やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーゴースト 第5話「衝撃!謎の仮面ライダー!」 感想

・セリフだけ額面通りに追ってると、タケルはアカリと御成のことそんなに好きじゃなさそう……っていうかむしろめちゃくちゃ鬱陶しく思ってそうに見えるのよね。
ゴーストだからって勝手にすり抜けるのは駄目だけど、かと言って階段に座ってるアカリの頭の上をジャンプするのもどうよ、寝転がってる人をまたぐのは失礼とかそういう次元の話じゃない。生身でもゴーストらしくふわっと動いてるシーンを入れたい、みたいな意図なのかね。わざわざカット変えてまで撮ってるわけだし。

ゲストの話が分からない

・反対される市役所建設。そんな……デモするほど嫌なもんかね。今回ここがずっと気になって仕方がない。"税金の無駄遣い"ってのが主な動機として掲げられてるけど、十中八九そんなのは自分たちの気持ちを正当化させるための方便だと思われるので、もっとプリミティブな動機があるはずなんだけど。……だって普通に生きてたら気にしないでしょそんなもん。公文書とか、本当はちゃんと市民が見ないといけないのかもしんないけども。「新しいの立つんだ、ふーん」で終わる話を、聞き逃せなかった理由が別にあるはず。
一応それっぽいのは「私たちの思い出を壊すな」という文言。ただやっぱりこれもいまいち弱い気がしてならない。新しい市役所を建てるために必要もなく学校を統合したってんならそれは確かに"横暴"だけど、別にそういう話でもなさそう。

それに、そこで不可思議現象が起こったとして、子供が親も連れずに尋ねてくるって流れが更に分からん。彼は結局どうなって欲しいのか分からないから、全然話が見えてこない。「お母さんが怪我しちゃって心配だからゴーストを退治してくれ」なのか「市役所建設を止めてくれ」なのか、それとも「デモなんかしてないでお母さんが僕を構ってくれるようにして欲しい」なのか。
もし"市役所建設反対"ってのが子供の駄々から始まってるなら、割とすんなり腑に落ちるところはある。「市役所建設のせいで僕らは転校させられて、思い出の場所まで潰されちゃう。嫌だ」っていう、ちょっと筋違いな言っても仕方ない怒りを子供が上げて、モンペ気味な大人が騒ぎ出す……って話なら、大天空寺に依頼してくる主体が子供というのも頷ける、全部子供が手動で話が進んでるんだろう。でもそう解釈するには、そもそも話の根拠にしてる「学校の統合と市役所建設に因果関係はなさそう」ってところがカンタくんの言い回しから察したものなので、その駄々の発信者が彼という線は薄そうだしこれもやっぱり微妙。……微妙なんだけど、タケルがスペクターに負けたのを知って「えぇ……そんな怒るかね……」ってくらいブチ切れてるから、やっぱ彼にはなんかよほど強い思いがあるはずなんだよなぁ。さっぱり分からん。
「新ライダーの話をやるのでゲストの話は一回休みです!」でいいはずなのに、やけに浮かせてまで入れ込んでる要素だからなんか意味があるのかもと思って考えてみたけど……。

 

バイクのユニコーン

ニュートンで車を引っ張ればいいのに、わざわざゴーストチェンジしてバイクで追うのね。
ゴーストライカーのモチーフはユニコーン。スルーしても良さそうなもんだけど、一応ゴースト本人にも同じような形状の角が付いてるので繋がりを考えてみると、ユニコーンの角は薬になるとか、ハリーポッターなんかではその血を飲むとズバリ"不老不死"になれるとかって話もあった。ただし、純潔な生物を殺して血を吸うなんてことをした代償に、死にゃあしないけど一生呪われた人生を送ることになるのだとか。

