やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

ヘボット! 25話「ツルっと落ちた流れ星」 感想

たっくんママがご飯だと呼ぶのだが、声が明らかにあのイケメンのたっくんから出てるとは考えにくい。昔話になぞらえて、こっちも彼の幼い頃の話になってるのか

ヘボットはグチゲロ夫妻に世話になるも、恩を忘れてゲーマーに。ヘボ太郎なのかヘボットなのかハッキリしない。流れ的にはあのモモから生まれたっぽいけど、ナレはヘボット呼びだしあくまでゲームのアバターとしての登場だしな。でもラストのグチリーマンはヘボ太郎と呼んでるのよね。
ヘボットは恩を仇(屋根ぶち壊す)で返し、逆にグチは仕返しを画策する。笠地蔵と鶴の恩返しは分かるとして、桃太郎が恩返し譚だという捉え方はしてこなかったな。でも確かに、何かを成し遂げて成功者になる(そして富を分ける)というのはひとつの親孝行のかたちかもしれない。

だが恩返しというのは、する必要があるのだろうか。「今助けてやるから後で助けてな」という契約をしたならまだしも、好きで助けておきながら見返りを要求するのは厚かましいような気がする。
未成年者の喫煙防止キャンペーンの文句で、タバコを吸わない未成年者を褒めているものを見たことがある。みんなはどうなのか知らないけど、少なくとも僕は吸いたいと思ったことがそもそもない。むしろ吸いたくない。この場合、僕はタバコを吸いたいから吸っている連中と同じく、欲望のままに生きているに過ぎない。遵法精神とは無関係に"たまたま"欲望が社会の要請と合致しただけで、つまり運が良かっただけ。理性の話で言えば「本当は吸いたいけど自分を律している」人が一番偉い。
とするならば、本人が好きでやったことに対しては恩返しをする義理はないではないか。もちろん、義理などなくともしたいからするというのはその人の自由だが。事件の解決に際して、あるキャラクターの何気ない一言がヒントになるような作劇手法があるが、その時たいてい主人公は「ありがとう」と感謝を述べ、当人はぽかんとしている。そういうようなことはあっていい、むしろ素晴らしいことだと思う。誰も苦労せずに人が幸せになる、よっしゃラッキー!
ヘボ太郎の場合、赤子のままなら苦しみなど意識せず楽に死ねたろうに(おたふく風邪みたいな)、むざむざ物心つくまで育てられるなんて酷い仕打ちを受けている訳だし、ゲーマーとして幸せになれたのならそれは喜ばしいことだ。半分、冗談ですけど。

 

舞台は土星。毎年行われているというお笑いの祭典W1グランプリ。
優勝商品となるのは、なんと白いスタスタネジ。
僕、自分が持ってないだけで黒いトキトキネジはてっきり発売されてるもんだと思っていたのだけど、第3弾のシークレットサイコーレアのトキトキネジは、あくまで食玩やガシャと同じようにシールの絵柄がPGさんになってるだけで、ネジ自体は黒くないのね。道理で探しても見つからない訳だ……。という話の流れから分かるように、白いスタスタネジは残念ながら発売されていません。
それはいいとして、何故白なんだろうね。この頃には幻のネジも発売されないことが決まっていたのだろうか。実物は白というよりは灰色(銀?)なので、あんまり被ってはないんだけど。トキトキングレートPGみたいに、特殊なボキャボットがいる……と考えるには絵柄は同じ。白と黒だからついつい対にしたくなるけど実は無関係で、単純にアルビノ的な突然変異種なのかもしれない。そりゃあ確かにレアだ。

くーるじゃぱんから流れ星の2人がやってきた! DXヘボット同様、時折アニメとは思えないリアルさで描かれるので美術の時間なのかなと錯覚してしまう。ムラキの故郷は、15話では何気にただの"じゃぱん"とされてるんだけど、後々合流して表記が統一される。ただ、ぱんだい山と同じで名前が一緒だからと言って同じ国とは限らないけど。何より彼ら2人の場合、くーるじゃぱんというのが現実世界のことを指してる可能性があるのは特筆すべきことだろう。実際の人気がどれほどなのかは存じ上げないのだけど、宣伝大使に選ばれるくらいだからむしろ結構認知度は高いのかもしれない。お笑いそんな知らない僕でも知ってたし。人気コンビを自称した後にたきうえさんが泣いてるのは細かい。ロク・ヒロミはネジペディアだったのにこっちはウキペディアだったりね。
ムラキのそれと同一かは分からないけど(くわっ!はちゅうえいさんもやってる。流行ってる?)、土星で撮影するような規模のでかい番組が同じ地球のくーるじゃぱんで放送されていないというのはなんか変な気もするので、マジで違う次元から来たのかもしれない。

グランプリの参加資格は、2人以上のグループであること。ボキャバトルも2人以上でやらないと本来の力が発揮できないのではないかって話があったけど、その辺の文化が関係しているのかもしれない。
主テーマであるネジも、それ単体ではなかなか役立てることは難しく、挿すもの(他者)があってこそ初めて意味をなす。ネジとナット、オスとメス、ボケとツッコミ……まぁ、僕バカリズムさんとか好きだけどね。でもボケっぱなしのピン芸人だって、見て笑ってくれる人がいないと成り立たない。感じるだろう? 世界は、そうやってギリギリで今日も回っていくんだ。


