やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

被害者の論理(2/3):性犯罪等について

被害者の論理(1/3):トーンポリシングについて - やんまの目安箱

続きだけど、単体でも読めます。

 

男女の問題について真面目に考え出したのは、この話題を見たのが最初だったと思う。

togetter.com

「生まれながらに加害性のある危険生物」とか思われながら生きるのやだよ、僕。
筋力差がどーのこーの言ってたけど、僕握力20で普通にクラスの女子に負けてたから、存在するだけで明らかな反例。
傾向こそあれど、絶対じゃないって分かってるのかな。そして、引用元で男性差別を訴えているのは明らかにそういった反例側の男性だよね。

 

「男という体をもって生きている時点で消極的に害を与えている(怖がらせる等)んだからそれを認めて受け入れろ」みたいに責められるのであれば、「だったら女は生物学的に被害性があるんだから痴漢されようがレイプされようが受け入れるか自衛するかしなくちゃおかしくない?」って言いたくなる。
また"男性と比べると"少ないとは言え、女性の殺人犯もたくさんいるよね。そういう女性とそうじゃない女性の生物学的な差異を示さないと、女性はみんな生物学的に殺人性を持っていることになるけど、罪悪感とか持たなくていいんですか?

 

まぁそんなのは理屈の通っていない感情論だから言っても仕方ないんだけど、逆差別って概念については一度きちんと知って、考えて欲しいよね。

 

 

 

これに関しては、考えるきっかけになった程度なので引用元のエピソードとはあまり関係ないのだが、まぁ一応載せとく。

 

高校時代 学校の廊下で本を読んでいると、1・2度しか話したことのないクラスメイトが突然壁ドン(?)をしてきて、その後真顔で僕の学ランとYシャツをはだけさせ、そのまま何処かに去っていったということがある。あれも痴漢というのだろうか? 
僕は上半身には見られて恥ずかしいものは特にないし(強いて言えば肌はできるなら見せたくないが)、羞恥心こそなかったけど、理解ができなくてまぁまぁ怖かった。

 

でも「男性が怖い」とはならず、「あんな"変な人"いるんだ、怖い」と思った。
だから、例えば痴漢被害に遭って男性が怖いと思う人は、一体どれだけ経験したんだろうって思うんだけど、これは僕が不自然なのかな? 一度や二度で"男性"だけに恐怖を覚えるのは、そもそもそういう先入観があるように思えてならない。

 

人間不信になるなら僕も納得できるんだけどね。
分かりやすく筋力は総じて男>女と仮定すると、男性が女性に対して、恐怖を覚えにくいのはまだ分かる。
でも女性同士の力関係は不明じゃん? だから女性が「女性は大丈夫」と思うのは理屈としては分からない。
理屈じゃないって言われちゃったらそれまでなんだけど、理屈じゃなく身体的要因を根拠に責めるなら、それはもう差別だよね。勝手に怖いって思ってるだけなら無害だからいいけど、「自重しろ」とか言い出すのは違う。

 

 

 

いわゆるセカンドレイプについての話もあった。

 

リーガルハイというドラマで、ヒロインが「酔っ払っちゃった。何処かで休みたい」と言うシーンがある。まぁ、父親からのアドバイスを採用したかたちだったけど、僕が知ってる例はこれだけなので使わせてもらう。
もしあれを「そういうサインだ」「察せ」と主張することが現実にもあるのなら、そういったことも含めて批判したい。そもそも、はっきりと言葉にしないのに伝わるって思えるほうがおかしくない? 伝わらないと思う。みんながちゃんと言いたいこと言っていれば少なくとも「同意してると思った」なんてケースはなくなるはずなのに、なぜ?


そういう意図(同意)でそういうこと(セクシーな服を着る、お酒を飲む等)をする場合があるのなら、加害者に同情の余地が生まれ得る。
被害者本人が普段そういうことをしなくても、世の女性(或いは男性)がそういうことをしているのなら、それを基準に動く人は出るだろうし、その場合加害者がすごく悪いとは、僕にはイマイチ思えない。
そういう視点に立つと、強盗の例は不適切。「それと同じ行為をされたいと思うシチュエーション」がなかなか想定できない。

 

非道徳的だろうがなんだろうが、事実を「言ってはいけない」みたいな暗黙のルールで縛るべきではないと思う。
引用した動画のように被害者本人にわざわざ言う必要は感じないけれど、少なくとも弁護士はそれを主張する必要があるし、加害者の人権は誰も否定したらいけないと思う。

もちろん勘違いとかじゃなくて、本当にただただ強引に加害をする人もいるだろうけど、それはそれ、裁判で決めること。

 

この話の重要なところは、どれだけ不用心だろうと勘違いされるような行動をしていようと、「被害者側が悪くなる」ことは決してないってところだと思うな。
「加害者側が(少し)悪くなくなる」ことはあるかもしれないけど、そこの逆転は普通有り得ない。
(まぁ、当たり屋なんてものがあるくらいだからもしかすると逆転するケースも皆無ではないのかもしれないけど、それはあくまで例外ってことでここでは考慮しない)

 

「自分が悪いのかな」って思い込む被害者も、被害者を過剰に守ろうとする周りも、当然加害者の擁護をする人も、まずはそこをきちんと理解するべき(被害者には、そう思えるようなケアをするべき)なんじゃないのかな。

 

続く

被害者の論理(3/3):性差について - やんまの目安箱