やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

JIN-仁- 第七話 感想

キャラクター

 南方仁
・「別人なのは分かってるんだけどなぁ」
本編とは関係ないことだけど、未来と野風が似てるって言われてもあんまりピンとこない。そりゃ役者さんは同じで同じ顔なんだろうけど、髪型があそこまで変わるともはや別人だよね(キャラクター的には実際別人なんだけど)。長年付き合った恋人の顔ともなると、髪型が変わったぐらいじゃ見分けられなくなることはないんだろうか。
・「分かりませんけど、これで治せる」
予定より早くペニシリンが完成しその方法を疑問に思うが、特に問い質しもせず使用。最初はどうかとも思ったが、それだけ医学所の面々を信頼しているということなのかもしれない。
・「未来、俺さ、病院を作ってみるよ。誰もが気軽にかかれるような値段で、そこでは西洋医学と漢方とが融合した治療が受けられる。その2つを1つにすることで、新しい医療か生まれる可能性があると思うんだ。そのことで、君の未来が一時的に悪くなったり、色々するんだろうけど、大きなうねりでは、絶対にいい方向に向かうと思うんだ。未来が過去の結果だとするなら、最善を尽くした結果が、悪くなるはずはないだろうし。俺は、そう信じたい。俺は、ここから、君の腫瘍を治せるような未来をつくってみせる」
未来へ帰れる可能性を捨て、江戸で自分の信じる最善を尽くすことを決める。

 

 橘咲
・「つまらぬことを気にするのはやめたのです。歩きたいように歩けぬ人もいるのですから」
相変わらず強い。何気に、仁や龍馬よりも先にしがらみにとらわれず生きることを決意している。今回も、何度か仁を助けている。

 

 坂本龍馬
・「先生、元気にしちょるかえ。どうでもええことじゃけんど、今日はひとつ聞いて欲しいぜよ。長州を攻撃した異国の船を、幕府が秘密裏に修理し、その船がまた長州を叩いちょるちゅう噂は、聞いちょるかえ。儂ゃ勝先生に"それでええかえ"と詰め寄ったけんど、先生は"幕臣であるがゆえに、どうにもならんことがある"ち言うがじゃ。ならば、それこそが儂の天命ではないかえ。天よりすることかもしれと思うたぜよ。儂には身分もない。それゆえにしがらみもない。なんの力もないけんど、この身ひとつどうにでも動けるき。儂は、日本を今一度洗濯するぜよ。攘夷派も開国派も、まとめてみせるき。この日の本を、一つにするぜよ」
仁が龍馬を変え、龍馬が仁を決意させる。いいよね。

 

 緒方洪庵
・「恨みは恨みを買うだけやと思いませんか」
これは松本先生のことを言ってるのかな。
・ヤマサの濱口儀兵衛にペニシリン製造を依頼する。ちなみに濱口は電王でオーナーをやっていた石丸謙二郎さん。ちょっと唐突だった感は否めないけど、「醤油づくりのプロだからペニシリンづくりも速い」という理屈の説得力は抜群。
・緒方「先生、先生は医の道はどこへ通じるとお思いですか?」
仁「え? ……私には」
緒方「私は、医の道は平らな世に通じると思うてます。武士や百姓やと、人に勝手に身分の上下つけとる世の中ではございますが、腹割れば、同じもんが入ってます。天の下に、人皆等しきなり。医学の目指すべき知恵は、そこやと思って日々精進して参りました……。
未来は、平らな世でございますか? 先生は、未来から来たお人でしょう?
そんなことはありえん。そんな馬鹿なこと考える、それだけでも蘭学者失格や。でも、何遍考えても、そうとしか思えんのですわ。
……お恥ずかしいことでございます。1年前、住みなれた大坂から江戸へ召しだされて、口では『国のため道のため』などどいうておりましたが、心ん中ではもう寂しゅうて寂しゅうて。たかが大坂から江戸へ召しだだされただけで……恥ずかしいことでございます。南方先生の寂しさに比べれば、私などいかほどのもんか……もう、私にできることは何もございません。だから、どうか先生のその寂しさ、この洪庵にお分けください。洪庵、冥土に持っていきます」
仁「心細くはありましたが、私は孤独ではありませんでした。私のような得体の知れない者を信じ、支えてくださった方がいましたから。私は……決して、孤独ではありませんでした。緒方先生、私にも一つお教え願えますか。私はこのご恩にどう報いれば宜しいのでしょうか?」
緒方「より良き未来をおつくりください」
仁「未来を?」
緒方「皆が楽しゅう笑い合う、平らな世を、おつくりください。国のため、道のため」
仁が未来から来た人間だというのは有り得ないと思いつつも、そうとしか考えられないのならばそうであろうと受け入れる姿勢は、緒方先生がこれまでしてきた謙虚でひたむきなそれであり、今回のテーマである「現実を受け入れ、できることを精一杯やる」に通じる。

 

 

 

ペニシリンの焼失、そこからの挽回、緒方先生の死、日本の情勢、龍馬と仁の決意。色々なことがあったが、全て1つの軸に沿ったものであるため非常に見やすい。

ひとつ、緒方先生が結核を隠していた理由が分からない。調べてみたら伝染る病らしいし、もっと早く言っていれば助かったかもしれないのに、なんで?