やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

特撮雑談クラブ 第3回「変身」

第4回「初代」01/29 21:00〜23:30
仮面ライダー』『秘密戦隊ゴレンジャー』を始めとしてどんなシリーズにも原点となる作品があるけれど、必ずしも全員がそれを見てから後の作品に触れる訳じゃなかったりする。
またその作品自身も、後にここまで長く続くシリーズの1作目になるとは思わずつくられていることも多いだろうし、そんな中で初代をどのように位置づければよいものか。
戦士の称号も、何代にも渡って受け継がれていることが少なくない。直近の『セイバー』や『牙狼』なんかが顕著だろう。
火炎剣烈火が「始まりの聖剣」と呼ばれるように、作中における強さを説明するロジックとしてこの「初代」が利用されることもある。そこに見出される"特別さ"はどこからくるものなんだろう……。

予習作品は『仮面ライダー』第1話「怪奇蜘蛛男」で、20:00から#特雑を使って同時視聴もやります。ビヨジェネでも本郷がリファインされたりしたのでっていうところでのチョイスですね。
第5回「邪鬼」02/05 未定
第6回「贖罪」02/12 『小説 仮面ライダークウガ
第7回「冬季(仮)」02/19 未定
第8回「赤青(仮)」02/26 未定

特撮雑談クラブ 第2回「推薦」

 

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スピーカー:やんま, のーと, ゆきトルフォ

肉体変化か、装着

やんま「今回に向けて自分なりにクウガ以降のライダーの変身を分類してみたんですけど、オーズなんかは足がバッタになったりだとか、タコになったりだとかっていうのがあるので肉体変化ですね。
エグゼイドは2人に分裂したりだとか、レーザーがバイクになったりだとか、まぁそもそもレベル1が二等身だったりとかってことで、肉体変化に含めてます。
セイバーはなんでだったかな……元々ファンタジックな世界観だしっていうところかな?(※1 最光)」
のーと「この中だと曖昧なやつってのがあるじゃないですか、鎧武とゴーストは曖昧さが強いかなっていう風に思いますね。どっちもものを着てる感じですよね。番組としての設定とかじゃなくて見た目の話ですけど。
例えば鎧武だったら、明らかに装着してる感じだけど、極アームズとかは体が化け物になっちゃうみたいなそういう感じだから、変化してるのかなって気もするし。ゴーストはビジュアル的には着てるけど、設定的には多分、体すごいことになってるんだろうなっていうか。そこら辺が見えざまとして不思議な感じですよね」
やんま「鎧武,ゴーストは仰る通りすごい似てると思ってて、自分の感覚的には今の2つは"両方(曖昧ではなく)"ってカテゴリで分類したつもりだったんですけど、っていうのは鎧武もゴーストも、素体は"変身"してて、その上からアームズなりパーカーなりを着てるから、装着と肉体変化 両方使ってるってイメージなんですよね。
あとゼロワンもそうですね。ゼロワンも真っ黒と赤のレザースーツみたいなのは、自分の中では肉体変化かなって思うんだけど、そこにバッタちゃんたちがくっついてアーマーになると」
のーと「あーなるほど、体が変わって上から……みたいな感じですね」
やんま「まぁ厳密には、設定的には体は変わってないらしいんですけど、なんか電気を流すだかなんだかで人間の体のまますごい超人的な力を引き出してるみたいな設定が確かあって、かたちは変わってないけど、中身も超人になってるっていうイメージなのかなっていう風に思いますね」

のーと「ゼロワンの上から着てる着てないでいくと、お面を被ってる感じっていうのがいいなって思います。仮面ライダーって色々変身の仕方とかビジュアルとかありますけど、あんな露骨にお面を被ってる感じのやつってなかなかないなって思ったんで、そこは見た目として面白いなって思いますね。仮面を被ってるから仮面ライダーなんだと」
やんま「なんかゼロワンの"お面"って、どういう形なんでしょうね。前面の黄色いとこだけなのかな、それとも黒い部分も入ってるのかな……。
でも『ゼロワン』でいうと滅とか迅なんかは、もう紐なんか付いちゃって、本当にお面って感じですよね。
あっ、今"お面"調べたんですけど、黒い部分も付いてますねちゃんと。へぇー、なんか面白いですね。これはこれで(※現実の子供がつけるお面の話)」
のーと「クウガとかアギトから始まってって感じだから、仮面っていう部分があれですけど、ゼロワンは被ってるなって感じで、龍騎もお面っぽいのかな」
やんま「そうですね、仮面っていうか、マスクというかヘルメットみたいなイメージが多いですね、平成は。龍騎のあれは……なんて言うんだ、兜?」
 ゆきトルフォさん参加
のーと「なんか設定上の名称があったような気がする……分かんないですけど。でもなんか鎧というか、兜というか」
やんま「甲冑っていうか」
ゆきトルフォ「こんばんは〜。ゆきトルフォと申します」
やんま「こんばんは〜」
ゆきトルフォ「途中で参加しても大丈夫なんですか?」
やんま「あ、全然大丈夫です。(参加)ありがとうございます」
ゆきトルフォ「龍騎のあれは……鉄仮面がモチーフっていう」
やんま「あー! あれですね、サブタイにもありましたよね。ガイのときかな(15話 鉄仮面伝説)」
ゆきトルフォ「全員が西洋の甲冑をモチーフにしてるみたいな」

やんま「あ、ツイートの方で「ビルドも一部肉体変化かなって思ってた。ゴリラとかロボットを根拠に。バイカイザーとかエボルは怪人体になるので変化かな?」と。
そうですね、エボルは僕も怪人になるから……まぁそもそも怪人だしみたいな。あいつらは変化かなと思いますけど、ビルド……肉体変化かなぁ? 分かりやすいところでいうと、ヘルメットの内部描写があるじゃないですか、『ビルド』は。あれがあると割と装着系っぽいニュアンスがつくかなってところはあって(※クローズビルドは合体してる)」
ゆきトルフォ「内部モニターとかで見てるってなると、やっぱりスーツ感 増しますよね」
やんま「バースとか、『ドライブ』も……マッハが。なんでビルド系はそうかなって」
ゆきトルフォ「アイアンマンみたいなやつですよね」
のーと「それでいくと『剣』は結構曖昧ですよね、わざと曖昧にしてますよね。融合係数なんて言葉があるからには、あのスーツの中ってそれこそすごい見た目になってるんじゃないのかなって思ったら、面が割れたら あれ、普通のまんまじゃんって」
ゆきトルフォ「融合係数……については、スーツ自体は完全に装着系だと個人的には思ってて、融合係数っていう数値はスーツの使いこなし方みたいな、適合性みたいな感じな指標なのかなっていう認識してますね」
やんま「なんか、言葉の綾ですよね」
ゆきトルフォ「設定としてそういう言葉が使われてはいるけど、実際考えたらどうなの? みたいな」
やんま「でもなんか、融合って見た目が変わるばっかりじゃないですしね(※ウルトラマンとか)。良太郎もイマジンと融合してるっちゃしてるから。見た目は人間のままでも、融合はしてるのかもしれない」
ゆきトルフォ「イマジンの場合あれは憑依って感じ」
やんま「まぁまぁまぁ。基本はそういう表現されますけど、融合と表現できなくもないのかなって感じですね。
イマジンって砂……っていう半実体みたいのがあるじゃないですか。半実体が良太郎の中入ってるから、融合っていう言い方してもいいのかなって」

のーと「このリストの中だと……ファイズが"曖昧"の方になってるんですけど、ファイズは設定でいくと着てますよね。スマートブレインの人工衛星からなんか送られてきて。っていうのは一応あるんですけど、オルフェノクのビジュアルと関連付けて考えたときに、血の通ってないゾンビの肉体に血管が通ってる感じがして面白いなって思いますね。そう見ると一個の体って感じ」
やんま「僕が"曖昧"にしたのは、まぁそもそも本編では"王を守る鎧"でしたっけ(※『キバ』と混同してる)、スーツとして扱われてると思うんですけど、小説版で、肉体変化してるみたいな……。肉体変化じゃないな、超感覚? なんかジャンケンをするときに、巧の動体視力がすごい上がってて、絶対勝てるみたいな話があったから、一応なんか変わってんのかな? って、悩みながら"曖昧"にしたところですね(※)」
ゆきトルフォ「身体能力の向上とかは受け取り方によってややこしいところはありますよね。例えばスーツの複眼の部分がすごいコンタクトみたいな、眼鏡みたいな役割をして視力が上がってるとかなのか、本当に肉体を構造から変化させてるのか」
やんま「あー。「キングフォームを使った影響でジョーカーになってるから、やっぱり融合なんじゃないか」って(ツイートで)。そうですね、変身することで体に何か侵食するものがあるんでしょうねやっぱり」
ゆきトルフォ「そこでいうとゴーストとか、鎧武とか。鎧武系ってそもそも、極アームズとかのだんだん体がオーバーロードになっていくっていうのは、あれはヘルヘイムの果実の方じゃないですか、影響として。実際ヘルヘイムの果実とユグドラシル社が作ってるスーツって、根底的には別のものじゃないですか。成り立ちが別というか、ヘルヘイムの果実の力を使ってスーツを生成してはいるけど、体がどんどんオーバーロードになっていくっていうのは、それはスーツのせいかと言われると、どちらかというとロックシード側の方なんじゃないかなと」
やんま「そうですね、別にアーマードライダーに固有のあれじゃないですもんね」
ゆきトルフォ「Vシネの『バロン』だったかな、未完成のプロトドラゴンフルーツエナジーオーバーロードになるとか。仮面ライダータイラントだったかな。あと舞台の『斬月』でもヘルヘイムの果実の毒素を薄めきれてなくて、ドライバーを使い続けると怪人になるみたいなのがあるんで、多分システム的には鎧武系は全部装着だと思います。個人的にはですけどね」

やんま「スーツはスーツでも……っていうか、肉体変化でも、他人が使ったときに同じ姿になるものもあったり、逆に装着型なんだけど、違う人が使うと違うかたちになる……まぁ『鎧武』はそうじゃないですか。黒影は同じだけど、割とみんな違うかたちになるし、じゃあ逆に肉体変化系で例えばアギトなんかは、肉体変化してるんだけど、あんまり個性とか出ずに、まぁ出るやつもいるけど、雪菜とか翔一なんかは同じ見た目になるし。っていうのは、不思議なところですよね。
なんか全く同じ姿になるって言われると、スーツっぽい感じなのかなって印象を僕は受けるんですけど」
ゆきトルフォ「これはちょっと難しいところではあるんですけど、個人的にはもう、大人の事情というか、スーツをわざわざ一瞬のシーンのために新造する訳にもいかないので、そういう視聴者フィルター的なことなのかなって思いますね」
のーと「実際に漫画版『クウガ』のアギトとかって結構バリエーション豊かですもんね」
ゆきトルフォ「あとアナザーアギトもそうですよね」
やんま「そうですね、『ジオウ』のあれなんかは結構、個体差があったりして」

