やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダークウガ EPISODE5,6「距離/青龍」 感想

キャラクター

 五代雄介
・アブない男
椿さんに体を診てもらう。一条さんは「なかなか行かないから」って言ってたので前に見たときはだいぶ日数経過してるのかと思ってたけど、実際は2話1/31に紹介して今回が2/3と、3日しか経ってなかったのでちょっと驚いた。「体に異常がないかすぐ調べてもらえ」って流れだったので、そう思うと確かに遅いけどね。彼は自分の体が変わることに不安を感じないのだろうか。6話の打撲と同様見せまいとしている……のだとしたら、沢渡さん的にはきちんと検査受けた方が安心しそう。仮にも学問の道を進むものとして、無根拠な(嘘や強がりも含めた)気休めよりかは、多少悪い知らせでもきちんと事実を知りたいのではないか。
そんなことを考えているのかいないのか、危ないと言われて喜ぶ五代くん。前は全くもって意味が分からなかったんだけど、ウィザードの1話にほぼ同じシーン(あなたは危険な匂いがする→そう言われると"男として"悪い気はしないなぁ)があったのでやっと理解できた。据え膳食わぬは男の恥なんて言葉もあるように、性に関しては男性の方が積極的にリードするものだ……みたいな共有幻想があって、それに踏み出す勇気や思い切りの良さを指して"アブない"と言ってるのであろうと思われる。もし相手がその気じゃなかったら、当時はどうか知らないけど今なら普通に性暴行ですからね、確かに危ない。五代くんは普段はヘラヘラしてるけどやる時はやる人だし、命知らずの冒険をしたり格闘術にも長けていたりと現代人としては野生的な方なので、さもありなん。

・自己中心
「俺しかないならやるしかない」ってのがひっかかるんだよな。直後の「やりたいからやる」と若干矛盾するというか。もし本当に "しかない"なら、彼本人の意志は関係ない。前に言ってた「求められた気がした」っていうのもそうだけど……強がってるだけで、本当は怖いというか、嫌なのかな。
それはさておき、3話でも似たようなことがあったが、桜子さんを自分のペースに巻き込もうとしてるのが微妙に腹立つんだよな。古代文字の解読なんて別に義務でもなんでもなかろうに、やるのが当たり前として「なんで(やらないの)?」とか、恐らくとぼけてるんじゃなくて本気で不思議に感じてそうなところがもはや怖い。自分が使命感から戦うことを受け入れるのは究極 勝手にすればいいけど、他人にまで適用するなよ。そりゃ信頼関係あっての言動だってのは分かるけど、"信頼"ってそんなにいい面ばかりじゃない。言い方を変えれば「自分の思う相手に対するイメージの押し付け」でしかない。
「普通に考えればいい」ってのもなかなかどうして強制力の強い表現で、五代にとっては「やるのが普通」で、その結論しか許さないというニュアンスを感じる。言語によるコミュニケーションというのは、時に本人の意図とは関係なく"そうも読み取れる"ということが重要な意味を持つ。読み取る相手がいてこそ成り立つものだからね。
更に気になるのは、桜子さんは「自分が解読したせいで五代くんが戦うことになってしまった」と責任を感じて悩んでいるというのに、五代の方は「自分が戦うと決めたせいで桜子さんに解読をさせ(或いは心配をかけ)てしまう」ことを全然悪びれていないという、圧倒的な非対称性。これは流石に桜子さんが可哀想。というのは、大きなお世話だろうか。

・ドラゴンフォーム
クウガの特徴として「いきなりフォームチェンジしたら使い方が分からなくて苦戦するリアルさ」がよく挙げられるけど、青くなってすぐさま柔術のような戦闘スタイルに変えたのはじゃあどうしてなんでしょうね。最初は古代の戦士を真似たからかと思ったけど、それならドラゴンロッドの使い方だけ分からないのは違和感がある。少なくとも1話冒頭のイメージでは、ちゃんと武器も映ってる。