もうひとつ思い出すのは、やっぱりガンダムUCに出てくる『貴婦人と一角獣』。まぁこのタペストリー自体は「わたしのたったひとつの望み」ってのが願いを叶えてくれるドラゴンボールもとい眼魂にかかってるのかなってくらいだけど、UCの話に移行していいなら、話の核になってるラプラスの箱と"可能性"ってテーマは、割とゴーストと通ずるものがあると思う。箱の中身は開けて"見て"みるまでは色んな可能性が考えられるって話は、前に言った量子力学の話を想起する。フードというのも着てる人の目や表情を隠して分からなくする機能があるし、パーカーというか衣服そのものも本来は裸を"見せない"ようにするためのものな訳で、見える/見えないが肝な目玉や幽霊と組み合わせるのは割と筋が通ってる気がする。
ゴーストというのは目で見て観測することで収束した世界を前にして、尚も可能性は無限だと言い張る物語なのかな。就寝前なんで何も考えずに喋ってます、アテにしないこと。

 

スペクターの話

・ゴーストがユニコーンならスペクターは角が2本なのでバイコーンってことになるのだろうか。あんまりこっちは伝承とか聞かないけど、純潔の反対として不純さの象徴だそうな。生きること(ドキドキゴースト)は醜く汚くて、死ぬことこそ美しい、みたいなアンチテーゼなのかな?
変身するときに眼魂を投げ入れるモーションとか、普通に現実でやったら入る訳ないんだけど確率無視して毎回入るとこなんかすごく「神はサイコロを振らない」って感じで、決定論的な印象がゴーストとは対照的。

・しかし「ノブナガ眼魂を返せ」って、別にタケル殿の物じゃないはずだけど、羽柴さんから「信長の書状は君にあげるよ」とでも言って貰ったのかな? もしそうなら確かに、所有権はタケル殿にあることになるけど。
・「俺は力など借りない。支配して、俺のものとして使う」
「相手は英雄だぞ!」
散々「こい!」とか命令してるけどなぁと思ったものの、マコトはそれすら言わないってことなのかな。一応命令するってことは、自分の一部ではない独立した存在として認識してるってことだもんね。

 

・なるほど? 傷心のタケルがどうして市役所建設予定地に来るんだろう、廃校に自分を重ねてるのかな、とか思ったけど、今回は英雄眼魂が生まれるって話が仙人からなかったから自分のことだけ考えるならタケル殿に首を突っ込む意味はないのか。それで「生き返りたいけど、みんなの命だって守りたいんだ」って呟きながら様子見に来たのね。
目には目を、で眼魂を弾き出せるのもご都合主義だと思ってたけど、見られること(≒目の紋章)で対象に影響を及ぼすってのはまぁあるっちゃあるか。「正体見破ったり!」っていうサインなのかな。

 

タケルの成長

・アカリと御成が人質にとられて発した第一声が「なんでいるの!」なあたり、やっぱりあんま快く思ってないよね……? 不知火で見えるようにしたはいいけど、別にゴーストにとって役に立つ訳でもないし……。
・ただどっちか選べない、というのはタケルにとっては成長と言えるかも。1話では無謀にも突っ込んで自分を犠牲にした訳だけど、死んでしまったらもう守ることもできないし、何よりも自分が死んだら2人が悲しむのを見てる。だから自分の身の安全(眼魂を渡したら生き返れない)もきちんと考えることができる。

 

・さらっと出てきたツタンカーメン眼魂だけど、マコト兄ちゃんの主張と覚悟は甘くないのだとすると、眼魔同様に人の命を犠牲にして生まれたものである可能性もそれなりにある。もしそうなら、Vシネのあれなんかよりよっぽど罪だと思う。何度か言ってるけど僕はあのVシネ、つまんないと思ってるので。
まぁでも普通に考えたら、言及されてない以上は犠牲になった人はいないんだろうけど。

・アカリと御成に助けられたのにお礼も言わないで去るのは心象悪い。この辺は尺さえあればどうとでも描きようはあるから、各々勝手に補完すればいいのかね。
・市役所の建設については、不可思議現象研究所(長い上に略しづらい)の面々は何もしてないよね。結局、お母さんたちのデモが実ったという流れらしいけど……どちらかというと眼魔が施したあの不気味なマーキング(?)のせいで不可思議現象か何かが起こり続けて、気味悪がられて建設は中止になったって言われた方がしっくりくる。

 

ゴースト感想一覧

前話

仮面ライダーゴースト 第4話「驚愕!空の城!」 感想

次話

仮面ライダーゴースト 第6話「運命!再起のメロディ!」 感想