やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーエグゼイド 第4話「オペレーションの名はDash!」 肯定的感想

貴利矢、空白の3年間

・貴利矢は3年前からドライバーを持っていたのに、どうして今になってようやく"乗り頃"だと思ったのかについては作中では一切触れられていない。
ひょっとすると大我が免許剥奪された経緯についてもきちんと調べ済みで、ライダーシステムには副作用があることも分かってたから、何人か戦ってるのを観察してから参戦しようと思ったのだろうか。
3年の間にCRのドクターとして活動していたような素振りも全くないし、本当にただ持っていただけということになっていて、まぁキャラ設定から考えて元々は自分で使うために貰ったというよりはバグスターウイルスを研究するための資料として使ってた感じなのかな? で、色々調べた結果副作用もそれほど酷くないことが予想されて、実際3人も仮面ライダーが出てきたから自分の仮説は正しいようだと踏んで、いよいよ変身してみることにしたと。
バイクのままじゃ馬力が出ないことに関して知っていたのはよく分かんないけど、数回くらいはCRに協力して実戦或いはVRシミュレーションを行ったこともあったのか、それも含めて分析の成果なのか。

・大我が永夢のガシャットを奪ったことについて謝罪する黎斗。エグゼイドのデータが取れなくなるのは自分にとっても不都合だからかな。
体裁的にも前回人手は多い方がいい的なことを言い訳にしていたので、ライダーを減らすような行動を取ったのなら本末転倒だからわざわざ謝りに来たのは意外とちゃんと筋が通ってる。
弱みに付け込まれただけなので一人じゃ力を発揮できないレーザーをあげたんじゃないかっていうのは通説だけど、どうなんだろうね。そもそも、3年前の時点……つまりエグゼイドすらまだ開発されていない頃にそんな変わり種を用意する意味があったとはイマイチ思えないんだけど。

 

医者としての一瞬

・それぞれ色んな思惑はありながらも、ニッシーの体調が悪くなった瞬間に明日那も含めて5人全員が走り出すとこ、あぁこいつらなんだかんだでちゃんと医者なんだな……って感じがして結構かっこいい1シーン。

・自分の方は勝ったら永夢のガシャット返すよう条件取り付けておいて、何気に負けたら自分のを渡すとは言ってない貴利矢はコスいなぁと思ったけど、さらっと流しすぎててこれじゃ大我は「ちゃんと約束した」と勘違いするんじゃないか?(笑) 騙すのと勘違いさせるのは微妙に違って、きちんと「うわ、騙された!(よく聞かなかった自分も悪いな……)」と相手に思わせないと成立しないというか、向こうが「いや、約束したじゃん! 俺悪くないじゃん!」って思うようなのはうまい嘘じゃない。
録音してる訳でもあるまいし、後から言った言わないのトラブルになるのが一番めんどくさそうだけど、嘘つきだけあって口論になったら口八丁手八丁で言い包める自信があるんだろうか。
・アイテムを使用するレーザー。エグゼイド世界の基準で言うと、これだけでも「ある程度ゲームに精通している」ことになるのかな。まぁでも適応能力の高さというか芯のなさというか、飛彩みたいに「これはゲームじゃない、オペだ」みたいな変な意地張らなそうなとこは確かにキャラにあってるとは思うかな。
ガシャットも結局約束した癖に盗んだ……ように見えて、バグスターを分離したのはレーザーだったので、スナイプは「勝負はこれから」と言っているが思ってたほどズルくもない。永夢が特に何もツッコまないで受け入れてたのは、このせいもあるかもしれない。良識あったら「取り返してくれたのはありがたいけど、あんな騙すような真似して……」って思うはずなので。まぁ彼自身が割と手段は問わないタイプではあるんだけど。

・前回ゲージが減って困ったので、様子を見て分離だけ任せてからバグスター退治に参戦……するのかと思ったら、スナイプに襲いかかるブレイブ。
そんなこと口が裂けても言わないからすげー分かりにくいけど、遠回しに永夢のガシャットを取り返そうとしているのかもな。スナイプを邪魔すればレーザーがバグスターを倒して永夢にガシャットが返ってくるし、自分がスナイプを倒してしまえばドライバーとバンバンシューティングも没収できて一石二鳥と言う考えなのかもしれない。