スピードが増してる代わりにパワーが弱くなってるってのもよく分からない理屈で、"速さ"と"強さ"は別物として語られることが多いけど、実際は同じものだと思うのよね。地面を踏み切る力が強ければそれだけ速く進むし、速い物体はぶつかると力強い。
劇中ではそれぞれ「ジャンプ力とパンチ力」という表現が使われてるので、これだけなら矛盾はない。ドラゴンは足を重点的に強化したフォームなので腕の力が弱い、というなら別にいい。でもそれならわざわざロッドなど使わずとも、キックを主体に戦えば済む話。しかしカタログスペックを見てみると、キック力は何故かマイティフォーム(10t)よりも弱くなっている(3t)。

ファンによる説明として見受けられるのは、同じ足でもジャンプとキックでは使う筋肉が微妙に違うのではないかというもの。水の心の戦士という名の通り"受け流す"フォームなので、体の軸がしっかりしていないと放てないパンチやキックは不得手なのではないかという説。
確かに踏み込みが甘い状態、例えば台車の上に乗って壁にパンチをしようものなら、その力は反作用として自分の方が動いてしまう。筋肉や力学には詳しくないのでうまく言語化できないが、ジャンプや移動に関してはそれが良い方向に転がるのも感覚として理解できる。それこそ台車は、パンチには向かずとも移動はしやすいだろう。硬いからぶつかってきたら痛いけどな。柔軟性を得た肉体の代わりに打撃を加えるために必要な"硬さ"を、ロッドで補っているということになるのかな? うーむ、分かるような分からないような。倒した後に手のひらから煙が出ていた描写が何を意味するのか分かれば、もう少し解像度高く理解できそうなんだけどな。

もうひとつ特筆すべきなのは、5話のサブタイでもある"距離"。元々クウガは、トドメをキックで決める。相手が人である必要はないが、実際に殴る蹴るといった行為をしたことがある人なら分かる通り、手よりも足の方が心理的に遠いところにあり、実感が薄い。棒術ともなれば、その間合いは更に開く。手ではなく足、足でなく棒に封印スタンプがあることで、五代は「自分が殺した」という現実から多少目を逸らすことができるのだ。
あとはあれ、「魚心あれば水心」という諺。水がものを反射するように、相手の気持ち次第でこちらの気持ちも変わるというこの言葉の意味するところは、五代や一条の様子を受けて沢渡さんが自らの進退を決めたことと通じてくる。あれが果たして強要だったのか、本人の意志だったのか、それは各々の解釈に委ねられる。
更には、グロンギの出方によって状況に合わせてフォームチェンジすることも表している。

 

 一条薫
・誰も文句言ってないだろ(君以外は)
「とにかく信じてくれ」って、五代と同じく押し付けがましいよな。理由も説明しないでどうして信じられると思うのか。この辺は「大丈夫!」とも密接に関わってくる話なので、クウガの背骨に触れてるのかもしれない。
2話の"見ててください"の意味は、合ってたっぽいね。とかいいつつ、桜子さんに窘められてたようなところはあるけど。「いざとなったら止める」と言いつつ、止められてないじゃんと。『ジオウ』についても同じことを言ったけど、スペック的に考えたら本当に五代(ソウゴ)が暴走したときに一条(ゲイツ)が止められる根拠というのはなくて、ポプ子よろしく「友情パワーで蘇って!」に期待するしかない。奴らが立てるのは親指でも小指でもなく中指だが、一歩間違えたら「頑張ってない証拠だぞ」は言いそう。
(参考:仮面ライダージオウ EP16「フォーエバー・キング2018」 感想)

・止めないなら止めるなよ
一条さんまで加わって沢渡さんを説き伏せてるの、やっぱり納得行かない。五代や自分に対しては「言っても無駄」って好き勝手させる癖に、沢渡さんにだけは上から言い聞かせるように話を進めている。「五代くんを止めて」っていう彼女の意志は、シンパシーを感じないから受け入れない。五代への心配(変身なんてしないで欲しい)は「止めたら止められる」程度のものだから尊重しなくていいってことなの?

