やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーゼロワン 第12話「アノ名探偵がやってきた」 感想

キャラクター

 飛電或人
・「なんでそんなこと警察が知ってんだよ」
秘密はつくらない主義だったはずでは。そういえば8話でエイムズが入ってきた時も抵抗を示してたけど、ゼロワンの正体同様そもそも隠さなきゃいけない理由がよく分かんないんだよな。唯阿に対しては確かに技術を盗まれることが怖いかもしれないけど、警察は別にいいだろ。誤魔化し方もヘッタクソだしさ。普通に「強いヒューマギアに対抗する為のプログライズキーをつくってるので待ってくれ」でいいじゃん。これ以上暗殺ちゃんによる被害者が出ることは警察も避けたいだろうし、警察に彼を止めることはできないだろうし。既に被害者が出てる事件の詳細を明らかにすることと新たな被害者を出さないことなら、優先すべきは後者だと思うんだけどなぁ。
ゼロワンの正体を世間に隠してるなら(今度はそれがなんでかって話になるが)分かるけど、そういう訳でも全くないらしいし。
小説版クウガでは、「警察はクウガの戦闘を未確認生命体(害獣)同士の争いと見做して、法的に人間として取り扱わないという立場をとっていた」ことが明かされているのだけれど、ゼロワン世界の警察はいち会社の経営者が暴力をふるっていることに対してどういう認識なんだろね。普通に正当防衛とかが妥当なとこだろうか。
・社長室を壊さずに出現するバッタ。僕はぎりぎり「社長室はゼアと直接繋がってる(プログライズキー作成)から特殊」で納得できないことはないんだけれど、それが駄目なら周囲を破壊してた描写の方をOQで示された「誇張/脚色」と解釈する。例えば漫画回の或人に家を壊すほどの動機ってないと思うし、2話では飛電のビルもぶっ壊してたし。壊さないことができるならしたいはず……だろう。
・今回のパワーアップは予想してた通り「過去からのおくりもの」型で、なんのひねりも面白みもなかったな。
一番分かりやすいのは闘魂ブースト魂だと思うけど、他にもクウガの力(古代文明)とかWのメモリ(記憶,恐竜)なんかがこれに当てはまって、何故だか"過去"は、力に対する説得力を持っているらしい。ディケイドやジオウは言わずもがな。
"輝かしい過去"とか"過去の栄光"とか言われるやつね。果たしてシャイニングホッパーくんは七光を脱することはできるのか。おんぶに抱っこ……まで言うと流石に説明し過ぎて無粋?

 

 不破諫
・わざわざライダーバトルする必要あったかぁ? 確かに不破は私情を抑えて仕事をこなす描写(4話)もあったので命じられればゼロワンに襲いかかるかもしれないけど、全体の流れ(不破がヒューマギアや或人に協力的になり始める)をぶった切ってまでやるほど意味のあるシーンには見えなかった。

 

 滅亡迅雷
・暴走するマギアを相手に戦うシーンは目新しくて良かった。でも戦ってどうするつもりだったんだろうね。ゼツメライズキーにあるバックアップデータを一部消去して戻す……とか? でもラーニングが目的だったはずで、親を離れようとするのも「素晴らしい」ことじゃなかったのか。相手が自分となるとまた話が別ってことなのかね。でも暗殺ちゃんは放っとけば人を襲いそうな気がするのでそれでいいんじゃないか? 5号と接触したことから、暗殺ちゃんにはまた何か別の目的があるのか?
・僕『進撃の巨人』が結構好きで、仮面ライダーとも通ずるものがあると前から思ってて、先日ようやくコミックスを買って読んでるんだけども、腰のアレだけじゃなく全身のベルトも立体起動に必要なものなのね。部分的に見えてはいたけど意識したのは初めて。この間「鳥は不自由」という話をしたが、鳥のように飛び回る兵士たちもベルトでがんじがらめになってるんだな。フォースライダーに似てるよね。
・カラーリングはまんまエグゼイドとゲンムだけど、これもなんか意図があるんだろうか。
アンダースーツが黒系じゃないのってちょっと珍しくて、平成ライダー的にはクウガアギトときての龍騎が派手に見える(龍騎内でもナイトゾルダ以外は黒で目立つようになってる)のと同じで、なかなか目を引く。1号2号からのV3もそうね。
でも「平成ライダーが全員並ぶとエグゼイドに目が行く」ってのには同意できないんだよな。黒系が多いからか、僕には白いフォーゼが一番浮いて見える。
・ベルトのアクションとして右に動かすってのも珍しい気がする。パッと思い付くところだと、まずゲーマドライバー。あとはブレイバックルとカブトのキャストオフくらいだろうか。
対して左に向かって動かすのはファイズギア,カブトゼクター,電王ベルト,オースキャナー,フォーゼドライバー,戦極ドライバー,ゴーストドライバー,ゼロワンドライバーと、枚挙に暇がない。
いくつか「それ右か?」って思う人もいるかもしれないが僕はそう感じるんだ、ごめんな。だからなんだって部分についてはまだよく整理できてないけど、字数が足りんので無理やり足したぜ。そろそろネタのストックが尽きそうだ……。

 

