やんまの目安箱

やんまの目安箱

ドラマ(特撮)、アニメ等の話を中心に色んなことをだらだらと、独り言程度の気持ちで書きます。自分のための備忘録的なものなのですが、読みたい方はどうぞ、というスタンス。執筆時に世に出ている様々な情報(つまり僕が知り得るもの)は特に断りなしに書くので、すべてのものに対してネタバレ注意。記事にある情報、主張等はすべて執筆時(投稿時とは限らない)のものであり、変わっている可能性があります。

仮面ライダークウガ EPISODE18,19,20「喪失/霊石/笑顔」 感想

キャラクター

 五代雄介
・変わんないなぁ……いい笑顔。好き。

 

 一条薫
・「五代に伝えてくれ。俺は待ってると」
信頼関係が厚い。この一言だけ言って、後は未確認生命体26号の捜索に全力を尽くしてるんだもんな。
・「遅いぞ五代!」
笑ってる……安心した顔見られるのが気恥ずかしかったのかな。背を向けてサムズアップするのがまたいい。五代が頑張ってる間、一条さんも満足できる、納得できる行動をしたっていう証だよな。素敵。
・「いいんじゃないか?」
なんだろうね、ニヤニヤしちゃう。かわいい。

 

沢渡桜子
・「私、研究室に戻ります。五代くんのお腹の中の石について、碑文の何処かにヒントが隠されてると思うんです。私なりに、自分の場所で頑張ってみます」
みのりもそうだけど、いいよね。五代のために直接してやれることはないかもしれないけど、自分にできることを精一杯やるっていうのは。

 

 椿秀一
・「君はいい鎖骨をしてる。あぁ、鎖骨だ。脛骨のカーブもすばらしい」
今日イチ笑った。直後の真面目な顔といい、やっぱりギャップがあると引き立つよね。
・「大丈夫、子供たちを悲しませるような男じゃないでしょう」
うわ、いいなぁ……なんかこう、『あいつは殺しても死なない』みたいなフォローするシーンはよく見かけるけど、本人の行動原理である"みんなの笑顔のため"を根拠に信じるのは、ズルいなぁ。
・部屋の電気を点けた! 僕ここ好きだ……すっごく好きだ……こんな何気ない動作でこんなに感動できるってすごくない? クウガすごいよ。
・「沢渡さん、今フリーか?」
ついに荒川脚本でもそういうキャラに……(笑)

 

 

椿さんの救命シーンのスピード感がすごくて、緊迫感がビシバシ伝わってきた。「まだ途中だから死ぬわけない」という気持ちを隅に追いやる迫力と、その後の静けさによる落差。"演出"ってこういうことだよなぁ……。
「お前が死んだらどうなる? いつもみたいに"大丈夫"って言えよ。おい!」
これも、五代本人じゃなくて、これまで五代が安心させてきたその周りの人たちが"大丈夫"だと信じていて、いや、もう、なんか……いいね! ひとつ気になることがあるとすれば、その信頼が、言って見れば「五代は特殊」という内容であること。段々、五代がクウガであることが当たり前になっていくような、それこそ怪人になっていってるような……。
今回は今までの中で一番面白かった!
後日談とも言うべき「笑顔」も、ご褒美って感じでほっこりできた。

 

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仮面ライダークウガ EPISODE21,22「暗躍/遊戯」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー龍騎 22,23話「ライアの復讐/変わる運命」 感想

キャラクター

 城戸真司
・「すごい分かるし、前の俺なら、絶対協力してたと思う。でも今は……ただ戦いを止めるのが良いのかどうか、まだ分からない」
そうそう、悩め悩め。王蛇に対する龍騎として、真司はどこまでも"逃げずに真正面からぶつかる"キャラクターでないといけない。

 

 秋山蓮
・「お前に見透かされるのもいい加減慣れたな」
真司という、自分の背負っているものを共に背負おうとしてくれる存在を手に入れたことで、幾分心に余裕ができた様子。これは本当の意味でいい傾向だ。

 

 北岡秀一
・「うるさいなぁ」「俺がライダーとして戦うのは、自分のためだけなんでね。その一線を踏み外すと、お前たちみたいに弱くなるんだよ」
北岡の方は未だ"逃げ"の姿勢。他人に対して非情だったり攻撃的だったりする人っていうのは、単純な力比べだと強いかもしれないけど、それは精神的な弱さと比例していて、有り体に言えば"寂しい人"なんだよね。この辺りが龍騎の背骨な気がしてきた。
・蓮「お前が弱くなったんじゃないのか?」
なんだかんだで吾郎ちゃんが気になって戦いに集中できなかった、というところだろうか。しかし北岡が行動を起こす前に自力で帰ってきちゃったのを見るに、吾郎ちゃんのこういうところが北岡にいつまでも逃げさせているんじゃないかな、とも思った。あのまま助けに行っていれば、北岡は自分の中の弱さを認めざるを得なかったはずなんだから。共依存関係にも近いものを感じる。

 

 手塚海之
・「あいつは……斉藤雄一という男は、最後までライダーになって戦うことを拒絶した」「それを臆病だと言うやつもいるかもしれないが、俺はあいつは誰より強いし、正しかったと信じてる」
手塚は結構肯綮に中ることを言うよね。"戦わない強さ"って言うものもあって、それは手の怪我と向き合って戦うことでもあるし、戦って解決するという甘言と戦いたくないという信念との戦いでもある。もちろんどっちが正しいって訳ではないけれど。
・「秋山、このカードはお前が使え」「違う。あの時占った、次に消えるライダーは……本当はお前だった。しかし運命は、変わる。お前なら……雄一、お前は後悔なんかしてない。今なら分かる。お前は俺の運命を変えてたんだ。そしてそれがもっと大きな運命を変えるかもしれない。俺の占いが……やっと、外れる……」
手塚は"SURVIVE"を手放した。それが命を賭して真司を救う決意の現れであるのは明白だけれど、自分が使って真司を救えばよかったのでは? という疑問は残る。僕には、これは賭けに見えた。蓮の願いと向き合う決断をした真司と、その真司と向き合う決断をした蓮。自分ではなく、この2人の戦いにライダーバトルの結末を託したのだと思う。真司には問いを、蓮には生き残る術を与えて。これからこの2人がどのように運命を変えていくのか楽しみだ。

 

 

2クール目の中心にいたと言っても過言ではない手塚が死んだ。一時はデリカシーがないとか散々言ったけど、本人が友人を失っていることを知った今ではあそこまで強くは言えない。ここからどうなるんだろう。

 

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仮面ライダー龍騎 24,25話「王蛇の秘密/合体する王蛇」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダーアギト 20,21話「或る目覚め/暴走する力」 感想

キャラクター

 津上翔一
・亜紀が自分の彼女じゃなかったらしいと知って戸惑っていたようだけど、数秒後にはまた金剛寺さんがどうとか言ってて笑った。

 

 氷川誠
・「こういう仕事をしていると、人間の嫌な部分ばかり目についてしまって……まだ判断しかねるというのが正直なところです」
北條さんのことですら、この間ようやく「嫌な人かもしれない」って言ってたぐらいだから、基本的には善だと信じてるけど、そうじゃない現実も相応に見ていて迷ってるんだろうな。

 

 葦原涼
・涼が3ライダーの中で一番自分のためだけに戦うのって、この副作用も理由の1つなんだろうな。こんなリスク抱えてまで他人のために戦うのって、底抜けのいい人じゃないとできないし。

 

 風谷真魚
・「昨日また戦いに行ったんでしょ? 無事に帰ってきたんだったら連絡ぐらいしてよ。心配するじゃない」
普通にいい子だ。なんか、翔一くんが戦うことに無頓着だから、こういう人がいるとバランス取れるよね。本当はもう少し翔一くん自身も、何のために戦うのか、何のために命をかけるのか、きちんと考えて欲しいんだけど、まぁ言っちゃえばその場のノリで生きてるのが翔一くんだからなぁ。