・携帯
マナーモードにできないとかってよくネタにされてるから機械全般が苦手なのかと思ってたけど、5話で関東医大病院に行く道中はきちんと運転中モードになってたので、できないという訳ではないらしい。ただのうっかりなのか、それとも解読結果が来たらすぐ受け取れるようにわざとやってるのか……。

 

 沢渡桜子
・やり通す責任
五代がベルトを付けたのは古代のイメージもあるけど、彼女が解読した"力"ってワードも確かに一端を担っていた。その補助があって始めて、ベルトが力の源だという発想に至れる。その彼女が責任を感じるのは、確かに無理からぬことかもしれない。
「どうしてそんな簡単にそういう(戦う)気持ちになれるのよ」ってセリフもいいなぁ……視聴者の気持ちを代弁してくれるキャラクターって大事よね。今の五代は常人と比べるとサバサバしすぎなので、何考えてるか分かりにくい。
言ってしまえば今の彼女は解読をしないとゴネてる訳だけど、別に仕事でやってるのではないし悪いことじゃあないのよね? 大学院生とのことなので、この機に就職するのも彼女の自由だろう。例え仕事だったとしてもやめる権利くらいあるはず。だのに五代たちはどうしてやるのが当たり前みたいに話を進めてるんだろう、マジで分からん。pixivによると、解読のせいで自分の修士論文が滞ってるらしいし。確かにそもそもの話をすれば彼女の所属する考古学研究室の面々がグロンギを復活させてしまったことにはなるけど、それってそこまで責められるべきことなんだろうか。

・本当の悪
確かに青の戦士について分かっていれば、大怪我することもなかったかもしれない。何もしなければ状況は悪いままなんだから、少しでもできることをやる……それが五代にとってはクウガで、桜子さんにとっては解読ってことなんだろう。
それは理屈として分かるけど、純粋な自由意志なんてものは僕の持論では存在しないので、やっぱり彼女はの判断は周りに強要されてる側面がとても多く見える。一番罪深いのは面倒ごとを起こすグロンギかもしれないけど、その次にじっとしてられない五代。彼らのせいで"やらなきゃいけない"状況に追い込まれている。
「普通」という言葉に込められた意味がどんなものなのか、受け手側は想像するしかない。目の前で苦しんでる人がいるから、ヒーローは動かざるを得なくなる。そういう風に考えると、悪いのはむしろ自分のことすら自分で守れない弱い存在の方なのかもしれない。グロンギに殺されるモブはもちろんとして、怪我をする五代や一条、そして周りに流される桜子さん。周りに心配をかけることは、良いことではない。
(参考:悪者とは弱者である『語ろう! クウガ・アギト・龍騎/555・剣・響鬼』高寺成紀編 感想)

 

 椿秀一
・「奴らと同じ、戦うためだけの生物兵器だ」
人間、少なくともこの時点の椿にとっては、グロンギってそんな認識なんだ……? 意味が分からないとはいえ、言語らしきものも使ってるのに。そも、もしグロンギが本当に"兵器"だとするなら、一連の事件は他国からの軍事的政治的な攻撃か何かだと思ってるのだろうか。遺跡から復活したって情報はまだ一般には出回ってた記憶がないし、ショッカー怪人が元々ナチス・ドイツの技術を使って作られた設定であることも念頭に置けば、それほど無理のある解釈ではない。ないものの、視聴者の認識ではグロンギが何者かに兵器として使われているのではなく自分たちの意志で動いてることは明白なので、やはり微妙に言葉選びが違うような気もする。後ろに黒幕がいないことを表すなら、"殺戮マシーン"とかだろうか。機械も使う人がいなければ動かないじゃないかと思うかもしれないが、オート/自動≒自分で動くというニュアンスも含まれているので、こちらの方が多少マシ。一番的確なのは、野暮ったくなるけど「戦うことしか考えられなくなる」かな。暴力を振るっても"平気"と兵器をかけてるのだと思われるので、そこは面白いけどね。

