やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

特撮雑談クラブ 第4回「初代」

第5回「邪鬼」21:00〜23:30 ホスト:のーと(@Sci_Fi_Note)さん
節分に合わせたネタですね。タイトルが2文字縛りなんで邪になってますけど、響鬼モモタロスみたいないいやつも含めて、広く"オニ"と捉えてもらって構いません。
これもまた面白い概念で、基本的にはネガティブなイメージが中核をなしてるとは思うんだけど、「鬼のように強い」みたいに使うと割とポジティブな意味としても使えたりもする。『泣いた赤鬼』に至っては、悪い鬼は一匹も出てこない。
ざっくりとは「人型だけど超人的な強さや大きさなどを持つ存在」なんだろうけど、でもそれに当てはまれば全員鬼かというと怪しくもあり、境目がよく分からない。色々な話を経てそもそも鬼とはなんぞや? という部分への理解を深めたい。
同時視聴作品は『大怪獣のあとしまつ』関連でYouTubeでも無料配信中の『響鬼』二十一,二十二之巻「引き合う魔物/化ける繭」になりました。スペース前の19:00から、少し休憩を挟んで後半は30分からスタートしたいと思います。

第6回「贖罪」02/12 『小説 仮面ライダークウガ
第7回「冬季(仮)」02/19 未定
第8回「赤青(仮)」02/26 未定
第9回「数字/名前」03/05 未定

特撮雑談クラブ 第3回「変身」


第4回「初代」

スピーカー:やんま, のーと, れっちゃん, ゆきトルフォ, SONGEN

 話題候補
シリーズ最初の作品
各作品内での初代(先代クウガ,G1,榊原,キバットⅠ世,800年前のオーズ,プロトドライブ,ゼロゴースト,1型,最光……)
先代ライダー(代替わり)
ビヨジェネ

和泉家とキバット

やんま「えー、今回の話題候補。"シリーズ最初の作品"っていうのは、仮面ライダーだったら初代『仮面ライダー』だったり、戦隊だったら『ゴレンジャー』だったりっていう。どんな作品でもシリーズとして続いている限りは、何かしら最初に出てきた作品があると。その作品について、どのように捉えるべきかというか。
……そもそもクウガ平成ライダー1号かどうかみたいな話が、以前特撮界隈でありましたけど、"初代"っていうのは後々に……まぁ歴史改変じゃないけど、後から与えられた属性なんで、それをどういう風に捉えるかっていうところだったり。
2つ目は"各作品内での初代"なんですけど、これは戦士としての力の初代、先代のクウガだったり、龍騎の先代の榊原耕一だったり、800年前のオーズとか、プロトドライブ。あとは『ゼロワン』における仮面ライダー1型もそうかな。
3つ目が"先代ライダー"。これは初代っていう括りからは離れるというか広くなるんですけど、初代に限らず代替わりしてった戦士とか、そういうものを見ていこうって感じですね。
で"ビヨジェネ"っていう風にここには挙がってるんですけど、『ビヨジェネ』以外にも初代『仮面ライダー』をリメイクとかリブートした作品って結構あるじゃないですか。『仮面ライダーTHE FIRST/THE NEXT』だったり、『ゴースト』のときの『仮面ライダー1号』とか、『鎧武』のときの『平成対昭和』だったり、これからやるところだと庵野秀明さんの『シン・仮面ライダー』だったりとか。もちろん『ビヨジェネ』も含めてですけど、初代を原点回帰してみたり、再解釈してみたりっていう感じで、色んな捉え方をしてる作品が後続に色々あるんで、それについてちょっと話せたらなっていうところですね。
でさっき同時視聴の方で、『仮面ライダー』の第1話「怪奇蜘蛛男」を見たんですけど、これについてもちょっと話せたらなと思ってます。
(ツイートを見ながら)「初代イブキ」……イブキさんにも先代がいるんですね? あそっか、あの人は鬼の宗家だから、代々継がれてるのか」
 のーとさん参加
のーと「イブキさんはよく分かんないですけど、3人兄弟ってことになってて、一応設定では。全然出てこないけど。上のお兄さんと真ん中のお兄さんがいて、イブキが末っ子であると。名前は分かんないけど一応みんな鬼ってことになってて、末っ子の和泉伊織くんはイブキってことになってる。
で、上のお兄ちゃん真ん中のお兄ちゃんは"イブキ"かどうか分からないけど、多分それぞれ鬼の名前があってっていう感じですね」
やんま「あーそっか。こないだのーとさんが、イブキの兄ちゃんが後期になって消されてるって言ってたのは、鬼だからってことなんですね。鬼なのに、(オロチ現象の際に)宗家の鬼としてイブキしかいないってことになってたから(※"しかいない"とは言われてない)、設定として消されちゃってたと」
のーと「あきらの話でも出てこないし、シュキがイブキって聞いただけで宗家の鬼ってピンときてる感じなんで、多分"イブキ"っていう名前が宗家の……歌舞伎で言うところの名跡みたいな感じなのかなって。だからもしかしたら、ミチビキとかイブキとか、イ○○とかいくつかあるのかもしれないけど、多分イブキっていうのは由緒正しい名前なんじゃないかなぁみたいな」
やんま「そうですよね、"息吹"って仮面ライダー的にも結構所縁があるっていうか、風っていうか」
のーと「今回のリストには出てなくって初代って何かなって考えたときに、トドロキくんって、まぁ映画はとりあえず考えないことにしたら、初代トドロキですよね。意外と」
やんま「そっか。引き継が……れるのかな。弟子取ったらトドロキを襲名するのか? ザンキさんに免許皆伝してもらったから、ザンキを一代飛んで襲名するってこともありえるのかな」
のーと「あれですよね、日本の伝統芸能だったら割とありますよね。自分のお父さんは継がなかったけど、別の名前を継ぐみたいなのはあるから、そういうのはあるかもしれませんね。
今ツイートの方でも誰か言ってましたけど、先代◯◯はたくさんあるけど、初代◯◯ってなかなかないかもって話がありましたね」
やんま「初代は一人だけですからね。"先代"は、先代の先代とか色々い得るけど」
のーと「"キバットバットⅠ世"とかは初代なのかな」
やんま「そう僕……考えてて思ったのは、3代しか続いてないんだキバット族、みたいな。それが不思議で。まぁ長生きなのかもしれないけど」
のーと「なんかコウモリのモンスターは他にもたくさんいるんですよね確か、モトバットとか」
やんま「あーそっか、設定としてあるんだっけ」
のーと「そうなるとキバット族……キバット家って、割と若い家なのかなみたいな」
やんま「そっか、"家"か。じゃあファンガイアがそもそも王政を執り始めたのが割と最近ってことなのかな」
のーと「だってキングもあれじゃないですか、大牙で3代目とかじゃないですか?」
やんま「そうですよね、キングの親は出てきてないと思うけど……それまではじゃあ、割と雑多な感じで」
のーと「あとなんか、ダークキバで自爆したのが初代なのか2代目のパンク野郎の方のキングなのかって、仮面ライダー図鑑の方で、同じ仮面ライダー図鑑なのに食い違ってるみたいなのがあったなぁって思って、今」
やんま「へぇ、自爆……ってなんですか? 僕知らないかも」
のーと「映画でレジェンドルガって敵が出てきたじゃないですか。あれと、設定で……ですよ? 昔ファンガイアが戦ってるときに、ダークキバに変身したキングが、ウェイクアップのスリー、3番目のやつ……本編に出てこなかったやつを使って、自分ごとなんかやって、みたいな話。
仮面ライダー図鑑の別々のページで、ウェイクアップ3したの、初代なのか2代目なのかで食い違ってたなって思って。治ってんのかな、分かんないや。もうこれ、設定の細かい話なんで、全然本筋と関係ないですけど」

 

