やんまの目安箱

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ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダーは「子供向け」なのか

仮面ライダーは子供向けである」と言うと「ハードな内容だからむしろ大人向けだ」という意見が飛び、反対に「仮面ライダーは大人向けである」と言うと「あくまでもメインターゲットは子供であり、大人は遠慮するべきだ」などと言われることもある。

特撮界隈には、やたらと「子供/大人」を意識する人がいる。叩く理由としたり、容認する理由としたり、ベクトルは違えどその区分けを拠り所に話をすすめることが多い。その風潮に対して個人的に思っていることを、結論自体は当たり前のことだが、再確認の意味も込めて書いておきたい。

 

まず立ち位置をハッキリさせておくと、自分はどちらだとも思っていない。強いて言えば、「子供向けを理由に大人を弾く風潮」に反対だ。
その上で質したいのは「子供向け」の意味である。

・(自ずから)子供が主に見るもの
・(自ずから)大人は主に見ないもの
・本来子供が見る(べき)もの
・本来大人が見ざる(べき)もの

このようなニュアンスを十把一絡げに「子供向け」という言葉に乗せていて、それが非常に気持ち悪い。

これらは上2つの「結果」と、下2つの「偏見」に分けられる。「子供向け(の番組)」という言葉を考えると、「結果」の2つは必ずしも作品自体の性質を表すものではないため、適当な表現とは言えない。

またこれらとは別に、「子供騙し」という意味を持たせて「子供向け」という言葉を使う場合もある。これは単なる誤りであることが一目瞭然だと思われるが、「仮面ライダーが子供騙しであるか」ということについては後々エグゼイドに関するブログで書くつもりだ。いつになるかは知らないが。


さて、上で挙げた4つのうち、残り2つの「偏見」が本題だ。仮面ライダーは「子供が見る、または大人が見ざるべき」作品かどうか。
これについて自分がよく使っている例が「オレンジジュースを子供向けだと言うか」である。
大人と子供をハッキリ分けるとしたら、まずは法律で定められるところの成年・未成年が分かりやすいだろう。ご存知の通り、未成年者の飲酒は禁止されている。
ではそれ以外の飲料、例えばオレンジジュースはどうかというと、「禁止されていない」だ。飲んでもいいし飲まなくてもいい。そういうことになっている。

 

この「酒とそれ以外」を映像作品に当てはめると、映画のレイティングなどがそれに当たるだろうか。例えば『仮面ライダーTHE NEXT』だ。
(最近はアマゾンズの映画が話題だが、実際に年齢制限がかかるかどうかは未だ不明なのでこちらを使わせていただく)
この作品はPG12として、正式に「12歳未満は(保護者の同伴なしに)見てはいけない」とされた。
まぁこうした年齢制限に法的拘束力はないのだが、あくまで似たような対比構造としてこれは「酒」に該当するものとして扱わせてもらう。

 

いわゆる全日枠と深夜枠によって規制の度合いが違うのかについては自分の寡聞につき取り扱わないが、つまり何が言いたいかと言うと、仮面ライダーは果たして「義務」「禁止」「許容」のどれだろうか、ということだ。

 

規制のされていないテレビで、規制のされていない作品を見るのだから、子供向けも大人向けもないと思うのだ。オレンジジュースを子供向けだと言うだろうか? 少なくとも自分は言わない。子供の頃から飲んでいるし、大人になっても機会があれば飲むだろう。

 

この文脈で言うならば例えば仮面ライダーの玩具などは、乱暴に扱っても壊れないようになっていたり、誤飲などの対策がなされていたりして、大人はもちろん、本来ならば危ないからと利用できない子供でも利用してよい(許容)、安心できるもの。ということになるだろう。僕の"子供向け"に対するイメージは主にこれである。

また最初に示した「(主に玩具について)メインターゲットは子供なのだから大人は遠慮するべきだ」という言説にも、対象年齢(例えば3歳)以上の人みなに、買って遊ぶ正当な権利があることを述べておきたい。より正確に言えば、対象年齢も推奨されるというだけで規制ではないのですべての人にその権利は平等にある。

 

もちろん売り場で鉢合わせたらゆずってあげるような個々のやさしさの元に成立する行為は良いことだと思うが、そこに仮面ライダーが子供向けかどうかというのは関係ないのではないだろうか。少なくとも自分は、心に余裕さえあれば、年長者でも年少者でもゆずるだろう。

 

仮面ライダーも、他の戦隊やウルトラマンなどの特撮作品も、結局のところはただのいちドラマである。そこに好き嫌いはありこそすれ、「子供」「大人」という曖昧な言葉で括ることは究極的にはナンセンスだと自分は感じる。
オレンジジュースが嫌いな子供もいるし、お酒が嫌いな大人もいる。

 

まとめ 仮面ライダーは基本的に全年齢対象の作品であるから、個々の線引きで子供 /大人を分けて語ることはナンセンスではないか。

 

4/30 追記

先日別の記事にてコメントをいただき、「子供向け」について新たに思うことがあったので書き加えることとする。

 

「子供/大人」という概念自体明確な線引きが難しい以上、それを元に作られた言葉(子供向け)を使って論じることには無理がある。

齟齬を減らすには、もっと論旨と表現を明確にリンクさせるべきではないだろうか?

例えば自分が「過激な描写がないこと」を指して子供向けだと言っているのであれば、わざわざ子供向けなどという婉曲な表現はやめ、そう言えばいいと思うのだ。

他にも「非現実的な、ファンタジー要素を含んだ作品」だったり「ヒーローもの」だったり「特撮」だったり「教育に良いメッセージがあるもの」だったり「娯楽作品」だったり、それぞれ子供向けという言葉に対し思うイメージがあろう。

あとは「◯◯は"子供向け"だ/ではない」という文章の""内にそのまま当てはめれば良いだけである。

自分が普段どういった意味をもたせ言葉を使っているのか、一度じっくり考えてみるのも面白い。

 

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