 

 榊亜紀
・涼のこと、やっぱりちゃんと好きだったんだね。こいつも嫌な奴だったけど、嫌な奴ってのはそれだけ余裕がない人ってことだからなぁ。そこんところの事情をきちんと描いてもらえれば、僕の場合は必要以上に嫌うことはないんだけど、結局あのアパートの眼鏡と特徴のない男が出てきただけで何も分かってないからなぁ。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール
21.「こっちに来て」という音声
22.榊亜紀の目的

 


最後、翔一くんはなんで変身したまま亜紀のとこに行ったんだよ。もし生きてたら、翔一くんだと分からないじゃん。とんでもなく雑な出会い方だったなぁ、アギトとギルス。普段すごく面白いのに、こういうのが1つあるだけで一気に興が冷めるから、ホントやめて欲しい。それも溜めに溜めた重要なシーンでこの演出。ただでさえこれまでの戦闘シーンの浮きっぷりから翔一=アギトの図式がしっくりきてないのに、普段寡黙で姿勢正しいアギトの姿で「亜紀さん! 亜紀さん!」とか叫びながら抱きかかえるとか、どう考えても無理があるでしょ。

 

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仮面ライダーアギト 22,23話「運命の対決/資格ある者」 感想

 

・この世に出現した最初のアギト……って、沢木が不老長寿の存在で実は何百歳ですってことでもない限り、アギトが現れたのはここ数十年ってことになるのか。なんかちょっと意外だったけど、でもじゃあ今までは目覚めた者みんなギルスになってたとするなら、アギトと比べて珍しいとはならないだろうからな。人間と比べて珍しい、だったのかもしれないけど。
まぁ、闇の力は太古 光の力に負けてからずっと眠ってたんだろうから、寝てる間のことは流石に感知してないのかもしれない。彼が知らないだけでギルスやアギトはちょいちょい生まれては死んでを繰り返してて……って、でも沢木と雪菜のあれこれって彼が寝てる間のはずだよな。ロード達から聞いたりしたんだろうか。
そもそも違って、まず消耗した体力を取り戻して復活を遂げたけど、そこはあくまで地上じゃない天国みたいなところで、しばらく下界の様子を見てた末に、オーパーツに入ってもし人類がパズルを解いたら顕現する……という選択をしたんだろうか。
どちらにせよイマイチしっくりこないな。今回の見返しで前後関係とかちゃんと理解できるだろうか。
・"アギトの力を解放する権威"とやらを使って、マシントルネイダーをスライダーモードに強化したのかな? 直接アギトの力を目覚めさせてるというよりは、人間が元来持っててそれと拮抗してる闇の力を弱めることで、覚醒を早めてるのかもしれないけど。それなら実質的には闇の力(を操る力)な訳だから、サソリの刻印が刻まれるのも分かる。
津上翔一に戻れなくなるってのは、どういうことかよく分かんない。
・涼が苦しんでるのは、捕獲作戦で傷付いたからってだけではどうもなさそうよね。どっちかって言うと、ギルスの副作用に近いものを感じる。もしかするとまた瀕死のところを闇の力が(遠隔で)助けてくれて、そのせいもあってアギトを襲えって声にうなされてるのかも。
・真澄が何かに怯えてドアの鍵を厳重にしてるって描写、普通やるなら開けたあとちゃんと締めるとこまでセットじゃない? 男が来たからちょっと安心して気が緩んだ、みたいな表現なのかな。
・アギトって、こう言っちゃあれだけど全体的に演技そんなにうまくないよな。いや、僕はそういう良し悪しを見極める目がある訳じゃ別にないけど、なんかそう感じる。それを補っても余りあるほど面白いんだからすごいけど。
いま言いたかったのはそこじゃなくて、その中で北條の「当然ですよ」はすごく良かったなと思って。微かに震えてる感じと、そこから氷川と小沢に笑いかける(嘲笑だが)ことで緊張が解けるとこも含めて。焼き肉こそ行かなかったけど、2人とこうして皮肉の効いたやりとりするだけでも多少気が晴れて普段のペースを取り戻せたのかな。
一回否定したのに「同情した」と漏らすことで、逆に本当は同情なんてしてなかったのではと思わせる小沢さんのテクニック(?)もさすが。
・沢木は人の心を旅する過程で、あかつき号の面々のこと(アジトの場所)も知ったのかな。元から聞いてたのかもだけど。
・555(ファイズ)で特に思ったことだけど、「力に溺れる」って果たしてそんなに説得力のある説明かなぁ、と。
力を持つ者は持たざる者に対して「自分はあいつらとは違う」という感情を抱くから、平気で人も殺せるようになるのだろうか。弱かった自分との決別的な意味もあるのかもしれない。
……あ、捕獲作戦の関係者だったのね。