仮面ライダー』1話

 れっちゃんさん参加
やんま「『仮面ライダー』1話の話します? せっかく見たんで。なんか、僕は割と面白いかなって思うんですけど、まぁアクションはちょっとあれかなって思ったりもするんですけど」
のーと「アクションは……なんか段取りがしっかりしてるなって思って」
やんま「あー、なるほど。僕のはパッと見の印象っていうか、皆さん『テレタビーズ』って分かります? そういう子供番組があるんですけど、それに似たシュールな感じで……」
のーと「アクションがシュールっていうのは、どういう部分が、そういう感じに見えたんですか?」
やんま「なんて言ったらいいんだろうな……そもそも全身スーツを着て動いてるっていうのが、でしかも最近のと違って、完璧に構図が決まっててすごい見せ方を意識してるっていうよりは、本郷さん……じゃないか、中の人……藤岡さんが、割と素でやってる感じがあるというか」
のーと「こなれてない感じ……ですよね、手作り感っていうのかな」
やんま「そうそう。素朴な感じが、シュール……っていう感想に繋がっちゃうんですよね」
のーと「なるほど。僕はそのこなれてないっていうか、あぁ人がいるなぁとか、動きがちょっともっさりしてるなみたいなのが、シュールっていうよりかは、ちゃんと段取りを決めて打ち合わせしてみたいなのをしてたのかなって見えたのがありますね。最初だから……なんですかね?
あとはアクションじゃないですけど、『仮面ライダー』の1話と、今回見なかったですけど2話もそうですけど、後々のシリーズでオマージュというか、この要素を取ってやりましたみたいなのあるじゃないですか。っていうところに使われ過ぎてて、これもあれも、僕は初めてじゃないけど、初めて見たはずなのに初めて見たような気にならないみたいな、不思議な感じですよね」
やんま「流れで2話の冒頭もちょっと見たんですけど、これまさしく『クウガ』の2話とホントにそっくりっていうか、構図が……っていうか絵? 絵面が。車の中から女の人が出てきて、それを蝙蝠男が襲うっていう。もうまんまだなって」
のーと「あと、割と僕『クウガ』が好きなんですけど、『クウガ』って怪人が爆発するじゃないですか。で、初代の『仮面ライダー』も後々爆発するようになりますけど、最初泡になって溶けちゃうじゃないですか、蜘蛛男。で『クウガ』もキノコ、ギノガ変異体が泡になって消えちゃうのありますけど、そこそんなとこまでこだわって再現しなくてもいいのにみたいな。マニアックだなぁみたいな」
やんま「あーなるほど、そういう意図だったのか……!」
のーと「あと、蜘蛛男が小さいクモの発信器みたいなん付けてやってるシーンとかって、結構割と後々の蜘蛛怪人もやりますよね。スパイダーアンデッドとか、あと『W』のクモ、山本太郎がやってたやつ。多分探せばもっとあるんでしょうけど、パッと思い付く限りだとそんぐらいかなみたいな」
やんま「あー。なんか不思議だな、クモにそういう要素あるかな、大群でいるみたいな。あんまり……ないですけどね、そういうイメージ」
のーと「ちょっと生き物としてのクモがどうかは分かんないけど」
やんま「なんか巣に一匹ってイメージじゃないですか? 割と。不思議だな……(※群れでいるというよりは、インターネットウェブとの関連で通信するものとして描かれてるのかも)」
のーと「ちょっと、一瞬落ちます」

れっちゃん「じゃあ僕が感想いいですか? 前々回の「推薦」じゃないですけど、平成ライダーとかで目が肥えた人にぜひ見て欲しいなって思いましたね。作品全体の雰囲気とかも不気味で面白いし。
やんまさんはアクションもたついた感じに見えたって仰ってましたけど、あんまりカットもぱっぱと変わんないし……裏方的な、藤岡さんがあの中に入って頑張ってるっていうのを知った上で見たら、すごいことをしてるなって思って。やっぱり本人が入ってるってすごくワクワクしたなっていうのがあって、今のライダーっていうか藤岡さん以外はほとんど、主人公とアクターさんは別じゃないですか。その藤岡さん本人が入ってるって要素だけでもすごい面白く見れるんじゃないかなって思って」
やんま「そうですね、他の特撮であるのかな……本人がやってるのって。『仮面ライダー』だけなのかな」
れっちゃん「一応『鎧武』の仮面ライダーマリカは本人がやってる」
やんま「へー! そうなんだ、役者さんがそもそもアクターみたいな……?」
れっちゃん「そうですね、アクションがメインで」

バイクの描き方

やんま「なんかさっきは初代のアクションはちょっと微妙だって言ったけど、その変わりっていうか、バイクアクションはすごい決まってるんですよね。めちゃくちゃかっこいいっていうか。
なかなか僕、仮面ライダー見ててバイクかっこいいなって思うことないんですけど、初代は……てか1話は割と、仮面ライダーのバイクってかっこいいんだなっていうのが、教えられた感じっていうか。OPもそうですけど」
れっちゃん「なんかあれですね、今は"仮面"の部分が強くなってるけど、"ライダー"の方の要素が強くて。冒頭の立花さん……"タチバナさん"って言ったら別の人みたいだな」
やんま「あ〜、おやっさん
れっちゃん「おやっさんタイムアタックしてるあそこで、結構掴まれましたね」
やんま「いわゆる"ライダー"ですよね。デザインもまんまライダースーツだし」
れっちゃん「"仮面"寄りになってきた最近の仮面ライダーを見てる人に、"ライダー"寄りの仮面ライダーを見て欲しいなって思ったりしました」
やんま「最近の作品でバイク……結構フィーチャーしてるのってなかなかないですもんね。それこそクウガがスタントでやってたりしたけど。『アギト』はスライダーモードにしてみたり、オートバジンが変形したり、バイクじゃないかたちでバイクが活躍することは多い(印象に残る)けど、バイクがバイクとして活躍してることって、あんまり……まぁあるけど! ……そんなに印象にないですよね」
のーと「仮面ライダーの"ライダー"の部分が、すごい薄くなって久しいですけど、この前アカネタカがすごいでっかくなって火吐いてるみたいな話をしてたときに、『平ジェネFOREVER』を見返したんですけど、あぁいう……例えば『平ジェネFOREVER』とか、或いは『オーズ』のときの春映画(『レッツゴー仮面ライダー』)とか、あのバイクが40の形になって突っ込んでくやつとか。あぁいうお祭り系の映画では割とバイクをフィーチャーすることは多いですよね」
れっちゃん「なんかデコボコのデザインの中に唯一みんなが共通して持ってるもの、みたいな。だからなんじゃないですかね」
のーと「なんだかんだ言って主役のライダーはバイク1台持ってますからね」
れっちゃん「まぁ『リバイス』でちょっと怪しくなっちゃいましたけど」
のーと「バイク……かなぁ? あれは……なんでしょうね(笑)」
れっちゃん「50周年にしてバイクは出さないんだって思って、ちょっとびっくりしました」
やんま「そうですね、もうあれは出なくて当たり前っていうか、あんまりこっちも期待してないっていうか。あぁ出ないんだろうなみたいな」
のーと「ゼロワンのバイクって、回数自体はそんな多くないと思うんですけど、でも出すときに手間じゃないですか。っていうのは撮影のあれじゃなくて、設定的に手間なんですけど。上から落とさないといけないから」
れっちゃん「アナログ過ぎますよね」
のーと「上から落とすっていうひと手間があるから、なんか出てくるところはだいたい覚えてるみたいなところないですか? 『REAL×TIME』でもわざわざ運んできたりとか。あぁいうワンクッションがあると、あそこにあったなとか」
やんま「そうですね、出ないなりに印象的に」
れっちゃん「確かに。そういう意味では『ゼロワン』は割とバイクはうまく印象には残せてたイメージですね」
やんま「……あのライズホッパーは、どこにいてもバイクに乗れるよってことでわざわざ宇宙からやってるんでしょうけど、別にお前らそんな広い範囲で活躍してねーだろっていう(笑)」
のーと「だいたい東京……ですからね。東京……なのかな?(飛電本社は東京らしい)」
やんま「まぁまぁ、あの(デイブレイクタウン)近辺ですよね」

『シン・仮面ライダー』の印象

のーと「『シン・仮面ライダー』もバイク結構凝ってる感じしましたよね。ライダーの新しいバイク」
やんま「あー、ありましたね。なんかマフラーが印象的だった気がする」
のーと「マフラーがすごい特徴的なデザインというか、スタジオカラーの人が描いたやつだ、って(笑)
あれももしかしたら嫌な人は嫌なのかもしれないですけど、僕は割とどっちも好きなんで。庵野さんがつくってるやつも、『仮面ライダー』も好きだから、こういうかたちで合体した感じのデザイン見せられるとすごいワクワクするんですよね」
やんま「なるほど。なんかヘッドライトも4つあるのがなんか……ちょっとキモいっていうか」
のーと「キモいっていうか、言ったらエヴァンゲリオンぽいですよね、なんか」
やんま「あ、確かに弐号機っぽい! うわめっちゃ弐号機っぽいわ! なるほど確かに……」