 暗殺ちゃん
大和田伸也が死んでいないのは、意図的なものなのかね。「暗殺を極めた」というのがただの驕りではなく他人から見ても共感を得られるようなものだとしたら、まぁあれが果たして"暗"殺なのかという疑問はさておき、わざと急所を外したことになる。
でも滅亡迅雷への反抗的な態度を見る限り、「親だから殺したくない」と思ったようにもあまり見えない。
僕に思いつく可能性は4つ。
「滅亡迅雷よりも大和田伸也の方が親として好きだった」
「反抗の意思こそあるが本当に殺すほどではない」
「暗殺は極めたけどあれは(暗殺ちゃんの思う)暗殺じゃないので、勝手が違い失敗した」
「暗殺は極めたけど、それでも弘法筆の誤りということはある」
3つ目以外は僕はどれもそこそこの説得力を感じるかな。
・「そろそろ飽きた」
サンドバッグとして何度も出てきたドードーマギアに対して抱いていたこっちの気持ちを逆手に取ってこういう風に言わせるのは皮肉っぽくておしゃれ。今回の中で唯一面白かった部分。

 

 ワズ・ナゾートク
・「見ての通り」
ナメた発言だなぁ。新フォームを楽しみにしてたのに今回のメインはほぼほぼこいつだったという肩透かしもあってちょい嫌い気味なんだけど、ここも嫌味で腹立つ要素の1つ。
探偵かどうかと服装はぶっちゃけ関係ないだろ。探偵じゃなくても買えばあの服は着れる。仮にワズが本当に頭がいいキャラだとすると、その程度のことが分からないはずはないので、それを分かった上で「相手の知能を考えたらこのレベルの説明でいいや」と判断して言っていることになる。しかもこれはそのまま作者も同じことを思っている可能性がある。
まぁでも実際この発言が説得力を持ってしまうくらい適当に物事を捉えてる人が多いのは、僕が生きてきた20年を参考にすると事実ではあるんだけど。何より僕自身そういうとこがあるから図星で更に腹立つ。
これも"意味の逆流"の一例ではあって、「"仮面ライダー"の定義を考える/自然と自由の象徴として」や前回の記事で言った役者のキャラへのフィードバックについては一応肯定的に語ったんだけれど、無自覚な場合は混乱を招くので厄介なものではあるのよね。リーゼントの例がそう。

「ワズ(作者)は人間の頭の特性をうまく利用してスムーズに話を進めている」と表現すれば肯定的になるんだけれど、結局馬鹿にされてることには違いないからな。「言っても無駄だろうな」と言う一方的な諦めの姿勢が気に食わない。僕もそういう風に思うことあるけど、それでも話し合うことを諦めるのってそれこそその人を全否定してるようなものだからね。僕に言わせれば、面と向かって否定するよりタチが悪い。
・ロボットに兄も妹もないだろって思ったけど、人間でも同じだよな。血が繋がってるからって例えば必ず仲がいいかと言えばそんなことはない。一緒に暮らしていたらある程度うまく付き合っていかないといけないという面はあるだろうが、それが全てじゃない。「兄弟だからどうこう」という思考が意味をなすのは、前回の「ヒューマギアだからアドリブがきかない」と同じようなものだ。
その意味では、「そう思ったほうがロマンチック」というのは的を射ている。実際に兄妹かどうか、兄妹は仲がいいのかどうかはさておき、そう思うことをきっかけに親近感が湧くなどして関係がなめらかになるなら利用すればいい。
ただ今回の場合はイズが嫌がってるので逆効果ですけどね。

 

設定

・「暗殺ちゃんは滅かZAIAがつくった。ヒューマギアはいくらでもつくりなおせる」ってことで十分に納得できてたからこれ以上の説明なんか求めてなかったのに、謎として上から"真実"を教えられて、率直に言えばすげぇ不愉快だった。
ゼロワンに対して僕はどちらかといえば"協力的"な態度で見るようにしてるんだけれど、それがこんなかたちで仇となるとは思ってもみなかった。
説明が足りてない余白部分を自分で納得のいくように埋めていけば「意味が分からない」という状態は少なくなるけど、それと引き換えに「お前の解釈違うから」と正面切って言われるかもしれないストレスに耐えなきゃいけないんだな。
まぁ今回イラついてんのは単純につまんなかったのが大きいんだけどさ。
・第一筋が通ってるようで通ってない。祭田ゼットが同じ顔で5体いたからって窃盗団がその5体だけを同じ顔に加工する理由はない(元の顔を活かしてるならともかく、改造過程を見るにそんなことは全くない)し、むしろ5体も同じ顔なら他の盗んだヒューマギアも同じ顔に加工している方が自然。祭田ゼットが5体いたことと暗殺ちゃん顔のヒューマギアが5体いることに因果関係がまるでない。
もっと言えば滅亡迅雷がその暗殺ちゃん顔だけを利用する理由も(顔への愛着を除けば)ない。最初の一人を選ぶときから全員同じ顔にすると決めていたのか? というか毎回壊される前提で考えてたのか?
そもそも謎でもなんでもないことを取り上げて偉そうに説明してるにも関わらずこんなお粗末な理屈披露されたら、イライラしても仕方ないよなぁ?

 

 

僕には三条陸さんの何がすごいのかよく分かってないんだよな。
キョウリュウジャーに感じてる魅力は100%竜星涼さん個人のものだし、Wやドライブも嫌いじゃない(ただしきちんと見返してないので今見たらどうか分からない)けど、むちゃくちゃ面白いってイメージもない。両作品も今回もそうだけど、謎解きものとしては成立してないと思うんだよな。こっちが知り得ない新情報を出して説明してみせてるだけのことが多い印象。パズルじゃなくてクイズ、と言えば分かりやすいかな。クウガの"捜査"とも近い。いや、でもこっちが解けちゃったらそれはそれでつまらないか? 難しいとこではあるか。
あ、ビギンズナイトは、ディケイドと同時上映ということを多分に加味した上で、なかなか面白かったけどね。
"王道"って評価もピンときてないしな……誰か分かる人いたら教えて。

 

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