・涼に囁く声は、前回は闇の力がアギトを襲わせてるのかもって言ったけど、もっと単純に、アギトとアンノウンの区別が付いてないのかもしれない。仮面ライダーと言えば同族殺しだし、アンノウンのことも同族と見做して襲ってるのかも。
・北條G3の回には「アンノウンを前に逃げちゃったから氷川と違って"アギトに助けてもらう"という経験ができなかった」と言ったけど、自分で蒔いた種とはいえむしろアギトに襲われてアンノウンに助けられるとは、因果な人だ……。まぁ視聴者的にはともかく、闇の力的にはこれが本来の構図なんだろうけど。
・人間とAIにおいてピックアップされることの多いイメージだけど、考えてみればそもそも争いってもの自体、どっちが先に手を出したかなんてハッキリ分かるもんじゃあないな。
一応北條が先、と見るのが普通だけど、彼にとってはアギトもアンノウンも存在するだけで怖い=悪なんだから仕方ない。実害の有無はあまり関係なく、僕らがゴキブリ殺すようなもんだ。や、僕は怖くてとても殺せないけど。
・アンノウンはアギトという人間の未知の可能性を恐れている……なんと、小沢さん大正解じゃん。もっと終盤まで引っ張られてるイメージだったのに。何が正解か分からない状態だと、さらっと核心に触れてもそれを真に受けていいのか判断しかねるので、結果的に謎は謎として依然機能する。こんな情報の使い方してる作品初めて見たかもしれない。
・めっちゃ聞き覚えのあるセリフ……っていうか構文としてほぼおんなじじゃん。なんで前回見たとき無反応だったんだ? 自分。
・神の視点から見てると、実際亜紀は割とノリでそういうこと言っちゃう人だし、葦原に生きていこうって言ったのも翔一に住所教えたのも両方本当で条件はほぼ同じだし、まだどっちがフラれたのか分からない、なんなら両方騙されてるだけって可能性もあるのに、自分がフラれたのだと決めつけて身を引く翔一くん。記憶喪失だから当たり前っちゃ当たり前だけど、意外と自分に自信ない? というかそもそも、そこまで亜紀に対して執着がないだけかな。
・「才能が一つ多い方が、才能が一つ少ないよりも危険である」ニーチェ
・思い出したら地獄……ね。そうだっけ。「やがて自分も化物になって、そしたら殺される」という迫ってくる恐怖は、眼鏡の女が警戒してたよう確かにすごく怖いことかもしれないけど、そのタイムリミットは既に過ぎてる翔一くんに、そこまで怖いことなんてあるのかな。まぁトラウマは思い出さないに越したことはないけども。そろそろ一旦思い出すし、とりあえずはそれを見てみるか。
・前見たときは、確か亜紀の気持ちがよく分からなかったのよね。涼が生きてて良かったじゃん、何ぐだぐだ言ってんの? って。我ながら、読解力ゼロかよ。涼が生きてたなら、亜紀は正当性を失くした単なる人殺しになってしまう。まだ自分の覚醒度合いは変身するに至ってない(≒多分涼より弱い)のに「これから傷つけるかもしれないから自分が涼を守る」なんて若干むちゃくちゃなことを言うくらい、気が動転している。
・しかし、変身できるほどに覚醒した者が中途半端な連中と違って分かりやすい"超能力"を滅多に使わないようになるのは、なんでなんだろうね? 正直、亜紀たち超能力者とアギトが同族っていうのは、なかなか感覚的にすっと入ってくるものではない。今回涼の変身時に光で照らされるとこは似てるけど、普段は翔一くんもあそこまで分かりやすくテカテカはしない。
アギトは神秘の戦士だからまぁ分かるとして、ギルスに出し惜しみする理由はそんなない気がする。
・これからのことを危惧して北條を襲うのは過剰防衛じゃないか? と思ったけど、アンノウンと同一視してるから仕方ないとはいえ、これから起こるかもしれないこと(アギトが人を襲う)を根拠に殺そうとするのはお互い様だった。
・さっきはむちゃくちゃって言ったけど、亜紀が人間から涼を守り、涼がアンノウンから亜紀を守るというのは、割とバランスのいい関係なのかもしれない。力関係は概ね人間<超能力者<アンノウン<ギルスだから、それこそギルスが人間に対して本気で反撃するのは過剰防衛なので、弱めの亜紀が対処する。あくまで敵より少しだけ強い力で対抗して、圧倒し過ぎないというのはヒーローものの不文律で、だから戦隊は敵が巨大化しない限りロボを出さない。道徳的でありながら、力が拮抗してればそれはバトルとして見せ場ができて(ハラハラさせられて)作劇的に好都合でもある。
・クイーンジャガーロードが不可能犯罪もクソもなく普通に首の骨負って亜紀を殺すのも、今見るとめちゃくちゃ不自然だな、気付かずスルーした癖に何をって感じだけど。
「アギトのままじゃ亜紀に翔一だって分からないだろ」ってツッコミは、亜紀はどうやら知ってたらしいというのが「守って欲しかった」というセリフからなんとなく分かる(あかつき号事件の真相を踏まえた上でなら明確に知ってることが分かる)から的外れだったみたいだけど、とは言っても不自然に見えることは変わらない。もう少し小出しに、アギトが普通に動いて喋る描写を積み上げられなかったのかな。確かに相手は真魚ちゃんくらいしかいないけども。あとアンノウンに目的を問うとかさ。
また「第六感で涼が来ること分かってたから変身解かなかった」と解釈してもいいけど。仮に翔一の状態であそこにいるのを目撃したとして、今の時点じゃまだ「お前に人は殺せない」と言うほどの信頼は2人の間にない……のかもしれない。1回看病してくれたとは言え、直前にフラれてて動機はバッチリだし。

仮面ライダークウガ EPISODE17「臨戦」総集編 感想

今回は総集編なんで、これまでを振り返る感じで。ちょうど、エグゼイドやビルドの時の、クール毎のまとめみたいな感じ。

 

キャラクター

 五代雄介
・善人
基本的にはそう呼ばれるべき人物。そういう意味ではきちんとヒーローだし、不快感を覚えることはまずない。でもあくまで一人の人間であって、"善人"以上にはなれないって感じの人。人である以上は人の味方をすることを咎めることはできないし、その為に暴力をふるうことを悪だと言える人間などいないだろう。殺されたから殺す……この辺りに制作陣が自覚的であるような演出がなされていたので、どう決着をつけるか楽しみ。
・義務
一方で、クウガとして戦うことは自分の義務であると思っている節もある。警察よりもグロンギ退治に適した力を持ち、手をこまねいていれば次々と人が死んでゆく以上は、やるしかない。義務感があったからと言ってそれを実行することが困難であることに変わりないので、彼の善人性を否定するものではないけれど、どういう意味があってこのような描写があるのかは気になるところ。彼が苦しむのはグロンギがいるからなのか、それとも人間が弱いからなのか……。

 

 一条薫
・仕事
警察として、責任を持ってグロンギ対処に当たる。それ故か仕事人という印象が強く、一条薫個人のエピソードはほとんどと言っていいほどない。自分でも驚くほど彼に対して何らかの感情を抱いてる様子がない。"頑張り屋"って感じの人。強いて言えば、囮作戦やグロンギの尾行などの危険なことをたった一人でやる傾向は見ててちょっと怖いかな。
・淡々
これは一条というよりはこの作品の警察組織全体の傾向だけど、ドラマ性がない。「目撃情報があった」「解析してみたら分かった」といった事実の羅列が主な内容であり、言ってしまえば"つまらない"。
・秘匿
4号の正体を未だに隠しているのだが、意図が分からない。未確認生命体が危険視されているのは、「よく分からなくて不気味」「人を殺す」の2つが主な理由だろう。人を殺しておらず、意志の疎通さえ可能な4号を危険視する理由は殆どないと思うだが。

 

 

全体としては、この1/3で描かれたのは主に「信念を貫く」ということだろうか。ただ前回も書いたけど、これって一歩間違えれば独善的とも取られかねないんだよね。僕の記憶が確かなら少なくとも榎田さんと冴くんの話はあったはずなので、そこら辺でどういう結論を出すかが分水嶺となるだろう。

 

次話

仮面ライダークウガ EPISODE18,19,20「喪失/霊石/笑顔」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー龍騎 20,21話「裏切りの蓮/優衣の過去」 感想

キャラクター

 城戸真司
・手塚「それを責める資格はお前にない! 気を付けないと、お前も乗せられるぞ。お前はさっき、浅倉を倒そうと思ったんじゃないか? それが神崎士郎の手だ」
手塚自身は危ない人だけど、だからって筋の通ったことを言わない訳じゃない。ここに関しては100%賛同。
・「やっぱり俺、お前だけは……」
須藤の時も「お前"だけ"は」って言ってたよね。浅倉に対して自分からストライクベントまで撃ってるし、完全に"乗せられてる"。
・「俺……今までただ戦いを止めれば、全部解決すると思ってた。でももし蓮を止めれば、蓮の彼女が……」
これまでずっと、ライダー達はみんな浅倉のような戦闘狂か何かだと思ってたの? 確かにバカなキャラとして描かれてきたけど、ここまでくるとバカなんじゃなくて人の気持ちを想像できないとか、そういう障害の域なんじゃないかと思えてくる。積極的に戦う理由について考えたことないもんね、そういうの興味ないんだろうね多分。自分が正しいと思うこと(非戦)を押し付けることしか頭にない。
・「俺……戦いにきたんだ。お前がどうしても戦わなきゃいけないなら、俺が相手になる。俺が全力で戦う。お前の戦いの重さを受け止めるには、今はそれしか思いつかない」
やっと真司も問題と向き合うだけの情報を得た。そこから1話のうちにきちんとこういう答えを出したのはすごいと思う。

 

 秋山蓮
・手塚「俺が秋山なら、無理にでも浅倉と同じ側の人間になろうとする。外れかけた仮面を付け直すにはそれしかない」
真司達を裏切り浅倉を助け、引き返せないところまで自分を追い詰めようとしているのよね。でもそれっていうのは、前にも言ったように「戦うしかない」という状況を作ることによって思考停止するためのものなんだよね。より一般的な表現をするならヤケに近い。
・「お前にとっての戦いはそんな程度か」「気が変わった。龍騎は俺が自分で倒す。だから横から汚い手を出すな。それともうひとつ。こいつの前にまずお前を倒すことにした」
浅倉は"目的のために非情に戦える"のではなく"戦うこと自体が目的"なのだと気付き、その薄っぺらさを目の当たりにする。また変身前の真司に攻撃したのも非常に象徴的で、ライダーバトルに勝ち残って願いを叶えることなどどうでも良く、ただ暴力に浸りたいだけの浅倉であるが故の行動と言っていいだろう。
真司との勝負を浅倉に譲ったというのは、取りも直さず戦いに於ける葛藤(ここで言えば真司を殺せるのかどうか)からの逃げでしかない。自分の背負っているものを知って尚正面から受け止めようとする真司の誠意へのお返し、そして浅倉という"弱さ"への決別として、真司やその背後にある自分自身の矛盾と向き合う決意をする。