やんま「……どんな感じになるんだろう? 1号の……ってか初代の縦糸ってあるんですかね。1本の映画にできるような縦糸って、僕あんまり知らないんですけど」
のーと「どうなんでしょう……それこそ今回見た1話だったら、お父さんを殺してしまった仇だと勘違いされてみたいな、ルリ子の。『仮面ライダー THE FIRST』とかは、◯◯の仇の部分をお父さんから婚約者に変えて話をつくってましたけど。
だから、見た目が怪人だからもそうだし、いいやつのはずなんだけど、大切な人の仇かもしれないみたいな。っていうところは縦糸になるのかなみたいな感じに思いますね。
っていうか、今回も『シン・仮面ライダー』のキャストを公開するときに、池松壮亮,浜辺美波,柄本佑っていう順番だったから、真ん中に緑川を置いてるってことはそういう感じの話を今回もやるのかなって思ったり」
れっちゃん「そこの話がベースで、そこにどう2号を絡めてくるかで、物語をつくってくるのかなって思いました」
やんま「そっか、なんか最初のPVみたいの(50周年メモリアル映像)で二人乗りしてるシーンがあったとかって言われてたな、そう言えば」
のーと「でもあれですよね、ヒロインを取り合うみたいな感じで話をつくるのはもう『FIRST』がやっちゃってる訳じゃないですか。だからそういうのはもうないのかなみたいな。ないっていうか、庵野さんもやんないだろうし、プロデュースに入ってる白倉さんも、それもう1回やったよねって分かってるはずだし。だからどういう感じで振ってくのかなっていうのはちょっと見えないですけど」
やんま「僕、漫画版(『仮面ライダー』)を昨日読んだんですけど、漫画版では2号/一文字の方が、幼馴染のお姉ちゃん……じゃない方か、知り合いのお姉ちゃんのことが好きなんだけど、俺はもう半分機械で改造人間なんだから、恋する資格なんかないんだって、そういう風に悩むシーンがあったんで、確かに恋愛が軸になるのかな……」
のーと「なんですかね、まぁ『FIRST』の時とは違う感じでってことにはなると思いますけど」
やんま「……「『シン・ウルトラマン』も『シン・仮面ライダー』も、それぞれ『ULTRAMAN』と『THE FIRST』で一回ずつリブートしちゃってるので庵野さんめっちゃ苦悩してそう……と一瞬思ったけど、ゴジラは比較にならないくらい散々リブートしてたのにあの傑作が生まれたんだから心配ないかw」。確かに(笑)」
のーと「なんならウルトラマンに関しては『エヴァンゲリオン』で自分なりのやつをやってる……感じはありますよね。感じはあるっていうか"そう"ですけど、もう。仮面ライダーはどうなるんだろう」
やんま「庵野さんの他の作品で、等身大のキャラが活躍するのってあるんですかね」
のーと「そうですね、基本的にめちゃめちゃでかいものが出てくるイメージはあるんですけど」
やんま「なんだっけ、『ナディア』? 僕全然知らないんですけど、あれもそうなんですか?」
のーと「『ナディア』もすげー船が出てきますね」
やんま「そうなんだ、へぇ……。仮面ライダーにでかい要素は全くないから……」
のーと「昔のはないですよね。
あ〜これ、私見たことないな。『Re:キューティーハニー』とかは割と等身大なのかな? 私も見よう見ようとは思ってて全然見れてない。中島かずきが参加してたような気がする」
やんま「へぇ〜……(調べながら)"永井豪"か」

『1号』『ビヨジェネ』

やんま「また他のリブート作品の話行ってみますか? あと何があるかな」
のーと「『1号』ですかね、『仮面ライダー1号』。2016年の……すげー面白かった(笑)」
やんま「あ、そうなんだ。へぇ〜」
のーと「え。公開当時劇場に見に行ったんですけど、色々言いたいことはあるにはあるんだけど、面白いか面白くないかで言ったらおもしれーって思って。……あんまり面白くなかったですか?」
やんま「うーんなんか、そもそも『ゴースト』と井上敏樹があんまり合ってないなっていうのが、根本的にあったっていうか……『ゴースト』の話を期待してたからかな? ちょっとあんまり……まぁ面白かったけど、うーんって感じかな僕は。まぁ映画館で見てないっていうのもあると思いますけど」
のーと「なんか、真面目なところとバカバカしいところのバランスがイカれてて、それがなんて言うんだろ、こう……言ったらすごく失礼ですけど、スカム的な面白さっていうか、クソみたいな面白さみたいな。これ……どういう顔して見ればいいんだろうって思って(笑)」
やんま「のーとさん、あれ見たんでしたっけ。「変身し続ける男たち」……(※『1号』公開記念で配信された井上敏樹×白倉伸一郎の対談)」
のーと「あ、そうです。イゴマスさん(リスナー)に騙されて……(笑) イゴマスさんが『響鬼』の話してるって言うから!」
やんま「僕、当時聞いたっきりなんですけど、どんな話でしたっけ。なんかショッカーとノバショッカーの戦闘員が、酒場で喧嘩するシーンが好きだって話してたのしか覚えてないんですけど」
のーと「あれですよね、戦闘員が言い争ってるんだけど、お互いにイーとしか言わないから……あれすごい面白かったもう(笑) バカバカしいんだけど、バカバカしいの多分分かっててつくってるからなんでしょうね、あれ。
あれもう……『1号』じゃないけど、あの3人のトークが面白くてよかった」
やんま「宇野さんもいるんですよね、確か」
のーと「宇野さん……宇野常寛も、白倉さんと井上さんが話してるときはまともな司会者なんですけど、井上さんがお手洗いに立ったときに、たまたま『アギト』とか『555』の話してて。宇野さんって『アギト』〜『555』めちゃめちゃ大好きな人じゃないですか。大好きなあまり、なんか『剣』はちょっと『響鬼』はちょっと、で『カブト』を都合よく飛ばして『電王』みたいな、お前それズルだよなぁって思うんだけど(笑) まぁそれはともかくとして、たまたま井上先生がいなくなって白倉さんと二人きりになった瞬間、『アギト』ってすごいと思うんですよ『555』って面白いと思うんですよ!って言って、きっしょ……って思って(笑) "きっしょ"っていうのは、本気で気持ち悪いなって思ってるの半分、本当にマニアとして好きなんだろうなっていうのが伝わってきて」
やんま「オタクなんだなぁって(笑)」
のーと「なんだなぁっていうのが半分で。あぁいうところは好きです宇野さんも。すごい好き。なんかその……本、単行本で1本書いたりだとか、雑誌のあれで頼まれた原稿書くときの真面目モードも好きなんだけど、あぁいうクソキモオタクムーブしてるときの宇野さんも好き(笑)」
やんま「意外と素直っていうか。なんかね、著書とか読んでるとちょっとヒネてる感じなのかなって思ったりもするけど」
のーと「井上先生と一緒に写ってる写真のときいっつも嬉しそうだし。ほんま……(笑)」
やんま「なんか石ノ森章太郎NHKの番組でも、割とそんな感じだったかな」
のーと「ありましたね。KADOKAWA井上伸一郎さんも、一応お仕事で出てるんだろうけど、ファンだなぁ……みたいな(笑) なんかいい年した大人がみたいなことは思うけど、自分もいい年した大人になりつつあるから、そういうところで恥ずかしがらずに自分の興味のあることでテンション上がってるおっちゃん見るのは、面白いっすね」
やんま「あ、100分de井上……違う、石ノ森章太郎か」
のーと「100分de井上敏樹はな……(笑) 観覧申し込みしたら絶対、あるんだったら行きたいけど……」
やんま「井上さん……あそっか、アニメとかも色々やってるから、話すことは色々あるのか」
のーと「……『1号』ってそこまで井上先生の色が出てない感じですよね」
やんま「あー、そう……かなぁ?」
のーと「あ、出てることには出てるんでしょうけど、井上ライダー白倉ライダーの素材に1号を使いましたみたいなのが『FIRST/NEXT』じゃないですか。それに比べればいくぶん……」
やんま「あー、はいはい。そうですね、なんか表層的な部分に留まってるっていうか。井上さんらしさは。根っこはやっぱ、藤岡さんのお話なのかなみたいな印象はありましたね」
のーと「これもなんか、昨日の今日で喋ってる動画見たあとで受け売りするのも恥ずかしいことですけど、『仮面ライダー1号』っていう映画をつくるにあたって白倉さんが考えてたことっていうのが、もう本郷猛っていう役が藤岡弘、さんの中で長年体の中に居着いてる訳ですよ。だからもっかい本郷猛の話をやろうって思っても、それがもう切っても切り離せない感じになってるから、逆にもう改めてそういう感じでつくってしまおうと。っていうことでやってるんだっていう話があったと思うんですけど。あったかなぁ? ちょっと後で見直します。
ってこと考えたら、『仮面ライダー1号』って映画のこれ本郷猛じゃなくて絶対藤岡弘、じゃんみたいな数々のシーンも納得できるのかな? みたいな」

