やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーアギト 26,27話「蘇った記憶/涼、死す…」 感想

キャラクター

 津上翔一
・「何者なんだお前たちは! 目的は何なんだ?」
姿勢のいい戦いこそ変わらなかったけど、敵の目的に興味を持ったのはかなり大きな変化だね。執着せず、気にせず、流すのが翔一くんの常套手段だったのに。

 

 葦原涼
・この人は本当に……どこまでいっても救われないというか、やることないからってよりにもよってあかつき号事件のことを調べなくてもいいんじゃないか……もうやめてあげて……。

 

 沢木哲
・「人間は弱く、愚かなものだ。偉大な力を持っても、その力を正しく使うことができない。自我を超越したものだけが、力を制御することができる。そのような人間が、いずれ必要になるだろう」
翔一くんのことを指して"自我を超越したもの"と言っていたけど、記憶がある状態でもそうなんだろうか? なんかまた急に記憶喪失になったから、沢木がわざと記憶消したとかそういうことにも思えたけど……しかしそんなことできるのか?

 

 関谷真澄
・こんなにも見てるだけでイライラする人間って初めてかもしれない。できるだけはやくフェードアウトして欲しい。もう一人の男の方も、良識的かと思いきや木野さんが命令したら躊躇なく殺そうとするし、こいつらおかしいって……。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲也→本来の津上翔一であり、雪菜の恋人
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール→雪菜がやったもの
21.「こっちに来て」という音声
22.榊亜紀の目的
23.雪菜の自殺→力の暴走による恐怖

 


正直、面白くはなかった。思わせぶりなだけで実際のところ全く話進んでないし。唐突に記憶が戻ったかと思ったらまた消えて、いくつか謎の答えが示されて、涼が死んじゃっただけ。翔一くんの性格が思ったより変わってなかったのは意外だったけど、もう少し何か描けたでしょ。

 

次話

仮面ライダーアギト 28,29話「あの夏の日/数字の謎!?」 感想

 

・トマト嫌いの話、めっちゃ失楽園っぽい。食べさせられそうになって、自分から家出したあとにトマト(知恵の実)を食べてるのが不思議なところだけど。っていうか真逆もいいとこ。
・記憶が戻ったら今のままではいられない、翔一くんはずっと記憶喪失でうちにいればいい≒人はただ人であればいい。
・電話取るくらい自分で……と思ったけど、自分宛じゃなかったら確かに骨折り損か。居候だからっていいようにこき使われて、翔一くんがあぁいう性格じゃなくて被害者ヅラのうまいやつだったら、シンデレラだよな。今の時代でやったらそういう苦情も結構来そう。
シンデレラは子供だから継母の家で暮らさざるを得ないけど、翔一くんはパン屋の時みたいに働いて自活することもできるんじゃないかって思うけど、免許は取れても住居は借りれなかったりするんだろうか。あん時も結局亜紀の家に居候してたのは変わらない訳だし。
そもそも、わざわざ一人暮らしするメリットもないというのは一番大きな理由だろうけども。
・どう見てもクロウロードなんだけど、いつもみたいに顔をアップで映してくれないのでなかなか「やっぱりこいつね」と安心させてくれない。使い回しでも演出次第だな、リサイクルすりゃもう一回!
前に出てきたのはいつだっけと調べてみたらサブタイが「記憶の一片」でドキッとした。真魚ちゃんが翔一くんの記憶を盗み見て、風谷伸幸殺しの犯人かと疑われた時か。「カラス 記憶」で検索しても記憶力がいいって話しか出てこないから別に関係ある訳じゃないのね……と思いかけた瞬間、フギン(思考)とムニン(記憶)がいるじゃん!と神が降りてきた。いや、別に更に深い知識がある訳でもなく、ただそれだけなんだけどさ。
・「こっちに来て」という姉の記憶も、誰だか分からない状態で見ると太一も言ってたみたいに彼女か何かに見える。で、実際"津上翔一"にとっては彼女であると。
・散らかった部屋を放置して、豪邸に住む沢木(津上)。自分の家がない翔一とは反対。むしろここ津上家が翔一の家? 「本当の自分はいいとこの子供で、今の親は本当の親じゃない」というのはありがちな妄想。ちゃっかり上座に座ってるし。
・時間が早まり、力が覚醒 緑色の世界
・相良に対して翔一の姿で「逃げてください」って言ってたので、もしかするとあかつき号のときの彼だとバレた?
・アンノウンの正体や目的に興味を示す翔一くん。なるほど、ちょっと分かったかも。記憶喪失の人間からすると「分からない」ことが日常茶飯事だから、諦めというか開き直ってあっけらかんとしてられるけど、記憶が戻ったことで「何か(例えば自分のこと)を分かった気になる」という感覚も手に入れる。だから"分からない"ことがストレスになる。
「絶望抱くほど悪いわけじゃないけど
欲しいものはいつも少し手には届かない
そんな半端だとね なんか期待してしまうから
それならもういっそのこと ドン底まで突き落としてよ」
アイロニ/すこっぷ
何事も中途半端ってのが一番厄介だよね。何も持たず、何も知らない方が幸せでいられるのに。
・以前、アギトの力の源は"呼吸"にあると言ったけども、それは2割くらいこの後期挿入歌『DEEP BREATH』を意識した発言でもあったりする。それまでは深呼吸なんて別にかっこいい行動って訳でもないし、どうしてわざわざ……と思ってたけど、あのとき漸く氷解した。
(参考:仮面ライダーアギト 11,12話「繋がる過去/湖の激突!」 感想)
・沢木の殺した最初のアギトというのは翔一の姉 雪菜である……というところまで既に分かっているのか。これ以上更に明かすことなんてない気がするけど、ここからどうなるんだっけ。木野さんが出てきてからはなんとなく覚えてるけど、後はなんかテニスの話くらいしか印象に残ってないや。