で、椿の話だと霊石から伸びる神経(のようなもの)が脳にまで達した存在こそが、グロンギだと言うことになる。前に見たときは「奴らと同じ」をただの比喩だと捉えていたので、この理解にはならなかった。もしもこの解釈通りグロンギ達は脳まで霊石神経系が及んでいるのだとしたら、彼らは身体能力だけでなく精神能力までも強化されているのかもしれない。まさに"ウルトラマン"だ。円谷の特撮キャラクターについては生憎ほとんど見たことがないが、ちらちら見てる感じかなり興味深い概念なので、原義に忠実にultraとmanの合成語……すなわち"究極の人間"という意味でより一般的に使わせてもらう。
肉体は分かるとして、精神機能が強化されるとは一体どういうことなのかと考えると、それはやはり"悟り"に近いニュアンスになるのではないかと思う。この世の真理に近付き過ぎたとき、人はどうなってしまうのかという答えのひとつは、虚無主義だろう。そもそも命に価値などあるのか? 仮に生態系に寄与していたとして、その生態系が持続する意味は? 地球が、宇宙があることに理由などあるのか? その先は混沌たる地獄だ。下位集団は強化されていると言ってもクウガに負ける程度の強さなので、悟り具合も極まったものではないのだろうが、彼らによる命の軽視はこれが所以なのかもしれない。

 

 おやっさん
・エベレストと宗教
僕、あんまし好きくないんですよねぇ。警察とか医者とか政治家とかを軽い気持ちで批判する人。警察は何をやってるのかって、そりゃお仕事やってるに決まってるでしょうよ。その道のプロとしてやってる人を相手に、一般人ごときが何を言うか。素人が思い付くようなことは全部とっくの昔に考えた上で現状があるんだろう、先人の知恵を舐めたらいけない。(参考:ぼくのだいすきなマリオネット『帝一の國』 感想)
おやっさんは人柄がいいのと、言われてる本人が許してるのでまぁ許せるけど、もし神崎先生あたりが偉そうに言ってたら僕キレると思う。あの人ホント嫌い。しかし一条さんは本当にいい人だね。嫌な顔ひとつ見せずに軽率にチョモラマンを指摘して恥をかかせちゃいけないと気遣いまでしている。人にもよるだろうけど、見知らぬ人よりは気心知れた人に言われた方が、笑い飛ばせていいよね。

エベレストって、ネパールと中国にある山なのね。そもそもその2つが隣り合ってることすら知らなかった。大陸で繋がってるってことは常識として知ってるはずだけど、国の名前が漢字とカタカナってだけを根拠になんだか遠いような錯覚を覚える。人間って不思議だなぁ(無知なだけ)。そういう認識の仕方をしてるので、韓国は当然として、漢字表記を知ってるモンゴル(蒙古)とタイ(泰)、あとインド(印度)が近いのはなんとか分かる。ミャンマーも名前が似てるよしみで覚えておこう。またひとつ知識が増えた。
ネパールについては1話で五代がアンナプルナの話を出してたけど、今回彼は"青龍"ということで、2000の技のひとつである中国武術を活かして戦っていた。もしかすると逆で、彼が中国武術を使ったからドラゴンフォームなのかもしれないけど。今僕は何をしてるかというと、知識というのはバラバラにしておくよりも繋げることでより強固なものになるので、連想ゲームをしてる訳ですね、えぇ。
チョモランマというのはチベット語らしい。チベットと言えば平成ライダーファン的にはブレイドに出てきたのを思い出すところだけど、その嶋さんの影響もあってすごく宗教的に重要な土地、みたいなイメージがある。どんな宗教かって言ったら仏教なんだけど、クウガキリスト教的な特徴(西暦2000年,復活,協会etc.)と同時に仏教的な匂いも結構するよね。空我とか青空になるの"空"はキーワードだし、これはもしかすると僕だけかもしれないが、五代という苗字からは"菩提"や"悟"のニュアンスがすごく伝わってくる。流れる水は諸行無常を、「普通に考えればいい」は同じ中国思想の無為自然を思わせる。
……この話にオチはない。そこにあるのは、純粋な連想の羅列だけである。