やんま「逆にそこを切り離した『ビヨジェネ』ってどうでしょう」
のーと「僕その意味で『ビヨジェネ』は、良くないなって思うんですよね、やっぱり。例えば『1号』のときは、役と役者が微妙に切り離せない感じだから、改めてアレンジという感じでこうしましょうっていうのを使ってやってる訳じゃないですか。でも『ビヨジェネ』の場合は、藤岡真威人さんを使って『セイバー』と『リバイス』の映画の、今回の映画でやろうとしてたことの補強の材料に使ってる感じ……がするんですよね。
で、ショッカーに改造されてたくさんの人を助けられるようになって良かったと思ってるみたいなセリフもあったじゃないですか。あれ……が、いやそもそもショッカーがいなかったらこんなことにはっていう素朴なツッコミもできるし、なんかお前の言ってることおかしいよって思うし。あれだけ見てみるとなんかすごいヤだなって思うんだけど、もしかしたら、ワンチャン、このセリフが今後の『リバイス』にとって重要な要素を含んでるんだったら、まぁ許してやらんこともないみたいな。でもなんか今んとこそんな感じになる気がしないんで、じゃあやっぱダメじゃない? って」
やんま「「今日のお昼に高寺さんに酷評されてた」……そうなんだ? なんか、玩具買って甘やかすから云々みたいな話も見ましたけど。最近のライダーについての話なのかな? 玩具を買って支えてる大きなお友達も……なんか悪いみたいな言い方を……(うろ覚え)」
れっちゃん「耳が痛くて、マイクオンにしちゃいました(笑) いやほんと……よくないですよね」
やんま「そうですね。やっぱ"買う"って……これはいいものっていうか、投票ですもんねある意味。消費って」
れっちゃん「なんだろう、うまくオタクの収集癖に付け込まれたなって感じてます」
のーと「まぁでも、これ言うと高寺さんまた怒ると思うけど、白倉さんも言ってるように仮面ライダーってそもそもコンテンツ的に、最初っから収集癖を刺激するようなところがあるじゃないですか。
ライダーチップスのカードってそういうもんですよね。『龍騎』とか『剣』がカード使うっていうのも、それで考えたら何もおかしくない訳ですよね。ってかむしろ伝統に則ってるとすら言える。だから……『W』以降特にそうですけど、小物収集路線みたいなっていうのは、全然仮面ライダー的にはアリなんじゃないって思ったりするんですけど(笑)」
やんま「うんうん。なんか"図鑑"ぽさですよね、自分たちで完成させるっていう。白倉さんもね、仰ってましたけど」
れっちゃん「そうなると、もうそろそろカードで変身するライダーが欲しいなと。ちょっと部屋が……(笑)」

やんま「れっちゃんさんどうです? 『ビヨジェネ』は」
れっちゃん「いやーちょっと、僕が抱いてたもやもやをやんまさんが全部……言ってくれてたみたいな」
やんま「あー、ブログ記事」
れっちゃん「あれはもうすごい、首を縦に振り過ぎて(笑)」
やんま「書いてよかったです(笑)」
のーと「でも『ビヨジェネ』褒めるとか、やんまさんの意見にちょっとだけ反対するところがあるとしたら、藤岡真威人さんは別に強制されてやってる訳じゃないと思うし。あとその……どすの効いた声ですよね。あれもモノマネっていうよりかは、ちゃんとしたお芝居のつくりかたとしてひとつアリだなと思ったし。若くてスマートな本郷猛が変身して、かっこよく戦って……っていうのは、概ね"こういうの見たかったな"っていうのが見れた感じなんで、それすごい嬉しかったです」
やんま「そうですね。僕もなんか、1号って言ったらおじさんが変身してるみたいなイメージが、まぁ平成世代的にはあったんで、やっぱ若い人が1号に変身してるっていうのは新鮮でしたね逆に。
初代(『仮面ライダー』)でも割と本郷……顔濃いっていうか、あんまり"若者"って感じしないから……(笑) あれで22(僕と同い年)とかマジかよみたいな、ちょっと勘弁してくれっていう……」
のーと「平成以降のライダーの主役のキャスティングで、昭和の頃とだいぶキャスティングの方向性違いますよねって訊かれて、誰だったかな……多分白倉さんか武部さんかのどっちかが、キャスティングの方向が変わってるんじゃなくて、その時々その時代のイケメンを選んでるんですみたいなことを言ってて。それ読んだときは、はぁ〜そうだろうな! って納得したんですけど、でもよくよく考えると一文字と本郷の顔全然違うじゃんみたいな。本郷……っていうか藤岡さんの顔の方が明らかに濃いじゃんみたいな。だからインタビュー読んだときは納得しちゃったんですけどよくよく考えると全然納得できねぇ(笑)」
やんま「そうですね、一文字は割と素直にかっこいい……系っていうか」
のーと「なんか今見てもシュッとしててかっこいいなって思う……藤岡さんはちょっとタイプが、かっこいいんですけどタイプ違うなと思って」
れっちゃん「そうですね、のーとさんの『ビヨジェネ』褒める部分も結構分かるというか、初代『仮面ライダー』1話の改造されるシーンが、現代版でつくり直されたっていうのを、『シン・仮面ライダー』が公開される前に見れたっていうのは、すごい良かったって思って。あれはなんか、映像綺麗にしましたって感じだったじゃないですか。あれが見れたっていうのはすごい良かったですね、ちょっとセリフは僕も気に食わないですけど」
やんま「はいはい。知らない人が見ても、おれ見たぞって言えるぐらいの再現度というか」
のーと「なんか、正確じゃなくていいけどぼんやりこういう感じのイメージだよねっていうのを共有する感じで、まぁ『シン・仮面ライダー』のプロモーションのひとつみたいな感じで見れば、そんな目くじら立てなくてもいいのかなみたいな」
やんま「僕も正直あのブログ記事書いてから、色々考えが変わったとこもあるんで、今のところだと否定100%って訳でもない……まぁそもそもあの記事自体、否定で書いてみようと思って書いたものなんで、わざとあっちに寄せた感じはあるんですけど」
のーと「『仮面ライダー1号』っていう映画が、『仮面ライダーゴースト』の映画として見ても、まぁギリギリ……成立してるかな、してると思うんですけど」
やんま「まぁまぁまぁ、"命"ですもんね」
のーと「関係するテーマを取り扱ってるっていうところがあって、それは意図的にやられてるところなんで。『ビヨジェネ』も『リバイス』を一番最後の話まで見たら、ちょっと変わるかなっていう期待を抱いてます。……で多分その期待は叶えられないかなっていう気もするけど、まぁ腹くくって『リバイス』見るしかない」

 

先代クウガ――信頼と諦念

のーと「そうだ。"先代クウガ"の話で言うと、この前までずっと『大魔神カノン』ていうのを見直してて、これ……はちょっとネタバレになっちゃうんですけど、『大魔神カノン』見直して改めて『クウガ』の見方がちょっとだけ変わったところがあって。
大魔神カノン』は一番最後に大魔神(ブジンサマ)ていうすごいでかいのが動いて、ラスボスと戦うんですけど、戦って……暴力でやっつけるんじゃなくて、ラスボスを取り込んで、話し合いをして。お互いに分かり合おうよみたいな、そういう感じのオチなんですけど。
それは優しい終わり方だなと思ったのと同時に、先代のクウガって、もうずっと長いことダグバと一緒にいた訳じゃないですか。まぁ『仮面ライダークウガ』っていう細々した設定がある作品の中でそれができたかどうかはともかくとして、先代のクウガってダグバとすごい長いこと一緒にいた割には、お互いに分かり合おうとした努力ってあんまりしてなかったのかな……みたいな。
だからつまり、ベルトを付けてて、つい最近までミイラじゃなくて生きてるみたいな状態があってみたいなのって『クウガ』の中であるじゃないですか。つい最近までずーっと生きてて、こんな悪いもの閉じ込めてくれてて偉いねみたいな雰囲気。なんだけど、それって……本当に偉かったのかなみたいな。
すごい悪くて全然分かり合えないやつっていうのと一緒にいて、それをみんなのために抑え込んでますっていうのも、まぁ確かに偉いことなんですよ。偉いしいいことなんだけど、でもそうじゃなくって、全然訳分かんなくって悪いやつと分かり合おうとしてこなかったツケを、五代くんが払わされてるのかなみたいな」
やんま「あぁ〜そう……ですよね、保留っていうか棚上げっていうか。なるほど……。
なんか僕『クウガ』の感想で確か、先代は封印っていう(暴力的でない)方法を取ったのに、なんで五代たちは封印しようって話が出ないんだっていう風に言ったんですけど、そういう……見方をすると確かに、先代の方がちょっとあれなのかなってところもあるか」
のーと「だから、これここで言うことじゃないかもしれないですけど、『大魔神カノン』てすごい評判が良くなくて、実際良くないところもたくさんあるんですけど、例えば『クウガ』とか『響鬼』とか、或いはそれより前の作品とかで、十分にやりきれてなかったこととか、そこで敢えて考えないようにしてたことっていうのに、ちゃんと向き合い直してて。完璧じゃないけど、完璧じゃないなりにちゃんと、私はこうしようっていう在り方を示してるっていうのはすごい、とっても良いことなんじゃないかなって」
やんま「へぇ……なんかそれはあれなんですかね、仮面ライダーとか戦隊っていう……まぁ多分大魔神シリーズよりはすごい強いブランドっていうか、それこそ白倉さんも仰ってましたけど、やらなきゃいけないことが決まっててっていう、そういう制約もある中でつくってくっていうところもあるのかな? 大魔神シリーズの『カノン』だから、割と自由にテーマを、率直に描けたみたいな……」
のーと「かもしれないですね。大魔神って『大魔神カノン』の前に3つ映画があるんですけど、だいたい……これ言うとマニアの人に怒られるけど、だいたい筋はおんなじで。最後に大魔神が怒って暴れて、元に戻るって話なんですよ。だから怒って暴れて戻る……の最後の部分のところじゃない、前半8割ぐらいっていうのは割と何やってもいい期間みたいな感じなんで、だから『大魔神カノン』その意味では大魔神らしいつくりにはなってる。余白のところは好きにやっていいんだし」
やんま「あー……いわゆるデウス・エクス・マキナ的な感じなのかな。なるほど」
のーと「……から、『大魔神カノン』すごくいい話なんで見ましょう(笑)」