ゆきトルフォ「実際木野さんが変身したアギトと翔一が変身したアギトって……実際光を貰ったのが翔一で、その余波が木野さんでしたっけ」
のーと「一番手前にいたのが木野さんですよね。翔一がいて、木野さんがいてくらいの」
ゆきトルフォ「余波だからあの姿っていう訳ではないですよね多分」
やんま「そうですよね、多分」
ゆきトルフォ「作中人物には翔一アギトと木野アギトは同じ姿に見えてるみたいな説もありますし、まぁ実際見返してみるとそんなことはあんまないんですけど。なので雪菜アギトと翔一アギトの見た目が似てるっていうのも視聴者フィルターなのかなって思いますね」
やんま「てか雪菜……って別に、あの人は自然と覚醒したんでしたっけ」
ゆきトルフォ「あの人はそうですね、あかつき号とかに乗ってた訳でもないですし」
やんま「そうそう、あと終盤の可奈さん? だっけ、あの人も自然発生的に覚醒した人ですよね。だから光の濃い薄いはあんまり関係ないのかなって」
ゆきトルフォ「アギトって確か超能力を持った人間の進化系みたいな、オルフェノクみたいな感じですよね。多分元々翔一というか沢木哲也は超能力とか持ってなかったのを、火のエルによって超能力人間にされてしまったみたいな」
のーと「改造人間ですよね」
ゆきトルフォ「それがアギトっていうことなんで、元々は超能力者だったっていう設定だったと思います」
やんま「あ、でもあれじゃないですか? アンノウンは親族を狙うって話だったから、雪菜が超能力者だったなら、翔一にも素質はあったってことなんじゃないですかね」
のーと「あの光っていうのはきっかけづくりみたいな感じなんですよね、多分」
やんま「うんうん、元々みんなにあるもんですからね、アギトの力は」
のーと「一応雪菜さんは、大学の実験で色々力を使ううちに……みたいなのがあったと思う。あとアギトで言ったら、最初の方に僕が言ったお面の話に戻るんですけど、可奈さんが一瞬だけ覚醒したとき、洗面所で。あれで顔だけアギトになるところものすごく気持ち悪くて。アギトって全体で見たらすごいまとまりがよくってすっきりしたデザインしてるじゃないですか。あれで顔だけ被り物したみたいな感じでアギトが見えるとこんなキモいんだっていうのありますね」
ゆきトルフォ「目だけが異様にでかく見えますもんね」
やんま「仮面ライダーとして了解してるけど、実は改めて見るとキモいっていう」
のーと「キモいし、現実のお祭りとかでもそうですけど、お面を被ると、とりあえず他の装束はともかくとして、一応化け物として扱うとか、神様として扱うとか、なんかそういうところと近い雰囲気なのかなと思ったりしました。顔だけ変わるお面を被るみたいな」
ゆきトルフォ「宗教的な、アプローチですね」

特撮意外の変身

やんま「それで言うと僕、予習でちょっと呟いたんですけど、プリキュアの変身って顔は変わんないじゃないですか、まぁちょっと化粧くらいはするけど。それが不思議だなって思って。
あれは"変身"って言うんですかね? どう思います皆さん」
ゆきトルフォ「プリキュアの変身は身体的な変身も大きいですけど、1年通して見るとやっぱり精神的な変身っていうところもあるとは思いますね」
やんま「なんか人間っぽい見た目のままですごい力を結構発揮するじゃないですか、超ジャンプしたりとか」
のーと「それこそやんまさんが仰ってたみたいに『ドラゴンボール』と同じだよねっていうところはありますよね」
ゆきトルフォ「東映アニメーションの」
やんま「バトルアニメの文脈ですよね」
のーと「"髪の毛の色がすごい変わって"(笑)」
ゆきトルフォ「すごい力を発揮するっていうのが、物事を……困難とか、つらいことを乗り越えるための力っていうことで、ヒーロー番組というかアニメがある訳じゃないですか。それが、顔とかが変わらない方が女の子たちには身近に感じやすかったりするんですかね」
やんま「どうなんだろう……まぁそうですよね、ポワトリン? も女の子のままですしね、顔は。見たことないですけど。女の子で仮面被るヒーローっているのかな、セーラームーンも顔人間だし」
ゆきトルフォ「まぁ確かにそうですね、ポワトリンも仮面というか、アイマスク的なのをつけるっちゃつけますけど」
やんま「あーそっか、じゃあライダーマンチックなのかな、どっちかというと。人の顔が残ってるっていう」
ゆきトルフォ「ライダーマンは多分完全な改造人間じゃなくて人間の部分が多いっていう意味であの見た目なんだと思うんですけど、やっぱり人間の部分が多い方が、視聴者的には親近感あるじゃないですか。プリキュア然りライダーマン然り。人間の状態のままですごい力を発揮できてるっていうのが、人間味があっていいみたいな、感じかもしれない」

姿を変える意味

やんま「あー、やそれはなんか、逆もあるかなって思いますけどね。化け物の見た目で超人的な力を使うのは納得できるけど、人間の姿のまますごい力を発揮できるっていうのは怖いっていうか、すぐ隣にいる人が化け物かもしれない実は、っていう」
ゆきトルフォ「なるほど、『仮面ライダーTHE NEXT』みたいな感じですね。人間の状態のまま主人公の本郷猛がバイクのホイールをバコン! って外すシーンがあって、で回りにビビられちゃうっていうのがあるんですけど、そう考えるとそこもありますね」
やんま「あーあれですね、蛇口を壊しちゃう的な」
のーと「初代(仮面ライダー)のあの」
ゆきトルフォ「あれは力の制御……あーそうですね確かに。初代だと制御が効かない俺は化け物になってしまったんだみたいなところで、確かに人間の姿のままとなると、人外というか、人でなくなってしまった感もありますね」
やんま「なんかもう仮面ライダーの見た目してれば、まぁちょっと怖い人は避けられるじゃないですか、距離を置くっていうか。人間の姿だと、もう本当に力を発揮するまで分からないっていう怖さがあるのかなって。だからプリキュアも見た目は結構派手になるじゃないですか。っていうところはなんだろな、"変わらなくちゃいけない"っていう社会的な要請みたいなのがあるのかなと思ってて」
ゆきトルフォ「プリキュアとかは戦うときの姿と通常の人間の姿とチェンジができるじゃないですか、変身が。常時発動型の、さっき言った『NEXT』の本郷猛とか、あと『ドラゴンボール』とかもそうですよね、ずっとパワーが強いから、主人公たちの仲間内では普通だけど周りの人からしたらあいつやべぇぞっていうシーン結構ありましたし。ミスターサタンっていう一般人がいまして、あんな力を持ってるやつらはやばいぞっていう、一般人目線のね」
やんま「あー、なんか言ってたかも」
ゆきトルフォ「なんで常時発動してるすごい力を持った者ってやっぱり人を超えちゃってると思うんですけど、必要に応じて、ピンチのときに強い力を発揮できる人っていうのは精神的にも強い人として、憧れの対象になるんじゃないかなと。なんか番組テーマ的な感じですかね、ヒーロー番組として、っていうのはありますね」
やんま「なんかやっぱ、はい変わりました! っていうその、白倉さんは"カタルシス"っていう表現をしてましたけど、そういうなんだろうな……子供目線で言うと、こっから仮面ライダーが活躍しますよ! 見どころですよ! っていう、まぁ目印? になったりだとか。あと僕ちょっと面白いなって思ったのが、『ポケットモンスター』のサトシくんが、バトルするときに帽子をくるって回すじゃないですか、後ろに。あれも一種の変身かなって思って。変身っていうかだから、こっから見どころですよっていう合図なのかな、と思って」
ゆきトルフォ「気合入れるとかですね」
やんま「そうそうそう、そういうことです。だからなんかそういう……目印としての意味も強いのかなって思うんですよね、変身って。番組的な要請というか」
ゆきトルフォ「それは……作品ごとに違ったりするものなんですかね、変身をすることによって何々みたいな」
やんま「あー、うーんどうなんだろう? でもなんかメリハリを付けるっていうか、何かしら変化は割と付ける……変化っていうか、例えばコナンくんだったら、毛利のおっちゃんが寝るとか」
ゆきトルフォ「見せ場のシーンですね」
やんま「そうそう。……「ラッキークローバーも出始めの頃、人間のまま力使ってた」。そうですね、怪人は割と、人間のままで力使いがちかな」
ゆきトルフォ「それもさっきの話と同じで、常時力が発動してる者は化け物扱いみたいな感じかもですね」
やんま「そうそう。っていうか、人間の姿のまま力を使うってビックリさせる訳だから、相手を。ビックリさせることに抵抗がないっていうか。だから仮面ライダー達は、それを避けるためにわざわざ"変身"すると思うんですよ。今から力使うから、みんな避けてくれよっていう」
ゆきトルフォ「あーなるほど。見た目を変化させることで周りにも知らせるというか」

