やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

トクサツガガガ 1話「トクサツジョシ」 感想

特撮界隈にて話題のドラマ『トクサツガガガ』の1話を見ました。できれば感想続けていきたい。

えー、一応見る前に風都探偵目当てで買ってあったスピリッツに載ってた話を読んで、まぁ"ノリ"がちょっと苦手だなとは感じたものの扱ってる内容(ヒーローショーのサインは誰のもの?)は割と面白かったので見ることにしたんだけど、どうやら僕はこれ苦手なタイプらしい。とはいえ、扱われたテーマについて、いつものエッセイカテゴリの記事みたいな形で語るのは楽しそうだなって(あと検索からのアクセスありそうだなって)思ったので。


さて本題だけど、僕も本作内での定義なら"特撮オタク"です。多分。"いい年して"が何歳からか微妙だけど、中高生になっても見てたら若干珍しい目で見られるイメージはある。
例えばハリー・ポッターなんかも特撮の一種じゃないのかって思ったりするけど、そういう細かいことはとりあえずここでは言いません。ただ僕が自称するときは概ね「平成ライダーが好き」と限定する。「平成に制作された仮面ライダー」じゃなくて「平成ライダー」ね。
ファンというのも少し違ってくる気がする。エグゼイドについては記事読んでもらえば分かると思うけど文句ばっか言ってるし。でも好きなところがない訳でもないので「平成ライダーが好き」に偽りはないつもり。少なくとも、嫌いだなと感じても全話見る程度には平成ライダーというブランドが好き。


スタンスとしては、「別に躍起になって隠してるつもりはないけど、進んでは言わない」くらいかな。
友人に恵まれたのか、馬鹿にされたことはこれまでない。例えば講談社の小説 仮面ライダーシリーズを読んでても、「仮面ライダーって小説もあるんだ」とか「555子供のときに見てた!」とか、そういう反応。ただ、「薦めたら見てもらえるライン」には届いた試しがない。そんな感じ。同じく周囲の環境的に"オタク"という単語からは"物知り"みたいなイメージを受けるというのも、僕がオタクを自称しないという理由のひとつでもある。

 

で、それに対して最近新たに出来つつある"オタク"のイメージとして、「独り言や心の声が多い」がある。ビルドの一海もそうだし、今作の主人公 仲村もそう。作品として描写するのに便利という都合もあろうけど、正直あぁいう人がいたら僕は距離置く。なにより人の話を聞かないのが印象悪かった。カラオケ展開もまさにそうで、オタクだからってだけで迫害されてピンチ……とかじゃなくて単に友人の話聞いてなくて自滅してるだけじゃんて。小野田くんだっけ、彼も少し一人相撲ぎみではあったけど、それでも完全に無視してたじゃん。あれは可哀想。
まぁ僕もTwitterでは独り言多いけど、人と対面してたら大抵はちゃんと聞くよ。聞けなくても「ちょっと待って、後にして」ぐらいは言うよ。こういうのがもしいわゆるオタク共通のノリなんだとしたら、オタクさんとは仲良くなれない気がする。

 

なにより一番腹立ったのは、「2人とも、好きな番組がゴルフで休みになる呪いに5年くらいかかれ!」と「この謎のゆるキャラがかわいいなら〜」の2つ。自分の好きなものを受け入れて欲しいのに他人の好きなものにその態度する? 僕はあんまり一貫性の論理好きじゃないけど、僕の見た感じ、世間的にはこれそこそこ共感を得るものでしょ。だとするならそういうのはやめといたほうがいいんじゃないかな。噂話してたOLだって、少なくとも描かれた範囲では本人を傷付けていないのでどっちもどっちでしょ。
「私は普段迫害されて肩身の狭い思いをしている被害者様なんだ」みたいな感じが嫌いです。サカナクションを自分が知らないからってネタにしたり、人に勝手なあだ名付けたりするのもそう……ってこれは僕も前にやってたけどね。ポッピーピポパポのことをナスって呼んだり、飛彩のことを社員って呼んだり。反省。
とにかく視野が狭い上に一方的な印象があって、見ててちょっと引いた。サカナクションは新曲追うほどではないけどちょいちょい聞きます。あのゆるキャラといいサカナクションといい、メインの特撮番組は無難にオリジナルな癖にディスり気味なとこは実在してるっていうバランス感覚がよく分からない。携わってるゴールデンボンバーならまだ分かるけども。


