やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

魔進戦隊キラメイジャー エピソード6「ツレが5才になりまちて」 感想

キャラクター

 大治小夜
・緊張感
どんな現象も諸悪の根源たる怪人を倒せば万事解決……ってのは戦隊あるあるだと思うんだけど、今回の記憶喪失は怪人とは無関係に起こった現実的なものだったので、元には戻るんだろうけどどうやって戻るんだろうと、割とハラハラして見れた。こういうお約束を逆手に取るような工夫、好き。
意味的には、ガルザは充瑠の抑圧された無意識なので、彼の攻撃によって小夜も抑圧していた弱音が噴出した……という感じなのかな。で、反対にマブシーナの頭突きで治ると。
・外部記憶装置
キーアイテムになってた"写真"だけど、ヨドン怪人と組み合わせて「デジカメにとってのバックアップがクラウドなら、人間の記憶のバックアップが写真」という構図になってて面白かった。
記憶喪失とは言ってもデジタルデータのように"消去"される訳じゃなくて、基本的にはただ意識がアクセスできなくなるだけ。その道を切り開き記憶の糸を辿るためのツールが、写真に代表される外部記憶(記録)装置だ。
僕もかなり忘れっぽい方なので、思い出がなくなっていくことに対する抵抗として、よく記録を残している。最近は毎日軽い日記をつけているし、大切な話などは録音しておくこともある。中学の頃には小説を書いていたんだけど、継母から受けた虐待の記憶をフィクションに落とし込んで外在化することで、逆に安心して忘れていられるなんてこともあった。攻殻機動隊は昔に一度見たきりなのでそろそろ見返したいんだけど、なかなか機会がないのよな。
閑話休題、「5歳とは言ってもコテツを助けた後の小夜だったから頑張れた」とか「コテツを助ける前だったとしても元々"絶体絶命"に反応して頑張れるポテンシャルがあった」とかそういう理屈も組めるけど、もっと単純な話として「5歳に戻った気になってるだけで脳みそ自体は"今の小夜"なので、写真をきっかけに思い出した」ということなんだろうね。そもそも何気ない会話の中で落としたということは、彼女はどうやら常にあの写真を持ち歩いてるようなので、普段から初心に戻るための道具として使ってるんだろうね。ハガレンにも同じようなエピソードがあったな。エドが銀時計の中に家を燃やした日付を記録しておいたっての。
・ヘリコ
DXキラメイジンを買ったのでしばらく遊んでるんだけど、ヘリコだけ変形が結構細かいので気遣いが必要で、何も考えずに触れるっていうDX玩具の良さが打ち消されててあんまり好きじゃなかったのよね。
でもなるほど、手羽先……じゃなくて、手さばきインクレディブルなピンクの相棒だからだと思えば、納得できる。


 射水為朝
・リアリスト?
彼はあれだね、諦めが早い。そういうのを"現実的"と捉える向きもあるけれど、今回のように必ずしもその判断(5歳の子に何もできるはずはない)が正しいとは限らないので、一長一短ではある。
どこで見切りを付けるか……すなわち"引き際"というのは、未来の分からない我々にとってはかなり難しい問題ではあるので、一概に彼の態度を否定するつもりもないけれど、創作物としては、ネガティブであるよりはポジティブである方が見てて気持ちが良いのは事実ではある。でもまぁ、何事にも使い道はあるというのが今回のテーマだろうから、彼のような人も許容するのが正解かな。『ツレうつ』は堺雅人さんが好きなので見たことあるんだけど、あれもうつになったというネガティブな経験を、本として出版することで"昇華"する話だから。


 ヨドンヘイム
・写真とクラウド
戦隊の怪人は子供が無意識に知識を学べるようなつくりになってることが多くて、見ていて面白い。
今回のはデジカメとクラウドサービスがモチーフになってて、「容量がいっぱいだからクラウド邪面獣にデータ(人間)を移す」というのはまさに現実のそれを的確に表していて、しかも語源の雲と合わせてヘリコの活躍にも繋げる。こういう言葉遊びみたいなの好きなので、これだけでかなり楽しめた。更に「勝手に他人の写真を撮る」ということに対する罪悪感を育てるという役割まで負っている。すごい。
人々が捕まってる謎空間ってシチュエーションも戦隊あるあるだよね。あんまり熱心に見てない僕でも知ってるくらいにはよく見るイメージ。

 

 

堺雅人さんいいよねぇ。『半沢直樹』は見たことないので2期楽しみにしてたんだけど、延期になってしまって悲しい。『ツレうつ』はあるシーンが非常につらいけど基本的には面白い(という表現でいいのか分からないが)のでおすすめ。『LEGAL HIGH』は言わずもがな。実写ハチクロも気になってるんだけど見れてないんだよなぁ……。

 

前話

魔進戦隊キラメイジャー エピソード4,5「亡国のプリンセス/ショベローまかりとおる!」 感想