精神も変わるもの

ゆきトルフォ「変身について、インタビューとかで興味深い話とかってあったりします?」
やんま「どうです? のーとさん」
のーと「いやー私、全然そういうの分かんなくって(笑)
面白いなって思ったのは、白倉さんの言う『電王』について。『電王』の企画をしてた時の話ですけど、かっこつけの変身って姿形が変わるだけなんだっけ? 心まで変わっちゃってもいいんじゃないの? っていうのがあって。で『電王』の場合は、多重人格ってアイディアがあって、流石にそれが放送コードの都合上でできないから、イマジンと入れ替えしちゃおうと、っていう感じになっていく訳ですけど。
"変身"は、身体が変わるって書くから当然肉体の方が変わるのは当たり前なんですけど、気持ちにどういう影響を及ぼすのかっていうところも、考えると面白いのかなって思ったりはします」
ゆきトルフォ「それは気になるところですよね」
のーと「『電王』に先立つものとしては『カブト』と『響鬼』がある訳ですけど、『響鬼』の主人公っていうのは実質的にはヒビキさんじゃなくって明日夢くんですよね。で、明日夢くんは身体は化け物に変わることはないけど、気持ちは変わりますよね。なんだけど、仮面ライダーっていう看板で身体変わんないで気持ちだけって言ったらそれ仮面ライダーの意味ないじゃんってことにもなるから。じゃあその気持ちのところに注目して仮面ライダーの変身っていうのを捉え直したらどうなのっていうのが『電王』っていう風に見るのもちょっと面白いかなって思ったりしますね」
ゆきトルフォ「あ〜すごいなぁ……。明日夢くんのは変身というよりは成長って感じですよね」
のーと「で、もうひとつ思うのが、さっきツイートもしたんですけど、変身した後に色を変えるとフォームチェンジをすると、電王は気持ちがまるごと変わりますよね。気持ちっていうか人格が変わるんですけど。翌年の『キバ』のライダーって、例えば青い笛吹いたら、ガルルフォームになったら、なんかすごい狼っぽくなるじゃないですか。狼っぽくなるんだけど、なんか設定とかちゃんと見てみたら、狼っぽくなってるだけで意識としては渡だよみたいな風に書いてあったりして。だから電王とキバってフォームチェンジした時の挙動は似てるけど、電王は色が変わると、変わった相手と良太郎が打ち合わせっていうかコミュニケーションをしてどうするか決めてく感じ……要するに自分以外の人とどうにかこうにかするって感じなんだけど、パッと見に似てるはずのキバっていうのは、フォームチェンジをすると、したもの? つまり狼っぽいとかフランケンシュタインっぽいみたいな、ごっこ遊びをしてる感じですよね」
やんま「だからどっちかって言うとあれですよね、ライナーフォームの文脈に近いですよね」
のーと「近い近い。で、その誰かと話すっていう電王と、誰かの力は借りるんだけど、借りるだけで自分の中だけで完結してるってところは、キャラクター性と結び付いてるのかなって」
やんま「キバはどっちかって言うと、その役割全部キバットに押し付けて、まぁでも押し付けた割にあんまり話さないなみたいなところはあるんですけど」
のーと「だからそういう自分の中で完結しちゃってる渡……が最初の方で、基本の4フォームの時はそうなんだけど、エンペラーフォームになってくるとちょっと違うよねみたいな。振る舞いが変わってくるよねみたいな感じ。っていうところで気持ちとの兼ね合いっていうのも面白いかなって思ったりするんですけど。他に気持ちごと変わっちゃうやつっています?」
ゆきトルフォ「エグゼイドとかですかね」
のーと「エグゼイド……も、アルファベットのMになったり。あとは……ファングジョーカーとかですかね」
ゆきトルフォ「確かにフィリップがちょっと凶暴になったりみたいな」
のーと「……から、気持ちまで変わるっていうのは、ちょっとあまりないのかなって気はしますね」
ゆきトルフォ「そうですね、気持ちまで変身するとなるとやっぱり臨戦態勢って感じですね。ファングジョーカー然り」
やんま「話……聞いてて思ったのは、心が変身するっていうののイメージソースは、子供のごっこ遊びなんじゃないかなって、それこそ思いましたけど。"自分"から、渡なり良太郎なりに心が変身するっていう」
のーと「なりきる感じですよね」
やんま「そうそう。まぁだから、作中ではないけど、変身という文化と共に結構ずっとあった概念ではあるのかなって」
のーと「あー、じゃあそうなると例えばですけど、『カブト』まではみんな大真面目に変身してる感じだけど、『電王』からはなりきりみたいなのをパロディというか、本家の方が取り入れてる感じなんですかね。子供は変身しないからなりきりにしかならないんだけど、なりきりの部分を本物の仮面ライダーがやってるっていうか」
やんま「さっき……まぁこれは演出ですけど、良太郎はイマジンが憑いても体は変わらないって言ったけど、割と体も変わりますよね。ちょっとマッチョになったりとか、すらっとしたりとか。
だから白倉さんの発言……『鎧武』は変身かどうか怪しいっていう発言を読んだんですけど、なんでかって言うと、ミカンが頭に乗っかった状態で右往左往してるのがちょっと違う気がするって言ってたんですよ。
それが、じゃあなんでそうだと駄目なのかなって思ったのが、1個の可能性として、変身が"パッ"て変わらない。割と時間をかけて変化する……」
ゆきトルフォ「あぁ、段階を踏む」
やんま「そう、段階を踏む。それがカタルシスがない、っていう感じなのかなって思った……んですけど! 『電王』も割と変身エフェクト長いじゃないですか」
ゆきトルフォ「多段変身ですね、プラットフォームから」
やんま「そうそうそれもあるし、顔の上を電車が走ったり、アーマーがぐるぐる回ってガシャン! ってくっついたり、結構割と……あれも変身長いけどなぁって僕は思ったんですよ。
じゃあなんでそれが白倉さん的にアリなのかなって思ったときに、電王は良太郎の時点で"イマジンが取り憑く"っていうプロセスで、"パッ"と変身してる(それこそ髪が派手になって体付きや衣装も変わる、プリキュア的な変身)。あれをもってして『電王』の中では"変身"と捉えてるから、変身シークエンスはちょっとだらだらしててもいいっていう解釈なのかなって思ったんですよね。
『鎧武』はそれがないから、変身って言ったらそのミカンが落ちてきてうろうろするっていうのしかないから、カタルシスがないって言ってるのかなぁと思ったんですよ」
ゆきトルフォ「どうなんだろうなぁ……自分が担当してない作品ってあんまり、ね。捉え方が変わったりもするでしょうし」

『ジオウ』ライダーは変わらない

やんま「どうなんだろう。ちょっとじゃあ"『ドライブ』以降の変身"ってところに、話持ってってみます?」
ゆきトルフォ「『ドライブ』以降は違うって、なんかインタビューで言われてたんでしたっけ」
のーと「あ、いや『ドライブ』以降については……『鎧武』の頃のインタビューを見たきりなので、それ以降はどうなんかなぁって感じです」
やんま「違うかどうかを、今検証してみようって感じですね」
ゆきトルフォ「なるほど。作品ごとにそれぞれ変身のテーマが全く別かと言われると多分そんなこともないんじゃないかと思うんで、『響鬼』の変身はこうだ『カブト』の変身はこうだとかって明確にテーマが分けられてる感じではなさそう……なので、仮面ライダー、ヒーローとしての変身みたいな。ので括られてる感じはするので、ドライブ以降明確に変身の意味が変わったって作品……があるかなって感じですね」
やんま「提案者ののーとさん的にはどうです?」
のーと「えーっと、『ドライブ』は今までものとそこまで変わることはないかなって思ってて、で『ゴースト』『エグゼイド』『ビルド』辺りも、エグゼイド レベル1みたいな見た目の部分もあるんですけど、中身としてはそこまで変化はないかなって思ってて。
ただ『ジオウ』はちょっと変わってるかなって思います。なんとなーくですけど」
ゆきトルフォ「戦う姿に変わる以外の意味があるみたいな?」
のーと「あ、っていうかもう、戦う姿と戦う前っていうところが、それほど変わってないっていうか、地続きに近いのかなみたいな。『響鬼』に近いイメージなんですけど。
これはその、後でやんまさんから別の補足があると思うんですけど、名前が変わってないからなんですよ。ゲイツ仮面ライダーゲイツになるし、ツクヨミツクヨミだしウォズはウォズだし、でソウゴにだけはジオウっていう外付けの名前があるからそれに沿った名前になるけど」
ゆきトルフォ「あぁそうですね、『仮面ライダー響鬼』ですね。ヒビキさんが響鬼になるっていう」
のーと「……で、それはそんな日常と変わらないことなのかなって」
ゆきトルフォ「そう考えると『ドライブ』の仮面ライダー純とかもそうですね」
のーと「そうですそうです、あれもそんな変わってる訳じゃない。これこれこういうことをするときにはこういう出で立ちをしますぐらいのものなのかなって」
ゆきトルフォ「あぁ役割が変わってる訳じゃないっていう感じですかね」
のーと「そのまんまやってるみたいな。例えば『クウガ』の五代くんとかは、この言い方よくないですけど人殺しをするためにあのかたちになる訳ですけど、ジオウとかってそういう感じではない」
ゆきトルフォ「元々ゲイツとか戦闘員ですもんね」
のーと「ゲイツゲイツのまま、仮面ライダーっていう番組のお約束だから変身してるだけみたいな。っていう風な感じに見れて面白いかなって思います。
あとはまぁ"ライダー"って顔に書いときゃこれは仮面ライダーだろみたいな開き直りも面白いし。だからもうあの"ライダー"っていうのは、これはライダーですよっていう標識でしかないんですよ。今からライダーになりました、なので"ライダー"と書いてありますぐらいの(笑) っていうところは思い切りがよくて面白いなって思いました」
ゆきトルフォ「なるほど。スーツとかの見た目の設定と、名前が変わらないっていうところのすり合わせって面白いですね」
のーと「はい。これは私『ゼロワン』にわかだからあれですけど、迅とか滅とかもそうなのかなって感じで」
やんま「その辺は僕、始まる前にツイートしましたけど、ゲイツたちは一旦ちょっと置いといて、滅とか迅とか、あとポッピーとか? あの辺はまぁそもそも"本名"じゃないっていうか、そもそもキャラクターとしての名前っていう側面が強いから、だから仮面ライダーになっても同じ名前で通せるみたいなところはあるのかなって思ってて。
でそれで言うと、さっきのーとさんが伏線を張ってくれた(笑) ……ゲイツとウォズの話なんですけど、あとツクヨミか。一応ここでも言っておくと、まずツクヨミアルピナっていう本名があって、ゲイツは本名かは分からないけど景都(ケイト)くんっていう名前があって、ウォズはそもそも本名か怪しいと、クォーツァーだから」
のーと「"Writer of ZI-O"ですよね」
やんま「そうそう。僕の勝手な、あれですけど(笑) Wのライター(作者)で、of ZI-Oで、頭文字を取ってWOZ。
だからそもそもあの3人は、変身する前からコードネームっていうか、本名じゃない名前でやってる……それこそポッピーとか迅とかと一緒で、キャラクターとしての名前、役割としての名前をそもそも名乗ってる人たちなのかなって思って」
ゆきトルフォ「あー、変身前から役割名っていう」
やんま「そうそう。ゲイツはだから、オーマジオウ倒す軍(レジスタンス)の一員としての"ゲイツ"なのかもしれないし、ウォズはそれこそ作者としての"ウォズ"なんだろうし。作者ってかクォーツァーか」
ゆきトルフォ「ウォズ,ツクヨミが本名じゃない……まぁウォズはともかくツクヨミは本名じゃないですけど、ゲイツの"明光院ゲイツ"は多分、未来人的に本名なんじゃないかなってのはありますけど。多分"景都"は、あれは世界が変わった後の、そっちの名前なんかなっていうのは」
やんま「そうですね、そこは僕が、ツクヨミとウォズが本名じゃなさそうだから、じゃあゲイツも違うんじゃね? みたいな。それでちょっとこじつけたところはあるんですけど(或いはゲイツだけ本名だから"らいだー"なのか)。
『補完計画』で、ゲイツっていうのは門、つまり王なんだっていう風に言ってたから、ネーミングからして意味がちゃんとある……じゃあ明光院(家)の親が、王様になって欲しいって思って名付けたかっていうと、多分そういう風には考えづらいじゃないですか。だから景都くんだったのが、ゲイツになった(レジスタンス内でオーマジオウに代わる新たな王,救世主としてドライバーと共に託された?)のかな、っていう。まぁこじつけではあるんですけど、可能性のひとつとして自分は持ってるんですよね。
だからどっちかっていうと(純よりは)『響鬼』に近いのかな? 『ジオウ』は。本名の方を戦う名前に寄せてるというか。元々コードネームで、仮面ライダーとしての名前も一緒っていう」
のーと「役割……与えられたもしくは選択した役割の延長線上に仮面ライダーがあって、ロールプレイングみたいな感じ。だからすごい見た目には変わるんだけど、それほど変身してるって感じでもないみたいな」
ゆきトルフォ「そうですね、やることが変わってる訳じゃないというか」
やんま「ゲイツとソウゴの戦いって、ほぼほぼ2人の中で完結してるというか、2人の友情を育むための戦いですからね」
のーと「これもなんか言ったらすごい『ジオウ』大好きな人にあれですけど、ごっこ遊びみたいな」
やんま「そうですよね、別にアナザーライダーは誰でもいいっていうか」
ゆきトルフォ「根幹としてはジオウと、それを止める、オーマジオウになる未来,運命を変えるゲイツっていう2人の主軸ですもんね」
のーと「……という設定の遊びをやってるみたいな」
やんま「そうそう(笑)」
のーと「ウォズはその横であぁせいこうせいって口出して来るやつ(笑) 途中で別の種類のもやってくるっていう、入れてよって」
ゆきトルフォ「監督役じゃないですけど、見守る役ですよね」
やんま「そう、見守るつもりが、入っちゃったっていう」
のーと「そうですよね、砂場で遊んでて自分だけ枠の外からずっとあぁした方がいいよこうした方がいいよって言うの無理ですからね。いつの間にか足突っ込んでることもあるし」

