NHKの受信料についての文句を、たまに見かける。これについて、あまり深く議論されていないように感じるので、普段からなんとなく思っていることを言葉に起こしてみる。
僕は特別詳しい訳ではないのであまりアテにしないで欲しいんだけど、「NHKを見てないという理由で受信料を払わない」ことって「ラーメン注文したけど食べずに帰るからお金払わない」みたいな話じゃないのかな? あるいは「残したから全額払わない」とか。
しかし、おそらく論点は"注文した覚えがない"ことだろうから、或いはお通しに近いものだと捉えられるんじゃないかな。
双方の合意が必要ない契約形態もあるのか? と考えると、もしないのであれば普通に「支払い義務はないです」で終わる話なので、あるんだろう。ここから話は飛躍します。
それって、社会契約説みたいだよねと思うんだ。
現在の法律や憲法に定められた義務も、前もって教えられるかといえばそんなことはない。義務教育でやればいいと思うんだけど、法学はほぼやらない。自主的に六法全書とかを読んで調べる以外に、知る方法あるのかな。
「人のものを盗ってはいけない」とかは一般的には親から教わるけども、「『人のものを盗ったら司法によって裁かれ罰が与えられる』というルールを受け入れる旨の契約を交わす」機会はない。少なくとも僕はそんな契約をした覚えはない。
民主主義に賛成してもいないし、今の政治のシステムに承諾してもいないし、税金だって払ってもいいとは言ってない。
まぁこれらは極端な話にしたって、身近なことで言えば著作権侵害とか、「知りませんでした」と言う人も多いよね。僕も翻案権とかの細かいことは近年知ったしさ。
Wikipediaなんかで軽く調べると色々書いてあるけど、「受信料をとられるなんて知らなかった」が許されるなら、滑りやすい坂的に、他のいろいろな法律違反も同じ理由で許されることになってしまい、収集が付かなくなる危険性がある。つまり「知らなかったでは済まない」という意識がなければ、「法律について調べさえしなければ何をしてもよいのだ」という意識が生まれ得る。
もちろん知らない契約で不愉快になることは心中察するが、こういう論法で"納得"できる人もいるかと思い、筆をとった。別にこれが正しいとは特に思ってないので、納得できなかった方はページを閉じ、他の意見を探すといい。