やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダー555(ファイズ) 5,6,7,8話「オリジナル/3人×3人/夢の力/夢の守り人」 感想

キャラクター

 乾巧

・「俺、人と親しくなるのが怖いんだ。人に裏切られるのが怖いんじゃない。俺が人を裏切るのが怖いんだ。…………自信ないんだ、自分に」

死を意識したことで心情を吐露。そこまで不自然じゃないものの、その話の中ではオルフェノクのせいで有耶無耶になっちゃってるのがちょっと気になる。

・「俺もいつか、シャツの一枚くらい洗えるようになるかな」「アルバイトさ、クリーニング屋のな」

啓太郎にも大きな夢があることを知り、少し心を開くように。そのおかげか、これまで自分の名すらなかなか名乗らなかったのに、肩書きを名乗るように。菊池クリーニングを自分の居場所として受け入れられたのかな。

・「おい知ってるか。夢を持つとな、時々すっごい切なくなるが、時々すっごい熱くなる……らしいぜ。俺には夢がない。でもな、夢を守ることはできる。変身」

前までは"逃げない"という消極的動機だったけど、ここでようやく積極的な戦う理由が示された。夢の話を通して、"子供と大人"という対比がなされていたけど、これがファイズ全体のテーマになっていくのかな。

 

 園田真理

・美容師という夢について悩むなど、割と真っ当にヒロインっぽい。守られる立場っていうのも分かりやすくていい。優衣は如何せん影が薄かったから、ちょっともったいない感じだったのよね。記憶に残ってるのと言えば、井上さんのギャグ回と本当に終盤の自殺云々の件りくらい。

・"比較的現実的な夢を追う者"として海堂と並んで描かれる。

 

 菊池啓太郎

・"みんなを幸せにしたい"という彼の願いは、結花の"誰も他人を傷付けない世界"と並んで非現実的というか、かなり大きなもの。なんだかんだで行動するし悪いやつじゃないのは分かるんだけど、あの後依頼主のおばさんにどう話をつけたのかが描かれていないからこちらは若干雑にも思える。雑というか、割を食ったというか。

 

 木場勇治

・「憎んでもない人を襲うなんてできない」

これに対して「憎んでたら襲うのかよ」って言ってる人を何人か見たけど、どちらかと言うと、既に襲ってしまったんだから「人を襲うなんて」と言うのは自分の罪をなかったことにするようなセリフになるので、自戒を込めてこういう言葉を選んだように見えたけど……。

・「そんなことあるもんか。人間だよ……人間だよ!」「俺の仲間を……傷付けるな!」

人殺しが人間じゃないかといえば、確かに人間ではある。そういうのを"人でなし"と呼ぶのは、人は善良なものであると信じて悪い側面から目を逸らすようなものだとも思った。木場たちの場合は"オルフェノクだから"ということもあるけれど、それだって種族が変わったから性格や言動が変わったかと言えばそんなことはないと思うんだよな。人間だったらそれこそロープとかで殺してただけかもしれないってだけで、問題となるのはむしろ抑圧されていた"殺意"の方。

・「知ってるかな。夢っていうのは呪いと同じなんだ。途中で挫折した者はずっと呪われたまま……らしい。あなたの……罪は重い」

海堂を止めておいて……と思ったけど、よく考えたらやってることは巧と変わらないんだよな。被害者本人じゃないから同じ"許せない"という気持ちでも正義感のように見えるっていうのはうまいな。決定的に違うのは、未然に防ぐか後からの罰かってところかな。結果的にあの金髪の男の子は守られたけど。

 

 長田結花

・「懐かしむ過去なんて、何もない」

楽観的な啓太郎とは対照的に、割と結花は諦めの感情が強い印象がある。諦めない他人を見て、まだ捨てたものじゃないと思いたい、みたいな感じだろうか。この辺はもう少し見ていかないと分かんないかな。

 

 海堂直也

・この数話はほぼ彼が中心にいるね。彼が夢を諦める話。他人に託すという流れだったものの、自分の手でギターを捨ててしまうのはあんまり良いことではないような気がした。まさに「自分の人生を狭めるのは自分」というか、あれだけ弾けても自分には無理だと諦めてしまったから本当に駄目になった……みたいな。

オルフェノクって、常人よりも回復力が高かったりしないのかな。もしそうなら、海堂の指も治りそうなもんだけど。

 

 

巧と真理が互いにバカと言い合うところを見て「子供だなぁ(笑)」なんて思っていたら、何気にキーワードだった。夢を追う者≒子供を守るってことは、巧は保護者の位置にいるのかな。ポジティブな意味での大人というか……まだこれからの話見てみないとどういう意味を持つのかは完全には判断しかねるけども。

 

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