やんま「「カノンを見て『メガレンジャー』や『ギンガマン』との相違点あったなと思う部分あったら教えてください」って来てますけど、どうですか?」
のーと「『ギンガマン』はちょっと難しいですけど、『メガレンジャー』だったらどうだろう。うーん……これ言うと文句になっちゃうのかな? なんか『メガレンジャー』とか『ギンガマン』の若者の方が"強い"なって思いますね。特にメガレンジャーとかは、割とみんな高校3年生なりに悩んだりすることっていうのはあるんですけど、ポッキリ折れるとかそういうのはあんまりない……し、自分のやりたいことっていうのもちゃんと決まってるし。なんか『カノン』の若い子は割とみんな繊細な感じなんで……守られる側だからなんですかね?
だからふんわりした話で恐縮なんですけど、『メガレンジャー』とか『ギンガマン』の頃の高寺さんは、割とそういう若い人たちの一本芯の通った部分っていうのを信用してたような感じがするんですけど、年々それが揺らいでったのかな……。或いは『メガレンジャー』『ギンガマン』の頃は高寺さんまだ若かったから、とか(笑) 自分が年長の立場になるにつれて……みたいな。守ってあげなきゃ教えてあげなきゃみたいなそういう、あれなのかなっていう気はします」
やんま「あーなるほど。そうですね、五代くんとかも"守ってあげる"印象が強いかな。まぁ一条さんたちは結構頼りになるけど、それこそ小説版『クウガ』なんかでは、割と五代に頼ってしまったみたいな風に語られてましたし」
のーと「すいませんちょっと、リクエストにちゃんと応えられたかどうか自信がないですけど」

 

先代龍騎と初代女性ライダー

れっちゃん「最近『龍騎』関連の本を買ったら龍騎(初代)って書いてあって、これは初代と先代の定義みたいなのが曖昧なのかなって思って」
やんま「そうですね。『響鬼』のライダーも、先代はいるけど初代は出てこない……よね?」
のーと「それこそトドロキくんとかぐらいしかもうないみたいな」
れっちゃん「早く弟子を取ってくれないと、トドロキが途絶えちゃいますね(笑)」
やんま「引き継がれる前提じゃないと初代っていう言い方はしないから……なかなか難しいですよね。1代でいいんだったらね、ほぼみんな(代替わりしないライダーたちは)初代ってことになりますけど」
のーと「『龍騎』の榊原で言うと、まぁ榊原さんのキャラクター性っていうのはほぼほぼ一瞬だからあんま分かんないんですけど、TVSPの真司くんって多分死なないじゃないですか。多分、分かんないけど……でも死ぬのかな?」
れっちゃん「『13RIDERS』の漫画版の方を最近買ったんですよ。ネタバレになっちゃうんですけど、漫画版の方もちゃんと2つの結末が、テレビ版のちょっと先まで描かれてて。戦いを続けた方のルートは、真司がナイトの姿で今も戦い続けてるみたいな、荒廃した世界でひとり佇んでる感じですね。だから生き残ってますね」
やんま「それでいうと、蓮も初代ナイトっていう言い方ができるのかな、一応」
のーと「あれですよね。TVSPの真司は、もう契約されてるデッキを……押し付けられるじゃないですけど、受け継ぐみたいな感じで龍騎になりますけど。本編の真司は、デッキは拾うんだけど、仮面ライダーとして戦いますっていう契約……ですよね、契約っていう行為,自分の意思表示は、誰かにお願いされたからとかじゃなくて、あくまで自分でやってるっていうのは違うところなのかなみたいな。誰かから貰ったものじゃなくて」
 ホストの通信状況が悪く、のーとさんリスナーに

れっちゃん「あと今日話したかったことがあって、初代女性ライダーがファムで良かったなっていう。女性ライダーって珍しい存在を令和辺りまで出さずに引っ張ってたら、満を持して登場みたいな感じが、コケそうというか。意味合いを持たせ過ぎて失敗しそう感があって。だから『龍騎』っていう、変身者が大勢いる中の一人みたいな、そんぐらいのさらっとした出し方でちょうどよかったなって思って。そんな深い意味合いを持ってないっていうのが、めちゃめちゃ好印象だなって」
やんま「確かに。……まぁね、名前こそファム(女)ですけど、動機も復讐っていう割と普遍的なあれだったりして。
ファムで言うと僕……リュウガが龍騎と対になってて、ファムはデザイン的にナイトの裏返しみたいな感じじゃないですか。黒が白になってて、ダークバイザーみたいなの(ブランバイザー)使ってて、羽(マント)があるし。なんかそこに……あんまり僕、まだ意味を見出せてなくて。他の今参加してる方とかで助言みたいのあればなって思ったんですけど」
れっちゃん「……そうですね、召喚機は似てるけど……多分ないですね」
やんま「あー、そっか……。たまたま似てる……たまたまっていうか、『龍騎』の主役が龍騎とナイトの二人だから、劇場版でもその二人のネガを出したってだけなのかな。
あんまり……別に蓮と関わってないですもんね、霧島さんは」

 