 

 浅倉威
・「せっかく自由の身になったってのにこんなところで燻ってるのはアレだな。暇潰しに戦わないか? 戦ってる間だけは頭がスッキリするんだ」
見ていて分かったけど、浅倉って言うのはただ暴力を振りまいて場をかき乱すためだけの舞台装置じゃなくて、物語的には"弱さ"とか"逃げ"の象徴なんだな。本人が言うところの「イライラ」……詰まるところ怒りや悲しみ、葛藤などと言った自分にとって都合の悪い感情と、一切向き合うことなく暴力によって"発散"させてしまう。そういった精神的な意味で誰よりも逃げ、誰よりも思考停止してしまった成れの果てとしてのキャラクターが浅倉なんだ。

 

 

大久保「ジャーナリストとしての心得その1。真実は1つだが正義は1つじゃない。ま、最終的には自分を信じるしかないんだけどな。ほ〜ら悩め悩め」
彼のバックボーンは描かれないので一般論の域を出ないのだけれど、これまでの龍騎がそれを如実に表しているので視聴者の視点ではきちんと説得力を感じる。自分としては、"正義"よりも"生き方"とか"信念"みたいな表現の方がしっくりくるけど、まぁそう違いはない。真司もちゃんと他の連中と同じステージに立ったし、ここからが本番だ。

 

次話

仮面ライダー龍騎 22,23話「ライアの復讐/変わる運命」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダージオウ EP02「ベストマッチ2017」 感想

キャラクター

 常磐ソウゴ
・「気がする」がしつこい。口癖によるキャラ付けも必ずしも悪くないとは思うけど、かっこよくなきゃ話にならない。
・"バイク"の文字を読むのはモチーフをうまく活かしてると思ったけども、ベルトの使い方は知っててバイクは知らないってのは不思議な話だな。つくった人が違うとか何か理由でもあるんだろか。
・「きっと俺たちは、過去に行って戦ってるんだ。ビルドと一緒に」
どういう意味なのか分かりにくかった。2017年での戦闘を指してるなら、戦兎視点ではこの表現でいいと思うんだけど、ソウゴ視点では「これから過去に行って戦うんだ」じゃない? アナザービルドのよく分からない描写と合わせて「倒せなかったのは俺たちが過去に行ってるから」という謎のセリフに聞こえた。このセリフからゲイツが察するのもよく分からん。理解力なくてごめんなさいね。
・「動かしてないよ。(中略) 自分が歩む未来は、自分で選ぶしかないんだ。自分で動かさない時間は、動かないんだよ」
あのバスケ選手は、死にたくないから自分の意思でウールに協力したんだけどな。そしてソウゴも同じく、きっかけはほぼツクヨミやウォズから与えられてる。一体これらの何が違うのさ。
いや、まぁ、ソウゴ視点では"ウールが動かした"ということになってるからそれでいいんだけど、実際は違う。的はずれなこと言ってて間抜けだなー、としか。それに、アナザービルド倒した後バスケ選手は無事だったし、結局運命かなり変わってんだよな、他人の手で。
・「望むところだよ」
どういう責任かも分からないのに、安請け合いするなぁ……変身後にふざけるし。
・「これ、持っててもらえるかな?」
どこから出したのそのブランクウォッチ。ツクヨミが持ってたにしては彼女は様子見なのにマジーン貸したっぽかったりとなんか言行不一致ぎみだし、そもそもジオウウォッチになった黒いやつは突然チャリのサドルにあったからなぁ……。と思ったら、ジオウ初変身の時にホルダーにしれっと付いてた。そういうもんなのかね。
・「歴史が変わっても、戦兎はビルドになる道を選ぶし、龍我はクローズになる道を選ぶ。そんな気がする」
だとしたらそれは気のせいだよ。ツナ義ーズファンになってたし、改変後はどうか知らんけど本編の戦兎はエボルトに言われるがまま、流されてビルドになったんだから。今回のテーマと相性悪いね。

 

 明光院ゲイツ
・「アナザーライダーか。タイムジャッカーがこの時代にも出没するとはな。……放っておけ。俺たちは俺たちのすべきことをする」「仕方ない」
彼はタイムジャッカーたちに対してどういう認識なんだろう。別の王を立てるってことはジオウの妨害にも役に立つだろうし、その辺のすり合わせがゲイツの目的の明確化につながるとは思うけど。

 

 ツクヨミ
・「自分でもよく分からない……」
"ジオウになるのを阻止するだけでいい"からゲイツを止めてるもんだと思ってたけど、ジオウになってしまっても結局止めるのね。ゲイツと違って恨みは少ないのか、前回言ったようにやり直せるから楽観的なのか……。
・「本当に今のジオウが、私達の知るオーマジオウになるの?」
気になるなら見に行けば良くない? 初変身以降の彼の転機をさ。

 

 桐生戦兎/葛城巧
・万丈と共にツナ義ーズのファンということに。互いに"氏"とか呼んだりして、ステレオタイプなオタクっていうのがある意味ビルドらしかった。顔が太郎なのは気にするべきなのか否か……。そういうとこ描く気ないなら別にそれでもいいと思うんだけど、都合いいとこだけ拾って「伏線回収です!」みたいなのはやめてね。
・「ちょっと妬けるな」
正史の戦兎なら絶対に言わないであろうセリフだな。とりあえず今までの描写を見る限りは、放送されたビルドとは別、かつジオウと地続きの世界であるっぽいんだけど、やっぱりソウゴがビルドたちを知らなかったのが謎。ジオウ世界では本編ほど壮大な話にはならなかったからビルドの存在を知らないとしても、スカイウォールぐらいは分かって然るべきでしょ。nascitaまで徒歩で行けるくらい近いなら。
・ラビットタンクがふとした瞬間に忍に見えてしまう。

 

 万丈龍我
・完全にビルドのオマケ扱いでちょっと可哀想だった。あれなら出てこないほうが……と思ったけど販促しないとだもんね。

 

 アナザービルド
・映像で説明しようと頑張ってたのは分かったけど、全く伝わらなかった。何あれ。それともゲイツ単独タイムバーストの演出? 技を当てる前から敵が爆発するっていう未来を確定してしまうみたいな。
・水泳選手と弓道がベストマッチなのは、海賊レッシャーをイメージしてるのかな。そういう遊び心は見てて楽しいかも。

 

 

見どころだったらしいけど、バイクチェイスが絶望的にかっこよくなかった。ライダーだからバイク乗せとけばいいだろみたいなのやめて欲しい。見てて退屈。
しかし、これでもうビルド編終わりとはね。ビルドじゃなくても十分に成り立つというか、まぁぶっちゃけ本編が虚無だから仕方ないとも言えるけど、とりあえず先に期待するのはやめることにしました。

 

 補完計画 2.5話「世界のルール」

「同じライダーの力は同じ時間には共存できない」とは言うが、ビルドライドウォッチとアナザービルドウォッチは同時に存在するよね。アナザーライダーは同じライダーの力でしか倒せないって条件も満たせなくなるし。あー、ビルドライドウォッチは未来で手に入れたものだから別枠ってこと? まぁ、この辺は巧の言うように来週以降さらに整理されるってことなんだろう。
ただひとつ。エボルトの遺伝子についてはなくても生み出せるけどね! あと台本逆さまで読めるかつ気にもならないって、それ逆に脳の処理能力半端なくないか?