やんま「『ジオウ』まで来ましたけど、『ゼロワン』『セイバー』『リバイス』はどうでしょう」
ゆきトルフォ「名前変わらないやつで『ジオウ』以降と言ったら、滅亡迅雷もそうですけど、ストリウスとかもそうですね。恥ずかしながら『セイバー』完走してないんでちょっとあれですけど」
やんま「ストリウスはさっきのポッピーとかと一緒のラインに感じるかな、タッセルもそうか」
ゆきトルフォ「でも役割が同じだから名前が変わらないっていうのもありますけど、じゃあ名前が変わった,変身したからといって役割が変わってるのかと言われれば、多分そうでもないキャラクターも何人かいますね。力を手に入れる前と手に入れた後で、特に意識が変わってないというか。
別に仮面ライダーになる前でも、極論めちゃめちゃ筋トレすればできるんじゃないのみたいな。多分滅とか迅とかはそうだと思うんですよ、元々仮面ライダーにならなくても、すごい強ければ人間を滅亡させようとしたでしょうし。ゲイツとかもそうですよね、名前が変わってないっていうキャラクターの中でいくと。ストリウス……はその辺どうなんですか?」
やんま「ストリウスは……終始"ストリウス"かなぁ」
のーと「別にあいつ、やってることずっと変わんないですからね。ただその、変身できるようになったせいでタガが外れたりとかハメを外しちゃったりっていうのはありますよね。まぁたくさんあるんであれですけど、木野さんもそうだしレンゲルの桐生さんもそうだし、で井上敏樹から離れなさいよって言うならじゃあ……小説版クウガの実加ちゃんとか。っていうのを、思わずやばい力手に入れちゃったからやばくなっちゃうっていうのは、これ伝わってんのかな、これも仮面ライダーっぽさではありますよね」
やんま「ありますね、力に自分が振り回されちゃうっていうか」
のーと「そう、変身してるのは自分なのに、した後の方にすごい引っ張られちゃう」
ゆきトルフォ「むしろオルフェノクとかはそうですよね。アルマジロオルフェノクの回とかでもそうでしたけど、元々優しかった人が、怪人になったことで力に振り回されていく……っていうのは、そっちのほうに近いかもですね」
やんま「……ちょっと話戻っちゃいますけど、のーとさんのツイートで滅が(変身することで)精神変わるって書いてあったのが気になったんですけど」
のーと「あ、これは……滅気持ち変わんないか、じゃあ響鬼と同じか(見た目は変わるが、精神と名前は変わらない)。ごめんなさいこれミスです」
やんま「なんか、そう捉えられることもできなくはない……うーんどうだろみたいな、ちょっと面白かったんで。アークスコーピオンも"滅"だから、名称としては。仮面ライダー滅 アークスコーピオン」
のーと「あーそっかそっか、アークは気持ちが変わるのか」
やんま「まぁ若干そのきらいはあるかなと思って」
ゆきトルフォ「精神が変わるキャラクターの方が少ないんじゃないかなと」
のーと「それは間違いなくそうですね」
ゆきトルフォ「同じクウガでも実加ちゃんのクウガの方は精神も変わるっていう風な捉え方ができるかもですね」
のーと「気持ちの方も、やられちゃってみたいな」
やんま「そこは難しいとこですよね。変身できるのとできないのとじゃ、そりゃ気持ちに変化はあるっていうか、どこまでの変化を変身と捉えるのか」
ゆきトルフォ「そうですねこれは答えはない話ですね」
やんま「イマジンズも、あれ一応良太郎の一部として見ることもできますからね。良太郎のイメージを借りてできた存在だから、まぁ良太郎が良太郎の、自分の一部を表出してるだけっていうか」
のーと「あぁ、かもしれないですよね。良太郎の中の乱暴な部分とか、良太郎の中の子供っぽい部分とか」
ゆきトルフォ「そこも……『リバイス』とかそうなんですかね。ちょっと2話までしか見てないんですけど、なんか人の潜在意識が悪魔になるみたいな設定でしたっけ」
のーと「それがよく分かんなくって」
やんま「まぁ明言はされてないけど十中八九そうだろうって感じですね」
ゆきトルフォ「変身によって精神が変わる、の中でいうと『リバイス』系もそれに当たる……精神が何か関わってくるってなると、『リバイス』も含まれますね」
やんま「でもリバイス……まぁ微妙なところだけど、あいつらは、変身する前から分裂してますから、そこは分けて考えるべきなのかなとも思いつつ、なんで分裂してるかっていうとギフ様の息子だからなのかもしれないっていうところもあるんで、ちょっとそれは微妙かな。今んところなんで分裂したのかはよく分かんないって感じ」
ゆきトルフォ「それってリバイス以外もそうなんですか? なんか他にライダーいるんですよね、確かデモンズでしたっけ」
やんま「あーデモンズは悪魔がいなくて……まぁ最初はいたんですけど、いなくて。"最初はいた"って言うと語弊があるか(当時はまだ"デモンズ"ではないので)」
のーと「1話でやられちゃう」
やんま「そうそう。エビルとライブっていうやつは……カゲロウは本編中で生まれたのか。1話で変身できなかったのが原因でみたいな言われ方してましたよね、お前のせいなんだよ! って。ジャンヌは……いいかな、言わなくて」
ゆきトルフォ「ごめんなさい『リバイス』の話振っといて2話までしか見てなくて」
やんま「はいはい、全然大丈夫です」

意志のあるベルト

やんま「その意味で言うとドライブって、まぁWと似てるっちゃ似てるけど……」
ゆきトルフォ「あー、精神性が変わることによって変身先が変わるっていうのはチェイスがそうですね」
やんま「あー、(味方化後も)魔進チェイサーなったりしてたけど、まぁまぁ、ざっくりそうですね」
ゆきトルフォ「プロトドライブ,魔進チェイサー, 仮面ライダーチェイサーと。正義,悪に立ち位置が変わるのと同じく、変身するものが変わるみたいな」
やんま「なんかその、ベルトさんがいないと変身できないっていうか、ベルトさんと多分息を合わせないと変身できないみたいな。まぁタイプトライドロンだとベルトさんと交代したりもしてましたけど、あの2人はどういう風に捉えたらいいのかなって思って。さっき『ドライブ』はあんまり変わってないって言ってたけど、あの2人割と特殊っていうか、他になくないですか?」
のーと「まぁ二人三脚みたいな感じ……ですよね」
やんま「そうそうそのはずなんだけど、ベルトさんほぼ喋んないし、なんかなんとも言えない感じですよね」
ゆきトルフォ「ベルトに意識があるっていうのは、本当に唯一無二の特徴ですよね、『ドライブ』の」
のーと「まぁ『キバ』でやったことをちゃんとやり直してみようみたいな感じですかね」
やんま「でもキバは、どっちかって言うと、それこそ渡の一部って側面が強い気がするので、"他人"としてのベルトっていうことでなると、ベルトさんが初めてかなぁ?」
のーと「そう……ですね、まぁゴリゴリに反則していいんだったらクウガのアークルもちょっとワガママじゃないっていうのはあったりしますけど」
やんま「あと……小説版バースとか(笑)」
のーと「あれは……違うでしょ」
やんま「そっか、あれはグリードっていうか、メダル入れられたから(自我)できたんだっけ」
ゆきトルフォ「あれは伊達さんの書いた小説なんすよ」
やんま「あれそうだっけ、なんか微妙……どっちとも取れる感じじゃなかったかな」
ゆきトルフォ「バース編そのものが伊達さんが書いた小説ってオチなんすよ、伊達さんが暇だから書いたっていう」
やんま「そうだっけ……そうか……。あとなんかいるかな。……ベルトじゃないけど、ビーストはぽいかな。まぁベルトに入ってるからベルトみたいなもんか」
ゆきトルフォ「そうですね、ベルトの中にキマイラが住んでるっていう。ウィザード系……」
やんま「そうですよね、晴人は晴人の中にドラゴンが住んでるけど、キマイラはベルトの中に住んでるのかな?」
ゆきトルフォ「あーそうですねそこは違いですね。晴人のドラゴンは、精神との対話みたいな、さっきのリバイスとも近いと思うんですけど、ビーストはベルトそのものですもんね、住んでるのは。別に仁藤がゲートな訳じゃないんで」
やんま「……「(三条さん曰く)ドライブのモチーフには『ケータイ捜査官7』が含まれている」ってあるんですけど、誰か分かります?」
ゆきトルフォ「マジっすか、すごいな。でも雰囲気はありますね」
のーと「確かに言われてみれば、セブンとベルトさん似てるかも」
ゆきトルフォ「おやっさんポジ……」
のーと「『ケータイ捜査官7』面白いっすよ」
やんま「あれは……東映じゃないんでしたっけ」
のーと「東映ではない……どこが制作してるんだろ、テレ東か」
ゆきトルフォ「『ケータイ捜査官7』って三条先生関わってるんでしたっけ」
のーと「いや……関わってない……ですね」
やんま「単純にあれじゃないですか、視聴者として見てて参考にしたってことじゃないですか多分」
のーと「じゃないかな。あれですよそれこそ『ヘボット!』の冨岡先生、冨岡淳広が一応メインってことにはなってるんですけど、結構色んなライターが参加してるんで、あんまりって感じですね」
やんま「へー! (調べながら)あ、ホントだ。押井守!」
のーと「僕、押井守の回 大好きなんですよ(笑) 押井守……の回は『ケータイ捜査官7』の中だったら全部浮いてるんだけど、単に押井守が好きだから好きっていう」
やんま「なるほど(笑)」
のーと「『パトレイバー』とかってご覧になったことあります?」
ゆきトルフォ「あんまり……『虚栄都市』かなんかで知ってるくらいですね」
のーと「ちょっと機会があるかどうか分からないですけど、『ケータイ捜査官7』も『パトレイバー』もぜひ」
ゆきトルフォ「『パトレイバー』ってあれは、実写ですか? アニメですか?」
のーと「どっちも……ですね。元は漫画だと思いますけど、どっちが先かは分かんない。
ちょっと脱線しちゃったんで戻りますか」