・「こっちに来て」と「来ないで」が対になってるのは言うまでもないかなって思ったけど、言ってる相手もそれぞれ津上翔一(沢木哲也)と沢木哲也(津上翔一)で対になってるのか。
・でもって本気でアギト(涼)を殺そうとする関谷。まぁ確かに、覚醒した例は少なければ少ないほど、そしてその力が大したものでないほど、アギト因子を持つ人々へのアンノウンの警戒度合いも薄れる可能性はあるっちゃある。裏を返せばギルスやアギトがその脅威性を発揮すればするほど逆効果な訳だから、「こいつのせいで自分たちが危険になる」ってのは理に適ってるといえば適ってるけども。
・変身するレベルまで覚醒した人は何故か超能力らしい超能力を使わないよねって話を前にしたけども、物を動かしたり記憶を見たり何かを透視したりと、力が発現し始めた段階では自分の"外にある対象"にしか向けられないのが、洗練されることで力を"自分自身"に向けられるようになった結果、変身できるようになるのかなって少し思った。傷の治癒は自分だけど、生存本能とも関わってるし今回の描写見ると対象化してるのかなって感じ。
関連して、記憶喪失になって気付いた瞬間に「私は誰?」とはならないと思うのよね。しばらくは目の前の対象への意識ばかりで、自意識が芽生えるのは鏡などを前にしてからの方がしっくりくる。
"ブーメラン発言"って何かと槍玉にあげられるけど、それだけ自分を意識するのって難しいことなんだと思う。目に見えないから、普段は気付かない。
・あくまで「殺した」ではなく「自殺した」という表現にこだわり、翔一の姉に対する先入観(姉さんのことは俺が一番分かってる)をなくそうとする?沢木。普通の人だったら、「いや、俺が殺したも同然かもな……」とか言って、「そんなことないよ」と言ってもらうために語りだしそうなもんなのに。
記憶喪失であるうちは、過去の記憶を根拠に身勝手なイメージを持たなくて済む。それでもなお姉の自殺を信じられないと言った翔一を見て、やはり沢木が記憶を消したのかもしれない。