やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダージオウ EP07「マジック・ショータイム2018」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・「あの人、何も悪いことはしてないよね。彼と戦うのは、なんか違う気がする」
これはソウゴがごもっとも。"アナザーライダーとは何か"が詳しく説明されていない現状では、これが一番説得力がある。もちろんタイムジャッカーの仕業ってことはほぼ確定だとしても、彼らの目的が悪いことであると言う確証が得られるほどの情報もまだないしね。過去を変えようとしてるのはゲイツツクヨミも同じだし。
・「でも……ここまでする必要はないと思う」
"ここ"ってのが何を指してるのか、初見ではイマイチ分からなかったけど、要は脅迫ってことでいいのかな。

 

 明光院ゲイツ
ゲイツはウィザードのことを知っているのね。確かビルドの、巧が戦兎になってる云々のことも明確に知ってる様子だった。補完計画5.5話ではファイズのことを知らないという描写があったけども、劇中では「このアーマーは何のライダーの力か」みたいに疑問視する様子はなかったどころか、リスペクトと思われる技まで披露していた。アナザーライダーによる改変でゲイツの記憶も改竄されていたと取るには、今回の描写が引っかかる。やっぱり鍵はディケイドかね。1期のライダーアーマーは本編に出てこないであろうことが、玩具のパッケージがCGなことから予想されてるけれども、だからなんとなくディケイド回で残ってる1期のウォッチ全部手に入れるんだろうなーって思ってる。(※追記↓)

・「お前が何をしたかなどは関係ない」「ぬるいな。アナザーライダーの存在そのものが危険なんだ」
2話ではさ、全然違うこと言ってたよね。アナザーライダーなんて放っておけって。でも目の前で傷付く人がいたら見過ごせなくて戦うって流れだったはず。優先順位No.1のソウゴを保留にしてるということを考慮しても、ゲイツが積極的にアナザーライダーを倒す理由は今のところない。少なくとも描かれてはいない。

と思ったけど、見返してみて「まだ悪いことはしてないけど存在すること自体が駄目」というのは、オーマジオウの件と共通していることに気付いた。まぁそのソウゴを保留にしておきながらアナザーライダーを敵視する理由は依然ぼんやりしてるけど、八つ当たりみたいなものなのだろうか。
・「あの力をいつ手に入れたのか、まずはそれを知る必要がある」
あるの? わざわざ過去に戻って戦う必要はないって結論に、前回の話を見てれば至るはず。それとも「アナザーフォーゼは一度'11にてフォーゼアーマーで倒した」という事実があればよくて、前回のフォーゼ戦は消化試合みたいな意味のないものだったってことなんだろうか。
そもそもの話"過去に戻って戦う"と言っても、厳密に言えばこれまでのだってアナザーライダーになって数時間〜数日くらいは経ってるよね? もし該当アーマーで倒した時点で過去まで遡ってアナザーライダーの所業が消えるなら過去に戻る必要はないし、そうはならないなら前回アナザーファイズが吸収した"最初の犠牲者"は元には戻らない。
つーか、ウィザードが何年のライダーかまでは覚えてないのか?

・ところで、ファイズウォッチはゲイツのものって認識なのか? だとしたらなんでビルドのように返さないんだって話になるし、そもそも台座を見る感じ共有物って感じなので、そしたら今度はビルドウォッチを返した描写が意味を無くす。作劇が下手くそなのか、何か意図があってわざとやってんのか……。

 

 ウォズ
・「昔のよしみで助けただけだよ。これを機に私達も仲直りをしないかい?」
冒頭のあらすじ紹介と合わせて、ゲイツツクヨミと同じ時代の人間らしいとやっと明言された。
この辺の未来の話は、多分本編では描かれずにスピンオフ行きになってしまうんだろうなぁと考えると心底残念。
・「我が魔王に君みたいな仲間がいてくれるととても助かるんだ」
前後のセリフと矛盾するので、これはあれだよね、敢えて仲間になれと言うことでゲイツを反発させて距離を離してるんだよね。

 

 タイムジャッカー
・ウール、今回は簡単に叶う願い(自動車をどける)じゃなくて自分で時間かけて叶えるタイプの人間にしたね。これはソウゴの説教を気にしてるのか、それより以前にこの"仕込み"はやってたのか……。彼らの生きてる時間はまだ全くの謎なんだよな。ゲイツは「この時代に"も"」って言ってたから、僕は今のところ2068年とはまた違う時間の人なんだろうなと思ってるけど。仮面ライダーの概念に手を加えてるから、常磐家の末裔か何かかな、とも。
・スウォルツさんがゲイツを落とす。殺すってよりは動けないくらいの大怪我をしてもらうってことでいいのかな。しかしなんで今頃?
・「それよりあなたはこの先、私達の擁立する新たな王になってもらう。それには、もっと深い傷を負ってもらわないとね」
オーラがアナザーウィザードに首を突っ込むのは、前回スウォルツに手を出された腹いせか何か?
深い傷ってのは、涙ラインとかに表される仮面ライダーの悲劇性に何か関係があるんだろうか。でもアナザーライダーって涙ラインあったっけ。今回のウィザードは特別悲しそうな顔してたけど。

 