キバットⅡ世は本当に裏切ったのか

ゆきトルフォ「進ノ介とベルトさんのタッグで変身するのは唯一無二で、キバットが近いけど、完全に他人としてはドライブですっていう」
のーと「そっかⅢ世は……基本的に渡にNOって言うことはないのか。キバットの方の気持ちでどうにかするっていうのは、Ⅱ世の方ですよね。ダークキバの方」
やんま「僕はあれも……キングの本心だと思ってますけど。キングが……あのー、不倫したからっつって真夜を責めることを、本当は愛してるから、自分的には良心の呵責があって。だから体裁上はキングとして真夜を責めるんだけど、でも本心のキバットバットⅡ世は、音也に肩入れしちゃうっていう……キングの中の葛藤があそこで描かれてるのかなって僕は解釈しました」
のーと「あー考えたこともなかった。それでいくと……Ⅱ世と音也ってどういう関係になるんですかね。Ⅱ世は、音也の気持ちを代弁することってあるんですか?」
やんま「えーっいやどうなんだろう。そもそもその、キバの鎧(キバット族)っていうのが、ファンガイアの王と一緒にいる存在っていうか」
のーと「基本的にはセットですよね」
やんま「そうそう、キングとⅡ世はセットだし、渡とⅢ世はセットだし。っていう感じだから、音也……音也とはどういう関係になるんだろうな」
ゆきトルフォ「そもそも……ずっとⅢ世が渡に協力的だったんで、Ⅱ世もキングに協力的なのかなと思ったら実は真夜の方、クイーンの方に協力的だったっていうのは結構、見てたときは衝撃でしたね。あそっちじゃないんだみたいな。でその後、離反してずっと戻ってこないっていう」
やんま「"良かろう"何回言うんだみたいな」
のーと「これ全然今回のテーマと関係ないただ単なる感想なんですけど、年末年始に『篤姫』の再放送やってるの見てて、瑛太が演じてる小松帯刀が、宮崎あおいがやってる篤姫に若いとき片思いしててみたいな、っていうのがあって。地元のイケメンとお姫様がいて、でなんか恋愛にまでは到達しないんだけど、お姫様の方が嫁いじゃって、でもイケメンの方は後々色々助けてくれるみたいなのって結構あるじゃないですか。俺、あのちっちぇえコウモリがそれと同じことをクイーンでやってるの面白ぇなと思って」
やんま「あー、なるほど(笑)」
のーと「"俺とお前の仲じゃないか"ってお前そんな体で言われてもっていう、何があったんだよ昔(笑) あれもう、笑うシーンじゃないんだろうけどすごい面白くって。ごめんなさい全然関係ない話で」
やんま「その話もあれですよね、キングとⅡ世がほぼ一心同体みたいな感じなら、まぁ"俺とお前の仲"って言っても違和感ないっていうか。そっか、そのセリフで思ったのかな僕は」
のーと「……なんか僕そういうのもあるから、やんまさんの考え方もすげぇ面白いなって思うんだけど、別のキャラクターって見た方がやっぱりいいのかなって思ったりするんですよね」
やんま「あーなるほどなるほど、逆に。なんだろう……血吸わせて貰ったりしたのかな」
ゆきトルフォ「やなんかねー、それが井上敏樹だからって考えると、真面目に見れなくなってしまうところはありますよね(笑)」
のーと「井上敏樹に限らずヴァンパイアもので血を吸うって言ったらもう……」
ゆきトルフォ「過去に何があったとか描かれてないから何も言えないっていうのはありますけど、正直そこばかりはなんとも言えないですね、何も言われてないんで」

ゆきトルフォ「……今まで渡のアイテムとして出てきてたキバットバットⅢ世に対して、単純にアイテム扱いじゃなくキャラクターとしての役割が大きかったⅡ世……真夜の方に肩入れしたっていう」
やんま「あの、アームズモンスターズも、現代編ではただの武器だけど、過去編ではキャラクターっていうなんか特殊な立ち位置ですよね」
ゆきトルフォ「確かに、過去だとみんなそれぞれ独立してるのに、現代編だとなんかみんな渡に協力するっていう」
やんま「音也の息子だからっていう」
ゆきトルフォ「音也に借りがあるからってことで3人とも力を貸してるんでしょうけど。
……Ⅱ世が真夜を助けて音也に力を貸したっていうのが、実はキングの本心の……比喩表現みたいな感じに思われてるってことですかね、やんまさんは」
やんま「そうですね、僕はそう思ってます」
ゆきトルフォ「や結構面白い話だと思いますよそれ」
やんま「なんか、ねぇ。裏切ったとか言われがちだから……本当にそうかなぁって」
ゆきトルフォ「僕も今までずっと裏切ったって風に思ってたんで」
やんま「まぁね、"コウモリ野郎"なんで裏切ったって解釈でもいいとは思いますけど」
ゆきトルフォ「そうですね、もうずっとキング可哀想だなって思ってたんで、裏切られて。ずっとⅢ世と渡が仲良くやってるのを見てたので、キバットに裏切られるキャラクターとしてのキングがすげぇ可哀想だなって。
そこでその実はキングの本心だったっていう見方ができたのは、結構斬新ですね。そこも、キングの内面描写があんまりないじゃないですか。だからなんとでも想像のしがいがあるというか」
やんま「そうそうそう」
ゆきトルフォ「だからもっと言うと、真夜を助ける音也に力を貸したっていう。そこまでするほどに真夜のことを大事に思っていたってことですよね」
やんま「そうですね。多分真夜が音也を愛すんであれば、それを受け入れて……(音也の応援もする)っていうところもあるのかなと思って。真夜の愛した男だから、力を貸すっていう」
ゆきトルフォ「キングって真夜を襲おうとしたこととかってなかったでしたっけ」
やんま「なんか……僕が覚えてるのは、二度と私の前に姿を表すな的なことを言って、次会ったら殺すみたいな……(※正しくは「音也と会ったら大牙を殺す」)」
ゆきトルフォ「それで終わりでしたっけ。真夜を殺そうとしたのって、あれは……大牙だったかな。まぁその、キングが真夜を襲おうとしたことがなければ、その説もアリかなって感じですね」
のーと「意外とDVしてない」
ゆきトルフォ「これでDVしてたら、実はキングの本心説ってのはちょっと苦しいところですけど」
やんま「いや、だからそこはキングとしての使命と、使命っていうかなんだろう……"キング"としては人間と恋に落ちた奴は罰しなくちゃいけないから、彼も多分葛藤してるんじゃないかなって思うんですよ。だから体裁としては真夜を罰してるけど…………でも、元からDVしてるんでしたっけ? 浮気する前から」
のーと「いやしてない……」
ゆきトルフォ「なんか、すごい真夜が自由にしてるんで、あんまり束縛されてる感じはしなかったですね。過去編の真夜はめちゃめちゃ自由ですからね」
やんま「そうですね、なんならキングしばらく出てきませんからね」
ゆきトルフォ「後になってキングが出てきて、実は人妻だったと」

