やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーキバ 15,16話「復活・チェックメイトフォー/プレイヤー・非情のルール」 感想

キャラクター

 紅渡
・僕も忘れてたけど、健吾のこと完全に忘れてない? あれからしばらく時間経ったのかな。

 

 ルーク
・オーズの映画でも見たな、こういうキャラ。記憶が蓄積すると人は汚れていくみたいなイメージなんだろうか。なんでだろう。
・過去編では、前回クウガの話を出したけどまさしくゲゲルみたいなことをやってたね。現状の僕の認識ではキバは"文化"を扱った作品なので、その中で"娯楽"はかなり重要な位置を占めるもの。
特に意味もなくルールを決め、成功/失敗に一喜一憂する。モチーフであるチェスみたいなボードゲームなんかまさにそうで、別に勝ったからって例えば生存に有利/不利になる訳でもないのに何故か喜んだり悲しんだりする。
突き詰めると生きることさえ根本的な意味はなくて、自分が勝手に「生きよう」とするから、生きられないことに不満を覚える。「あの大ちゃんがファンガイアだったなんて」ってのもそう。勝手にファンガイアじゃないと幻想を抱くからショックを受ける。
そういう自縄自縛的な、生物の根本的なパラドックス……というか虚無感を思い起こさせるいいキャラクター。

 


構成

・セバオーズさんの記事から孫引きする。

井上敏樹「吸血鬼ってのは、人間の血を吸って、それが伝染して……(中略)要するに吸血鬼の「吸血」ってのはSEXのメタファー」

『キバ』第15・16話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣より

これを聞くと、ヴァンパイアという存在は性感染症……いわゆる性病の患者ってことになるんじゃないかな。少なくとも僕にはそう見えた。
以前の記事(『語ろう! クウガ・アギト・龍騎/555・剣・響鬼』高寺成紀編 感想)で話した「悪者は弱者」ってのに、かなり分かりやすく合致する。病気になることは悪いことじゃないどころか同情され得ることにも関わらず、病気であるというだけで本来別に悪いことでもない(宗教的なアレはあるけど)はずのセックスをしようとすることが"加害"になり得てしまう。
まぁ、吸血に絡めるためにそうしたけど性病に限らなくても、イメージ的には単に感染症ってことでもいい。ただ生きてるだけでウイルスを撒き散らして"加害"と見做され、隔離or殺戮される。
ファンガイアにとってライフエナジーを吸うことが生きるために必要ではない(大村のように)というのは、多分セックスがモチーフであることに由来してるんだろうね。あくまで彼らにとっては娯楽に近いものなんだろう。美味しいものを食べたいとか、子孫をつくるって訳じゃなく気持ちよくなりたいだとか、その程度の。だから音楽という他の娯楽があれば問題はないんだね。そういう意味では次狼をはじめとする3人はかなり"切羽詰まってる"キャラクターってことになるけど、どういう風に扱われていくのかね。

 

 

駄作って声をよく聞くけど、今のところ井上敏樹正当続編って感じで、前の作品よりも完璧に進化(アップデート)してより高度な議論を行なってるように見えるんだけど、ここからそんなに悪くなるのかな。

 

次話

仮面ライダーキバ 17,18話「レッスン・マイウェイ/カルテット・心の声を聞け」 感想 - やんまの目安箱