戦隊シリーズの初代

れっちゃん「初代とか先代って、本当にワンシーンとか設定だけとかがメインなんで……本編に出ずっぱりみたいなことをしてたのは、先代で言うと『セイバー』では結構上條さんとか出てましたけど。なんで、割と難しいなぁって思いました」
やんま「そうですね……まぁね、1号なんかは普通に一個の作品として活躍してるけど……。
僕『ゴレンジャー』は一応見るだけ見たんですけど、1話。初代……(とは関係ないけど)まぁ単純な感想として、5人がそれぞれちゃんと活躍してるっていうか、初っ端から全国にあるイーグルっていう組織の各支部の生き残りっていう設定で。だから、その支部の中で一番強い人たちが集まってるって感じで、女性のペギー松山さんもそうなんですけど。だから一人ひとりがちゃんと個性立ってるっていうか、すごいちゃんと強い人なんだっていう感じで。
戦隊……僕が平成とかでふわっと見てる感じだと、レッドだけ特殊(1話で加入)で、4人は最初からいるみたいなの多いじゃないですか。そういうイメージだったから、『ゴレンジャー』すげぇ、一人ひとりちゃんと描いてるって思って。まぁちょっと、それによってテンポが悪くなってる部分もあるっちゃあるんですけど、一人ひとりにほぼ同じくらいかなぁ? 尺割いてるから」
れっちゃん「そこはしっかり、ライダーと差別化できてるっていうか、ちゃんと5人っていうのを活かしてるんですね」
 ゆきトルフォさん参加
やんま「一人ひとりが仮面ライダーみたいな一個のヒーローとして成立してて……って感じですよね。まぁちょっと2話以降どうなるのかはあんまり……知らないですけど(※少なくともアオはいつも単独行動してるイメージ)。
……それでいうと、そもそもスーパー戦隊の初代は『ゴレンジャー』じゃなかったみたいな話あるじゃないですか。最初の数作品は違ったっていう」
れっちゃん「あ~確か、聞きました。権利関係の……『バトルフィーバーJ』から数えるみたいな時期が」
やんま「そうそう。僕その時代を生きてないんであれですけど、なんかそれってどういう感覚なのか全然想像できなくて。だって『ゴレンジャー』ってめちゃくちゃ今の戦隊と似てるじゃないですか。まぁ見た目っていうか、5色で、全身タイツでみたいな」
れっちゃん「なんか普通に……名前を使えない的なあれじゃないですか?」
やんま「あぁ、それだけなのかな……『バトルフィーバー』ってだって、すごい今のと見比べると変わってるっていうか」
ゆきトルフォ「えっと、『ゴレンジャー』は原作者が石ノ森章太郎名義で、『バトルフィーバー』以降からは八手三郎名義になってるっていうところですね」
やんま「……そう、なんか『バトルフィーバー』って色で区別されてないじゃないですか、パッと見。茶色っぽいやつがいたり……茶色っていうかオレンジっていうか。パキッとした色じゃないし、そもそもひとりのデザインの中で結構色んな色が使われてたりして。だからなんかすごい、不思議な立ち位置だなぁって前から思ってて」
 のーとさん参加
ゆきトルフォ「『バトルフィーバー』と東映版『スパイダーマン』が同時期くらいでしたっけ?」
やんま「そう……『バトルフィーバー』のちょっと前なのかな。(調べながら)あー、本当にだから『ジャッカー電撃隊』と『バトルフィーバーJ』の間に挟まる感じなんじゃないかな(※厳密には『ジャッカー』から少し空けて『スパイダーマン』、枠が違うのでそこの最後と少し重なって『バトルフィーバー』という時系列らしい)」
のーと「なんか、戦隊ものの初代だと色々そういうズレがありますけど、『ゼンカイジャー』って割とそれをうまいことアレンジしてる感じですよね。5人戦隊なのは『ゴレンジャー』っちゃ『ゴレンジャー』なんだけど、ゼンカイザーはビッグワンだし、ステイシーザーは『バトルフィーバーJ』みたいな感じのデザインだし。"初代"の訳分かんなさを逆手に取ってデザインに落としてるのは面白いかなって思いますね」
 SONGENさん参加
SONGEN「僕の浅い知識で補足できるか分かんないですけど、巨大ロボ(レオパルドン)が出てきたのが『スパイダーマン』で、そん時にもうマーベルと権利関係のなんか、タイアップ的な……こっちのキャラクター使っていいですよみたいのがあったりして、でなんか実際に『バトルフィーバー』のアメコミっぽい絵の画像とかも探せば出てくるんですよ。で『バトルフィーバー』にミスアメリカってのがいて、"ミスアメリカ"っていう名前だけ同じキャラクターがアメコミにもいたりすんですよ。ちょっと見た目は違うんですけど。
……っていう時期があって。でも僕子供のころにはもう統合されてましたね」
やんま「いまWiki見てる感じだと……『ダイレンジャー』で、放送期間中に『ゴレンジャー』『ジャッカー』を含めた"超世紀全戦隊"に再編って書いてあります。へぇーじゃあ結構最近なんだ」
SONGEN「結構昔だと思いますけど(笑)」
やんま「あ、まぁまぁ、思ったよりはって感じ(笑) だって白倉さんがもういる頃ですもんね」
SONGEN「白倉さん、今日も『ヨホホン』見てたら、そもそも仮面ライダーが『アギト』で周年記念でやってるところに、戦隊も25作品目ですよみたいなことをやり始めたから、今の45作品でこんなことをやってるみたいな……これからは変えていきたいって言ってましたけどね。ちゃんとした周年に戻すのかな、分かんないですけど。『ドンブラザーズ』も面白くなりそうなんで」
のーと「てかもう両方……っていうか、ズレた周年でもいいと思ってるんじゃないですか? 『ゴレンジャー』から数えるか『バトルフィーバーJ』から数えるかっていうのとか、色々数え方があるじゃないですか。毎年何かの何周年ってやったら、すごい楽しいですよね。楽しいっていうか、プロモーションがしやすくなりますよね。だからそういうの込みで、わざと変えていきたいって言ってるのかなって」
ゆきトルフォ「お祭り的な雰囲気好きですからね、白倉さん」
のーと「そうですね、白倉さんが好きなのもそうだし、興行的にあれがあるのもそうだし」
やんま「……『カブト』とか、35周年記念でしたっけ。あれ当時意識してる人いたのかなぁ? あ、でもあれか。『FIRST/NEXT』もその一環なのかな、割と同時期っぽい感じでしたよね」
のーと「『響鬼』と同期なんで(笑) 『FIRST』と『響鬼』が同期って知識としては知ってるけど、実感が全然ない」
SONGEN「『Sh15ya』も同期っすよね。『セーラームーン』とかもやって『Sh15ya』もやって……」
のーと「(調べながら)2005年の1月〜3月ですね、バリバリ『響鬼』と同期」
ゆきトルフォ「スタートダッシュおんなじですね」
のーと「いや『Sh15ya』の1年後に『カブト』っていうのも早いな。すーぐ隕石落としちゃうんだもん(笑) あの時期の白倉さん働きすぎだと思う。遡ってくと『カブト』『響鬼』『Sh15ya』『セーラームーン』『555』『龍騎』『アギト』ですよね、死にますよ(笑)」

原点も頂点もない?

やんま「僕、初代の話だと1型(『令ジェネ』)を語りたくなっちゃうんですけど、誰か……語れる人いるのかな」
ゆきトルフォ「1型っていうかもう、"父さん"のあれですよね」
やんま「そうそう。あのー……ゼロワンより先に、先んじる人はいるんだけど、それを無視して"新時代の1号"としてっていう。先代はいるけど、俺が1号なんだっていうその開き直りが僕すごい好きで、それは"初代"っていうものを考える上で結構重要な概念なのかなって思ってて」
ゆきトルフォ「1型の存在もそうですけど、僕的には『令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』っていう作品って、新しくゼロワンが新時代の1号として出てきたけど、仮面ライダーに初代も何も関係ないみたいなセリフあったじゃないですか。多分そことも繋がってるんじゃないかなって」
やんま「そうですね、「原点も頂点もない!」っていう。だからまぁ全ての作品が、その作品自身の原点であって……だから『クウガ』の原点は『クウガ』だし、『アギト』の原点は『アギト』だし」
ゆきトルフォ「……だから特別扱いはしないよっていう。だから新時代の1号だっていうゼロワンのセリフも、新時代を切り開いていくっていうところであって、そこも1型のつくったというか、父さんがつくりたかった未来を或人がつくっていくっていうような、理想とも繋がるのかなって。
1型が……出てきたのって、タイムジャッカーが改変した世界で実際の改変されてない世界でいたのかどうかなんですよね」
やんま「僕も一応、本来はいなかった気もしてるんですけど、まぁ『令ジェネ』が作品として好きなんで僕は。
例えばじゃあ初代『仮面ライダー』も、本当に無から生まれてきた訳じゃないじゃないですか。覆面ヒーローとしては『月光仮面』とか? が先んじてあったりとか、『スパイダーマン』を意識して蜘蛛男なんじゃないかみたいな話があったりとか、そういう色々先行する創作物はあるんだけど、それに影響を受けて、でもシリーズの1号として、初代として、便宜的に扱われるっていうのは」

