに息子を売り渡した……という可能性からは目を逸らしておく。


紫苑と颯、同族嫌悪の目線

・目の前の人を助けたい紫苑と、大局的視点で動く颯……という対立。
「悪いものは根っこから処理しないと」という颯のセリフ自体は、悪意に満ちた人間は絶滅させないといけないっていう極端な行動原理で動いてた元ネタの滅亡迅雷を彷彿とさせなくもないし、紫苑は紫苑で、彼女を従兄弟に取られたりファイズに仲間が襲われてるのを見たりして場当たり的な感情で動いちゃう木場勇治の面影を見ることもできる。

……できるんだけど、もしかすると初見の印象よりはもっとずっとフクザツな話かもしれない。
だって颯は、最初この件に関わるときにそんな風には言ってなくて、宗雲に問い詰められて香水の研究と自分お客として美香の安否が気になるのだと白状していた。
第二世代カオストーンだと判明したことで、宗雲に対して言い訳をするために何らかの情報を手土産として持って帰りたいという動機が生まれたんだと思うんだけど、それって別に颯本人の信条とは全く無関係のはずなので、紫苑と喧嘩までするほどにピアスとの接触を重要視していたとはあまり思えない。要は彼にとっての「どうしても譲れない部分」って訳ではないってことね。
トゥルーエンドでの「2人ともすぐ人を泳がせるんだから怖いよね〜」というセリフともやや食い違うし、自分が一度手遅れになったという話を聞かされた颯が、カオス完成の阻止を後回しにするというのも微妙にあれだし。

対する紫苑の方も、前回のピースフルデイではカナタのことを才悟と慈玄に任せて、陽真と共に一旦カオスワールドを脱出し、カナタを救い出すための情報収集にあたっていたよね。更にカナタのことを一旦棚上げして、陽真の心のケアまでしちゃう余裕っぷり(?)を見せている。
ゲストの方につく人数が1人か2人かという違いこそあれど、2人しかいない現状では1人ずつ分担するのが極めて自然で、正直議論の余地はほとんどない。
後から皇紀が合流することを考えても、どちらかといえば情報収集に適しているのは社交性のある紫苑と颯の方だろうから、2人のうちどちらかが聞き込みをして、皇紀にはガオナ退治を手伝ってもらうのが合理的な気がする。

しかも、これ言っていいのか分からないけど、バチバチと火花散らせてまで自分たちの主張を通そうとした結果、颯はピアスを倒すこともできず大した情報も得られてなくて(※)、紫苑も美香さんを助ける有効な手を打つことはできてなかったよね。たまたま美香に注目してた戴天が、全部まるく解決してくれただけで。 

※紫苑にカオストーンが渡ること自体が目的かのような一言は漏らしてるけど、颯はそんなに注目してないし特に成果としてカウントしてもなさそう。


この違和感を解決するためにも、第10話での話は有用かもしれない。
曰く、颯は自分自身も周りの人も大切にしていない。だから気分屋で、好きなものも大事にしたいこともコロコロ変わってしまう。もしそれが紫苑の指摘した寂しさに起因していて、大切なものを失ってしまうことを恐れるが故に"大切なもの"自体をつくらないようにしてるのだとしたら、どことなく陽真(記憶をなくす前は今の紫苑のように泣き虫だったっぽい)とも似てるのかも?


そういう紫苑も、今回のイベント内でした会話の内容を思うと、颯のことを汲み取りすぎな気がする。心を感じ取れるという前提はあるにしても、今回の颯が主張をコロコロ変えてることまでは知らないはずで、だってもし分かってたら「本当はそんなこと思ってませんよね?」って反論できたはず。
颯が自分も他人も大事にしていないなんてのは、現状他のどのエピソードを読んでもない、紫苑からの言及にしかない話なので、100%信用できるかはイマイチ分からない。

 

ラストノート全編を通して思ったのは、紫苑は颯にどこかシンパシーを感じていて、だから自分のことのように見透かせるし、本当は対立する必要がないはずのところで同族嫌悪が先立って角を立ててしまうんだろうなと。
誰のことも大切にできないのは颯じゃなくて、グレて自暴自棄になっていた頃の紫苑自身なんだろう。