・細かい話だけど「あの言葉の訳を教えて下さい!」と言う永夢、怖すぎじゃない? 飛彩とか大我とかに、丁寧語ながらも反論するときの顔じゃん。患者に優しく接してストレスを与えようって感じではとてもない。
小説の話も踏まえると、ニッシーの言い分である「俺の体なんかどうなったっていい」という、自分の命を軽んじる態度が気に食わなかったのかな。……まぁ気持ちは分かるよ。そういうことは思っててもいちいち口に出すなって僕も思う。いい年してかまってちゃんかよ。

・ブレイブ,スナイプ,ゲンムとは敵対ばかりだった流れで、初めて他のライダーと力を合わせて戦うことになるこの重要なシーンでOP流すのは納得がいくし、何よりもここで繰り広げられてる理屈ってぶっちゃけ全然分からなかったりするんだけど、音楽にノせることで視聴者にちゃんと考えさせず誤魔化す手際は逆に見事。
脚本の指定なのか映像スタッフの判断なのかは分からないけど、こういうのは"演出の妙"として受け入れてもいい。限られた尺に収めなくちゃいけないこともあるし、どこかしらに論理の飛躍というかしわ寄せがくるのは仕方ないことだけど、それが気にならないようにケアするのが演出の仕事だと思うので。


・はー、なるほど。モータスがゲームをやるために商品が必要だから妹をさらう……ってんならともかく、グラファイトがモータスも生まれる前から莉子を誘拐してたのがずっと意味不明だと思ってたんだけど、貴利矢を参戦させるためだったのか。
彼を焚きつけるために友達のニッシーをゲーム病にして、ダメ押しでストレスを与えるために妹を連れて行くと。
・もしかすると、爆走バイクってゲームにもそういうエピソードがあるのかもしれない。レースとは関係ないやつが人質としてさらって、それを取り返すためにレースをするっていう。永夢のよく分からない自信がそこからきてるんだとしたら、まぁ分からんこともない。「ゲームキャラっぽいセリフだな」の一言で完全に理解したのね。

 

意志を持つ道具(バイク)

仮面ライダーレーザーの存在は「バイクにも心がある」という感覚をもたらす。今回データ取りと最終調整のために出てきたであろうシャカリキスポーツはその逆で「道具に心なんて必要ない」というテーマを背負っているから、あんな風にゲンムのいいように扱われているのだろう。
この辺は大森Pの『ドライブ』『ゼロワン』と通ずるテーマかな。乗り物を相棒と呼んで大切にする感覚とか、機械は人間の言うことを聞いていればいいのかとか。
バイクが言うことを聞かず勝手に意志を持って動くというのはなかなか怖いことだし、それこそ機械の"バグ"として捉えられるようなものだけれど、だからこそ意見を通じあわせて協力することに意味がある。


・嘘だとバラすのが早い貴利矢。黙ってれば何かもっと利用することができたかもしれないのに。
彼にとっては騙すこと自体に大して意味ってなくて、ただいつか壊れてしまうから新たな友情を築くのが怖いとか、露悪的な態度をとって距離を取らないと不安なのかもしれない。

・爆走バイクは敵を倒すゲームじゃないので、モータスの検体が残る……はずが、ゲンムが証拠隠滅をするという流れはなるほどなって思ったんだけど、その割にはマフラーからのビームでめちゃくちゃトドメさしてるように見えるし、後々再生したときも普通に倒されてたはずだし、なんか絶妙にスッキリとは理解させてくれないのがエグゼイドだよな。そこが面白い(interesting)のかもしれないけど。


まとめ

記事が短いことからも分かると思うけど、今回はそんなに面白くなかったかも。というか、話が薄味だった気がする。
1話完結スタイルも良し悪しよね。基本としてドラマが駆け足だったり薄味になったりするけど、次の話はまた新しい気持ちで見られる。

 

エグゼイド感想一覧

裏面

仮面ライダーエグゼイド 4話「オペレーションの名はDash!」 否定的感想

 

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仮面ライダーエグゼイド 第3話「BANしたあいつがやってくる!」 肯定的感想

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