それに「ビルドという番組自体がなくなった」ってのも不思議。仮面ライダーは基本的に敵が先にいて、そこからライダーが生まれる。だからライダーの力がなくなったら野放しになった敵がいるはずなんだけど、それも含めてなくなってしまうんだろうか?
「馬に蹴られる」の件については、僕に言わせればみんな真に受け過ぎ。どう考えても2つじゃパッとしないからオチつけるために足されたものだし、せいぜい「巧の顔は大目に見て」くらいの意味にしか思えない。

そもそも、その直前にちゃんと答えてるのよ。「世界は科学で割り切れない」は葛城巧の中でも屈指の名言だと思う。

その感覚を科学に造詣のない人にも伝えるのは困難(ソウゴと万丈が「誤魔化した」と言ったように)なので、そういう人に敢えて言うとするなら……という、まさに巧(表に出してたのは主に戦兎だけど)的な茶化す言葉選びの結果として出たのが「大人の事情にツッコむな」なんだよ。彼が真面目な話を3分もしてられないタチなの、本編見たなら知ってるでしょ。

「科学に造詣がない」というのは、主に科学信仰をしている、的なニュアンス。僕は科学に造詣があるから彼の言うことに共感できるんじゃなくて、ただ科学を信じてないから分かるだけ。机上の空論じゃなくて実験とか観察とかきちんとしてる人になら、きっとある程度は伝わるんじゃなかろうか。

「理論上はうまくいくはず」なんて言葉を例に出すのが手っ取り早いかな?

 この記事の最後にも書いたけど、そんな簡単にガバガバ認定して「こんなクソみたいな話つくっといて馬に蹴られるとかふざけんな!」とか言ってる人は、無責任というか僕は嫌いだな。

 

追記

'19/3/15
・ウールがアナザービルドを復活させる際に、取り出したものがブランクウォッチじゃない。ブランクの場合も見たことがあるので、この違いはちょっと気になるところ。このバスケ選手は意志がない(タイムジャッカーの傀儡になっている)ことがカギなのかもしれない。そして意志がない理由は、僕の予想では「既に願い(事故から助かりたい)を叶えた」ことなので、この"願い"と、ライダーの力の源であるとの予想している"物語"の関連はこの先すりあわせてみよう。
・あ、オーマジオウというのは、王様になるという願いを叶えてスウォルツの傀儡になったソウゴなのか?
・「ライダーにはライダーの力」というルールの根源……今回ソウゴが「もしかして、本物のビルドなら……!」と思ったからそういうことになったのかもしれない。
・あ、逆転の発想! もしかすると、"ビルドが消えてもツナ義ーズは残った"のではなく、"ビルドが生まれてもツナ義ーズは残った"なのでは? 平成ライダーのベースとなる世界に元々あったとして、そこに何者か(今のところで予想するならソウゴかスウォルツ)によって仮面ライダー(という物語)が生まれたことで世界がドラマチックに変化する。アナザーライダーの誕生によってバスケ選手が事故を回避したように、巧と龍我(もしかすると太郎も)は元々出会ってこのくらいの関係を築く運命だったのが、『仮面ライダービルド』という番組の誕生によって激化(劇化)したという可能性。もちろんアナザーライダーの(ひいては『ジオウ』の)存在でまた少し変わってるかもしれないけど。
ちなみに巧が太郎(戦兎)の顔なのは、当時はツナ義ーズ好きが昂じて整形したのではなんて解釈もあったけど、今なら「ソウゴ自身がこんがらがって現実化した」とも考えられる。
・歴史改変についても割と保留にしてることが多いので、今一度整理してみる。
劇中の順番で言えば、まずビルドの歴史があり、そこにアナザービルドが誕生('17)し、後にツナ義ーズファンの巧と龍我が存在('18)。アナザービルドの一時撃破によって記憶を取り戻した(ただしタイムラグなのかツナ義ーズファンカフェは変わらず)2人からライドウォッチを受け取り、ソウゴは過去('17)へ飛ぶ。
ビルドアーマーがアナザービルドを倒すと、事故現場に戻ったバスケ選手(恐らく'17)と記憶を失った巧と龍我('17)が映され、2人にブランクウォッチを渡してソウゴ達は現在に帰る。
何度か言っているように、因果律的には'17年でアナザービルドを完全に倒してしまうと、'18年でアナザービルドとツナ義ーズファンの2人が同居することも、ゲイツによる一時撃破でライドウォッチが生成されることも有り得ない。だってもうアナザービルドはいないんだから。
これが「ソウゴが"自分視点での過去である未来"に繋がる気がした」からで片付く問題なのか、スウォルツか誰かが先回りしてブランクウォッチを渡していた(1話のソウゴのように時間を止められていつの間にか手元にある→なんで持っていたか分からない)のか。
・「自分で動かさない時間は、動かないんだよ」
これまでの平成ライダーがすべてソウゴやスウォルツの空想から生まれたものだとしたら、アナザービルドと同様に"彼らはみな操り人形だった"ということになる(まぁメタな話をすれば作者がいる訳だからそんなに間違っちゃいない)んだけど、この言葉が意味するところとは一体……。台本も"影響"の1つに過ぎないという解釈なのだろうか。確かに、キャラクターが作者の手を離れて動くという話はよく聞くが、あまり踏み込むと自由意志とは一体何なのだろうという話になってくる。
あと、当時の僕は「動いてないよ」という意味に捉えてたみたいだけど、「ウールが(1人で)動かした訳じゃない。動いたんだとしたら、本人の意志だ」なのかも。
・ベルトが消えてない云々みたいな話をしてた記憶があるけど、数カット後にはきちんと消えてたので、ただのタイムラグのよう。
・「勝利に伴う責任」というのは、現在の僕の解釈だと"物語の重み"ということになるので、ソウゴの過去や未来にドラマチックな事が起こるようになる……ということなんだろうか?
・「歴史が変わっても〜」というのは、戦兎役に犬飼さんがあてがわれたように、ビルドとしての素質というか、他の状況だけが整っても『ビルド』にはならない、欠かせないピースのひとつとして、彼らの人間性(例えば困っている人を助けたいという気持ち)があるみたいな話なんだろうか。

 

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仮面ライダーアギト 18,19話「新しいボス/解散決定?」 感想

キャラクター

 津上翔一
・パン屋さんでバイトをすることに。一人暮らしするからってことなんだろうけど、親父さん出てきて即死んじゃったよ……。これからどうするのかと思いきや、涼が榊亜紀の部屋に転がり込んできた。なるほどね。

 

 北條透
・「それを、偏見というのではないのですか」
最近ヘイトが溜まっていたから、正義のために自分の恩人の罪を追求する姿で、ある程度それを払拭。普通ならそれも「恩人とは言え他人だし、どうせ自分の手柄として喜んで云々」と思うところだけど、きちんと一人で悩むシーンがあったのでそうはならない。当たり前のことなんだけどね。

 

 司龍二
・こいつ頭おかしいんじゃねーの。これまで身内を対象に護衛していたことでそれなりの人数守れてきただろ。別にそれ以外の可能性を完全に排除して考えてる訳じゃあるまいし、なんでこれまでのG3ユニットの活躍を無視して評価してんの? …………とは言え、氷川さんは割と翔一くんと駄弁ってたりと無駄が多いのは事実だけど。
・と思っていたら犯人でした。なるほどね、それで強引にこじつけようとしてた訳か。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール
21.「こっちに来て」という音声
22.榊亜紀の目的

 