でもってその八つ当たりにも近い同族嫌悪は多分颯の側にもあって、まだ颯の過去は読み取りようがないので今ある要素をこじつけるなら、例えば宗雲のやや過保護な対応に若干不満を覚えている気持ちとかが、紫苑の中にある何かに反射して目に付いてしまうのかな。
お互いがお互いの中に自分……それも記憶と共に失ってしまった自分の弱い一面を見てるから、ちょっとしたきっかけでこんなに不必要に険悪になっちゃうんだろうなと。

2人の人間を同時に掘り下げなきゃいけない越境イベントの第一弾としてめちゃめちゃ素晴らしいと思う。紫苑の過去を匂わせつつ、颯についてもこれからの掘り下げがより楽しみになった。

 

・今回の植物園みたいな背景は、Coming soonの時点から川口市立グリーンセンターっていう定番のロケ地みたいだと話題になってて、僕もご多分に漏れずそれにしか見えなかったんだけど、何の因果か紫苑の元ネタである木場勇治にとっては、バケモノになってしまって不安だらけの状況で、生きる術を示す師となってくれるはずだった人が死んじゃった場所……だったりするよね。颯とはなんの関係も見いだせないけど。
まぁ師という表現はちょっと美化しすぎで、実際はライドカメンズで例えるならピアスの手先として紫苑が自分に都合のいい生徒になるよう教育しようとしてくる……って感じの人だから、ポジティブが100%の人ではない。でもネガティブ100%でもなくて、木場と長田はこの戸田の死を見て少なからず悲しみややるせなさを覚えたはず。それと同時に、海堂がオルフェノクに目覚めた瞬間でもある。ちょうどここ↓だね。

youtu.be

その意味では、紫苑が母親と離別したっぽいこととこじつけようもあるかもしれない。敵とまでは言えないけどちょっと悪い人と別れることと引き換えに、他人の思い通りにならない自由と、新しい仲間を手に入れる。
……なかなか無理があるけど、仮面ライダーSIZのモチーフはオオカミじゃないかって話とおんなじで「これは絶対ここからの繋がりに違いない!」って言ってる訳じゃなくて「捉えようによっては似ていておもろいね〜」ってだけの思い付きなのでいいでしょう。いいのか?

(参考:ゼロワン好きの『ライドカメンズ』実況 Freedom/Play/Slam)

 

・ついでなので本家の仮面ライダーが発売してる香水についても少し調べてみたけど、皇紀のモチーフとなってる仮面ライダー王蛇の香りの説明文があまりにもで笑っちゃった。

「力強くクラシカルなフゼアノートが広がるトップノートは理由なくあふれてくる闘争心と憎悪に溺れ、殴るか殴られるかしないと落ち着かない体質で生身でも高い戦闘能力を備える浅倉威がイメージできます。」

仮面ライダー王蛇 オードパルファム|ドリーミング プリンセス|Dreming Princess

なんでトップノートだけでこんなに狂気を詰め込める……?(笑) ラストノートはラストを踏まえたギャップのあるイメージになっていて、実際に嗅いでみたいような気持ちと、どうせ自分はそんな細かく匂いを嗅ぎ分ける上等な鼻は持ってないだろうなという気持ちとがある。
一番好きな作品である『ゼロワン』くらいは試しに買ってみてもいいかもしれないけど、メインカラーが黄色だけあって僕の苦手な柑橘系っぽい感じなんだよな……。
ルーイと颯のモチーフである滅と迅の香水も調べてみたけど、例えば滅の香水に使われてる香りを颯が好きだと言ってた……みたいな繋がりは特になさそう。調査エピソードで颯が調合したやつは、シトラスシャンパンってワード的にはむしろゼロワンの香水に近そう。いや、シャンパンをイメージした白ブドウの香りとシャンパンウォーターってのが似てるのかは分からんけど。
さすがに人生で一度も触れたことのないジャンルだけあって、どういう語り方をしたらいいのかさっぱりだ……。詳しい方は、ライドカメンズがモチーフとして採用してるキャラの香水を調べて、自分の好みに近いやつを探してみるのも面白いかも?