聲の形』という映画に永束というやつがいましてね。僕はこやつが嫌いなんだ。普段はビビり散らかしてる癖に自分より弱そうなの(結弦)が相手だと途端に高圧的になって、親友のためだとか言って自分に酔っ払う。何より登場シーンも印象悪くて、不良に絡まれてるとき、明らかに主人公の方を見ながら「誰か助けて!」って叫ぶんですよ。助けて欲しいなら「そこの人」と呼びかけるとか、それなりの礼儀ってもんがあるでしょうよ。「自分は"誰か"としか言ってないので、あくまで向こうが勝手に応じただけ。不良に絡まれても自己責任ですからね」とでも言いたげで、実際彼は自分を助けてくれた主人公が不良に自転車を貸してあげると「あーあ、どうなっても知らないよ」と抜かすのだ。結局自転車は返してもらえない。彼はそれを分かった上で勝手に人を巻き込んで知らんぷりをするようなやつなのだ。原作ではもっと酷い。親友だとか調子のいいこと言っといて、いざ主人公がクラスで気まずくなると無視をする。
その後で思い直して主人公の自転車を見つけてくるシーンがあるのと、多分見た目が(キモ)かわいいからというだけで「この映画の唯一の良心」などと言われて、ちょっと人気がある。それも込み込みで気に食わん。
なんの話かって? いやスベ太郎が「だれか〜」っておんなじことしてたのでつい……。
バックに映ってるのは熨斗と水引き(誰がモモヒキだこの野郎!)、ツルなので縁起物繋がりですね。最近はもっぱらカミツルギのイメージが強い。マッピラジャが「せんねんまんねん」って言ってたけど、何か関係が? まぁ、蛇も不老不死の象徴ではあるしな。脱皮とかするから。ツル太郎だとテレビ的に問題がってことは、くーるじゃぱんには本願寺課長がいるのかしら。
そんなありがたいものを"スベりそう"とか言って、流れ星の2人に押し付けちゃうヘボネジコンビ。流星も幸運の象徴なのはめちゃくちゃ考えられてますね。しかもその実態は宇宙を漂う、敢えて悪く言えばゴミ。ヘボットの大テーマは何度か書いたように「価値のないものにも価値を見出すこと」なので、そういう根本的なところから合致している。アルビノもそうだけど、ゴミや遺伝上のバグにもその希少さなどからある種の価値を認められるというのは、人間文化のいいとこだと思う。

さらっとナチュラルボーンロイヤルなことにされた野良のヘボット。でも考えてみたらロイヤルなネジルのネジ魂で生まれた訳だから間違ってな「コンニチハ」あ、こんにちは。エントリーナンバー69番……オラオライダーのレベルはロックだからだろうけど、こっちは太極図的な意味でなのかな。陰と陽、プラスとマイナス、兄と弟。

 

たっくんと昔話にはなんの関係があるんだと思ってたけど、これたっくんがテレビで見てるってことなのか! お母さんがご飯だと読んでるけど、ヘボ太郎の続きが気になって行けないと。こんな簡単なことに何故今までずっと気付かなかったのだろう。

W1グランプリに人生かけて上京(土星だけど)して来たにも関わらず、土壇場で師匠たちに混じって出場するようなことは結局しなかったスベ太郎めちゃ大人。しかも落ち込むみんなに発破までかけるし。何もできないで、誰も救えないで、悲しみひとつも癒せないで……。
そりゃあ涙を飲んで出場断念したスベ太郎が諦めるなって言ってるんだから、無碍にはできんよな。
ペケチギコンビに再戦を挑む!
19話で出てきたきりだとか言ってすみません、また出ました"ネジ神様"。元ネタがあるものなので関係あるかは微妙だけど。
ツル太郎が加わり、なんとネジ王ではなく対戦相手を笑わせるというこれまでにない方法で勝利をもぎ取った流れ星、もといツル太郎たち。

 

ツル太郎の門出を見届けた流れ星は何故だかテレビ(ヘボット昔ばなし)の中へ迷い込んでしまい、グチばーさんにふっ飛ばされるというオチ。
テレビの外にいるたっくん親子は普通にネジが島の住人なので、テレビの中というよりは撮影現場に行っただけという見方もできるけれど、フィクションの内と外がこんがらがってる構造として捉えた方がヘボット全体の理解にもつながるので、そういうことにしよう。
これまでもアバンでの妄想(夢は)JKヘボットやヘボスターリング捜査官の世界に影響を及ぼしてきたけど、ついになのかこれまでもあったのか、ヘボットたちのいる現実にまで侵食してき始めた。これは次元ネジがゆるんでるなぁ。
流れ星の2人もネジキール卿みたいに別のヘボットとネジルなんじゃないかって話もあったけど、実際かなり符号してるのよね。ちゅうえいさんはそのままヘボットのかっこしてネジボイスまで披露してたし、たきうえさんはツッコむ相手を度々間違えていて"目ん玉腐ってる"。
ヘボットの願い事が叶ったのか、次回はなんといもチン回。最後まで存在感の強い流れ星の2人……なんとこれからもちょくちょく出ます。声はないけど、フリー素材とか言われるくらい。
今日も楽しかったな、さいなら。カメ子〜。

 

 

ヘボット!感想一覧

前話

ヘボット! 24話「兄×弟」 感想

次話

ヘボット! 26話「プリンス・オブ・いもチン」 感想