変身玩具のなりきり感

のーと「変身ポーズとか変身にまつわるおもちゃとか、サブテーマにあったと思うんですけど、せっかくキバットの話が出たんで、おもちゃの方でやってみますか。変身するときに使うおもちゃでこれカッコいいなとか、或いは実際におもちゃ買ったよみたいなのあれば、なんかそういうのから話……」
ゆきトルフォ「前もそんな話してましたね。第1回の書き起こしを見させてもらったんですけど」
やんま「あーしましたね、(テーマが親子だったので)親に買ってもらったって意味で」
ゆきトルフォ「僕はデルタドライバーを初めて。あれひとつで変身,攻撃,必殺……全部できるっていうのが、コスパがめちゃめちゃ高いですね」
のーと「あれガチャガチャやんの楽しかったなぁって思い出あります。あれ初めてじゃないんですけど、僕は。でもデルタドライバーめっちゃいじってた記憶あります」
ゆきトルフォ「結構おふたりとも、おもちゃとかよく集められてた方ですか?」
のーと「ちっちゃい時は。親が好きだったんで」
ゆきトルフォ「英才教育」
のーと「英才教育……『BLACK』見せられてた(笑) それはいいとして、デルタって細かく設定確認したら多分オルフェノクしか変身できないんでしょうけど、なんか一応テレビだけ見てると、これ誰でもいけんのかなみたいなの、あるじゃないですか。だからデルタやってると、嘘じゃない気がしていいなと思ってました」
ゆきトルフォ「え、ちっちゃい頃からそこまで考えてたのすごいっすね」
のーと「まぁ、そういうイメージですよね。デルタはほら色んな人が使ってるからいけるんじゃねぇかなって。逆になんかカイザちょっと怖いなみたいな。だからおもちゃそんないじんなかった記憶が」
やんま「そっか、デルタって変身失敗してる描写がないのか。なるほどそれでか」
のーと「だから、カイザブレイガンはすごいガチャガチャやるけど、ベルトは怖くて触れないみたいな」
ゆきトルフォ「子供のころ特有のそういう雰囲気がね。クウガのベルトとかも、付けたらお腹に吸い込まれて、腫れたりしますよね」
のーと「あれ痛そうだなって、ちっちゃい時も思ったし、今日同時視聴で見たときもやっぱ痛そうだなって」
ゆきトルフォ「服突き抜けてますもんね。あれ破れてるのか、焼け焦げてるのか分かんないですけど」
のーと「赤く腫れてるメイクも痛そうだし、オダギリジョーの声は1話なのにすげぇ痛そうでうまいし」
ゆきトルフォ「あの人、痛そう演技うまいんすよね」
のーと「だからアークルも怖いっちゃ怖いんだけど、アークルはおもちゃとして結構面白かったのかな、面白かったイメージありますね」
やんま「あの辺のベルトだけのやつって、例えばデルタドライバーとか触った後だと見劣りしちゃったりしないんですかね?」
のーと「どう……でしょう、僕は結構あんま気にせずって感じでしたね。あとそれから、今回のテーマにあったポーズもですけど、シンプルな分だけポーズを覚えて、真似して、ぐらいで済むから、簡単になりきれてる感じがして良かったなぁみたいな。今のおもちゃはどうなんでしょうね、スムーズにできるもんなのかな」
ゆきトルフォ「やっぱ『龍騎』『555』辺りからアイテム……が出るようになったじゃないですか、カードデッキとか、ファイズフォンとか。それを流れるようにカチャカチャっとうまくいったらめちゃめちゃ気持ちいいですよね」
のーと「龍騎すげぇ難しかった」
ゆきトルフォ「あれは本編の役者さんでも行ってましたもんね」
やんま「あれだけシンプルでもそうなんだ」
のーと「あれ……なりきれてる感じがしなかった思い出がありますね。絶対下見ないと入んないから(笑) 下見ながらだとカッコ悪いんだよなぁって」
ゆきトルフォ「逆に最近のシンプルなポーズの方がなりきりやすいってお話先程いただいたんですけど、逆に変身ポーズがややこしいやつの方が、それを完全に覚える楽しみみたいなのありますよね。タイガとか。あれを覚えるのが楽しくて、やっぱあれを完全にマスターできたらなりきれてる感はありましたね」
のーと「最後デッキがうまくハマんなくても?」
ゆきトルフォ「そうですね。もうあのポーズだけでなりきれてる感があるというか」
やんま「そうですよね、なんか昔の昭和ライダーとかは、ベルトと関係なくポーズで完結してるじゃないですか大体が。でも最近平成になるにつれて、ベルトを対象としてもう何かやるっていうのが主になってきている感じはありますよね、ポーズじゃなくて」
ゆきトルフォ「昔はやっぱりポーズだけでもなりきれてる感というか、別にごっこ遊びするのにベルトが絶対必要な訳じゃないじゃないですか。やっぱりポーズが簡略化されておもちゃの方に比重が寄っていってしまってるのは、時代の流れかなっていうのもありますけどね」
やんま「そうですね、もうおもちゃが流れに組み込まれちゃってるから、ないとやった気しませんよね最近のは」
ゆきトルフォ「なので個人的には、昔のポーズに比重を置いた変身のほうが好みだったりはしますね。全部が全部おもちゃ揃えられる訳じゃありませんし」
のーと「そう考えると『響鬼』ってポーズあってないようなもんですからね……簡単すぎて」
ゆきトルフォ「響鬼ごっこするときに、何すればいいの? っていう」
やんま「それこそ今ツイート来てたけど、太鼓を叩くくらいですよね」
ゆきトルフォ「僕が十数年前に響鬼ごっこをしてたときは、何かにつけて修行だって言ってたかな(笑) 例えばジャングルジムとか、のぼり棒とかをのぼるときに修行だって言ってた記憶がありますね」

のーと「これ僕の家だともう買ってないんで分かんないんですけど、勝手な妄想なんですけど、それでいくと『カブト』とか『電王』のおもちゃって分かりやすいし面白いしですごい良かったんじゃないですか? デンガッシャーを組み立てたりとか、或いはその、さっき龍騎のあれハメるのが難しいって言いましたけど、かざすだけで音が鳴るみたいな。あれすごい簡単なんじゃないかなって」
ゆきトルフォ「『電王』はすごい画期的だったって話を聞きますね。最近YouTubeで「デンガッシャー組み立てシーン集」っていう動画を見てたんですけど、そこのコメント欄にベルトと連動しないから買いやすかったっていうのと、組み立て……あのセットだけで何通りもの武器ができるからプレイバリューがすごかったっていうコメントがあって」
のーと「『ゴースト』のガンガンセイバーでしたっけ、あれももしかしたらそうなんじゃないですか? あれ僕は買わなかったんですけど、友達の家で触らしてもらったときにすごい面白いなって思って。20ピー歳なのに。あれすごい良かったなって思いました」
ゆきトルフォ「追加パーツとかもあって、追加パーツを付けることで、より幅が広がると。言うてガンガンセイバーのベルト連動要素って必殺技だけですもんね」
やんま「アイコンタクト。僕はガンガンセイバー、ジャンク品を買ったんですよ。音が鳴らないんでアイコンタクトできないんですけど、まぁ変形が楽しいからいいかなと思って買ったんですけど、できないってなってみると意外と寂しい……ですよ」
ゆきトルフォ「そうですね、音鳴らして光らせてナンボみたいなとこはありますからね。その点ベルトと連動しない武器玩具の方が買いやすいって話も第1回の方に出てたと思うんですけど。
僕友人がブレイラウザーを持ってて。ブレイバックルは持ってないけどブレイラウザーは持ってたって友人がいますね」
やんま「そうですね、『龍騎』『剣』辺りは武器の方がメインですもんね」
ゆきトルフォ「ベルトと連動するようになった武器って平成2期からですよね、1期ってそんなベルトと連動しなかった記憶があるんで」
のーと「『カブト』の虫取り棒(パーフェクトゼクター)とかは……あれは違うか」
ゆきトルフォ「虫取り棒は元々簡易的なゼクターが付いてるので。まぁでもそれを言うなら、結構最初の方の『555』がガッツリ連動型なんで。一応ミッションメモリーも付属はしてるんですけど、プラスチックみたいな感じで」
のーと「なんか安いやつですよね。ちゃんとしたやつやるんだったら、ベルト買わないといけない」
ゆきトルフォ「ベルトのエクシードチャージの音声がベルトのチャージ音までなんで、必殺技撃破音みたいなのは武器側から流れます。なんで武器だけでも駄目だし、ベルトだけでも物足りないみたいな。あれはねー、頑張ってましたよバンダイさん。その点で言うとブレイラウザーはスキャン必殺全部できるんで、あれだけで足りるところはあります」
やんま「なんか不思議ですよね、それ。連動した方がっていうか、色んな機能があった方が楽しいに違いないのに、全部遊び切れない感でむしろ損な気がするっていう」
ゆきトルフォ「それを全部遊び切れない感と取るか、購買意欲の刺激と取るか……。『オーズ』とかはもっとそうですよね、オースキャナーで読み込んで必殺技を出す。『W』まではギリギリかなって感じですね、メタルシャフトとメタルメモリとかって一緒に付いてたと思うんで、武器から攻撃音を鳴らすとか必殺技を撃つことはできると思うんですけど、そこで変身をしようとなると、ベルトと連動する必要があるみたいな」
やんま「キメワザスロットホルダーとか、すごい売り方でしたよね……あれを買わないと必殺技ができないっていう」
ゆきトルフォ「そんな売り方があるのかっていう。まさか必殺技をやるために追加購入しないといけないとは」
のーと「プラスチックなのに」
やんま「しかもあれですよね、レーザーのガシャットはそれにしか付いてこないんですよね」
ゆきトルフォ「あの頃ぐらいからですね、バンダイが"バンダイ商法"みたいな感じになり始めたのは。『鎧武』『ドライブ』辺りからかなって」
やんま「なんかもう最近の玩具は、2個セットで売るのが当たり前みたいな風潮ありますよね。シャイニングホッパーとアサルトウルフとか、『セイバー』だと火炎剣烈火と水勢剣流水とかもそうだし、闇黒剣月闇と光剛剣最光もそうだし、プリミティブドラゴンとエレメンタルドラゴンもそうだし。時国剣界時と煙叡剣狼煙もそうだし。めちゃくちゃセットで買わせたがる傾向が(※対になるものとセットで売られるものがごっちゃになっている)」
ゆきトルフォ「そういえば『鎧武』のカチドキロックシードと火縄大橙DJ銃、あれ別売りなんですよね。一緒にしてくれてもいいのに」
やんま「ロックシードはやっぱ単価が高いから、セットにされちゃうとすごい高くなっちゃうっていうのがあるのかなやっぱり」
ゆきトルフォ「それはそれとして、無双セイバーとメロンロックシードは付属だったんですよ。今までだと例えばインフィニティのアックスカリバー、仮面ライダーウィザードの。アックスカリバーとインフィニティウィザードリングは付属だったと思うんですけど、順当に考えてカチドキとDJ銃ってセットじゃないですか。別売りっていう」
やんま「いやまぁ、それは、むしろいいんじゃないですか? 抱き合わせっていうか、あのー、ね。指輪だけ欲しいのにって人もいただろうし。まぁそれは食玩とかであったんだろうけど。どっちかだけ欲しいって人からすると、むしろいい売り方だと思うんですけど。メタルシャフトとかも、別に武器は要らないんだけどなぁって人もいたと思いますし」
ゆきトルフォ「武器との抱き合わせがっていうことだと、キメワザスロットと爆走バイクは何故か戻っちゃったっていう。爆走バイクだけ欲しいのにこのスロット買わなあかんのかと。逆もそうですね、エグゼイドの必殺技を撃ちたいのに、爆走バイク付いてくるみたいな。しかも本編だと、爆走バイクとマイティアクション一緒に使わないみたいな」
やんま「なんかあれですよね、『ゴースト』以降? は、本当にどうしてもな時だけ抱き合わせにするって感じになりましたよね。『ゴースト』は違うか」
ゆきトルフォ「サングラスラッシャーと闘魂ってセットでしたっけ」
やんま「闘魂はセットじゃないけど、ゴエモンとリョウマがセットだったんじゃないかな。あとガンガンハンドにスペクター眼魂がセットとか」
ゆきトルフォ「武器とアイテムを一緒に売ることがあるのに、別々な時もあるっていう」
やんま「元々はあれですよね、『W』とかからかな、『クウガ』からか(ライジング)。武器とフォームが一対一対応してるから、セットで買ってね、なりきるには。ってことなんでしょうけど。
単価が高くなっちゃうから『エグゼイド』では……そもそもあれか、(フォーム)固有武器がないのか。いちいち武器出さなくなったから、セットも減ってったって感じか」
ゆきトルフォ「ただカチドキアームズは固有武器があったにも関わらず別売りだった。そこがまぁ珍しいというか、まぁ単価……っていうことなら納得がいくんですけど、一緒に欲しい側からしたら……。セット販売とかもあったかもしれないですけどね」
やんま「まぁなんか、箱が2つになるのはちょっとダルいですよね」
ゆきトルフォ「そうですね、それが大いにあるんですよ」
やんま「僕もセット販売されてるものはだいたいセットで買いますね」
ゆきトルフォ「最近だとゼロワンドライバーとエイムズショットライザーのセットもありましたもんね」
やんま「へぇーそんなんあったんだ、あれかなトイザらス限定的な」

