やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーエグゼイド 第5話「全員集結、激突Crash!」 否定的感想

86ma.hatenablog.com

ゲンムの正体が判明・エグゼイドレベル3登場回。
物語は加速し、視聴者を置いてゆく。やたら詰め込まれているのに中身が伴わない、とてもエグゼイドらしい話だった。

 

・表では色々言ったけど、まぁ遅刻が悪いことなのは結局変わらないので永夢の勤務態度があまりよろしくないのは確か。
尤も僕に言わせれば遅刻する永夢よりも、その罪に対してきちんと罰を与えないでなぁなぁにして許してる(?)雇い主の方が良くないと思うけどね。注意なり減給なりという対処をするべき。
"べき"というのは、ただ自分の会社が不利益を被るだけなら好きにすりゃいいと思うけど、病院というのは患者の命を預かる場な訳で、不真面目な医師に担当させるのは患者にとってもリスクになり得る。


・ガシャット4本が盗まれたって言うけど、黒いエグゼイドの正体が分からないってことは過去にゲーマドライバーも盗まれたってことになってる訳だよね、対外的には。その頃と比べると監視カメラですぐさま犯人が特定できるようには進歩してるけど、一連の事件を秘匿しておきたい衛生省としてはなかなか由々しき事態なんだから、セキュリティを高めるための予算を出すとかしてあげればいいのにね。
……まぁ、その衛生省直轄のCRが部外者である永夢に侵入されたりゲーム病の子供が脱出したりとガバガバなのでどうしようもないんだろうけど。

グラファイトを見るや否や「ガシャット泥棒!」と叫ぶポッピー。患者にストレスを与えるような言動ばっかりだな本当に……きっとバグスターだから心がなくて、人の気持ちが分からないのだろう。

 

患者に脅迫

・「助けて欲しければガシャットを返せ」
生殺与奪の権利を良いように使って患者を脅迫する飛彩……医療倫理の4原則を知らないのか。僕は知っているぞ、きちんと本を読んで調べたからな。今回の行為は明らかに善行原則に反している。ドクター失格。
仮に医者としての資格を度外視しても「患者には関わらずただ病気を治す」という自身の主義に反している。思いやるべき事情を無視するならば、批難するべき事情も無視するべきだろう。誰に対してもニュートラルに接するならそれはひとつの公平なスタンスとして成立するけど、誰に対しても同情はしないし欠点は責めるしってなるとそれはもう単なる嫌なやつじゃん。
・永夢が転んでるのにつられて飛彩も躓いてる……(笑)

 

・ポッピーはもう"そういう生物"なので仕方ないけど、オペの際に嬉々としてゲームの解説をするのは異様だよね。ゲーム病の治療じゃなくてガシャットの回収を急かすのも感じ悪いし。
実際どういうゲームなのか説明することで戦況を有利にするって意味も多少はあるのかもしれないが、明日那モードでやればいいのに。
あ、分離してるはずの患者を探す素振りがないのはもう全然期待してないので別にいいと思います(笑) なんで仮面ライダー業務も兼業してる永夢が思い付くことを、他に何もやることないポッピーができないんだよって話だけど、馬鹿なのでしょうがない。僕もADHDっけがあるから分かるよ、その代わり身の程を弁えてるから医療の仕事に就こうなんて思わないけどね。

 

グラファイトがゲンムだと嘘をつき、状況を掻き乱した貴利矢。何がしたいんだこの人は? ゲンムがガシャット泥棒であるグラファイト(正確にはすり替わったバグスター)をかばっている場面も見たはずなので、ガシャットの盗難騒ぎは黎斗もグルであると分かっていてもおかしくないんだけども、あの嘘で黎斗の妨害をしたつもりだったのだろうか?
ゲンムがゲーム病患者だと信じたことで、永夢はゲンムと戦うことを躊躇していた。おそらく今回のゲンム側の目的はエグゼイドのレベルアップだと思われるので確かに結果的には適切な処置だったと言えるかもしれないが、逆に何故そこまで推理できたのか意味が分からない。
・それはそれとして、本当に変身するとこ見られてる黎斗さんかっこ悪い。


・患者の治療等は何ひとつ解決していないのに、幻夢コーポレーションの社長に会えたことを喜び笑う永夢……悪いとは言わないが、その描写要るか? もっと他に描くべきことあるだろう。
奇しくも『ゼロワン』の5話でも、或人が好きだった漫画家に会えて仕事中なのにサインを求めるっていう件りがあったけども、あっちは一応ヒューマギア配達っていう仕事はきちんとこなした上でやってたからな……。

 

ゲーム病患者が仮面ライダーにはなれないでしょ

・そもそも、現時点では語られていないが仮面ライダーに変身するにはバグスターウイルスに対する抗体が必要で、永夢以外はそのことを知っているはず。
にも関わらず、ゲーム病患者が仮面ライダーの変身者であるという発想が出てくる、そして受け入れるのは理解しがたい。
抗体を持っててゲーム病を発症しないからこそバグスターウイルスを利用した仮面ライダーに変身することができるって理屈なんだから、普通に考えたら有り得るはずがない。
……まぁでも、絶対有り得ないということはない。仮面ライダーの変身に必要なのは「バグスターウイルス アルファ株」の抗体だけど、変異したデルタ株だったから抗体が効かずに発症してしまった……みたいなことなら理解できる。できるけど、なんか一言ないもんかね。