SONGEN「続いてるからっていうのはありますよね。……ここだから言う訳じゃないですけど、昭和と平成のライダーって面白さ全然違うじゃないですか。だから、一番嫌な言い方すると「もう初代ヅラするんじゃねぇよ」ぐらいに思ってるんですよ」
やんま「あー、全然違うから」
SONGEN「オタクの中でも、昭和見とかないとみたいなのもあるじゃないですか。でこないだ『BLACK』見たけど全然面白さ違うし、だったらまぁ……やっぱ『クウガ』が平成の初代ってことでいるからなんとかなってるけど、本当に"原点も頂点もない"んじゃないかなって。まぁリスペクトするときはして、別に自由にやったらいいんじゃないかなって」
やんま「そうですね、昭和は1話完結が多いけど、平成以降は割と続きものが多いですよね。まぁ2話完結はあるけど、"本筋"を進めるきらいがあるっていうか」
ゆきトルフォ「ドラマ重視になったのが平成から……っていう」
のーと「さっき話に出てた『BLACK』とかは、多分絶対もっとすごいことをやりたかったはずなのに、全然できてないみたいな感じですよね」
ゆきトルフォ「スケールはすごい壮大ですもんね」
やんま「世紀王……」
のーと「壮大なスケール、重厚な設定……お出しされたアレみたいな」
ゆきトルフォ「画面……がね。画面から受け取る情報がね(笑)」
のーと「画面……もそうですし、話もそうですし。『BLACK』って漫画版は結構面白いなって思うんですよね」
SONGEN「うまくまとまってる感じなんですかね、世紀王の話が」
のーと「いやまとまってる……訳ではないんですけど、なんて言えばいいんだろう。すごい切ない感じなんですよね」
SONGEN「切ないですよね、昭和のライダーって」
ゆきトルフォ「石ノ森チックですよね、漫画の『Black』は。後味が悪いすごいもやもやする感じの終わり方っていうのは、『キカイダー』とかと似た感じで、石ノ森感がある……ヒーローヒーローしてないというか、なんかこう……もやもやしたまんま終わるなぁっていうのは『サイボーグ009』とかっていう、だいぶ暗めな感じでしたよね。漫画版『Black』は」
のーと「あとはその……『クウガ』もそうだし『アギト』以降もそうなんですけど、『BLACK』意識してるよねっていうところはたくさんあるんですけど、でも多分その意識してる『BLACK』ってテレビシリーズじゃなくて漫画の方が多くない? みたいな気がしてて。具体的な設定とかもそうなんですけど、漫画版『Black』の一番最後の、全員やっつけちゃって一人になっちゃって、自分が誰だか全然分かんなくなっちゃうみたいな寂しさとか」
ゆきトルフォ「さっきの『龍騎SP』の漫画版とかまんまそれですね」
のーと「『龍騎SP』もそれだし、また『ジオウ』とか隠さないですよねそれを。『ジオウ』は『BLACK』の二次創作の一番極端なやつみたいな感じ」
ゆきトルフォ「アナザーBLACK(笑)」
のーと「アナザーBLACK(笑) そうなんです、だからバールクスまでは出ていいんですよね。『BLACK RX』までは、ごちゃごちゃにしていいところで。勿論昭和と平成の時代のあれもあるんですけど、『ジオウ』のオリジンが『BLACK』だからっていう」
やんま「……すいませんさっき、創世王のこと世紀王って間違えちゃいました」
ゆきトルフォ「いや、創世王も世紀王もいますよ。世紀王が戦って、勝ったほうが創世王になれるみたいな。なんで世紀王はBLACKとシャドームーンの2人」
やんま「あっ、そうなんだ」
のーと「そうですね、世紀王が……たまたま2人になっちゃったから、2人で殺し合って次の創世王決めましょうっていうのが、だいたいの『BLACK』の話……テレビシリーズの」
SONGEN「最初と最後の話ですよね」
のーと「ですね、もうなんか真ん中とか見なくていい『BLACK』は(笑)」
ゆきトルフォ「なんか僕も……ちょいちょいYouTubeで配信されてたの見たんですけど、なんか……どうでもいいって言ったらあれですけど、みたいな話がちょんちょんと続いていく感じで」
のーと「『BLACK』の面白いとこだけ見たかったら最初の方と、三神官が大怪人になるところあたりから見ればいいです」
SONGEN「そこも……別に見なくていいんじゃないかなぐらいだと思いますけどね。途中信彦がいないじゃないですか。だから逆に……『BLACK SUN』、今度やるやつはつくりやすいんじゃないかと思いますね。なんかビルゲニア出すらしいですけどね。中間管理職的なビルゲニアを出して……なんかビルゲニアをうまく料理したら、多分面白くなるんじゃないかなって」
のーと「"なれなかったやつ"ですからね」
SONGEN「なれなかったやつ、だから3人目の世紀王みたいな……アナザージオウみたいなやつ」
のーと「アナザージオウがビルゲニアなんですよね、まさに」
SONGEN「……で白倉さんうまいのが、『BLACK』で好きなのはバトルホッパーですみたいな」
のーと「それずっと昔から言ってる(笑)」
SONGEN「ずっと昔から言ってるのか、じゃあ偉い(笑) だから『BLACK』の本質を褒めてないっていう……まぁ確かに面白いところだと思うんですけど喋るバイクみたいな。光太郎バイクしか友達いないですからね」
ゆきトルフォ「最終的に、ちょっとできた人間の友達もみんないなくなっちゃうっていうのが。本当に光太郎が最後可哀想」
のーと「可哀想」
SONGEN「そういうところは、仮面ライダーらしさ出した……つもりなんですかね」
ゆきトルフォ「らしさっていうか、1号からZX……『10号誕生』まであったと思うんですけど、その中でもトップクラスに可哀想じゃないですか? 『BLACK』の最終回は」
のーと「可哀想ですね」
SONGEN「でもその昭和ライダーが出張ってこない辺りは逆に助かってるんじゃないですかね、『RX』みたいに」
のーと「『RX』最後あれでしたからね」
SONGEN「先輩ヅラすんなよっていう、感じなんじゃないすかやっぱり(笑)」
のーと「さっき『龍騎SP』がみたいな話ありましたけど、そもそも『龍騎』自体が『BLACK』っぽいですよね。2人が戦うっていうのが13人になってるだけで」
SONGEN「ライダーバトルっていうか」
のーと「ライダーバトル……がそれですけど、『BLACK』も世紀王同士の戦いに勝ったから創世王になるかって言ったら、前の創世王がいいとこ取りしてこようとするじゃないですか。『龍騎』も元締めが得するようになってるから……『剣』もそうか、天王寺がおいしいとこ持ってこうとして」
SONGEN「だいたいそういう風にできてるんすよ(笑)」
のーと「だいたいそういう風にできてる(笑)」
やんま「…………なんか縦軸があると、1話完結の……その1話だけで見れるエピソードはどうでもよく見えちゃいますよね……どうしても……(元から1話1話を楽しむものとして割り切られてる作品と比べて)」
のーと「なんかその、一見どうでもいいエピソードが後々繋がってくるとかだったら全然いいんですけど、ないと、ないまんまなんで」
SONGEN「それって結構難しいんですよね、だから小林靖子さんとかそういう人はやってるけど……今ってホント縦軸しかないみたいなのも多いじゃないですか、逆に」
ゆきトルフォ「そうですね、1話1話がものすごく意味を為してたってなると、『エグゼイド』とか『ビルド』とかは、連続ドラマ的な面白さがあったかなというのはありますね」
SONGEN「なんかあの辺も、スピードで誤魔化してるだけで実際めっちやギュッて詰まってるから、実際後半かなり息切れしてる感じが」
ゆきトルフォ「そうですね、後半すごいスカスカでしたけど。特に『ビルド』とかは」
やんま「まぁでも、縦で引っ張ろうっていう気持ちは……頑張ってましたね」
ゆきトルフォ「そうですね、着地点はしっかり……」

理解不可能な悪

のーと「僕はその……『ビルド』の、散々重たい話をすると見せかけて、結局すげー悪い宇宙人がすげー悪かったんですっていうオチ、俺ニチアサあんぐらいでいいと思う。仮面ライダーっぽいといえば仮面ライダーっぽいし」
SONGEN「所詮そうなんですよね、だから」 
ゆきトルフォ「まぁとっつきやすくはありますね」
やんま「俺がワルだぞーみたいな?」
ゆきトルフォ「全部こいつのせいみたいな」
SONGEN「そう言ったら檀黎斗のせいでもあるし」
ゆきトルフォ「檀黎斗は途中から仲間ポジションというか」
SONGEN「でも最終回で「我々は忘れていた……」みたいななったじゃないですか、Vシネで」
のーと「誰も忘れてない(笑)」
ゆきトルフォ「まぁ本編でそれをやってたのはエボルトですね。檀黎斗は、最終回は味方ヅラして……というか味方になって一緒にクロノスを倒したけど、後日談で敵に戻りましたよと」
やんま「まぁあれも"敵"かどうかっていうと微妙ですけどね。あれだけ敵として煽っといて」
ゆきトルフォ「敵っていうか思想の違いですもんね、檀黎斗とは」
やんま「そういう着地点でしたね、作中では」
ゆきトルフォ「あんだけ味方ポジションとして内面を描いて、今更極悪人として再度出すっていうのもあれだと思うんで、思想の違いっていう落とし方は良かったとは思います」
SONGEN「あれでもどうなんですか? 結局檀黎斗、いなくなっちゃうじゃないですか。それはなんか、さっきの『クウガ』でグロンギと、対話じゃないですけど、分かり合えなかったって言うのでいったら、そのまま檀黎斗封殺しちゃうで合ってる……と思います?」
のーと「一応あれは、戻ってくるんで。『マイティノベルX』の方でも戻ってくるし、完全に()」
SONGEN「じゃあまぁ、ずっと存在し続けるはし続けるのか」
のーと「そう、対話にもステージがある訳ですよね。ここまでは分かり合えるとか」
SONGEN「()してましたっけ」
のーと「いやしてない……ですけど、分かり合おうとしてなくても、例えば対話だけじゃなくて、個々人の経験を積み重ねて価値観が変わることってあるじゃないですか。『ノベル』とかは特にそうかもしれないですけど。まぁ最近の世の中は全部1回のイベントで済ましちゃうことが多いですけど、そういうんじゃなくて、ここの部分はちょっと分かるなとか、いやでもやっぱこれアカンなみたいなみたいなのっていうのを、ステップ踏んで檀黎斗とは今後も付き合ってくのかなみたいな」
やんま「黎斗に関しては貴利矢が生き返ってますからね。そこを受け入れるか受け入れないかってところで、まぁ黎斗本人はいないけど、彼の思想を受け入れるか受け入れないかっていう問題は残ってたと思います、一応」
ゆきトルフォ「いや思想……は、主人公の宝生永夢としては、多分受け入れることはできないんじゃないかなって」
やんま「あー、思想……まぁ貴利矢さんは受け入れるけど、檀黎斗は受け入れないみたいなニュアンスですよね。貴利矢さんが復活したのは嬉しいけど、っていう」
ゆきトルフォ「そう、ですね……復活したのは嬉しいというか、檀黎斗も本当に死んだ人間を再生させるようなゲームをつくってた訳じゃないですか。その技術はすごいけど、それまでにやってきたことを許した訳じゃないっていうのが、宝生永夢の……なんで結果と過程は別だねって考えてるんじゃないかなと思います」
SONGEN「……じゃあ、駄目じゃないかって思うんだけど、どうだろう」
やんま「まぁグロンギはね、何も受け入れられてないっていうか……(それに比べたら)」
ゆきトルフォ「グロンギはどうなんでしょう、グロンギと対話をしようとしたのかすら定かではないですし」
やんま「まぁなんか五代くん……は「これ(拳)でしかやり取りできない」って諦めてましたね」
ゆきトルフォ「そうですね、実際めちゃくちゃ悪かったですし、言葉も通じないっていうのがそういうところを助長させてたのかなとは思います。でも漫画だと、もうちょっと言葉も通じるし、思想も相互できるし、みたいな。『月刊ヒーローズ』版の『クウガ』」
やんま「なんかそれで言うと、グロンギは人間の言葉学ぶけど、人間はグロンギ語解析しようとしねーのが、なんかちょっとどうなん? って思ってたところがあったりして」
のーと「そこら辺の非対称性っていうのはありますよね。言葉が通じるようになっても、ヤマアラシの回とかで一条さんが言いますけど「我々の言葉さえ話すようになった」……つまりコミュニケーションを取れる可能性が出てきたんだけど、だからこそより一層分かり合えないことが分かっちゃったみたいな」
SONGEN「一条さんはバルバ(バラのタトゥの女)にも結構近付きますもんね」
のーと「そうなんですよ一番グロンギに近いんですよね。一番グロンギに"近付いちゃった"人でもありますよね、物理的にも精神的にも。コンドルの怪人……ドルド倒すときにも、桜井さんと杉田さんは一応2人がかりですけど、一条さんはひとりでやりますよね。
とか……でもどうなんだろう、杉田さんと桜井さんもグロンギっぽくなっちゃってるのかな。僕『クウガ』ですごい怖いなって思ってるところがあって。杉田さんと桜井さんが河原でコンドルの怪人撃って倒すところあるじゃないですか。あれで完全に殺したなって思った後に、ちょっと安心したような感じの表情になるのが、すごい怖いなって。ヤだなって思う。あれがもう、まぁダグバはともかくとしてグロンギと人間の力関係、立場っていうのが逆になってるところですね」
やんま「バルバとかだって、誰も殺してないけど容赦なく撃ちますからね、一条さん……」
のーと「撃ちますよね。まぁバルバもバルバで悪いっちゃ悪いんですけど。自分は殺さないけど、人が殺してるのを見て、まぁ面白がってるかどうかはともかくとして、なんかヤなやつですよね」
やんま「うんうん、"ヤなやつ" ですね」
ゆきトルフォ「ドルドを倒したときの桜井さんとか杉田さんの安心した顔って、熊を猟銃で撃って倒したみたいな、そんな感じしますよね」
のーと「そうそう、そんな感じなんだけど、目の前で倒れてるのって生身の"ヒト"じゃないですか。ご丁寧に変身まで解除して。あれ……すごい悪い怪人やっつけましたよだけだったら、着ぐるみのまま倒してもいいとこなのに」
やんま「そっか、ドルドは爆発しないのか(ゲゲルのプレイヤーじゃないから)」
のーと「そうです。なんで、すごいヤだな……って思いつつ、それちゃんとヒトに戻して倒してっていうのを『クウガ』ちゃんとやってるんで、すごいいいなって」
ゆきトルフォ「演出の妙というか……普通にヒーロー番組だったら爆発とかして倒せばいいものを、人間が倒れて、それを安心して見ている人間という構図に。もう殺人じゃなくて駆除なんじゃないかなって」
のーと「視聴者の見えざまとしては殺人なんだけど、登場人物は駆除とすることで精神的な折り合いを付けて。あと、相手が"そういうもん"だからで納得してたっていうのは、小説版の方でもフォロー入ったところだと思うんで。法律があったから、有害鳥獣に近いやつだから、っていう。
ごめんなさい今ツイートの方で「初代……初代……」って言われてて、初代の話に(笑)」

