やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーアギト 1,2話「戦士の覚醒/青の嵐」 感想

クウガが一段落したんで、次はアギトの感想を始めます。連続ドラマのような構成ということで、1話1話の情報量が薄くて感想が書きにくいのでは? という不安もある。2話単位で一段落するような感じでなければ、不規則なかたちになるかも。

 

 

キャラクター

 津上翔一
・前作の五代は少年に語りかけているところが第一印象だったけど、彼はマジでなんとも言えないな、初見じゃモブって言われても信じそう。良く言えばおつかい……悪く言えばパシリで、行動の主体じゃないところがモブっぽく映る所以だと思う。まぁ、彼の場合強ち間違いでもないというか、多分意図してそういう演出になっているのだろうと思うけど。そういやアギトの世界における士も郵便屋だったっけ。天からの使い、福音をもたらす者? アギトは彼が主体性を獲得していく物語なのかもしれない。
初っ端からガス欠というのも、彼自身が空っぽであることを暗喩してそう。五代が空我の境地に至ったからこそ、そこから物語を始める必要があったのかな。それにしても「別に今のところ不都合ないしね」って、サバサバしてんなぁ〜。でもまぁ、考えたって仕方ないしね、そういうの好きだよ。
ここんところの会話も、なんか見てて不思議な感じなんだよね。ガス欠で若干不機嫌そう(参ったなぁ的)な顔してるし、「くん呼びも記憶のこと聞くのもやめてくれ」「思い出したら犯罪者かもよ?」「結婚はやだなぁ……」と、否定的な言動が目立つ。はずなのに、嫌な印象はあまり受けない。瞬間瞬間の現在を生きてるからなのか、良くも悪くも言葉に重みがないというか、文字通り軽口や軽妙といった表現が似合う。

 

 氷川誠
・人間的にはちょっと抜けてるところがあるというか、要成長って感じだけど、G3の出動シーンがめちゃくちゃかっこいいのでなんだかんだ誤魔化されてしまった感がある。
・「聞きましたよ、北條透と言えば本庁きっての若手エリートだって。でも意外と暇なんですね、そんなことを言うために私を待ってるなんて。……失礼します」
皮肉も言えるのか……と驚いていたら深々とお辞儀をしたもんだから笑っちゃったよ。要さんの雰囲気も相まって面白い感じになってる。

 

 葦原涼
・田崎監督曰くアギトのテーマは水だったらしい。海難事故に遭って 流された 翔一とは対象的に、水泳選手として高い才能を持つ葦原。まぁ水泳選手だからといって非常時にいつもと同じパフォーマンスを発揮してきちんと岸まで泳ぐことができるとは限らないけども、その辺はなんとなくで。

 

 北條透
・アンノウンの存在を否定していたが、実際に目撃したら手際よく市民を逃がしていた。嫌味なだけじゃないんだな……ちょっとかっこよかった。

 

 ジャガーロード・パンテラス・ルテウス
・木に埋め込むという殺害方法(殺してから埋めたとする書籍もあったけど)は、映像的にはそうでもないけどどことなく磔刑を思わせる。前回見たときに「アンノウンはほぼ空気」って印象を受けていたので、今回は少し無理矢理でも意識的に注目するようにしたい。
佐伯夫婦が家から出るシーンが印象的に演出されていたのも意味深。家の中で安住していればよかったものを、うっかり外へ出たもんだからアンノウンに目を付けられてしまう……巧と真理がした楽園を捨て出ていく決断(パラダイス・ロスト)を彷彿とさせるものがある。

 

設定

オーパーツ
こいつは一体どこから来たんだ? 重厚感があってとても海に浮かびそうではないから放っとけば海底に沈んでそうなものだけど、台風が来ることによって海岸に打ち上げられるというのがなかなかイメージできない。実際はあそこに突然現れたんじゃなかろうか。
外見的には十字架……なんだけど、羽交い締めにでもしようとしてるかのように、脇や肩の部分に棒が追加されている。罰と救いの両義性を持つモチーフだけど、パズルを解ける知恵を持ってる(原罪を背負ってる)者にとってはパンドラの箱でもあるのかな。ただ実際にはコンピュータを使って解読してたので、人類に内在する知恵であると言えるかは怪しいところだが。


演出

・アバン
日本の最西端たる与那国島に大型の台風が来たシーンから始まる。西は日が沈むことで死や終焉を想起させやすい方角だし、そこへ流れ着いたオーパーツの不気味さや不吉さもより際立つ。またWikipedia与那国島を調べると、特記事項として"風葬"という、遺体を外気に晒したまま放置する文化が挙げられている。仮面ライダーとして風は無視できないし、そうでなくとも台風繋がり。前作クウガの1話ではグロンギ達が土葬されていたのも印象的だし、何かしらの意味があるかもしれない。しかしここに火葬と水葬を加えたら四元素コンプリートじゃんとか思ったりして。人も死んだら本当に"自然"に還るんだな。
台風ってのも気になったので調べてみたら、ギリシア神話におけるティフォンを語源とする説が有力だそう。なんとこいつはあのゼウスをも負かすほどの力を持った怪物で、唯一神とか絶対的権力といった父性を否定する(去勢する)存在っぽい。ダイゴ少年の好奇心は誰にも止められない。
しかし、彼は一体何をしてたんだ? 子供の行動にいちいち理屈を求めるのはナンセンスだけども、コップに入れた水越しに世界を見ると面白いのだろうか。わざわざ透明なコップを探してやってみたところ、まぁ面白いかどうかはさておき、光の屈折によって歪んで見える世界は確かになかなか不思議なものだった。「水は光を歪める」というのはキーワードかもしれない。ただそれならそれで、きちんとピントを合わせて映像で見せてくれればいいのに。