・貴利矢はともかくとして、飛彩と大我はゲーム病患者と争ったらストレスで消えちゃうかもって分かってて戦おうとしてるの……? でもバイオテロリストかもしれないと考えたら多少の理はあるのか……?
とか思ってたら、永夢が勘違いしただけでブレイブもスナイプも普通にコラボスバグスターの方に向かっていって驚いた。意外とちゃんとしてんじゃん。
……いやでもやっぱりおかしいな。飛彩はともかく大我の目的はガシャットを取り返すことなんだから、話の流れ通りゲンム(ガシャット泥棒)と戦わなきゃおかしい。まぁゲンムが全部のガシャットを今持ってるとは限らないし、まずはゲーム病を治して在り処を聞くとかそういう打算があるなら通るか?
ブレイブ,レーザーが退却する中、自分の身を顧みない大我だけが戦い続けるのは設定通りだけど。


・「あの武器(バグヴァイザー)って……なんであの人が持ってるんだ?」
おかしいだろこれ(笑) グラファイト=ゲンムだって話の流れなんだから、問題なのはそこじゃなくてゲンムが2人いるとこだろ。
永夢は前回騙されてるから元々貴利矢の話を半信半疑で聞いていた……ということなのかもしれないけど、だとしてもその驚き方はないと思う。
・そもそもグラファイトはなんのために出てきたの? ただ次回の展開のために飛彩が仇だと知る以外の意味って本当に何もなくて、3vs2という数的不利を逆転するためとかでも全然なく、マジでただ正体を明かしてボーッと突っ立って、コラボスバグスターが倒されたことで憎らしげに「エグゼイド……」と呟きながら帰っていった。どういうパズルだよ。
グラファイトがガシャットを持ち出し、かつゲーム病患者を装ったのもパラドの指示っぽいが、一体何のため?
エグゼイドをレベルアップさせたいなら、わざわざこんな遠回りをせず、幻夢からの支給と言うかたちを取ればいいだろうに。しかも、一度はゲンムがバグスター撃破(ロボッツゲット)の邪魔をしているのも不思議。
レベル3のデータも欲しいが、同時にレベル3バグスター達のデータも収集する為、と考えられなくもないが、そもそもレベル3編で出てくるのはクロニクルには微塵も出てこないコラボスバグスターであるので、腑に落ちない。

 

グラファイトが相手なのに、レベル1にプットオンするスナイプ。レベル不明とはいえ、完全体なんだから流石にレベル2より弱いってことはないだろう。
レベル1の役割は患者とバグスターの分離だったはずだが……ゲムデウスに対してやってたように完全体に取り込まれた患者も分離できるのだろうか? だとすれば小姫周りの話は根本的に色々おかしいことになってくるけど、それとも大我がアホなだけ? "諸刃の剣"と呼んでいた技を使っていたので、レベル2より強い攻撃なんだろうか。

 

強制変身解除の謎

・確か、ライダーの強制変身解除は今回が初である。ゲームオーバーとの兼ね合いが難しい設定だが、一体どういった基準で変身解除されているのだろう。
装着者保護機能として大きなダメージにより自動で変身解除されるならゲームオーバーなんてものは原理的に有り得なくて、あるとすれば変身解除後の純粋な殺害のみ。デッドリージャマーは例外。
それともあくまでワンパンでいきなりゲームオーバーになるのを防ぐための機能であって、じわじわ減っていったりミリ耐えしたあとにやられるのは自己責任っていうことなんだろうか……なんだその気まぐれな"装着者保護"は。


・確かに治療はするべきだが、犯罪に対する制裁も必要。別にそれは二者択一ではなくて、ただゲーム病を治してから警察に引渡せばいいだけの話なのに、何をこんなにぐだぐだ言ってるんだろう。
「苦しんでる患者がいるのに、放っておくなんて……僕には……」と言いつつ、戦いに負けて傷付いた仮面ライダー達を前にして何をするでもなく棒立ちする永夢もよく分からんし。


・「悪い人でも命は命」という自分の意見を「なんの価値もない」と否定され、マジギレ。ゲンムのライダーゲージは逃げた段階で既に残り2だったが、知ってか知らずか永夢(M)は「もう終わりか! 俺と戦え!」と戦う(殺す)気満々。流石は水晶さん、怖い。


・「恐ろしいのは……私自身の才能さ!」
全部自分の計画通りみたいな雰囲気出してるけど、黎斗は何も暗躍していない。
コラボスを守ったものの最終的には倒され、自身もレベルアップしたエグゼイドにボコられただけ。
グラファイト関連やエグゼイドのレベルアップは全てパラドの作戦のはず(そうでないと冒頭のパラドが単なる虎の威を借る狐で間抜け)。
もし貴利矢の嘘が何らかの妨害だったとしたら、黎斗はそれをアドリブで躱して予定通り作戦を進めた、ということになるのだろうか? それでドヤ顔?

 

まとめ
煩雑。エグゼイドのパワーアップ回かと思いきや、"See you Next game"の色を見るにゲンムのメイン回だったようだ。そこに飛彩と永夢の対立や大我と貴利矢にのちょっかい、そしてパラドの思惑も重なって、何をしたいのか分からないし結果的に何ひとつきちんとこなせていない。
上っ面だけはそれらしく見せているつもりかもしれないが、真面目に見たらおかしいところだらけだ。こういう話を僕は「子供騙し」と呼ぶ。

 

エグゼイド感想一覧

表面

仮面ライダーエグゼイド 第5話「全員集結、激突Crash!」 肯定的感想

 

前話

仮面ライダーエグゼイド 第4話「オペレーションの名はDash!」 否定的感想

次話

仮面ライダーエグゼイド 第6話「鼓動を刻め in the heart!」 否定的感想