「非メインライターの作品で脚本を頼まれた井上敏樹が書いた2話完結」って感じだった。あまり本筋とは関係ないけど、比較的脇のキャラにフォーカスした無難な話。
先の展開を考えていたのだろうか? だとすれば楽しみ。

 

次話

仮面ライダーアギト 20,21話「或る目覚め/暴走する力」 感想

 

・「それはきっと想像もつかない訳があって……」
このフレーズ、神様の実在を信じる人がよく言うのよな。人間ごときの論理で神の所業を理解しようとすること自体が無意味なんだ、って。科学的には反証不可能って言葉で表せるけど、否定のしようがない根源的で無根拠な"信頼"。自分で言っといてなんだけど面白いな、"根源的で無根拠"だってさ。根があるんだかないんだかどっちだよ。
・みんなと離れて一人でやってみる……それこそ仙人みたいな表現だし、自分的には『寄生獣』ラストのミギーを思い出すところ。
真魚の亜紀への当たりがやけにキツかったのも、案外こうして翔一くんが家を出てしまう未来を察してたからだったりするのかもしれない。恋慕でないにしては女と絡むだけで過剰反応だと思ってたけど、一緒に過ごしてもはや家族同然な(しかも超能力者としては唯一心を許せる)相手が家を出るとなれば、それは嫌な気持ちにもなろうというもの。
・面会に来てる沢木の方が精神的に異常をきたしてくるの、やっぱりlainじゃん……あれも、玲音のカウンセリングをしていた先生の方がだんだんおかしくなってきて、最後は玲音が逆にカウンセリングし始めるのよね。っていうのはゲーム版の話で、プレミア付いてるから実況しか見る手段ほぼないけど。まぁ実況でいいならタダだし、アニメ版より見るハードル低いか。
・司は(一旦)G3ユニットをおだてようとしてるのに皮肉で茶々を入れる北條、意外と空気読めないんだな……。
アンノウンは超能力者を狙う……ね。前に、翔一くんは最終回で美しく死ぬことができなかった五代、ひいては『クウガ』という作品を体現してると言ったけれども、その意味では暴力の否定っていうテーマこそアンノウンの掲げる目的なのかもしれない。人間を超えた力に目覚めそうな者が一人もいなくなれば、"仮面ライダー"は生まれない。そうすれば暴力をエンタメとして提供する『仮面ライダー』も生まれない。
そう考えると、改めてG3が仮面ライダーなのってアツいな。
・血縁関係者を襲い切った後とかに全く別の人を襲ってたことはこれまでもあったんだから、この程度で今更そこに疑念を挟むのは展開として無理があるってことでサブ脚本のときの井上さんとか言ったんだと思うけど、っていうか今も割とそう思うけど、証拠と呼べるようなものはないからムキになって反論しないのは結構大人だよな。
或いは存続が危ぶまれたことで功績を焦って、まだ自分たち自身確信が持てていない被害者=超能力者説まで司に話してしまったことを反省して慎重になっているのか。
・人が人を殺してはならない……人ならざる神の裁きは、暴力に含まれない。そもそも責任や是非を問うような"行為"ですらないのかもしれない。現象、とでも言うべきか。

グロンギは(人間に近い)道徳観のようなものは見られず、むしろ口にはしなかったけど「お前らも殺し合うゲームを楽しめよ、反撃してこないなんてつまらない」ぐらいのことは思ってそうだったけど、その点アンノウンには「人を殺してはならない」という観念があるというのはかなりギャップを感じる。自分たちは普通に殺すけど。
殺人なんて世に溢れているだろうけど、闇の力的には、司が「アンノウンの犯行を装った」ことが一番許せなくてわざわざ言及したのかな。司は知らなかったとはいえ「人間が自らの行いを神の遣いによるものだと偽った」というのは、結構冒涜的かもしれない。アンノウンは闇の力の手足でしかないと解釈するなら、神そのものを騙ったも同然だし。
・事実をただ事実として直視する……第六感ではない方の"直観"ってやつだろうか。偏見を排除するって辺りからは繰り返しになるが空我を感じる。客観的に、機械的に。
・何事にも例外はあるものだが、それを言ってたら間違った説なんてものはなくなってしまう(水掛け論にしかならない)ので、反論の仕方はもうちょっと工夫したほうがよかったと思う。例えば、ただ親族が殺されていると言っても同居しておらず遠く離れた場所にいる者が襲われているケースも多くあるので、これが偶然であるとはとても思えない、とか。
直後になると占いとかいう、聞いたこともないうさんくさい占いにノッてる描写もあるので、今回は彼らが間違ってる可能性の方にフォーカスするのかな。
シン・ゴジラ』について、政府側が後手後手に回る序盤を「風刺的で面白かった」とする感想が僕は嫌いなのよね。矢口をsageる意図はないけど、これまでずっと何事もなかったのに突然「巨大生物の可能性があります」なんて発想に至るのは、有能無能とかそういう次元じゃない。あらゆる可能性を考慮することは大事だけど、だからといって矢口のは飛躍し過ぎでリアリティがない。超能力や怪獣なんて有り得ないとかそういう偏見を捨てて、事実を事実として捉える(なっとる!やろがい!)。その姿勢自体は仮面ライダーの定義と深く関わってるものだけど。(参考:"仮面ライダー"の定義を考える/自然と自由の象徴として)
尾室くんの占いは気になる感じだったけど、少し考えてから「まぁ尾室がどうなろうと知ったこっちゃないか」と麺をすすりだす2人に笑ってしまった。
・氷川さん、めちゃくちゃ自然に言ってるけど「どうぞ」ってさ……(笑) こないだ嫌な人かもしれないって言ったばっかなのに、この人は本当に憎めない。
北條さんが真実への糸口を掴むかっこいいシーンのはずなんだけど、唾液が糸引いてるのが妙に気になった。まさか気付かないはずはなかろうと思うが、なんで撮り直さなかったんだろう。ピクルスサンドがおいしそうでよだれ出ちゃった、みたいなふうに見えて面白いからそのまま採用されたんだろうか。
・前見たときは、司の犯行だと断定するにはまだ証拠が足りないような気がしつつも(僕は右利きだけど右腕に時計するので)まぁ箸休め回だし、ぐらいで流してたんだけど、北條がカマをかけた結果「偶然だろ」と白を知ったことで、疑念が確信に変わったのか。妹の元婚約者で、しかも殺した犯人かもしれない人間を、知らないはずがない。
・司も、ただの嫌なやつだと思ってたから最後に北條を認めるのはなんでだろうと思ってたけど、悪を憎む気持ちが強いからこそ妹を殺した犯人を殺すほど許せなくて、同じく人を殺した自分に対してもそれが向けられてはいたのかな。
・ハイドロゾアロード、初めて喋った個体ってのもそうだけど、挿入歌が中途半端なところで流れぶった切って倒されたので、死に際まで不気味だったな……また復活でもしそうな感じだった。

仮面ライダークウガ EPISODE15,16「装甲/信条」 感想

キャラクター

 五代雄介
・「まぁなんにしても、いいやつってことでしょ。そう信じようよ」
うーん……? 確かにグロンギと違ってゴウラムは人を殺してこそいないが、トラックの破壊、車の盗難(吸収?)と悪さ自体はしてるよね。グロンギの人殺しだって、極論悪いからじゃなくて"人間が悪いと感じるから"悪いやつとして認識されて剰え殺しまでしてる訳で、それでいくとゴウラムだって人間にとって悪いことしてるんだから、悪いやつと認識して壊すことを視野に入れるのが筋ってもんじゃないのだろうか。

 