順序逆になったけど、冒頭の「自分が苦しいことは、弱きものを見捨てていい理由にはならない」ってやつも、僕はちょっと苦手だった。まぁ同じ特撮とはいえ仮面ライダーばっかで戦隊はそんな見てない僕と戦隊っぽいキャラが推されてる作品で意見が合わないのは当たり前かもしれないけど、クウガ的だよね。正しいかもしれないけど弱者に厳しいタイプの作品。(参考:悪者とは弱者である『語ろう! クウガ・アギト・龍騎/555・剣・響鬼』高寺成紀編 感想)
まぁ本編ではその後の叶さんが眠くて仕事がままならない……みたいなことにもならず普通に生活できてたし、クウガの蝶野のように小野田くんが責められることもなかったからいいけど、僕も似たような経験があったのでちょっとチクチクきた。体調悪くて(移動時間の間ずっとは)立ってられないと思ったから優先席に座ってた。年を取った人や妊婦さん、障害を持った方などなどの大変さを経験したことはないので比較することはできないけど、少なくともその車両には「見た感じ立ってるのがつらそうな人」はいなかったので自分を優先させた。まぁそうじゃなくても例えば優先席だけ空いてるような状態ならしばらく様子見たあと平気で座るけどね。
あー、なんの話だっけ。そうそう、「大切なことは特撮が教えてくれる」を描きたいだけなら、別に自分が苦しくても云々って部分はなくても良かったんじゃ、と。あって"悪い"ってことはないけど、自己犠牲が"良い"ことだって言うなら、僕はそんなに手放しでは賛成できないので。いいことは無理せず適度にやろう派。

 

本作の影響か、最近「特ソンでもこれなら(三浦大知さんとかDA PUMPとかAAAとか)オタバレを気にせず歌える!」という話題がよく流れてきて、そのたびに思うんだけど、複数人でのカラオケで自分以外誰も知らない曲を歌うのってそもそもアリなの? 僕はあんまりそういう付き合いがないので知らないけどさ。

自分が好きに歌いたいだけなら費用対効果から見ても明らかに一人のほうがいいよね。時間全部一人で使えるんだから。それなのにわざわざ複数人で行くってことは、みんなで一緒に盛り上がることが主目的なんじゃないの。

そういう意味で仲村さんの選曲は結果的にとても良かったと思います。ここは素直に感心した。


こんだけ文字数あればうちの記事としては十二分かな。ざっと概観すると、内向きとか内輪ノリとか、そういう表現をされるようなものに見えた。作者さんはインタビューで「ひとつの視点に偏らない」って仰ってるの(参考:『トクサツガガガ』丹羽庭インタビュー ディープな趣味世界に生きる“特オタ女子”の描写は「ひとつの視点に偏らない!」からこそ生まれた!!)を読んだので、これから仲村さんが色んな視点を知って成長していくみたいな展開になるのかもしれない。そんなら楽しみ。

余談だけど、"多角的な視点"に因んで、最近読んだ高橋昌一郎さんの『理性の限界』『知性の限界』『感性の限界』という3冊の本をおすすめしておきたい。分野に縛られず様々な視点で人間の限界について語るシンポジウムの記録……という体で(参考にしたものは多々あろうけど)一人の作者によって書かれたものです。後書きにもあるように刺激的な体験ができたので、色んな人に読んで欲しい。

 

 

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