紫苑のモチーフである木場勇治の香水というのはどうやら発売されてないらしいので、代わりに彼のキャラソン『cross a river』を初めて聞いてみた。これ系の曲は劇中では流れないからな……。

ありのままで信じてみたい
僕は君と、何も違わない
優しさまで 無くしたりしない
cross a river この川を渡れ

木場勇治(泉政行) cross a river 歌詞 - 歌ネット

こうして歌詞を読むと、意外と木場と紫苑のイメージってそんなに乖離してないのかもなという気がしてくる。普段の紫苑は陽真と同じかそれ以上に明るいけど、こういう切ない感じもちゃんと似合うな。
仮にも一度死んでるキャラクターに「川を渡れ」ってのは不思議な感じもするけど、15話で川に落ちた巧と木場がそれぞれオルフェノクと人間の元に流れ着いたのを思い返すと、納得なのかな。まさか「お前もオルフェノクにならないか」って意味では、多分ないだろうし……。
「逃げ出したくても声が聞こえる。胸の中、まだ十字〜架〜」ってとこなんかは、木場が自分のことを罪ある者として言及することって意外と少なかった印象なので、ちょっと意外というか見え方が変わったかも。

 

 


星4【ラストノート】颯

・忘れられない香り
色で分岐してもストーリーがあんまり変わらないカードはいくつかあるけど、これはその中ではかなり面白い方だと思う。
どっちもお客さんが彼氏のことを綺麗さっぱり忘れるんじゃなくて、ウィズダムで心の傷を癒やしたあとで、きちんと仲直りできるようにってサポートするオチだと思うんだけど、GREENと違ってYELLOWはそこが「ラストノートは秘密」って言葉でぼかされてることによって、「仲直りに前向きになれるエンド」と「まだ立ち直るのに時間はかかるかもしれないけど未来で仲直りできるかもしれないエンド」っていう一味違った見え方になってるのが良かった。
あんなに過敏に反応してたんだからシトラス系だったらすぐに気付くんじゃないかって気もするけど、まぁ今回のイベントのタイトルは「ラストノートは記憶の香り」なので、時間が経ってから気付くってことなんだろう。

颯のストーリーとしても、嫌なことはすぐ忘れて切り替えてきたであろう颯が、過去の苦い思い出と向き合うことも必要だって学ぶエピソードになってるので、読んでおいて損はない。
それを諭してるのが宗雲というのは自分としては意外で、僕が想像してるほど宗雲は颯の記憶が戻って欲しくないとは思ってないのかもしれない?

 

星3【ラストノート】皇紀

・良薬口に苦し
ルーイと同じく颯が"葉っぱ"って表現を使うエピソード。野菜のことを葉っぱって呼ぶのは特徴的なのでともかく、花に対しての葉っぱなのでたまたまという可能性もなくはないが、ノアは"葉"とだけ言ってるので、敢えて揃えてそうではある。
でも元ネタ的に迅と葉っぱに何か因縁があるかっていうと多分なくて、ルーイの元ネタである滅の方は、野菜工場で働くミドリに痛いところをつかれたことがあるので、野菜が苦手ってのはまぁ小ネタとしてはあり得るのかなくらいに思ってたけど、颯にまで波及するような重要な要素ではないと思うので、普通にライドカメンズ独自の設定に関係してるんだろうか?
でも葉っぱにまつわるエピソードなんて全然想像が付かない。うーん……前に言ったスラム街で育った説なら、空腹のあまり野草を食べたら毒のあるやつだったのがトラウマで葉物全般が苦手になったとかは考え得るけど、それだと颯の方は特に苦手意識みたいなのは見せてないのが不思議。
王子様といい、この2人は共通点こそちらほらあるけどまだまだ謎が多いなぁ……。


星2【ラストノート】魅上才悟

・標本づくりに挑戦!
才悟が標本づくりに執心してるのはあれか、仮面ライダースナックに付いてるカードを集めるのが流行ったって要素を拾ってるのかな?
カードを集めて自分の手で少しずつ図鑑をつくりあげるのが醍醐味だったらしく、その楽しさは『ディケイド』や最新の『ガッチャード』まで受け継がれている仮面ライダーのひとつ重要なファクターな訳だし。

 

 

ライドカメンズ感想一覧

前回

ゼロワン好きの『ライドカメンズ』実況 ジャストアピースフルデイ

次回

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