 一条薫
・榎田「行きたいはずなんだけど、行かないんだろうな、きっと」
なんだか、こう、ヒネた見方なんだろうなって自分でも思うんだけど、何かを"我慢して頑張る"人が多すぎて、それぞれ互いに縛り付けあってるようにも見えてしまった。「他の人も頑張ってるんだし」っていう強迫観念があるのでは……? と。
何というか、クウガを見ていて目が慣れてしまったってのもあるかな。平たく言えば"飽きた"というか、「あぁ、また頑張るんでしょ」という感じというか。懸命に頑張ることはクウガの世界ではかなりスタンダードなことになってしまっているんだよね。それこそ前回の蝶野みたいな情けない奴が準レギュラーくらいの立場にいれば、より引き立つんだろうけど……。
・あれ、まだ4号の正体は明かしてないの? なんでだろう。みのり、実加、蝶野、今回は榎田さんにもあっさりとバラしてたのに。

 

 榎田ひかり
・「警察官だからじゃないのよ。一条くんは一条くんだから、あぁなんだと思う。その辺はさ、ただ仕事にこだわり過ぎちゃって旦那に逃げられちゃう、あたしとは違うところなのよね」
よく分かんない。信条に従って動いてる一条さんとは違って、榎田さんや椿さんは感情(知識欲や怒り)に従って動いてるってことなんだろうか? 或いは、周りに理解されてるか否か、かな。一条の信条は母も理解してくれていて、見舞いに行かないことを納得しているのに対し、榎田さんの冴くんや旦那さん、椿さんの彼女たち("また違う女"ということは毎度うまくいかないのだろう)は、納得してないから"違う"?

 


なーんか釈然としない。これは僕の読解力のなさが原因なのかな。待ちに待った一条さんの回だと思ったけど、結局掘り下げられた部分といえば「中途半端はするな、というのは父の教え」というぐらいだろうか。
あれ? もしかすると、「他人を犠牲にしてしまうのだから、その人たちに報いるためにも中途半端はするな」って意味なのかな。そういう表現をすると、グロンギ退治にも通ずるものがあるような……人間のエゴで既に殺してしまっているのだから、今それをやめたら殺してしまった人たちに言い訳が立たない。だから殺し尽くせ?
いやいや、その考え方はかなり危ないでしょ。ここまで極端な話じゃなくても、ひたむきと言えば聞こえはいいけど、周りが見えなくなるのはあんまり良いこととは言えないと思うけどなぁ。

 

次話

仮面ライダークウガ EPISODE17「臨戦」総集編 まとめ感想 - やんまの目安箱

仮面ライダー龍騎 17,18,19話「嘆きのナイト/脱獄ライダー/ライダー集結」 感想

キャラクター

 城戸真司
・手塚「情けないか……お前にそんなこと言えるのか? 一度でも、死ぬほど迷ったことがあるか?」「お前からは何にも感じられない。背負ってるものもない。精々借金くらいか?」
そこなんだよな。真司は何も知らない。ライダー達が各々戦う理由も、神崎士郎が戦わせようとする理由も。ただ「戦うな」と喚くだけで、悩まない。一番今回腹立ったのは、最初の問いに対して「なかったらどうなんだよ」と答えていること。お前ゾルダを倒した件はもう忘れたのかよ。「自分はそこで一度死ぬほど考えたから、ライダーたちがどんな事情を抱えているかは知らないけど少なくとも戦うことは解決の手段として間違ってるって分かる」ぐらいのことは言って欲しかった。
・「信じたら……終わりじゃないか……」
それただ現実逃避してるだけだからね。なんの突破口にもなってないからな。"蓮が死ぬ"は占いの範疇だけど"どっちにしても蓮にとっては地獄"ってのは事実なんだから。何も知らないお前が信じなかったからって変わるような問題では決してない。次の話で一応蓮の動機を探ろうとし始めたけれど、それ当たり前のことだから。逆に、今回の件でまだ知らないことを思い出して驚いたよ。ようやくスタートラインに立ったんだね。
・人質になった少女を助けるのは人としてかっこよかった。

 

 秋山蓮
・トドメをさせなかったことでガイとの勝負に負け、かなり苦悩する。どうやら「開き直った」の部分は早とちりだったと見て良さそう。

 

 手塚海之
・真司「あんた、ライダーの運命変えるとかなんとか言ってさ、本当は一番それにとらわれてんじゃないの? 俺は信じないからね。自分の運命は自分で決める」
真司の言う通り、確かに手塚は頭でっかちな面はあると思う。でも何をするにも考え過ぎってことはないと思うんだよな。手塚に行動力がないかと言えば、ライダーになって戦う程度にはアクティブだし。
・「秋山……小川恵里のことは諦めろ」
はぁ??? 「お前を責められる奴はいない」じゃないだろ。明らかにそういう問題じゃない。別に蓮は責められたくなくて戦ってる訳じゃないじゃん。恋人が目を覚まさないのって、普通に悲しくない? そこから理解できてないの? 浅倉なんかよりもよっぽど怖いよ、この人。結構好きなキャラだったはずなんだけど、まさかこんなに無神経な奴だったとは……前言撤回、手塚は物事を深く考え過ぎる頭でっかちなんかじゃない。占いしか頭にないイカレ野郎だ……。
・「あいつなら、本当に……」
真司が運命を変えたというよりは、単にあなたの占いが外れただけでしょ。真司が何か特別なことをした訳でもないんだし、例えば少女を助けたあの行動が良い方向へ転んだとかそういう訳でもない。たまっっったま間に合っただけ。やっぱり狂気じみてるよ。

 

 芝浦淳
・「お前……俺がゲームを面白くしてやったのに……」
理由もなく戦っていた奴が理由もなく殺される……まさに因果応報って感じ。

 

 浅倉威
・「今は……さっきの弁護士を叩きのめしたいな。1分後にはあんたに変わってるかもしれないが」「……1分も要らなかったな」「イライラするんだよ……」「近くにいたお前が悪い」
出たね。かなり衝動的な癖に、意外と理に適ってる面があるんだよな。神崎士郎に対して「どこから入ってきた?」と問うたり、北岡を襲うために電話帳(?)で住所を調べたり、人を盾にしたり。
・「こういうもんなんだろ? 違うのか?」
シザースの件も言っちゃえば事故みたいなもんだし、これまでなんだかんだで明確な"殺し合い"を避けてここまできたライダー達に、ライダーバトルという現実を突きつける一言。似たようなことは蓮や北岡、芝浦も言ってたけど、ここまでの説得力を伴った言葉は重みが違う。

 

 警察
・クソ。北岡が入ると同時に突入するとか言ってたけどかなりタイムラグあるし、中にまだ北岡も含めた人質がいるのに催眠ガス撒くし……あきらかに頭がおかしい。

 


設定

・ミラーワールドの物を壊したら現実のものも壊れるの? それとも、浅倉は変身したまま現実世界で脱獄したの?

