やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーキバ 9,10話「交響・イクサ・フィストオン/剣の舞・硝子のメロディ」 感想

キャラクター

 紅渡
・「なんだか、ずーっと同じところを堂々巡りしてる気がする」
音也のことを乗り越えたと思ったら今度は名護に幻滅だもんね。確かにほぼ同じだね。
・「ファンガイアは、すべて人間の敵なんでしょうか」
今回すごく良かった。ちゃんとキバが渡だったし、迷いながらもかっこよくて、当てないダークネスムーンブレイクも緊張感たっぷりに演出されてて興奮した。

 

 名護啓介
・「俺は常に正しい。俺が間違うことはない!」「その命……神に返しなさい」
なんていうか……完全に、どう見ても草加だった。40話だったかな、改心した澤田を殺したあのシーン。
名護的には、一応父を断罪したことに迷いがあって、でもだからこそ自分は正しかったんだと言い聞かせないといけないみたいな感じなのかな。潔癖症って表現をするとまた草加のウェットティッシュ癖が想起されるけど、そうやって罪あるものを消していって、世界中が空っぽになる可能性〜♪ …………どうやってもファイズが頭から離れない。
カブトの序盤でも似たようなこと言ったけど、過去作の流れを踏襲してそこから更に発展させるって感じなのかね。

 

 大村武男
自閉症の人みたいだった。実際にもいるよね、あぁいう感覚過敏の人。っていうか僕自身も日常生活に支障があるほどではないけど、若干そのきらいがある。
分かりやすく「悪者/弱者」なキャラだよね。

悪者とは弱者である『語ろう! クウガ・アギト・龍騎/555・剣・響鬼』高寺成紀編 感想

それを許容できないのは余裕がないから、という話を以前したけど、寛容なのが本当に"良い"ことなのかも分からない。最近ナチス? の話題を少し見かけた。優生学とか言って、例えば発達障害とかを持ってる人を殺したらしい。正直僕は歴史が嫌い(正確には暗記が嫌い)で一般常識程度の知識もないので、具体的なナチスに限らずそれっぽい思想について話すけど、これってやってることは進化論の"自然淘汰"に似てるよね。
人がいつか死ぬのは悲しいけど、それは"自然"。でも人が意思を持って殺すのは悪とされる。
確かトロッコ問題の一部にもそういう議論があったよね。
まぁ、自然淘汰という摂理がもし、例えば「より優れた種をつくる」という目的を持っているのならともかく、十中八九は単に「全種が生きたかったけど適応できなかった」だけだろうから、この理屈でわざと殺すことが正当化されることはないだろうけど、究極的に言えば、「生きたい」と「殺したい」という2つの願いに優劣はないよね。ただ前者は共感を集めやすく正当化されやすいというだけで。
より共感を集める意見がより優れた意見であるとするなら優れていると言えるだろうけど、その理屈で行くなら"少数派"が苦しむことも仕方なくなってしまう。
多数決以外の選択肢は、少なくとも僕には「これが正しい」って誰かの価値観を押し付けることくらいしか浮かばない。まぁ結局それも多くの人に受け入れられなきゃ現実的には浸透させようがなかろうけど。
何が言いたかったんだっけ…………そうそう、悪者を弱者として許す寛容主義をとるならば、ナチスや名護のような存在をも「彼らにも余裕がなかったのだ」と許さなければならない。言って気付いたけど、ポパーの有名な寛容のパラドックスってやつだな。
片や空っぽになる可能性、片や無秩序になる可能性……バランスって難しいよ。

 

 


面白かったは面白かったんだけど、ひとつひっかかったのが、見た感じ大村は別にライフエナジーを吸おうとした訳じゃないんだよな。ただ雑音に耐えきれず暴れただけ。そしてそれ自体は、名護の「連続暴行犯」という発言を信じるなら20年の間にもずっと続けてきたことであって、別に今回初めて約束を破った訳ではないことになる。まぁ本人が破ったって言ってたのを信じるなら、たまたま映像には現れなかったけど吸血衝動に支配されてたってことなんだろうとすることはできるけど。

 

次話

仮面ライダーキバ 11,12話「ローリングストーン・夢の扉/初ライブ・黄金のスピード」 感想 - やんまの目安箱