やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダージオウ EP27「すべてのはじまり2009」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・「あの札……」
ここの一連の会話、最初は後ろ髪を引かれてるのか孤独を受け入れてるのかでちぐはぐに見えたんだけれども、(今)ソウゴが欲しいのは"同居人"じゃなくて、他ならぬ"ゲイツツクヨミ"で、でも彼らが彼らのアイデンティティを持つ以上、もう同居はできない。この複雑な状況がそうやって表出しているのか。
ゲイツ土星館パーキングで待つ」
土星(Saturn)の由来であるサートゥルヌス(ヘボットにも出てきたね)はクロノスと同一視されているそう。そいつはどうやら子に権力を奪われることを嫌って、次々に飲み込んでしまったらしい。僕の中のオーマジオウのイメージと、なかなかどうして被るものがある。ちなみにこの神話では、末っ子のゼウスだけ逃げのびて兄弟たちを吐き出させ、父を倒したとある。もしかするといつかこれをなぞって、ジオウから力を取り戻す展開がある……のかも?
で、そのクロノスとはまた別らしいんだけど、時間の神であるクロノスもいて、そいつには対になるカイロスというのがいる。これらはそれぞれ客観的な時間と主観的な時間を指す言葉でもある。ただ僕の今のイメージだとカイロスはむしろソウゴなので、これはちょっと違うかも。
あと、"魔王"のサタン(Satan)ともかかってるんだろうね、確か元は神の遣いだったのが堕落したとかって話も聞いたことある。今のソウゴとオーマジオウの乖離のイメージと重なる。

 

 明光院ゲイツ
・色々と明言されたね。「分かりやすい/無粋」と「洒落てる/分かりにくい」は裏表なので、どちらに舵を切るかは目的や方針による。広く大衆に受ける娯楽作品にしたいのであれば前者の方がよいかもしれないし、分かる人にだけ分かるような芸術作品にしたいのであれば後者の方がよいかもしれない。
まぁ、ここに関して前者が選択されたからと言って、後者の要素がないかと言えばそんなことは全くないけどね。前述した"土星"なんかは、分かる人だけ分かればいいってベクトルの仕込みだろうし。
・しかし、人外的な能力を持っているとはいえ、ライダーの恰好で人の恰好をした奴を攻撃してる絵面は、やっぱり見ていて気持ちの良いものじゃないな。
他の人にどう見えてるかは知らないけど、少なくとも今の僕にはゲイツリバイブは"いいもん"には見えない。次回どう着地するのか。

 

 常磐順一郎
・「寂しいときに『寂しい』って言えない人間なんて、人の痛みが分からない王様になっちゃうぞ」
存在するだけで説得力があるのでついつい受け入れて聞き流しちゃうんだけど、この人が(真面目に)言うことって、いつもあんまりうまく咀嚼できないんだよな。なんとなくのイメージとして、「自分を大切にできない人間は他人をも大切にできない」みたいなことのような気がするんだけど、そう言い換えてもあんまり説得力は増さない。
自己犠牲のつもりでやったことが、結果的に他を犠牲にするケースなら知ってるけどね。クウガの「みんな頑張ってるんだから自分も」の連鎖とか、剣崎くんの選択も周りの人を心配させてるよね、とか。そういう文脈に当てはめると、ソウゴが「ジオウを倒す」というゲイツの決意を尊重してしまうことでゲイツは身を滅ぼす力を使い続け、精神的にも傷付く結果になっている、とも言える。ジオウⅡ初登場の時のように、本人の意思や選択を無に帰すことで、(別の面から見ると)結果的に本人にとって良い方向に進む、というケースは、現実でも見るところではある。要は、カッシーンの時に少し話した、「あなたのため」という押し付けの是非。
少なくとも"王様"というのは、良くも悪くも概念的には(主に政治的な)何かを民に"押し付ける"存在な訳で、ここがジオウの臍になってくるのかな。

 