 アナザーウィザード
・彼らアナザーライダーによる改変には2種類ある。ライダーになった時点で起こるらしい、元の仮面ライダーをなかったことにするという世界をも巻き込む類のものと、助かりたい・助けたいなどの極めて個人的な願いを叶えるためにその力を使って地道に変えていくもの。
前者はおそらくジオウの継承と似たようなシステムで、"ライドウォッチによる改変"と僕は仮に呼んでるんだけどね。この改変形態の差が、今後に繋がる重要な何かになるんだろう。

 

 

描写の蓄積で設定については段々絞れてきてるけども、キャラクターの行動原理については未だに謎が多い。変わったのか、元からそうなのか、キャラ崩壊してるのか……ゲイツの認識とかがまだ謎なので判断に困る。ウィザードについては一応全話見たけどほぼ覚えてないので、次回ビーストの活躍に自分がどういう印象を受けるかが気になる。

 

補完計画 7.7話「最悪のブラックは誰だ」

今回はカットの多さについて言及。今回公開されたシーンに関しては、ストーリーにほとんど影響していないところなのでまぁ視聴者目線ではそんなに気にならないかなって感じ。ウォズは"ソウゴ"へのこだわりが薄いような描写もあったけど、あれも何かの仄めかしなのかね。
ところで、"役者"としての彼らが描かれるメタネタはもう定番になってきつつあるけど、この構造ってあれみたいだなって思った。と言いつつなんと呼ぶのかよく分からないんだけど、最初に思いついたのはCLAMP作品。次が手塚さんのヒゲオヤジ。ヒョウタンツギとか、小池さんとかもそうかな。
作中作というか、劇中劇というか、登場人物を共有しつつも世界がまるごと変わって、新しい物語を紡ぐというか。調べてみたら、ピンとはこなかったけどスター・システムと呼ぶらしい。そういう構造もメタの1つとして取り入れてるのかもね。
この作品におけるレジェンドっていうのは、やっぱりそれ自体が主というよりは、シュタゲにおける疾風迅雷のナイトハルト、ロボノにおける天王寺さんみたいな、そういう知ってたらちょっと得する程度のものなんだろうなってなんとなく思った。

 

追記

'19/3/20
・自分の監視を口実に一緒にマジックショーを見に行く感じは、25話のそれと繋がる。すごく楽しそうでかわいい。
ゲイツがアナザーウィザードだと気付くのも、555のことを踏まえた上で見ると、"ウィザード(魔法使い)"とネーミングがそのまんまだから分かったみたいな文脈にも思えて面白い。
ゲイツを殺そうとするスウォルツと、それを助けるウォズ。スウォルツなんか特に「なんで今更」って感じだし、ウォズもゲイツを快く思ってないのに助けるというのはちょっとアンビバレント。昔のよしみとは言ってるけど、その"昔(未来)"でも何度となく戦ってることが伺えるので皮肉にしか聞こえない。
それを思うとタイミング的に、ソウゴとゲイツの意見が食い違ったことで、自分こそが正しいからゲイツを落として邪魔できないようにしようとする気持ちと、ゲイツにはゲイツの正しさがあるからそこまでしなくてもいい(或いは自分の側に引き入れよう≒「これを機に仲直りをしないかい? 我が魔王に君みたいな仲間がいてくれるととても助かるんだ」)という気持ちとで揺らいでいることの現れのように見えなくもない。流石に深読みかね。
・公式サイトでアナザーライダーの人選について触れられてるのを見てふと思ったんだけど、本家の主人公たちもはじめからそんな大した人間だった訳では、必ずしもないよなぁと。
五代は1999の技を持つ冒険家、翔一くんは料理が得意でのほほんとしてるだけだし、真司は何にでも首を突っ込むバカな新聞記者、巧は無愛想で猫舌なだけの青年、剣崎は幼少期に家族を失って人助けをしたい青年、天道も渋谷隕石がなければ普通の人だったかもしれないし、良太郎はとても不運な人。
翔太郎は探偵の助手で、フィリップは博物館を運営してる会社の子供、映司は政治家の息子で、弦太朗は友達を増やしたい高校生、晴人は天道同様ウィザードにならなかった場合が想像つかない、紘汰は大人になりたいフリーターで、泊さんは警察官、タケルは寺生まれの高校生、永夢は研修医、戦兎は(バンドオタクの)物理学者。
ここに怪我をしたバスケ選手、病気の息子を持った父親、身近な女性の死を悲しむ高校生、経営者に恋するマジックショーの裏方……などなどが混じっても、そこまで浮きはしないんじゃないか? つまり"本編の活躍"という色眼鏡さえ捨てれば、一部を除いては割と普通の人であって、タイムジャッカーの人選にとやかく言うのは結果論であると言えるかもしれない。猫舌の人よりはまだバスケ選手の方がドラマチックになりそう。
また、アナザーライダーの変身者って揃って「本編ライダーがいる歴史で不幸な目に遭っていたはずの人」で、ともすると「アナザーライダーがいるせいで本編キャラの人生が変わってる」ことの裏返しとして、「本編ライダーがいたせいで不幸な目に遭った人」かもしれない。これも、ひとつの重要な事実だろう。
・ところで今回の補完計画の"次の我が魔王"発言は、地味〜に白ウォズへの布石になってるね。

 

ジオウ感想一覧

前話

仮面ライダージオウ EP06「555・913・2003」 感想

次話

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