 

 

 

盛り上がってきたけど、なんか色々と引っかかるところがあって楽しみきれない。「こういうゴチャゴチャした戦いは好きじゃない」ってのも、北岡らしかったけど物語的な意味はあんまりなかったし。

 

次話

仮面ライダー龍騎 20,21話「裏切りの蓮/優衣の過去」 感想 - やんまの目安箱

仮面ライダーアギト 15,16,17話「罠の始まり/怪しい女…/捕獲作戦!」 感想

キャラクター

 津上翔一
・「ある日目が覚めると、とても天気が良かったんです」
翔一くんらしいなぁ(笑) 
・「俺、みんなが好きなんだよ。亜紀さんも真魚ちゃんも、先生も太一も。そういうのって駄目なのかな」
美杉家を出るらしい。今回は涼にいいところ(ただしつらいところ)持ってかれちゃったから、今度こそ。

 

 氷川誠
・翔一の真似をして魚の口に指を突っ込む(笑) 素直で真面目。
・ギルスに襲われる北條を守る。やめたげてって感じだけど、氷川さんの立場ならそうするしかないよな……。

 

 葦原涼
・「ホント言うと、俺は別に興味ないんだ。あかつき号で父さんに何があったのか……そんなことはどうだっていい。ただ、俺は何をしていいのか分からないんだ。あかつき号のことを追っているのも、他に何をしていいのか分からないからだ。あの姿に変わるようになってから、俺は全てを失った……」
インタビューで井上さんは、3ライダーを出してみたものの涼にさせることがなかったからあかつき号事件なんてものをつくったって言ってたけど、それがそのまま涼の心情とシンクロしてドラマとして昇華されちゃうんだからすごいよなぁ。

 

 榊亜紀
・あー、もう、こいつだよこいつ。こいつがぐちゃぐちゃに引っ掻き回すから。でもそうじゃなければ本来の作戦通り翔一くんがあの目に遭っていた訳で、そう思うとハズレくじを引くのは涼の役目という気も……(翔一くんだとヘラヘラしてて悲壮感が出ず台無しになっちゃうので)。
というか何より、目的が分からないってのが一番腹立つ。当人の立場になれば一定の正当性を持つような行動なら、そこまで腹は立たないんだけど、目的が分からないんじゃ"余計な行動"なのか"理解できる行動"なのかが分からないから、ムズムズする。

 


提示された謎

2.翔一の記憶
7.アンノウンの目的
11.翔一が持っていた手紙
12.子供
14.子供が涼を助けた理由
15.あかつき号事件
16.風谷伸幸殺害事件
17.アギトマーク
18.沢木哲
19.ノアの方舟
20.裏返ったテニスボール
21.何も写っていないビデオ→「こっちに来て」という音声
22.榊亜紀の目的

 


2クール目に入ってやっと翔一くんにストーリー的な見せ場が来るかと思いきや、また涼に持って行かれてしまった。そうなんだよな、翔一くんや氷川さんはギャグや日常で間を持たせられるけど、涼はシリアスパートでしか活躍できないんだよな。そうなると必然的に話のいいところは涼に持って行かれ気味になっちゃうか……。

 

次話

仮面ライダーアギト 18,19話「新しいボス/解散決定?」 感想

 

メモ

・前に僕は「アギトは仲間の危機を察知してる」って言ったけど、仮面ライダー図鑑とか本とか読んでるとどうやらそうじゃなくて、アンノウンの動きの方を察知してるらしい。尤も、必ずしもそれらの説明が正しいとは限らないので(クウガにおける水族館の男とか、不明瞭な点も多い)まだ可能性はあるけど。 
ただ後者の場合、いつも最初の犠牲者にはアギトたちが間に合わないことにはなんとなく納得できるものがある。アンノウン達も普段は闇の力みたいにどこかで眠ってて、たぶん前のやつがやられたら順番に起こされて不可能犯 罪を始めてるんだろうけど、アギトがキャッチできるアンノウン波(仮)は眠ってる時は出ないし、起きてからも完全に目が覚めるまでは微弱なのかもしれない。 
・以前も「超能力で強くなります」とか言ってた通り、基本素直な翔一くんにアギトであることを隠す動機はないんじゃないかと思ってたけど(同様にわざわざ明かす理由もないけど)、北條によって水面下でアギト捕獲作戦が着々と進んでいることを思えば、翔一くんはそのことをそれこそ超能力,第六感,虫の知らせ的な何かで本能的に察知して誤魔化したのかもしれないな。
・北條さん……死体でもいいって、それは若干本末転倒してないか? 研究して役立てるってことではあるんだろうけど、うーん……今のところアンノウンの退治はほぼアギトにおんぶに抱っこなんだから、殺してしまうのは得策ではない気がする。
或いは真由美(涼の元カノ)みたいに「アギトがいるからアンノウンが襲ってくる」という理解をしてるのかもしれない。いや、こう書くと大正解だけども。そうでなくともよく分からない存在なのだから、臆病な彼にとってはともかくそれだけで排除するには十分すぎる理由なんだろう。
・亜紀と太一の母親が似てるのは、単なる偶然かさもなくば太一が曖昧な記憶を改竄して亜紀の顔を当てはめただけだと思ってたけど、美杉教授が自分の妻に似てる彼女をたまたま見つけて、それで意図的に家政婦として雇ったって可能性もあるのか。太一のためだろうとはいえ、若干悪趣味な気もしないでもないが。
しかし熱があるって、そのうち太一もアギトになるのかな。一応真魚ねぇとは血も繋がってるんだし。
・翔一くん、根本的に現実感がないので、女性に鼻の下伸ばしてても本気で惚れてるってよりはいつもの軽口の延長くらいにしか感じないんだけど、真魚的にはどう見えてるんだろ。
演出意図としては、真魚ねぇが手料理食べてもらえなくて悲しむこと自体というよりは、それを使って亜紀の方に悪女的なイメージを懐かせることの方がたぶん本旨なんだろうけど。
前にゼロワンとアギト(特にラスト5話)がテーマ的に似ていると思って比較したことがあったけど、今まで料理をつくってもらう側だった真魚が料理をつくるっていうのは、"自立"や"親離れ"への第一歩って意味を持つのかもしれない。AIで言えばシンギュラリティ。
我が家は母親がいないので、僕は父からお金だけ貰って自分でご飯を用意してるんだけど、時々父はつくって振る舞いたがる。おそらく、ご飯を食べさせるという行為はある種の支配欲を満たしてくれるんじゃないかと思う。親にとって見れば、子供が自分の知らないところで新しい(特に汚い)言葉を覚えてくるのが嫌なように、自分の知らないものを子供が食べるというのは不愉快なことなのかもしれないけど、そこからの、自立。
・天気が良かったから立ち直ったって、まるでシャイニングフォームじゃん。まぁ世の中には曇りや雨が好きって人もいるから、そんで翔一くんも多分それはそれで美しいって言って好きだろうから、必ずしもいい天気=晴れとは限らないけども。
・三浦といい亜紀といい、上司(仮)に連絡って行為が"悪い"ように見えるのは悪の秘密組織っぽさを嗅ぎ取るからだろうか。

・メモ内容があかつき号事件と関係あるのは明白だから、しらばっくれてるとわかる?
・めっちゃlainっぽい……。そもそも沢木哲也が英利政美に似てるからってのもあるけど、BGMの雰囲気が似てるのもあるかな。他人の思考が頭に流れ込んでくる感じはパプリカかも。
人間は皆同じ……アンノウンが女子供でも見境なく襲うことを指して僕も似たようなことを言った。人間のことを"人間"と呼ぶ限り、そこに多様性はなくなってしまう。キカイノイドではなくジュラン,ガオーン,マジーヌ,ブルーン。男とか女とかもそう。仮面ライダーや戦隊だって、非オタクの人から見ると区別がつかないし、具体的に知ることを怠けていると、みんな同じにしか見えなくなる。確かめたいぜ、みんな同じじゃないから〜♪
でも実際、人間の抱く悩みの数なんてたかが知れてるのも確かで、それを痛感させられるのが京極夏彦『死ねばいいのに』。面白いのでおすすめ。
・「こっちに来て」というのは「俺を見てくれ」と似ているような気もするが、どうなんだろう。寂しさというか、侘しさというか。
・ただ逃げたからってだけで追いかけるか普通? と思ったけど、万引き犯って可能性はあるか。

・涼から何も情報を引き出せないと知るやいなや、もう用はないと言わんばかりに白を切る亜紀。マジでずっこいなこいつ……。
・明らかに見た目は違うのに"アギトと同じ力"と断定してるあたり、亜紀にも氷川さんのように区別はイマイチ付いてないのかもしれない。
アナザーアギトよりは違いがあるから、かろうじて似て非なるものだとは分かるものの。