 もうひとりのウォズ
・「いや、君はまさに救世主だよ。ただし、私たちにとっては、だけどね」
どういう意味なんだろう。まず"たち"が指してるのは誰なのか。彼がいた時間の人々……? 今の僕はなんとなく"ウォズ"のことをソウゴの抑圧された心だと捉えてるので、彼を読み解くにはソウゴの心情を追わなくちゃいけない。その為にも見返しをしてるので、とりあえず今は黒ウォズ変身の意味も含め、保留。

 

 タイムジャッカー
・オーラ「あんたはなんだかんだあたしらを利用したいだけでしょ」
自分は他人を利用するけど自分が他人に利用されるのは嫌っていうの、正直で僕は好きだよ。
・ウォズの力を奪うっての、時間を止められるのも相まって「できるならはじめからやれよ」案件なんだけれども、ウォズの発案であってウールくんはできると思ってなかった(まぁ何故試さないのって話でもあるんだけど)のか……って、そうか。"仮面ライダーウォズの力"をウォズ以外の人が使うのは、無理なのか? だから奪ったところで使い道がない? それにしても邪魔されずに済むからやらない理由は特にないよな。白ウォズは今回やったように黒ウォズの協力でもなければ戻ってしまうとしても、白ウォズが来る前のゲイツでそれをやらないのはやはり不自然。

 

 加古川飛流
・アナザーライダーの力を人に(無理やり)与えてる描写があったけど、これと同じようにして(視聴者にとっての)オリジナルライダーを復活させることも、ソウゴの胸ひとつでできそうよね。白倉さんは絶対にそういう素直な"レジェンド大集合"みたいなことやりそうにないという(世間的な)イメージがあるけれど、ジオウは独り善がりな(オーマジオウになる)ソウゴが人との繋がりを得て"変わって"いく物語に見えるので、やってもおかしくないかなというのは最近ちょっと思ってる。

 


設定

・「2000年生まれの子供を集めて時の王者を選ぶ」と聞くと、どうしても"常磐ソウゴ役のオーディション"と相似形を成しているようにも思える。あるいはこの間の新プロデューサーの募集か。
・忘れてたけど、あのダイマジーンによる破壊活動が行われたのも「オーマの日」なんだよな。もう来週じゃん。
・ウォズの項で少し触れたけど、ライダーと変身者が名前によって1対1で対応してるのって、かなり珍しいよなぁ。
響鬼』はどう捉えたらいいのかちょっと分からない。本名じゃなくてコードネームだし、襲名制度まである。でも超バトルDVDでやったらしい視聴者サービスの明日夢響鬼を除けば、変身体には他とは違う"個性"が出る。アギトも微妙で、龍騎も微妙。SPでは交換してるし。
電王のオーラパワーは、設定読む感じ個人に対応する固有のアーマーだよね。
鎧武は詳しくないので分からないけど、概要で言えば電王の逆……個人の素体にアーマーを装着してる感じだっけ? これもミッチ斬月とか、舞台でそっくりさんが沢山出たりしてるけど。
ゴーストも個人に対応してそうで、エグゼイドはポッピーだけ特例。
まぁそういう設定は(後からどうとでもひっくり返せるから)ともかく、僕の感覚としては、基本的には違う人が変身してても納得がいくのが平成ライダーなのよ。でも"名前"の力って強いなぁと。
他の人が"ときめきクライシスゲーマー"に変身することはできるかもしれないけど、"仮面ライダーポッピー"にはきっとなれない。
なんかすごく今更だけど、この交換不可能性ってかなりジオウにおいて重要なファクターなんだろうな。「レジェンドから逃げない」の話でも似たようなこと言ってたけど。

 

見返して情報を整理しないことにはなんとも言えない部分が多いので、できれば来週か再来週までには終わらせたいところだけど、たった4話分で6000字とか超えたからちょっと怪しい。ジオウ感想追記(1〜4話)
ここで一段落ついて、次から何やるのかやっぱり不明だけれども、またレジェンドとの交流が始まるんだろうか?

 

ジオウ感想一覧

前話

仮面ライダージオウ EP26「ゲイツリバイブ!2019」 感想

次話

仮面ライダージオウ EP28「オレたちのゴール2019」 感想