シャンゼリオン』とメタルヒーロー

SONGEN「『クウガ』も"初代"ですけどね。それ言っていきたいんですよね、初代は『クウガ』だよって。まぁ『アギト』が初代でもいいですけど。白倉ライダーとしては。……『シャンゼリオン』とか」
のーと「もう0号ですよ(笑) 『シャンゼリオン』は平成ライダーぽいっていうのもあるけど、特に後半が、裁判やったりとか都知事選に出てみたりとか、番組の中で遊べることっていうのを割と模索している時期じゃないですか。あれが俺、平成2期っぽいなって思うんですよね。今度のライダーは○○をします、みたいな。『シャンゼリオン』はそれは単発ネタで終わるけど、平成ライダーはそれが4クール番組として出てくる。シリーズとして定着したから、これ本当にいけるのかみたいなので、できてしまえてるみたいな。バラエティ路線みたいなのは『シャンゼリオン』の遺産のひとつかなと思う(笑)」
ゆきトルフォ「色々やってますもんね『シャンゼリオン』は」
のーと「絶対『シャンゼリオン』でやるべきじゃないネタもあるのに」
ゆきトルフォ「『シャンゼリオン』と言ったらこうだみたいなのが、あんまりイメージとしてないですね。雰囲気というか」
のーと「バカバカしいっていうのはあるのかもしれないですけど(笑)」
ゆきトルフォ「オムニバス感というか、『ウルトラマンマックス』みたいな」
のーと「そうかもしれませんね。なんか前回でしたっけ『サザエさん』の話出たの、前々回か。なんか『シャンゼリオン』もキャラクター番組みたいな感じで、このキャラクターはお調子者で、このキャラクターは真面目でみたいな。一定のロールが決まってる感じで。そこに何か別のものを足して、こういうシチュエーションだったらこういう動きをするだろうみたいなのを楽しむ番組みたいな」
SONGEN「じゃあ、鈴村暁はカツオってことなんですかね、もしくはのび太か」
ゆきトルフォ「そんな感じですね」
SONGEN「やんないかなぁ『ドンブラザーズ』で『シャンゼリオン』……」
のーと「あと『シャンゼリオン』て縦軸の話ないですからね、基本的に」
ゆきトルフォ「ないですねあれは。もう単発というか、ぽんぽんぽん……」
のーと「オチはあれだし」
SONGEN「"オチはあれ"……(笑)」
ゆきトルフォ「オチもオチで、何故あぁなったのか……縦軸が、あのオチに持っていく縦軸すらないから、あれで終わりなんだみたいな」
SONGEN「あれはでも一種のね、終わり方の類型のひとつって感じはしますけど」
のーと「そうですね、幕の引き方の……」
ゆきトルフォ「引き方のひとつではあるけど、『シャンゼリオン』でやるのかみたいな」
SONGEN「『シャンゼリオン』ハマったと思いますよ、うまく。あれは」
のーと「この言い方をすると非常に語弊があるかもしれないですけど、裁判の回、選挙の回、サバの回みたいな、○○の回のひとつみたいな感じですよね、最終回の回みたいな。今回はこういう感じですよって。だからあの最終回の後にもう1話あっても全然驚かないっていう」
ゆきトルフォ「最終回も最終回らしいっていうか、『シャンゼリオン』の中の1話って感じですもんね」
のーと「最終回の回じゃない、夢オチの回みたいな」

ゆきトルフォ「初代と言えばメタルヒーローとかの初代、宇宙刑事シリーズの初代は『ギャバン』って感じしますけど、メタルヒーロー自体の初代ではないですし……『ビーファイター』とか『ブルースワット』とか独立した作品が多いんで。」
のーと「一応その……シリーズっていうかまぁ、宇宙刑事とか色々細かくは分かれるんですけど、一応メタルヒーローシリーズの1作目は『ギャバン』てことになってますよね。なってるけど、でもよくよく考えたらそのちょっと前にやってた『スーパー1』もものすごくメタルヒーローシリーズっぽくないですか?」
ゆきトルフォ「そうですね、宇宙行ったり……拳法要素とか」
のーと「明らかに『仮面ライダー(新)』と『スーパー1』て違うじゃないですか」
SONGEN「リボルケインもそうなんじゃないですか?」
のーと「リボルケインはそれはもちろんそうですよそら(笑)」
 やんま通信不良
SONGEN「どこ行ったんですかねメタルヒーローは」
のーと「メタルヒーローはどこに行ってしまったんでしょう……。まぁでも平成ライダー初期の方とかもそんな感じですけどね」
SONGEN「V-1システムとかですか?」
のーと「まぁまぁまぁそうですね」
ゆきトルフォ「あれ完全に使いまわしてるんでしたっけ」
のーと「V-1はそうですね」
SONGEN「VRVマスターとか」
のーと「仮面ライダーシリーズみたいな感じの括りで――まぁ『ディケイド』があってから特にそうですけど――見る感じですけど、でもなんか結構色々混じり合ってますよね、細かく見ると」
ゆきトルフォ「色んな要素を引き継いで」
SONGEN「そういうのを紐解くのも面白いし、そっとしておくのも大事ですよね」
ゆきトルフォ「そうですね。作品は作品として、続きものとして見ない。過去にこういう作品があったなっていう作品として見るのも面白いですよね」

 

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