 

 グロンギ
・アジト
まず、何故に水族館? こんな訳の分からん言語を使ういかにも怪しい(のに日本人的な顔立ち)奴らが、正規の手段で入れたとも思えない。バルバがいるとは言え、お金の使い方も危ういほど知能低めなズ集団だし。かと言って廃墟かと考えるとそれも違う。普通に魚たちが元気に泳いでるもの。まさか潰れてそのままにしておく訳はあるまい。水族館のスタッフを殺して占拠したという線もない。この時点ではまだ明言されてないが、グロンギはゲゲル以外で人を殺すことは禁じられている、らしいのだから。テーマ的な視点で見ると……生命の起源とかをイメージした演出だろうか。始まりの海で命を奪う話し合いとは皮肉なことだ。
更に分からないのは、ライターをカチカチ鳴らしてバルバ相手に尊大な態度を取る意味深なサングラス男。「クウガ 水族館の男」で検索すると分かるが、ファンの間では割と有名な"未消化の謎"らしい。1話のダグバは終盤とは声も怪人体の容姿もまるで違う訳なので(アフロて)、雰囲気だけで言えば確かにダグバ説が最もそれらしいような気もする。それにしたって性格が違い過ぎる気もするが、見た目と一緒に中身も若返ったのかもしれないしな。いや、マジ意味分からんけど。どこから生えてきた設定ですか。

尻に敷かれ気味なゴオマくんは何を落書きしてるのかと思ったら、ドドゾボードにわざわざゲゲルの目標人数を書いてたらしい。口頭で通じてたのにわざわざ書き取りさせられて可哀想に(?)。でもあんさん、9の塊9個書いたつもりだろうけど、少なくとも左下2つは間違ってるで。これじゃあ記録としても大して意味をなさない。……そもそも記録するほど難しいものでもないがな。

ライターの男が言ってたゲゲルの"準備"……てっきりバルバが大事そうにしてた指輪のことかと思ったけど、初登場の3話時点で、一条を振り払うシーンをよく見ると既にはめている。すると、このドドゾやグゼパうでわなどの道具のことかな。東京にあるという"手がかり"が指すものも同じか。そもそもあのお絵かきボード、現代のと同じ砂鉄と磁石によるものだとするなら、結構高度なようなそうでもないような……。構造が似過ぎてるので、市販のを改造したって可能性もゼロじゃないが。

グゼパについては商品化もされてるのでじっくり写真見られるんだけど、特に変哲もなく9つの勾玉で1ずつ数えるだけ……のはず。にも関わらず、バヅーは「バギング・ドググ・ゲギドナイン× トゥー エイト」と言いながら片側に玉が3つ来るようにしている。まずもって、グロンギ語では足し算をする時は掛け算の"グ"と同じく"ド"を挟むらしいので正しくはバギング・ドググド・ゲギドなんだけど、省略(?)されている。ただし目標が81人(ここはゴオマの書いた線の数からまず間違いない)なことを思えば、9×2×8=144と9×(2+8)=90、9×28=234(10進法の28だと252)などの可能性は有り得ないので、(9×2)+8=26人と言っていると見て間違いない。27人目(9進法ではキリがいい)の警官を見て嬉しそうにしてるしね。(9×2)のカッコは分かりやすさのために付けました。
……でよ。9つの勾玉を使って26を表したいのに、どういう数え方をしたら3-6の形になるのだろう。僕だったら最初に思いつくのは、1の位を玉で数えて10の位(2桁目)は覚える方法。今バヅーが殺したのはセリフを信じるなら人間で言う26人であって、9進法で表すと28なので、"9の位"である2を頭に浮かべつつ、グゼパは8を示すことになる。つまり玉の位置は1-8か8-1のどちらか。もしかしたらひとつのグゼパをうまく使って2桁目まで含めて表してるのかもしれないけど。

