やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーエグゼイド 第1話「I'm a 仮面ライダー!」 否定的感想

86ma.hatenablog.com

 

・「もしこの世界にヒーローが存在するとすれば、彼らのことを言うんだろう。どんな逆境でも決して諦めずに立ち向かい、人の命を救う。そんなヒーローに僕達は守られている。でも、僕はまだ気付いていなかった。人類の命が、未知のウイルスに脅かされていたことを。そして、僕達の世界を救う、本物のヒーローがいたことを」
このナレーションのセリフ、文脈的に「医者は偽物、仮面ライダーこそが本物のヒーロー」だと言ってないだろうか。なんでわざわざ医者と対置する必要があったんだろう。あくまで物語のような"いわゆるヒーロー"ではないという意味で偽物ってことなんだろうけど、悪いやつと戦ってこらしめてってことで言うなら、『クウガ』の43話「現実」で描かれたような犯人と取っ組み合いをする警察官こそそれに近いように思うし。まぁそれは『ドライブ』でもうやったし、あくまで永夢の主観なんだろうけど。

ゲーム機のプレゼント

・日向16年前の手術時に、「こんな状況でオペするんですか?」と問われているが無視して続行している。どんな状況なのかは知らないが、永夢同様に独善的な人なのだろうか?
それと、術後は永夢にワンダースワンを渡しているが、この人は手術をした患者全員にそんなことをしているのだろうか? そんなことしてたらキリがないというか、一応医者は患者に対してプライベートに関わったりはしないというのが原則というか不文律的なものとしてあると思うんだけど。
実際というか、僕の主治医が他の患者さんに対して何かをあげたらしいと聞いたときは、あまりいい気持ちはしなかったよね。なんか、患者の側からバレンタインにチョコあげたりとかは、本当は駄目なんだろうけど受け取ってもらえることもあるっぽくて、それはまだせっかくの厚意を無駄にしないためにもなんとなく分かるけど、自分からあげるのは全く話が違うじゃんね。
あくまで思い病気や怪我をした"子供"に対しては、トラウマとかが残らないように心のケアもしようという医者としてのきちんとしたラインでやってることなのか、それとも何か個人的に感じるものがあった(例えば過去に自分の子供を交通事故で亡くしていたとか)みたいな理由で特別扱いしてるのかによっても見方は変わってくるけど。

 

・「頑張れ! 死んじゃダメだ!」というシーン、胸骨圧迫でもしているのかと思いきやただのゲームだったという、おそらく笑いどころ。ホッとして欲しいのかもしれないけど、なんか不謹慎よね。

・物語のキャラとして仕方ないとはいえ、あんなあからさまな私服を着てしかもそれを見せるように白衣の前を開けておくというスタイルは、他のモブ医者とかと見比べるとすごく不真面目に見えるな……研修医なのに。親しみやすさの演出とか、そういう意図でもあるんだろか。

グラファイトが感染したと言っているのは、普通に考えたら颯太のことなんだろうけど、僕はてっきり「バグスターウイルス自体は既に大勢の人間が感染してて、免疫力の低い子供やストレスを抱えた人から段々と発症している」ものだと思ってたから、もしあのタイミングで感染したんだとしたら本当に分からん。だって颯太は入院中のはずだし。
そもそも感染経路もよく分からんしな。ノベルによるとウイルスに感染したゲームをプレイすることで人間にも感染るらしいけど、これから出てくる患者はゲームやってる人ばかりじゃないだろうし、バグヴァイザーでちまちま増やしてるんだろうか。現状では人から人への感染はしないはずなので、感染源はかなり限られるはずなんだけど。