・フェードアウト
クウガにおいて徹底されていた(ということにしよう)現在地と時刻のテロップだけれども、今作においては1話のみの特殊な演出ということで引き継がれ、そして消えている。1話は説明すべきことが多過ぎるので、分かりやすいようにキャラの名前くらいはテロップで紹介するようなことがしばしばあるけれども、そういう特例の範疇として理解できる。無論クウガとのギャップを埋める緩衝材としても機能しているし、うまい。

・『緊急時における人間のX機能の発現について』
「…人間の体験には深い広がりがある。…
…ことに気がついていなかったわけではない…
…に深層に集合的無意識を見出し、最も深層に…
…かち合うところの深い宇宙的な心性を嘉永したわけで…
…験的事実に私達は接した時、当然に新しい視点が必要…
…枠組みを超えることさえ必要になる。あるいは科学…
…ものかであり、「X機能」とこの論文…
…のように整理することができ…
…、自己実現の体験にお…
…時、仮面によっ…
…本質にお…」
ザッと読んだ感じ、大筋は多分「よく分かんないものに直面したなら既存の枠組みを捨てなきゃいけない(だからX機能についても有り得ないと一蹴せず取り扱うべき)」みたいな、ユング心理学に通じるようなことが書かれてるんだけど、小道具の文章って適当に作ってるからなのかすごく頭悪そう……というか頭のおかしそうな文章になってることがたまにある。好意的に見るなら、裏設定を明言してしまうと後から変えたくなったときに困るから、意味を汲み取りにくいよう敢えて雑に作ってるのかもしれない。

この論文はそこまで酷くないものの、"深い"連発し過ぎて逆に浅そうなのがちょっと笑えてしまう。あと"嘉永する"って何だろう、僕の語彙にはないしネットにもこの用例はなさそう。その割になんか既視感を覚えてたけどこれあれだわ、Over Quartzerの文脈で"平成"に特殊な意味付けがされて動詞的に使われてたことを思い出すんだな。"X機能"と同じでこの論文内で固有に定義された単語である場合、嘉永がどんな時代だったかから意味をある程度逆算できるかもしれないけど、単なるミスの可能性もあることを思えば真面目に考えるよりは、テーマ的にもUnknownなままにしておくのが良さそう。

 

提示された謎

1.オーパーツ
2.翔一の記憶
3.翔一と涼の異変→翔一はアギトに
4.アギトの正体→翔一
5.佐伯の心霊写真
6.オーパーツ研究所襲撃
7.アンノウンの目的
8.アギトがG3を攻撃

 


実戦ではG3が完全にやられ役となりアギトに花を持たせるかたちになったが、一番最初にシミュレーションでかっこいい姿を見せられているのでG3が弱いのではなくアンノウンが強い、そしてアギトが更に強いということが同時に描けていてうまい。
ただ今のところの印象は"散漫"かな。まだ舞台説明って感じ。ビルドの初期が似たような構成(主人公が記憶喪失、謎解き……)だったのでどういう差があるかと期待していたけど、思っていたほどの違いはない……というか2話時点ではドラマを描こうとしていた分だけビルドの方が楽しかったかも。
あ、でもバトルシーンで挿入歌(ED)が流れるのはやっぱりいいね。気持ちが盛り上がる。

 

次話

仮面ライダーアギト 3,4話「俺の変身!/パズル解読」 感想

 

 

メモ

料理下手?
翔一くんたちの頭痛、仮面ライダーが戦闘に駆け付けるためだけのご都合ロジックかと思ってたけど、仲間の危機を感じ取れる能力だと捉えると意味ありげだな。進撃の"道" シンパシーテレパシー
無配慮な氷川
何故北條は認めたがらない? 常識の殻に閉じこもる
ポスト表札
大根の愛「そりゃ愛だよ、愛」確かな知識に基づいた愛情が野菜を大きくする。愛故に水をやりすぎたりすると枯れることもある。
念写
喜ぶ小沢、許可を取らない
銃弾を止める
SAUL
いちいち言葉で確認するG3ユニット 通じ合う頭痛
時代遅れのクウガG3 幽体離脱のキック、物理的でなくスピリチュアルな攻撃?
アギトを見てて爆発に驚きまた見る

未確認じゃない何かだと分かった
夢遊病 思い出したくない過去 ごめん
カメラに映ってないアンノウン スカイフィッシュ
国籍不明 外国からの攻撃?小説クウガ
知ろうとする小沢、分かってしまうアギト
小沢溜め息 心霊写真
停電 ジャガーロード
マズロー 自分に特別な力があるなんて思わないことだ
1ヶ月ほうれん草生活 薄味の料理 その気になりやすい
十年前に埋め立てられた
お腹が光る
オーパーツのダイヤルも3つ、スリーマンセルのアンノウン
ポーズ、宗教的意味Z 逆光で目が眩む グロテスク その気のフォームチェンジ
アギトの種を分け与えて、苦しんだ結果自害している?