やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーカブト 31,32話「衝撃の事実/解ける謎!!」 感想

キャラクター

 天道総司
・「ひよりを守るためなら、俺はワームも人間もすべて倒す。それだけのことだ」
えらい変わりようだけど、これを"キャラ崩壊"というのはまぁ違うわな。つまり、ひよりを守るために鍛えて、安心させるために完璧超人を演じていたってことでいいんだよね。いま思えば、時々"らしくないな"って言う行動をしてた(スクラッチにムキになったり)のも、本当は完璧でも太陽でも何でもないただの一人の人間としての素が出ちゃってたって感じなのかな。とか言いつつ、見返しもせずにこういうこと言っちゃうのは、無意識に都合のいいように記憶を編集してる(忘れてる)可能性があるからあんま良くないんだけどね、まぁめんどくさいから仕方ないね。
・その上で、4話での加賀美とのやりとりはどういう意味を持つんだろう。ワームと知りながら一緒に暮らすことを望む天道と最終的に殺す決断をした加賀美の対比とするには、加賀美の弟には明確な悪意があったっていう状況の差と今は加賀美もひよりを殺すのは反対だってのでよく分からないことになる。「弱さを知るものだけが本当に強くなれる」というセリフを言わせるための展開だったんだろうか。今の天道は既に本当に強い扱いなのか、それともここからひよりの件で取り乱す自分と向き合って本当に強くなるのか……。

 

 加賀美新
・剣のことをかばう理由が希薄だって話はしたけれど、天道に積極的に殴りかかる理由はもっと希薄。さすがにこの「とりあえずライダーバトルさせとけ」程度の対立は見てて面白くない。まぁ、ヒキとアバンの描写なんてあんま気にするものでもない気はするけど。
・剣がワームだったこと、じいやに言っちゃうんだ……と思ったけど、言わなかったら言わなかったで僕は不満を抱いたと思うので、どっちにしろ同じか。
・「ひよりだぞ!? 可哀想だと思わないのか!」
いやえっと、ひよりについては剣と違って、自覚がないのか、知らないところで殺され入れ替わり演技してるだけなのか、疑問視すらしたことないよね。まるで自分たちがこれまで接してきたひよりはずっとワームだったって確信してるみたいなセリフで、劇中人物の認識を超えて神の視点が混じってしまってる。この時点でこのセリフを言ってしまうと、加賀美が弟を天道に殺させたことがブーメランとして帰ってきてしまう。
・「それは何かの間違いだ。ひよりはワームなんかじゃない!」
えー……"ワームだからって殺せばいいのか"ということを剣の件で一応考えてたんじゃないの? そのセリフはタイミング悪くない?
・カブトがライダーキックでシシーラワームに攻撃するのを、クロックアップもせずに見てる。頭の回るキャラではないけれど、こういう肝心なときにまでアホな行動されるのはちょっとウンザリする。

 

 日下部ひより
・ワームだったことが明かされたが、持っているはずの超感覚には気付かなかったのだろうか。実際は日常生活に支障がない程度のものなのか、意識しなければ使えないのか……。もしも彼女の料理のうまさが優れた味覚によるものだとしたら、それほど人間社会の中にいても違和感のないものなのかもしれない。というか、他人との感覚の違いなんてなかなか分からないか。特にひよりは生まれたときから当たり前にワームの感覚を持っているはずなので、気付かなくても不思議はない……かも。
・ただ、両親が7年前の渋谷隕石……ひよりが推定10歳程度になるまでの間、一度もワームとしての姿を見せなかったというのは不思議な話ではある。ワーム同士でも擬態後の姿で関わるのが通例(習性?)なのだろうか? 間宮とその取り巻きの黒子みたいな奴らも、基本は人型だったし。
・それはともかく、ゼクトルーパーをのしてた描写は必要あったのか? 間宮の権力かなんかで警備をなくしとくとかさ……。あのシーンのせいで、剣のような謂わば二重人格な状態でもない限り、ちょっとひより自身の人間性(あえてこう書く)を信じられなくなってきた。
ワームは人間を襲うように"習った"からやってる訳じゃあるまいし、多くの個体は本能に従って殺戮を行っていると考えていいはず。ひよりは特例だからその本能がないのか、最初から人間側の本能も刷り込まれているから極端に人間に寄ってるだけなのかは分からないけど、人を襲うワームとの差はハッキリさせて欲しいかな。

 


設定

・なんとなく納得できそうな気はしないでもないが、"妊婦に擬態したからワームの子供ができた"というのはやはり少し無理がある。そもそもワームの繁殖方法が謎なので、もしかするとその方法(擬態元に準拠)が本来なのかもしれないが、もしワーム自体に雌雄のようなものがあり実際の昆虫と似たようなものだとするなら、片方だけでワームの子供ができるのはおかしい。そもそもワームは卵生だったはずなので、胎内で育つというのも不思議な話。胎内で卵を孵す卵胎生なんてのも確かいた気がするからそれはそれで不可能ではないのかもしれないけど。
或いは処女懐胎的な神話になぞらえた展開であって、"設定"を気にするようなものではないのだろうか。

 

 

劇場版もそうだったけど、カブトってかなり観念的だよね。詩的とも言えるかな。若干似てるけど、井上敏樹の作風はどちらかと言うと小説的。僕は割と好きだけど、"ぐだぐだ"と言われてしまうのも分かると言えば分かるかな。

 

次話

仮面ライダーカブト 33,34,35,36話「萌える副官/砕け超進化/地獄の兄弟/赤い靴暴走」 感想 - やんまの目安箱