・明日那(ポッピー)は天才ゲーマーであることを根拠にMが適合者になれる可能性を説いていたが、何を言っているんだこいつは? 黎斗からそう嘘を吹き込まれていたのだろうか。
しかも仮面ライダー図鑑によると、適合手術を受けたからと言って必ずしも適合者になれる訳でもないらしい。天才ゲーマーと免疫力に何か関係があるとも思えないし。
日向も日向でなんで反論が「適合者ならもういるけど?」なんだよ。どれだけの被害が出たのかは知らないが、ゼロデイを踏まえた上でなお医者がたった一人で足りると思うほどゲーム病を甘く見てるのか?
で、そう言いながら新たなドライバーとガシャットの入ったケースを開けるの面白すぎる。仮面ライダーを増やしたいのか増やしたくないのかどっちなんだ。

CR活動休止の謎

・1話開始時点では、CRは活動していなかったらしいが、何故? それっぽいのは大我がグラファイトの手術に失敗したことで責任を問われて……みたいな可能性だけど、治療に失敗したから治療機関そのものの活動をやめさせるというのは本末転倒なので微妙なとこか。
小説版の全史にもそこについては触れられてなくて、色々調べてみたところPixiv百科事典の日向についての記述の中で「飛彩が帰国するために復旧した」と解釈されていて、その発想はなかったし文脈的にもそれっぽいんだけど、だとしてもやはりおかしな話だよな。元がコンピュータウイルスな以上はアメリカにバグスターウイルスの感染者が絶対いないとも言い切れないので飛彩がアメリカにいること自体はともかくとして、留学からそのまま活動していたのだとすれば5年もの間ずっとCRにはゲーム病を治せる医者が不在のままだったということになる(一応貴利矢は3年前から変身できるんだけど、CRと関係を持っていた様子はない)。仮にゼロデイからある程度は落ち着いていたのだとしてもウイルスが根絶された訳でもないのにその状況を放置するのは絶対におかしい。況してや完全体になったグラファイトは取り逃がしてそのままなんでしょ? 馬鹿……なのかな。
5年振りの発症者が出た現場に永夢という適合者が居合わせたのは奇跡としか言いようがないし、仮に飛彩が間に合っていたとしても、別に帰国するにあたってバグスターの動きが活性化してるからみたいな理由は語られてる限りでは特にないから本当にたまたまタイミングが同じだっただけでしかなくて、衛生省の危機管理体制はあまりに杜撰だと言わざるを得ない……。

 

・細かい話だけど、颯太のTシャツに書いてある文字を読んでみたら「REAL 53」とあって、なんか笑っちゃった。リアルはゴミ、ゲーム最高! みたいなニュアンスなんだろうか……(苦笑)

・「変なうにょうにょ」を見たと言う永夢に「君はバグスターを見たのかね」と国家機密を漏らす灰馬。ぺこぺこした態度といい、威厳もくそもない……。

・灰馬は「CRに隔離した」と言っていたが、ゲーム病患者を隔離する必要はあるのか? 人から人への感染はしないらしいし、ユニオン化して暴れるからだと解釈しようにも、いつだったか灰馬自身が「CRで戦うな」って言ってたので微妙なところ。

・患者が出てる以上はじっとしてられない明日那、なんかちょっと意外なくらいまともな思考だ。
ひとりにする訳にもいかないからという理由もあるにせよ、コーヒー飲んでくつろぐ院長がおかしい。ソルティが半実体化してることにも気付かないし、永夢にまんまと出し抜かれて颯太くんを連れてかれるし、間抜け過ぎる。

・たまたま当日大きなゲームイベントがあるという情報だけを頼りに天才ゲーマーMの捜索を開始するのは無謀としか言えない。大会に出てる訳だから顔が割れてるのならともかく、永夢本人を前にして全く気付いていないので、何を根拠に探すつもりだったのか全く分からん。神業プレイみたいなことをして目立ってるならともかく、体験版ごときにそんなことができる余白があるとは思えないし。そもそもMは医大受験のためにしばらくゲームは封印していたという設定だったはず。在学中や研修医になってからは言及がなかったと思うので最近また活動再開していた可能性はあるけど、逆にブランクなく活動中なはずのニコに白羽の矢が立たない謎。
……だいたい、なんでゲーム会場にゲーマーを探しにきたのに、スーツからナース服に着替えたんだよ……浮き過ぎだろ。