のーと「変身に関わるおもちゃってところだと、僕は買ってないんで分からないんですけど、サウザンドライバーって音声結構細かいとこまで工夫してるみたいな話があったと思うんですけど、それってやんまさんでしたっけ。あれって結構バリエーションある感じなんですか?」
やんま「そう……ですね、"思ってたよりは"って感じですね」
のーと「結構キーとかによって変わるみたいな?」
やんま「いや、キーによっては変わらないんですけど。キーで認識するのは、コーカサスかそうじゃないかってとこだけかな。
いま手元にあるんですけど、さっき気に入ってるベルトがあったらって話で、最近で言ったらこのサウザンドライバーが一番僕お気に入りですね。もう1日1回は絶対触ってる感じで、買ってから。
なんか見た目が超カッコいいんですよね。なんかやっぱ中心に丸があって、めちゃくちゃ"仮面ライダーのベルト"って感じがするじゃないですか」
のーと「ゼロワンドライバーともまたちょっと違う感じ……ですよね」
やんま「そうそうそう、ゼロワンは左右非対称だからあれだけど、対照だからすごいカッコいいんですよね。デザイン的にまとまってて。
本編だと、変身の音声とサウザンドディストラクションの2音っていうか、あとゼツメツEvolutionしか鳴らしてなかったと思うんですけど、それ以外にも4,5種類くらいかな? 音声があって(※色々できてすごいと言うよりは、できないことの取捨選択がうまい)」
のーと「なかなかおもちゃ……最近は特に買ったりしないんで、そういうの見るとちょっと欲しいなって思ったりするんですけど」
やんま「サウザンドライバーは本当にいい買い物したなって感じで、2000円だったんで。中古屋さんで」
のーと「サウザンドライバーもVシネは違いますけど、せっかく2本挿せるんだったらもうちょっとバリエーションあってもよかったのになぁと思いますね」
ゆきトルフォ「本編中で、右側にコーカサス以外を挿したことってありましたっけ」
やんま「ないです。1回もないです」
のーと「他のキーの力使いたいときって武器の方でやってましたよね」
やんま「せっかくね、音声(ブレイクライズ)があるのに。使ってないんですよね1回も」
ゆきトルフォ「左側に挿せるゼツメツキーがアルシノしかないんで」
やんま「そうですね、カルノタウルスを除けば。
まぁプロクライズキーを使っちゃうと、また奪ったり奪われたりをしなくちゃいけないんで劇中で。やっぱ年明けてから、今更並列プロクライズキーの奪い合いすんの? みたいなところはあるから、そういう都合でジャックライズだけになったのかなって感じはしますけど」
ゆきトルフォ「逆にゼロワンはフォームというか、プロクライズキー持て余し気味だった印象もあるんで、敵側のフォームとかでも使ってくれたらいいのになって思ってましたね」
やんま「うんうん。まぁでもゼロワンはマシな方……じゃないですか?(笑) 

のーと「高橋さんのつくってる番組は、年齢高めなマニアから文句言われることもありますし、僕もないことはないんですけど、そういうおもちゃのバリエーションがたくさんあって、それちゃんと使ってってところは、なんかすごいプラスで評価していいのかなって思います」
ゆきトルフォ「そうですね、唯一着せ替えでアイテムの共有をちゃんとやってたのが、スペクターのエジソンとかもそうですよね」
やんま「そっ……か。『セイバー』確かに余ってるアイテムほとんどないか」
のーと「だからおもちゃのプロモーション番組としてはすごいポイント高いんじゃないかなって」
ゆきトルフォ「『リュウソウジャー』も確か全員が強化フォーム行き渡ったみたいなやつでしたっけ」
やんま「そんな感じでしたね。あれで面白いなって思ったのは、最強フォームをレッドが使わないっていう。あのー、最強かどうかは分かんないけど、ノブレスリュウソウジャーっていうのが、一番最後に出たフォームなんですけど、レッドはマックスリュウソウレッドっていうレッドしか使えないアイテムがあるから、そのノブレス剣(リュウソウカリバー)はゴールド辺りが使ったりブルーが使ったりみたいなことをしてましたね。でレッドは1個前のフォーム使ってっていう。それがなんか面白いなって思って見てました」
ゆきトルフォ「ノブレスリュウソウジャーが出るぞって話は聞いてて、なんかナダがあんだけ感動的な退場して、すぐまた別の強化フォーム出るのかと思ってたんですけど、仲間に行き渡ったんですね」
やんま「まぁ、そう。僕も全話はちょっと見てないんですけど、コウも使うし……でもゴールドが使ってるイメージの方が僕は多いかな」

 

フランツ・カフカ『変身』

のーと「余りのテーマいくつかありますけど、"なぜ変身するのか"辺り。今日見た『クウガ』だと1話と2話の間でちゃんと変わってますよっていうのがありますよね。1話の時は土壇場だったから、このままじゃ死んじゃうからとりあえず殴るか、で殴ったら変身しちゃったって感じですけど、2話に入ってからは、親御さんが0号にやられて死んじゃった女の子(実加)の葬式……を見て、これじゃあ良くないって思って。自分が生き残るためとかじゃなくて、みんなのために、っていう感じになってるみたいな。割と丁寧にやってる方ですよね『クウガ』は。2話かけてやってるんで。
『アギト』とかって割と3人とも自分が……なんて言うんだろ、G3は違うかもしれないですけど、変身することについての考え方がそれぞれ違って面白いですよね。翔一くんは割と当たり前じゃないですかって感じだけど、涼とか木野さんは悩んだりしますよね」
やんま「そうですね、翔一くんは本当に、最初の3,4話くらいでちょっと悩んで、それ以降はずっと……一応やったけどって感じですよね」
のーと「あなたアギトですかって訊かれたらバレちゃいました? って感じだし。あんまり重たく考えてない」
ゆきトルフォ「最初の10話辺りは無意識に戦いに向かって、無意識に……シークエンスとして変身するというか。で氷川さんは警察として戦うためっていう中に変身も含まれてますし」
やんま「涼なんかはリスクがあるから……」
ゆきトルフォ「葦原さんが変身することに目的持つようになったの結構中盤とかですよね」
やんま「あーそうですかね。なんか最初っから割とその、自分が今変身するメリットがあるのかないのかみたいなところは結構彼シビアに考えてるイメージがあって。だから出てこないっていうか、あんまり。自分に利があるっていうか、本当に戦う意味があるときじゃないと変身しないイメージがありますね」
ゆきトルフォ「序盤は変身するだけで体に負担がものすごかったんで、なんなら変身するより逃げる方がメリットあることも多かったですよね」
やんま「あぁ〜……確かに!」
ゆきトルフォ「そこで戦いを選んだのは葦原さんの気持ちの部分は大きいですよね」
やんま「『龍騎』はなんか、その辺……描いてるようで描いてないっていうか、まぁなんか鏡に向き合わせとけば……いいみたいな。あんまり、なんで変身するのかを自問自答する人ってそんなに多くないですよね。本当にメイン3人ぐらいで、後はあんまり悩んでる感じもしないし」
ゆきトルフォ「『龍騎』はライダーバトルに参加する目的っていうのが全員設定されてはいますけど、そこが細かく描かれてるのはメイン3人とかですかね、あとライア」
やんま「あぁ、そっか」
のーと「浅倉……はエンジョイしてますからね」
ゆきトルフォ「浅倉は逆に、大して描かなくてもあのキャラクターだから許されるというか、違和感なく受け入れられるかなって思いますね」
やんま「やなんか『龍騎』が僕すごい特殊だと思うのは、戦う理由が割とみんなライトっていうか。まぁその、メインじゃない人たちのことですけど。ゲームとしてだったり、浅倉なんかはイライラするからだったり。インペラーもそうだし、タイガも別にそれ変身する必要あるか? みたいな感じだし。