 

設定

・今回のリアリティチェック
トンネルで変身したのは見られないようにかなって思ったけど、トンネルなんてそんないかにも隠れて何かやりそうなところに監視カメラって付いてないもんなの?
それをスルーしても、変身前の状態で恥ずかしげもなくトライチェイサー使ってたら、同じバイクに乗ってるから4号だってバレるでしょうが。隠したいのか隠す気ないのかどっちなんだ。しかもトライチェイサーに乗ってる姿はネットニュースに出ていたので、同じものだと気付く可能性があるのは警察だけとも限らない。かなりスピード出してるはずなので、肉眼でもカメラでもドラマのようにハッキリとは見られないとはいえ。
一応申し訳程度に、変身前はマトリックス機能で色を変えたブラックヘッドって状態にしてるらしいんだけど、ただでさえヘッドが特徴的で目立つ改造車なんだから形変えなきゃ大した意味がない。トランスフォーマーの玩具なんかはリカラーで別車種に見せてたりするから、カラーリングによって目の錯覚を引き起こして形も変わってる風に見せることは不可能ではないと思うけど、真っ黒にするだけじゃあそんな効果は期待できない。
仮に2号と4号が峻別されてたことから、警察関係の人は色に厳しくて形が同じでも色が違えば別物に見える(どんな理屈だ)……のだとしても、じゃあドラゴンフォームとかはなんでカウントしてねぇんだって話になる。……先生、意味が分かりません!

そもそも、一条が言ってた「警官が声をかけたら変身したそうだ」って情報は一体誰が伝えたのよ。その警官は殺されたじゃん。トライチェイサーは目撃されませんでしたがバヅーは目撃されましたって、都合が良すぎやしませんか。

あとクウガが間一髪でキャッチするシーン。あの高さだったら落ちた先が地面だろうがクウガの腕だろうが死んでそうじゃない? ウルトラマンマックスダッシュバードっていう飛行機をキャッチするためにぐるんと1回転してたのが印象に残ってる。そんな感じで膝を使って衝撃を吸収したならともかく、バイク乗ったままですからね。バイクにもサスペンションっていう衝撃吸収装置はあるにせよ、建物の上から落ちてくる人間を受け止めるなんて用途を考慮してるはずがない。あー、でも300km/h出せるバイクなら、単純に考えてそれ以下の速度で落ちてくる物体には耐えられるのか? 人体がバイクより思いはずはないし。
もっと言うと僕、人間は高いところから落下するとき途中で気絶するから痛みも感じないって聞いたことあるんだけど、この警官はしてないね。どっちが正しいのか分からん。  

 

 

「危ないことしないでお互いに理解しあえないのかなって思うけど、きっとそうできる相手ならそうしてるだろうし」
見返す前から不思議だったんだけど、桜子さん、リント文字の解読はやるけどグロンギ語の解読はしないのかな。それができれば、また開ける道もある気がするけど……あ、でもその前にグロンギの方が人語を話すようになるんだっけ? それで分かり合えてない訳だから結果的には同じなのかもしれないけど……でも、今のところ歩み寄ろうと言う選択肢が皆無なのはちょっと問題じゃない?
あるいはそもそも、"そうできる相手じゃない"っていうのは、言語の壁じゃなくて倫理観の壁のことを言ってるのかもしれない。既に人は殺してる訳だし。

 

クウガ感想一覧

前話
仮面ライダークウガ EPISODE4「疾走」 感想

次話
仮面ライダークウガ EPISODE7,8「傷心/射手」 感想