・颯太くんは、イベントに行けないストレスが原因で目眩してたのか? 目眩がして検査入院してたからイベントに行けなくなったのではなく? 「楽しみにしてたのに」ってセリフや病院から脱走したところを見るに、行ける予定ではあったはずだと思うんだが。
"具合が悪くなる"というのがあくまでゲーム病関連の話だとするなら筋は通ってるんだけど、だとすると結局目眩の原因は分かってないのに、剰え目を酷使するゲームをやらせてあげるというのは本当にどうなんだ……?

 

・明日那の「ドクター失格ね」というセリフ、飛躍しすぎでは。ゲーム病の存在は知られてないのだから、見当違いな対処をしてしまってもそこまで責める筋合いはないと思われる。
元を正せば、2話で語られる「衛生省の国家権力」が何故か通じずに、一般の小児科を受診していたことが元凶では? 世間的にはゲーム病の存在は秘匿されているんだから「ゲーム病かもしれないんです」なんて通報は来る訳がなくて、十中八九は症状等から判断してゲーム病が疑われる場合にはCRに取り次がれるよう根を回してあると思われるんだけど、その取り次ぎがうまくいかなかったからゲーム病患者が通常病棟に紛れ込むという事態が起こる。責めるべきは何も知らない研修医ではなく衛生省。

・永夢にゲーマドライバーを奪われるが、口では文句を言いながらも永夢の変身を静観する明日那。適合者でなかった場合ニコや牧(裏技スナイプ)のように発症するのだとしたら、何を置いても止めるべきなのでは?
ゲームエリアが正常に広がったということは適合者だから大丈夫……というところまで考えが及んでいるというよりは、単に驚いてるだけみたいだし。

 

・エグゼイドの必殺キックは正直全然かっこよくないと思う。無駄にたくさん蹴るというかオーバーキル的なイメージなんだろうけど、なんかどうも締まらないし、物理的にも有り得なすぎる動きだからゲームだと分かってても気持ち悪さの方が勝つ。なんかスタッフの誰かが「どれが決め手か分からないようにしたかった」みたいなことを言っていたような気がするけど思い出せない。

・メインキャラの顔見せ、細かい話だからスルーしてもいいけどツッコミどころしかない。
大我は永夢の戦いを遠くから見ており、曰く「面白くなりそうだ」。何故その場所を知っていたのか、何故見ていたのか、何が面白いのか、全て謎。これから先ライダーは俺一人でいいとか言いそうには全くないですね。
飛彩は永夢の話を車の中で聞いたのか「眼中にない」と発言していたが、ゲーム病患者の出現に間に合わなかったことにはノーコメント。衛生省側にも問題あるとしてもそれはどうなの。

・ゲームキャラが実体化してる以上、誰かを犠牲にしているのではないかというポッピーに対する疑問と、適合手術を受けてないのに変身できる永夢への疑問、お互いになぁなぁにしてるからおあいこですね(?)。

・おまけ

 

まとめ

登場人物や世界観の説明をしなくてはならない第1話からこのツッコミどころの多さは脅威的。この先見ていく中で説明されていく可能性もあるので、これだけを根拠にエグゼイドが駄作だなどとは言わないが、現状誰一人として好印象を持てないのは酷い。主人公はゲーム感覚で手術に挑むし、ヒロインもいくつかふわっとした説明をしただけで魅力はなし、日向も前述の通りほぼ結果オーライで頼りない。

 

エグゼイド感想一覧

表面

仮面ライダーエグゼイド 第1話「I'm a 仮面ライダー!」 肯定的感想

 

次話

仮面ライダーエグゼイド 第2話「天才二人はno thank you?」 否定的感想