あっ! そう"変身"で言うと、カフカの『変身』に触れない訳にはいかないなと思いつつも、どう触れようかなと思ってたんですけど(※仮面ライダーの"変身"という用語はこれが元ネタだとする説がある)」
ゆきトルフォ「カフカの『変身』は……東條がちょっと読んでたぐらいですかね。シリーズ通してそんなに共通点がないというか」
やんま「東條は割と密接に……関わってたように僕は解釈しましたけど」
ゆきトルフォ「そうかなぁ……東條は一番『変身』とは程遠いんじゃないかなと思いますね僕は」
やんま「そう……ですか? なんでですか?」
ゆきトルフォ「カフカの『変身』って、ある日突然気付いたら自分の体が虫になっちゃってたって話じゃないですか。それこそ葦原涼みたいな。『龍騎』のライダーに、主人公のグレゴール・ザムザに近いキャラクターっていたかなと思って」
のーと「いや、ないですよ」
ゆきトルフォ「仮にいたとしても、間違いなくそれ東條じゃあないですよね。だから東條が『変身』を愛読してたのってあんまり……小道具としての意味しかないんじゃかいかなって雰囲気はありますね」
のーと「えっ、僕全然そう思ってなくて。全然違うものを読んでるから、自分とか他人のあれを正確に把握できていない東條くんのキャラクターなのかなって。お前おかしいよっていう。それ分かってないよねって、本の内容も分かってないし香川先生が言ってることもお前分かってないよねって」
やんま「あ〜。やーなんか僕も全然違う解釈で、僕はさっき言ったけど東條はカフカの『変身』と密接に関わってると思ってて。
あれはその……読んでくと、まぁちょっとグレゴールに似てるってことじゃないんですけど、ストーリーとしては虫になっちゃったザムザを家族が見捨てられなくて、なんかずるずる不幸になっていく話で。で、そのザムザ……グレゴールを殺すことでみんな幸せになってく話なんですよ。って捉えると、東條は自分の愛する人……大切な人を殺すことで英雄になるっていう思想とすごいリンクしてくるかなって思ってて」
のーと「あー、大事な人を見捨てて。変身する側じゃないんだ」
やんま「そうそう。そこに影響を受けたのかなって、僕は読んで思ったんですよね」
ゆきトルフォ「確かに最終的に変身した、東條をグレゴールと置き換えると、東條が死んだことによって、最後家族を庇ったんでしたっけ」
やんま「あ〜! そっか、そういう見方もできるか」
ゆきトルフォ「そこは東條の家族とか密接な人ではないにしろ、自分が死ぬことによって英雄になったっていうところは、皮肉にもザムザと同じですよね。ただそこをもっと密接に絡めるのであれば、東條がタイガでいることで苦しむ人だったりだとか、がもっと登場してればより近くはありましたね」
のーと「なるほど」
やんま「カフカの『変身』ってグレゴールが主人公……って見たほうがいいのかな?」
ゆきトルフォ「まぁそれか妹とかですかね」
やんま「うんうん、僕はそのラストのあれがあるから、割と家族……の方があれなのかなって思いましたけど」
ゆきトルフォ「まぁ確かにそうですね、グレゴールに感情移入して読むと、暇だから壁を這い回るくらいしか」
やんま「なんか、家族にとって重荷になっちゃって、っていう。その辺は割と感情移入できるところもあるっちゃあるけど」
ゆきトルフォ「自分が虫になったことを、家族に対して悪いともなんとも思ってないっていうか。なんか申し訳ないみたいな気持ちってなかったくないですか?」
やんま「そうだっけ?」
のーと「最初の方はあったんじゃないですか?」
ゆきトルフォ「段々食べ物持ってきてもらうのが当たり前になってきたみたいな。あ、なんか江戸川乱歩か何かと混同してるかもしれない」
のーと「『芋虫』ですかね」
ゆきトルフォ「そうそう、『芋虫』」
やんま「元々グレゴールは、家族を割と養ってた人だから、自分が働けなくなってどうなるんだろうみたいな心配はしてたと思います、確か」
ゆきトルフォ「あーなるほどそうでしたっけ。ごめんなさい記憶が曖昧で」
やんま「はいはい、全然……僕が間違ってるかもしれないし(苦笑)」
ゆきトルフォ「もしそういうところまで東條とリンクさせてるとしたら結構深いところでリンクしてる感じになりますね」
やんま「そうですね、僕も最初は"分かってねぇ"っていうか、本当になんちゃってで読んでるだけかなと思ってたんですけど……。
そう、僕は東條が読んでるからってことで読んだんですよ、『変身』を。だから結構見方がそこに寄ってるところもあるかもしれないです」
ゆきトルフォ「あー。僕も東條が読んでるからってことで読んだんですけど、これ全然別に東條と関係ないなって印象でしたね。読後の感想としては」
やんま「え、のーとさんはどうです?」
のーと「僕はその……『クウガ』の前だったかな、に長石多可男監督が、チェコの方に旅行しに行ったと。でなんで旅行しに行ったのかと言ったら、カフカの地元だからって話見て興味持って読んだんですけど、これ旅行する意味ある? と思って。なんか別にしなくてよかったんじゃない? って思ったけど、まぁそれはそれとしてって感じで、読みましたね。
有名な話なんでどっかに書いてあるんじゃないかなと、どれが出典かって言われたらちょっとごめんなさい分かんないです。聞いた話です」やんま「グレゴールはさっきの指標で言うと、見た目は変わって、名前は……グレゴールって呼ばれてましたっけ、虫って呼ばれたことありましたっけ」
のーと「名前は変わんないんじゃないですか?」
ゆきトルフォ「それはもしかしたら日本語訳にもよるかもしれないですね」
やんま「あー。基本はでもグレゴールって名前で呼ばれてた、と思うん……だ。で、精神はまぁちょっとずつ変わってくかな」
ゆきトルフォ「そうですねだんだん虫になっていったような気がしますね。人間だった頃から、壁を這い回るようになって。あれでもあんまり動いてなかったような気がするな」
やんま「うんうん、最後の方なんかリンゴを背中に埋め込まれちゃって動けなくなっちゃって……」
ゆきトルフォ「でじわじわ死んでいくって話ですよね」
やんま「だから虫になったことよりは、家族とのすれ違いみたいなので変わった部分もあるのかなと思いますけど。まぁでも虫になったから家族が変わったのか、じゃあまぁ変身によってか」

7人の戦鬼』の鬼

ゆきトルフォ「肉体が変わることによって、周りから向けられる目が変わって、それによって精神が変わってしまったと。それで言うと仮面ライダーの中だと近いのは、そういう怪人もいそうですね。『劇場版 響鬼』の歌舞鬼とかはそうなのかな」
のーと「かもしれないですね」
やんま「あ、歌舞鬼ってどうなの? あれ鍛えたから鬼になったんですか?」
のーと「劇場版……の鬼はちょっと曖昧ですね。僕はホン書いたのが井上先生だからっていうのがあるんですけど、劇場版の鬼はアギトとかオルフェノクみたいな感じなのかなって思ってて。俺を鬼というだけで差別しやがるっていうのは、アギトとかオルフェノクに置き換えても成り立ちそうじゃないですか。だからテレビの鬼は頑張ってなったものだけど、映画の鬼は"なっちゃった"ものなのかなって思いますね」
やんま「種族って感じですね」
ゆきトルフォ「ただ村人の、鬼は人間を捨てた奴らなんだっていうセリフもありますし、明日夢の、鬼はもう人間じゃないのかな? っていうセリフもありますし、元は人間だった感じもするんですね。まぁでも村人とか明日夢の話にしか出てこないんで、ほぼほぼ偏見の可能性もあるんですけど」
のーと「僕は『アギト』とか『555』とかがあるから、なっちゃったもんはしょうがないから、しょうがないんだけど、どういう風にやってくかって言うのは自分次第だよねっていう、そういう感じなのかなって。そこで折れちゃったのが歌舞鬼で、折れかけてるけどギリギリなんとかやってるのがそれ以外の人たちなのかなって」
ゆきトルフォ「むしろそれをプラスに持ってったのがトウキさんとか」
のーと「そうそうそう。で、ニシキみたいに全然悪気ないっていうか、あいつそもそもいいやつじゃねぇじゃんみたいなやつもいるし」
ゆきトルフォ「ちょっと情に厚くて面白いだけで、自分の欲望のために力を使ってる」
のーと「あいつ別に義賊とかそういうやつじゃないですからね、泥棒であることは間違いないですからね。いいやつですけど。だからそこら辺は割と自由っていうかニュートラルな感じで、別に鬼になったからってそんなさぁみたいな」
ゆきトルフォ「そこも本編と大して繋がりを持たせるでもなく、登場人物は結構自由に書かれてますよね」
のーと「そうですね。なんかイブキさんは北岡さんみたいだし」
ゆきトルフォ「現代編の登場人物がヒビキさん明日夢くんおやっさんくらいしかいないのもあって、戦国時代のキャラクターは本編との繋がりは書かれてなくて、それはそれで見やすいですよね」
のーと「これはほとんど余談っていうか自分の妄想みたいな感じなんですけど、劇場版のヒビキさんが木野さんみたいな感じだったり、イブキが北岡先生みたいだったり、或いは鬼がアギトっぽかったりっていう感じだと、『仮面ライダー響鬼』の明日夢くんっていうキャラクターが、平成仮面ライダー……白倉仮面ライダーのエッセンスを凝縮した戦国時代の物語を読んで、『仮面ライダー響鬼』をそっちの方に持ってくみたいな感じの映画なのかなと」
やんま「な、なるほど(笑)」
のーと「『響鬼』がちょっとズレてるのをそっちの方に寄せてるのかなって。仮面ライダーっぽい話を読んで、それで成長してみたいな」
ゆきトルフォ「今までの5作品の要素を詰め込んだ戦国時代の巻物、古文書を読んで……あの古文書は『ディケイド』とか『ジオウ』とかそういう感じの」
のーと「ウォズが持ってる本みたいな。って言ったらすごい『7人の戦鬼』の見方が歪んじゃいますけど、なんかそういう風に見てもおもろいのかなって」
ゆきトルフォ「白倉さんが手掛けた話らしい解釈ですよね」
のーと「そうですよね、『Over Quartzer』っぽいっていう」
ゆきトルフォ「まぁそれが現代編に活かされてるかっていうのは、またあれですね。現代パートも短いですしね」
のーと「現代パートはそのボールを受けた上で、じゃあご自由にどうぞみたいな感じですね。別にそういうのを読んだ、観賞したからってそれに合わせる必要はないんだし。『響鬼』は『響鬼』のやりたいことをやりましょうみたいな。なんかそういう緩さもあるかなって」

 

次回

特撮雑談クラブ 第4回「初代」


※『セイバー』で言うなら2個セットで販売されてたのは↓
火炎剣烈火&水勢剣流水
ドラゴニックナイト&キングライオン大戦記
闇黒剣月闇&ジャオウドラゴン
光剛剣最光&エックスソードマン
プリミティブドラゴン&エレメンタルドラゴン


アルシノ→ゼツメツEvolution
アルシノ+コーカサス→パーフェクトライズ(黄)
必殺→〜ディストラクション(黄)
サウザー変身後に通常キー→ブレイクライズ(青)
アルシノ+通常キー→プログライズ(黄)
アルシノなし通常キー→エラー(赤)
アルシノなしコーカサス→プログライズ(黄)
必殺→〜ブレイク(黄)
必殺の「〜ブレイク」ってカタログに載ってたボツ案だけど、採用されてたのね。
コーカサス単体だと「ゼツメライズキーもプログライズキーも使える」の本分を果たせてないからプログライズ扱いなのも、その音声が鳴るのはオーソライズ不要なコーカサスのみなのも設定に忠実だし、ちょっと感心した。